春の雪は気分が上がるが、降り続くとイライラする。
私は知っている。確実な平和はない。
私は知っている。争いの理由はとても些細なことが多いと。
私は知っている。力に善も悪もないこと。
私は知っている。私が望まれずにうまれたこと。
私は知っている。この体に私は存在しないこと。
私は知っている。私の───────────────────
「う~、寒い!」
どうもです。クロです。
私は今、厚手の格好で博麗神社に向かってます。降り積もる雪景色の中。
普通なら、初詣かな?
とか思うでしょう。私もそう思います。
季節が【春】じゃない限り。
「どうなってんだよ。」
そう、今の季節は春。けど、寒い。しかも雪が降る降る、積もる積もる。
まるで、冬の最高潮。春なんてなかった状態。
これはおかしい。変だ。まさしくこれは、
「異変だなぁ。」
というわけで、異変解決のスペシャリストこと博麗霊夢さんに協力を乞うために博麗神社に向かっているわけです。てなわけで、
「はい、到~着。」
博麗神社に到着しました。
「雪かきもしないのかあの巫女は。」
そこらいったい、道路のように雪が積もっている。
いや、まだ、人が通る道の方が歩きやすい。
ズムズム
歩きにくい。
「よっと。」
適当な場所に靴を脱ぎ、中に入り、障子をあける。
「あ~、ミカンが美味しいわ~。」
炬燵にミカン、チャンチャンコ。
冬の完全武装・博麗霊夢がそこにいた。春なのに。
自分の神社の雪かきをやらずにヌクヌクと。
「おい、霊夢!炬燵から出てきて働け!」
「働くも何もやることがないじゃない~。」
「口調が腑抜けになってんぞ!こんなのおかしいだろ!もうすぐ5月も終わるのになんだこの雪景色は!?」
「なんだって雪でしょ雪。」
「知っとるわ!」
「じゃあなんだっていうのよ?」
「こんなの異常気象だろ?」
「そうね。」
「異変だろこれ!解決しろよ!」
「なんで言い切れるのよ。違ったら骨折り損じゃない。」
「ああ、あの時の積極的な霊夢はどこにいったんだ。」
もうダメだ。万策尽きたように立ち尽くしていると。
「れーいーむー!」
何やら聞き覚えのある声が。
「異変だぜ☆」
面白いモノを見つけた子供のような声で話す、魔法使いがそこにいた。
「ん?クロ、どうしてここに?」
「よう魔理沙。霊夢に異変解決を頼もうと思ったが、行きたくないそうだ。」
「そうなのか?ならクロ、私と行こうぜ♪」
「え?俺もか?」
「当たり前だろ。仲間だろ?」
「お前の仲間は、戦えない奴を戦場に引っ張り出すのか?」
「つべこべ言わず、行くぜ☆」
パシ!
魔理沙は俺の手を掴んで引っ張った。そして、魔理沙は箒にのり、俺を後ろにのせる。
「しっかり捕まれよ!」
足から地面が離れた。
「なあああああああああぁぁぁぁぁぁ!!」
「やっと静かになったわ。」
私はミカンを食べる。
酸味が効いている果汁が噛むたびに広がる。美味しいわ。
そんな幸せの中、嫌な感じがした。
「ん?この感じは。」
まさかあいつが今回の異変に一枚噛んでいるの?
面倒臭いことになりそうね。
…私も行った方がいいのかしら。
「もう少しゆっくりしてから考えましょうか。」
彼女は自由だった。
「どうだ、クロ。空を飛ぶのは気持ちいいか?」
「最初はアレだったが、慣れるといいもんだな~。」
今俺は、空飛ぶ箒に跨がっている。目の前にいる魔法使いの後ろがわで。
なんとか、バランスの取り方はわかったが、少しでも激しく動くと魔理沙に掴まる形になる。それが恥ずかしい。
「で、何処に行くんだ?」
「・・・。」
「決まってないのか?」
「実はそうなんだぜ。どうしよ?」
ペチン!
「どうしよう、じゃねーよ!考えなしに俺をつれ回してたのか。」
「痛いな~、叩くなよ。いや、難しいことはクロに任せて、私は戦闘みたいな、役割分担は考えてたぜ。」
「…で、今がその時と?」
「そう。よろしく☆」
「お前も霊夢と違う方向で疲れるな~。…じゃあ、とりあえず紅魔館で情報収集しようか。」
「なんで?」
「パチュリーって言う、情報屋がいるだろ。何かしらの情報は持ってるだろ」
「なるほど!じゃあとばすぜ☆しっかり捕まってろよ!」
「お、おう!」
ビュー!
体に掛かるGから、かなりのスピードを出しているとわかる。
しかし、目が開けられない。…情けない。
てな訳で、紅魔館。
相変わらず、紅々色とした建物だ。
バン!
「おっじゃましまーす!」「おじゃまします。」
「いらっしゃいませ。あ、クロさん、魔理沙さん。今日はどういったご用件で?」
「おう美鈴、ここにいたのか?門番はどうした?」
「ああ、今は休憩時間です。」
「仕事中に居眠りしてるのに休憩時間とかあるんだな。」
「はい、咲夜さんは厳しそうに見えるけど実はとても優しいんですよ。」
「・・・後ろ。」
「ん?後ろ、ってうおおぉ!さ、咲夜さん!なんで、ナイフをこっちに向けているんですか!?」
「…美鈴、休憩時間はとっくに終了してるわよ。無駄話してないでさっさと持ち場に戻りなさい。」
「はいぃ!!」ダッ!
脱兎の如く走っていった。
「さて、今日はどういったご用件で?」ニコッ
さっきの冷酷な顔から一気にニコニコ笑顔へ。プロだな。
「今起こってる異変について、パチュリーなら何か知ってると思ってな。」
「なるほど、それならちょうどよかった。」
「え?なにがだ?」
「その異変を解決せよと、お嬢様から仰せつかりましたのでパチュリー様から情報を聞いて、今から向かおうとしていたところです。」
「つまり、一緒に行こうと?」
「如何でしょう?」
「俺は構わないが。」「私もOKだぜ☆」
「では、行きましょうか。」
三人は紅魔館を出た。
目的は、春に雪が降る異常気象の異変解決へ。
「行ってらっしゃい!」
最後に美鈴の声が聞こえた。
DAMUDOです。
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