むきゅ~VS ZEのひと
勝者 ZE
以上!
「貴方は、誰かしら?」
「黒影クロ、そこにいる巫女の仲間だ。」
扉から突如現れた侵入者は館の主、レミリアの問いにそう答えた。
「誰であろうと死んでもらいます!」
咲夜はクロに向かって走り出し、懐中時計を取り出す。
「ッ!!クロ、気を付けて!」
咲夜以外の時間が止まる。
はずだった。
「え!?」「ん?」
目の前の男。黒影クロだけは、止まっていなかった。
その現象に咲夜は驚愕する。
今まで前例がない出来事に動きを止める。
?ナ?ゼ?ナ?ゼ?ナ?ゼ?ナ?ゼ?ナ?ゼ?
咲夜の人生の中で一番の怪奇。動けずにいた。
「霊夢?なんで動かない?硬直したのか?う~ん、わからん!」
その声にハッとする。
「よく見たら、あの幼女も止まってるしな~。動けてる俺がおかしいのか?」
独り言を呟いているクロに、咲夜は容赦なくナイフを向ける。
「うお!」
ヒュンッヒュンヒュン
咲夜はナイフで切りつけようとするが、あたらない。ことごとくかわされる。
まるで、自分の攻撃パターンを熟知しているかのような動きに咲夜は畏怖する。
(なんなのよ!こいつは!?)
咲夜に不安と焦りが募り、集中力を低下させ力んでしまう。
「もらい!」
クロの48のオリジナル技として新たに登録された。
【足払い】
「きゃッ!!」
咲夜は自分でも情けないと思える声をあげてしまった。
そして、時は動き出す。
「え!?」「・・・。」
霊夢は目の前の光景に驚く。
時を止める能力を持つであろう咲夜が尻餅をついて、クロが立っているのだから。
「なるほど、そういう能力ね。」
そばにいたレミリアがそう言うとクロに向かっていった。
「咲夜下がりなさい。貴女じゃ負けることは無いけど、勝つことは無理だから。」
「ッ!!しかし、お嬢様!」
「同じことを二度言わせないで。」
「…かしこまりました。」
レミリアの言葉に咲夜は渋々下がる。
そして、クロの方を向き、
「貴方、私と遊ばない?」
何を言ってんだ?この幼女。
「どういうことだ?」
「悪い話じゃないわ。よく考えて、貴方は私と戦えばいいのよ。」
なるほどね。
「霊夢逹の戦いに水を指されずにすむってことか。」
それぞれの戦いの場所を変えればいいわけだ。
「そうよ。どうかしら?」
「その話し乗った。」
「決まりね♪」
レミリアはクスクス笑った。
「霊夢、勝てよ。」
「勝てなかったら、誰がそいつにとどめ指すのよ?あんたに攻撃手段はないでしょ。」
「知恵を使うさ。」
皮肉げに笑ってみる。うん、似合わん。
「こっちは、準備万端だ。始めようぜ。」
「えぇ、楽しみだわ♪」
バッ!
クロは走り出し、大広間から出ていく。
その後に続き、レミリアが追いかけていく。
「…あぁ、スイッチ入ってるわ。」
霊夢が見たクロの顔は、悪い顔だった。
「さて、私達も決着をつけましょうか。」
「えぇ。」
巫女とメイドの最終決戦がはじまった。
霊夢はいきなり後ろに飛んだ。そして、札で密度のある弾幕を展開する。
咲夜は動かない。変わりに二枚のスペルカードを取り出す。
そして、その内の一枚を使う。
──幻幽「ジャック・ザ・ルトビレ」──
咲夜の側に黒のトレンチコートと帽子に身を包んだ人形の幻影が現れる。
その人形から大量のナイフと数個の赤玉が放たれた。
霊夢の弾幕は全て撃ち落とされる。
「クッ!!」
回避しようと、大量のナイフの回避路を進むと大きな赤玉が目の前に迫る。こっちが本命のようだ。
「くぅ!」
なんとか回避する。
──奇術「幻惑のミスディレクション」──
もう一枚のスペカも発動する。
咲夜の周りに数本のナイフが現れ、咲夜の周りを回り始める。
そのナイフは分身していくかのように倍々と増えていく。
全てのナイフは無尽蔵に放たれた。
そして、霊夢に向かってくる。
「ホーミング!?」
霊夢は逃げる。壁際に行き、ギリギリでかわす。
普通なら壁に当たって落ちるのだか。
カンッ!
