クロに能力が覚醒した。
以上、あらすじでした。
私の名前は博霊霊夢。幻想郷にある博霊神社で巫女をしている者よ。
今、幻想郷では異変が起こっているの。それを解決するために私は元凶がいる場所に向かっているわ。
え?なんでわかるかって?そんなの勘よ。私の勘はよく当たるのよ。
そして、この異変と同じぐらい変なやつと行動を共にしているの。
「あの~。ルーミアちゃん?」
「なーに?ハムハム」
「その、耳を甘噛みするのやめてもらえませんかね?」
「え~。ハムハム…美味しいからやだなのだー。カミカミ」
「怖い!やめてマジで怖いから!そのまま食べられそうで、ホントに怖いの!噛む強さ変えないで!!」
「人食い妖怪に美味しいって言ってもらえるんだから、自分の体に自信持ってもいいよー。それに、そんなに五月蝿いとホントに食べちゃうよ~♪ガジガジ」
「イタタ!わかったから!噛んでていいから痛くしないで!食べないで!」
「~♪ハムハムチュウチュウ」
この男。黒影クロ。弾幕回避と能力耐性能力を持つ人間。しかも、なぜか人食い妖怪・ルーミアになつかれている。
本当に変なやつ。
今こんな面子で行動をしているわけ。
現在、霧の湖という、ほぼ毎日霧がかかっている大きな湖の横を歩いているわ。
私とルーミアは空を飛ぶことが出来るけど、こいつ、クロは飛べないのよ。能力は持ってるクセに。ホントに変なやつ。私が言うのだから間違いないわ。
────────────────────────
そんなこんなで暫く歩いていると、俺はあることに気づいた。
「おい。なんか変じゃないか?いくらでかい湖だからって霧を抜けてもいいと思うが。」
「そう言えばそうね。気づかなかったわ。」
呑気1号↑
「そーなのかー?」←呑気2号
だめだこいつら。俺がなんとかしないと。
「そういう時は妖精に化かされているってのが常識よ!」
聞きなれない幼子のような声が聞こえた。
見ると霧の中にふたつの人影が。
「よくきたわね!あんた達がここを通ることは最初ッからわかっていたわ!」
水色の髪に青いリボン、髪型はショートカット、青い服きていて、顏はいかにもおてんば娘という子供っぽい顔だ。そして、背中に氷から削り出されたような羽のようなものが3対ある女の子。
その子は腰に手を当て、ふんぞり返った様なポーズをとっていた。
表情は、いわゆるドヤ顔でした。
「あたいの名前はチルノ!幻想郷最強の氷精よ!」
そして、高らかに自慢気に名を名乗った。
「ルーミア。左耳が痛くなってきたから右耳に変えてくれ。」
「わかったのだー♪カプッハムハム」
「なれたものね。」
「諦めがいいんだよ。」
会話をしながらチルノの横を歩いていく。
そう、俺の48のオリジナル技【無視】だ。
「チルノちゃん。あの人逹行っちゃうよ?いいの?」
緑髪を頭の左側で結っている、水色の服を着た、妖精の羽を着けた女の子がチルノに聞いた。
「ちょっと待ちなさいよー!!」
「「「ん?」」」
チルノの怒気の含んだ声に3人は振り返る。
見ると、そこにはさっきまでドヤ顔を極め込んでいたチルノの顔が真っ赤になっているのがわかった。
「あんた逹ぃ!あたいの話を聞きなさいよ!」
「落ち着いてよチルノちゃん。きっとあの人逹は悪気があってやったんじゃないと思うよ?だからね?落ち着いて。」
「大ちゃん!悪気が無かったら無視なんてしないでょ!!」
声をあらげるチルノ、それをなだめようとする大ちゃんと呼ばれた少女。
さすがに少し可哀想なので話を聞いてやろう。
「あのねぇ、俺達も暇じゃないんですよ。先を急いでるわけでありまして用がなければもう出発したいんですけど?」
「あんた逹があたいを無視するのが悪いんでしょ!」
「すまんすまん。謝るからもういいか?」
「くぅ~、あたいをバカにしてぇ。」
かなり頭に血が昇っているようだ。
しかし、チルノは深い深呼吸をして冷静になった。
気持ちの切り替えがうまいな。
「まあいいわ。どうせあたいを倒さないと、この霧は抜けられないように細工してあるから行きたきゃかって行ってちょうだい。」
とチルノはふふんとした顔でいった。
ああ、そう言うことね。
「ふぅん。つまりあんたを倒せばこの霧は晴れるってことね?なら話は早いわ。」
霊夢は自分の懐から針や札、陰陽のマークをしたボウリングのボール並みの大きさの球体を取り出した。
その顏には邪悪な笑みが浮かんでいる。
やり過ぎないことを祈るばかりだ。
「ちょちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
そんな霊夢をチルノは止めた。
「なによ?」
「いくら最強のあたいでも、博霊の巫女相手に無事でいられると思ってないわ。」
「やっぱり霊夢ってすごいか。」
「そこであたいは考えたわ。弾幕勝負以外で戦う方法を。」
弾幕以外で戦う方法?