壁に当たって跳ね返ってきた。
「ウソッ!」
また逃げる。
「面倒臭いわね!」
後ろを向いてスペカを発動する。
「封魔陣!」
結界と弾幕が現れ、追ってくるナイフを撃ち落とす。
「ふうっ。」
霊夢は一息つく。
「逃げ回ってばかりでは私に勝てませんよ。」
「うるさいわねぇ。こっちにはこっちのやり方があるの。」
そう、逃げ回ってばかりでは勝てない。だからと言って、攻めていっても、勝てるかどうかわからないのよね。
…クロが言ってた。逃げ回ってチャンスを待てって。
「やってやろうじゃない。」
「…ヤル気になりましたか。」
「逃げるわよ!!」
霊夢は飛び回った。
「…チッ」
舌打ちが聞こえたが気にしない。
なんだか気分がいい。あいつのお陰かしら?それなら、
「ヒャッハーー!!」
クロのマネ。…何も変化はない。やっぱりやめときゃよかった。
何を考えてるんだか、霊夢に笑みがこぼれる。
クロside
「ヒャッハあああああ!!」
本家の方は絶好調である。
「弾幕が当たらないわね。【運命】も弄ることが出来ないし。本当に面白いわね♪」
レミリアはこの鬼ごっこを楽しんでいた。
「これならどうかしら?」
レミリアが赤色の弾幕を放つ。
無駄だ。今の俺に回避できない攻撃はない!
飛び前転からのハンドスプリング。見事回避。
敵の弾幕をことごとく回避できる自分に
「くぅ~、最高にハイッてやつだぁ!!」
現在、広い廊下を爆走中。
クロは右に曲がる。続いてレミリアも。
いきなり、花瓶が投げられた。
カシャン
回避された花瓶は地面に落ちて割れた。
「人の家のものを壊すのはよくないわよ?」
「殺されそうなんで仕方なくですよ!」
実際、悪いと思っている。
しかし、こんなにも攻撃の手段が見当たらないとは、
「マズイなぁ。」
俺はクールになる。身体能力と勢いをそのままに。
「いくら攻撃をかわせようが、能力に抵抗できようが、貴方自身が必殺の手を持っていなければ負けは確定しているようなものだわ。」
そうだ。俺はこれまでの戦い、囮を引き受け、必殺技を誰かに頼る。そんな戦いしか出来ていない。
つまり、俺は一人では勝つことができない。そう指摘された。
「結構痛いとこ突くなぁ。」
凹むわ。どれくらいかって言うと
インスタントやきそばのお湯を流そうとしたときに一緒に中身も流し台に出してしまったときぐらい。
「でも、俺が意気消沈してたらあいつらに会わす顔がねぇよな!」
走るスピードを上げる。
「あら?まだ楽しませてくれそうね♪」
レミリアは弾幕の密度を上げる。
「俺じゃあんたは倒せない。でも、あんたに倒されないことはできる。その間に霊夢達を休ませるだけでも俺は役立ってんだよ。」
確信をもってはっきり告げる。
「霊夢はお前より強い!」
「へぇ、信用してるのね。」
「信用って言っても、俺はあいつらと今日知り合ったばっかだけどな。」
「今日知り合ったばかりの人間を簡単に信用できるの?かなりのお人好しね。」
「いや、霊夢がすごいんだよ。」
「?」
「あいつは人望がいいんだと思う。あんたも異変解決の後に友達になってみれば?」
「その必用はないわ。だって貴女達は今日殺されるんだもの。明日以降なんてないわ。」
「おぉ、そりゃ怖い…ね!!」
近くにあった騎士の置物を倒す。
「だから、人の家のものを壊すじゃないわよ!」
「へへ!悔しかったら捕まえてみろや!!」
気持ちを奮い立たせてクロは走る。
霊夢side
──幻世「ザ・ワールド」──
咲夜は時を止めては猛攻撃かけるが。
「結構、慣れないわね。」
そのたびにこの巫女はことごとくかわしていく。
今日は厄日だ。お嬢様の役に立てない。侵入者にはこけにされる。ほんと最悪。
「うわあああぁ!」
もう、余裕なんて持っていられない。立ち振舞いなどどうでもいい。ただ、この巫女を倒す。それだけ。
「動きが荒っぽいけど、攻めきれないわ。」
そんな、咲夜の特攻的な姿勢が逆に霊夢には効いていた。
「…チャンス、なかなかこないわね。」
ヒュンッ
咲夜はナイフを投げる。お祓い棒で払い落とされる。
その時、霊夢の目の前に鬼の形相をした咲夜がナイフを構え迫ってきた。
「やばっ!」
咲夜はナイフで突き、それを霊夢はガードする。
ガッギン!
咲夜の突進の勢いが付いた攻撃を防ぎ切れなかった。
「キャッ!」
今が勝機とばかりに懐中時計を取り出す咲夜。
その足に力を入れる。
その時、地面が揺れた。
不安定な足場に力を籠めたせいで、
咲夜は転けた。
「ぐぅ!」
チャンス到来!霊夢は意識を一気に活性化させた。
霊夢は空に飛び、札の狙いを咲夜の手元の懐中時計に定めて、放つ。
キン!
弾かれ、懐中時計が手元から離れる。
「夢想封印!!」
逃げる術を失った咲夜に【夢想封印】が襲いかかる。
「すみません。お役にたてず。」
誰も気付かれることもなく咲夜は涙を流した。
DAMUDOです。
なんか、変ですよね?
それは速く紅魔郷終わらせたいからです。
色々と懐暖めて要るところなんでね。
頑張っちゃいますよ~☆