「それはいかに?」
「聞いて驚きなさい!その答えはずばり、クイズ勝負よ!」
ドヤ顔のチルノ。複雑な顔をしている霊夢陣の面々。それを見て心配そうにオロオロしているだいちゃん。
微妙な空気がその場を支配する。
このままじゃチルノがさすがに可哀想だ。ここは俺が一発。
「な、なんだってー!!」
とりあえず驚くふりをしてみた。
「ふふん!びっくりしたでしょ?それもそうよ、この答えにたどり着くために1日も費やしたんだから。」
「ああびっくりだ。さすが幻想郷最強を名乗ることだけはあるな。霊夢、心してかかろう!」
などと演技をしてみる。そんな俺の意図に気付いているのか、だいちゃんが俺に向かって何度も頭を下げている。チルノにみえないところで。いい子だな~。
「とういうわけで、勝負よ!」
──────────────────────
てなわけで、
「第一回、クイズ勝負!アンサー⑨!!」
そんなこんなでクイズ番組っぽく勝負の幕が上がった。
「司会はこの私。大妖精と。」
「え~、黒影クロで務めさせていただきます。」
なぜかおれは司会をやっている。
理由は俺が幻想郷に来たばかりで無知であるからだ。
「次は回答者の紹介です。チルノちゃんと霊夢・ルーミアチームでーす!」
「なぜこっちだけチームなんですか?大妖精さん?」
「え~確かハンデとか言ってました。」
それを聞いた霊夢達は気にくわない顔をする。
「なめたまねしてくれるわね。」
「まったくね。」
ルーミアの口調が変わった。本気か?
「でも私、クイズとか苦手なのだー。」
だめだったかぁ~。
「それでは早速、第一問。」デデン
「1個100円のリンゴと、2個120円のみかんがあります。それを買ったら合計1200円になりました。この時、リンゴを6個買ったとすると、みかんはいくつ買ったでしょう?」
「え~っと。」
霊夢は悩んでいるようだ。
この問題はかなり簡単だと思うのだが……霊夢って。
これ以上考えるのはよそう。
「わかった!」
チルノが先にわかったようだ。
霊夢、本当に大丈夫かよ。
「ではチルノちゃん、答えをどうぞ!」
「答えは5個でしょ!」
「ぶっぶー!」
「え!?」
大丈夫そうだな。ッてか、
横で大妖精が口でぶっぶー!って言ってる。かわいい♪
「わかった。答えは10個ね。」
「ピンポーン!霊夢さん正解です。1ポイントはいります。」
霊夢はバカじゃなかったようだ。きっと遅いだけなんだろ。ん?
「これポイント制ルールなんですか?」
「はいそうです。言ってませんでしたっけ?」
ああ、この子も頭が。いや、天然なだけか。
「では次の問題です。」デデン
「私の名前で知られている種族はなんでしょう?」
これはチルノへのサービス問題だな。
大妖精と仲が良いチルノが正解するのは間違いないだろう。
「簡単よ!はい!」
やはりチルノが先に答えるみたいだな。霊夢は悔しそうな顔をしている。
「はい!ではチルノちゃん、どうぞ!」
「だいちゃん!」
『・・・』
その発想はなかった。
チルノ勝利を確信したような顔をしている。
この問題の答えである、本人は。
「うぇ、ヒッグ。ううぅ。」
泣きかけている。てか泣いてない?
足から崩れ落ち、膝をついた。手で目を隠して泣いている。
無理もないか。親友に自分の名前を聞いて苗字しか答えてもらえなかった様なものだからな。察します。
「ええっと、はい。大妖精。」
戸惑いながら霊夢は答えを言ったが、大妖精は正解を宣言してくれない。
「あ~ほら、だいちゃん。泣かない泣かない。笑わないと。司会の仕事をやり通さないと、ね?」
俺はだいちゃんの頭を優しく撫でながら子供を慰めるように言った。
昔、妹にこうやって……
「でもヒッグ、チルノちゃんがぁ。うぅ。」
「確かに友達に名前を忘れらた嫌だな。でも、だからといって友情が幻なんてことはないだろ?それとも君は名前を間違えられただけで消えてしまうような脆い友情を築いてきたのか?」
「そんなことない!」
その言葉を聞いて俺は笑った。
これなら一安心だ。
「ならチルノの間違いを許し、正解を告げるべきじゃないか?」
「・・・うん。わかりました!」
「よし!頑張ろうぜ!」
俺はだいちゃんの頭を最後にポンッと叩きだいちゃんと一緒に立ち上がった。
「霊夢さん。正解です。あと、チノルちゃん。私は大妖精だよ!」
「よく言えたね。えらいぞ♪」
だいちゃんを褒めて撫でてやる。
「えへへ♪ありがとうございます♪」
とても嬉しそうに笑っている。
女の子は笑ってるべきだと改めて認識する。
「?」
チルノは何が起きているかわかってないようだ。
「霊夢さんに1ポイント入って、現在2ポイントです。あと、1ポイントで霊夢さんの勝利です。」
よしよし、風向きは俺達の向きだ。
「ぐーなのだーzzZ」
おいお前。なに寝てねんだ。
ルーミアは近くの木陰でいびきをかきながら寝ている。
「えー、次の問題はなんとボーナス問題です。これに正解すると一気に3ポイント獲得できます。」
「なによそれ!?私の頑張りは無駄じゃない!?」
「霊夢よ、逆転劇はクイズ番組の基本だろーが!!」
「あんたはどっちの味方よ!」
「面白いは全てに優先します。文句があんなら失格にするぞ。」
「ぐぬぬ。覚えてなさいよ。」
「さすがクロさん。あの霊夢さんに有無を言わせないなんて凄いです!尊敬します!」
なんか、だいちゃんがすごっく誉めてくれる。スゲーこそばゆい。
「それより、問題言っちゃお?」
「はい!では、サービス問題。」
そういってだいちゃんは旗を一本立てた。
ん?なんで?
「問題を読んだあとこの旗をとってもらいます。その旗を持った人に回答権が与えられます。」
「なるほど。ビーチフッラグか。でもなんでビーチフラッグ?」
「勝負を面白くするために、試行錯誤するのが主催者の務めです。」
「・・・さいですか。」
ま、何にしろ。これで全てが決まる。
辺りにただならぬ緊張感が走る。
「・・・。」「・・・。」
あのチルノでさえ黙りこんでいる。それほどまで、互いに真剣勝負ということだ。
「ぐーzzZもう、食べられないのだぁ//えへへ♪」
こいつはどんな夢見てやがる!?
「・・・私たちが住んでいる世界、幻想郷。そのなかで、日常では考えられない現象が起きることをなんと言うでしょう!」
バッ!バッ!
二人は旗に向かって一斉走り出した。
「負けるかあああ!」
「させるかあああ!」
霊夢の方が少し遅い!万事休すか!?
すると突然二人の間にヒュンッと影が縫っていき、旗を取った。
「答えは異変だぜ!」
旗を取り、問題を答えたのは、大きな黒い帽子を被り、黒いドレスに白いフリルが付いた服を着ている金髪の少女だった。なぜか箒に乗っている。
「せ、正解ですー!」
「え?え?……なによあんた!いきなり出てきて。あたい逹の勝負を邪魔しないでよ!」
チルノが魔法少女に抗議する。
それにしてもこいつは誰だ?
「魔理沙じゃない!どうしたのよ!?」
「ヘヘッ、霊夢。助けにきたぜ!」
どうもこの子は魔理沙と言う名前らしい。
「え~と、ま、魔理沙さんに3ポイント入って、勝者は魔理沙さんです!」
「やったぜ!」
魔理沙は嬉しそうにガッツポーズをとって、霊夢の方へ向かっていった。どうやらこっちの仲間みたいだな。
「まあ、こっちの勝ちではあるし結果オーライかしら?」
いいのか?ホントにいいのか?
「よくないわよ!!」
チルノが涙声で叫んだ。
まあ、納得しないわな。急に飛び入り参加してきた奴に勝利を横取りされたんだから。
「こうなったら弾幕勝負で決着よ!!」
「結局こうなるのか!」
チルノは魔理沙を標的と定めると距離を取った。そして、手にスペルカードを出現させた。
スペルカードは青の光の粒子となりチルノにまとわる。
「私に勝負を挑むとはいい度胸だぜ。」
そう言うと、魔理沙は八方体の形をした道具を取り出して人差し指と中指でスペルカードを挟んでいた。
そして、そのカードは光となり道具の流れ込む。
その道具の中心は光を放ち、力を蓄えているように見える。
チルノからもそうだが、魔理沙の道具からもかなりのパワーを感じ取ることができる。
正直言うと、魔理沙の攻撃の方が危なく感じた。
──雪符「ダイヤモンドブリザード」──
チルノから宝石にも似た輝きを放つ無数の氷塊と凄まじいほどのもう吹雪が放たれた。
俺はその弾幕の中に突っ込んで被弾しないよう避けながらチルノに向かっていった。
「充電完了。いくぜ!!」
チルノの攻撃をかわそうとせず魔理沙は
八方体の道具をチルノに向け、
──恋符「マスタースパーク」──
極太のレーザーが放った。
その光は空、木々、大地を焼き、チルノの攻撃をも焼き払った。
「チルノちゃん!」
「クロ!」
大妖精と霊夢はその光の向かう先にいた者たちの名を叫んだ。
極太のレーザーは放たれたあとも暫く威力を落とすこともなく勢いよく射程範囲を焦がし続けた。
光は徐々に弱く細くなり、収まっていく。そこには何物も残されてなく、あるものと言えば焦げの異臭ぐらいだつた。
「ヘヘッ、どんなもんだぜ!」
「あんたバカ!?撃つならしっかり回り見て撃ちなさいよ!」
そう言って霊夢は魔理沙を叩く。
その声色は微かだが震えていた。
「ハッ!悪かった、周りが見えてなかったんだ!」
叩かれたことで自分がしたことに整理がついたようだ。
「チルノちゃん!」
チルノがいた場所に走る大妖精。
しかし、その場所には望む者の姿はなく、ただ殺風景な光景が現実を突きつける。
「ウソ。ウソだよね。チルノちゃんは、最強なんでしょ?だったら生きてるでしょ?いるなら返事をしてよおお!」
涙を流しながら叫ぶ大妖精。後ろには申し訳なさそうに見守る魔理沙と霊夢。
その問いに答える言葉はない。
「「死ぬかと思ったあああ!!」」
代わりに、その場の空気とは似つかわしくない自分逹の率直な感想を叫ぶ言葉が聞こえた。
射程範囲ギリギリの茂みから顔を出していた。どうやら、クロがチルノを掴んで横に跳んだようだ。
「チルノちゃん!」
「だいちゃん!」
「よかった。生きててよかった。」
「うん。あいつの攻撃に当たりそうになった時にこいつがあたいを助けてくれたんだよ。」
「クロさん、ありがとうございます!」
「いや別に、お礼を言われることはなにも。」
「そんなことない!あんたはあたいを助けてくれた。それは凄いことだよ!」
声を張り上げて叫ぶチルノは俺をヒーローを見る目で見る。
こいつの言ってることは良くわからんが、伝えたいことは何となくわかった。
「クロ!大丈夫!?」
霊夢と魔理沙が駆け寄ってきた。
霊夢の目には涙がたまっていた。
「とりあえず怪我はないよ。心配するな。」
そう言って俺は霊夢の頭を撫でた。
「・・・ばかぁ。」
小さい声で呟いた。本当に心配してくれたようだ。
「本当に悪かったぜ。自分の力を試したかったからテンションが変になっちゃって。」
「・・・。気にするな。そういうことはよくある。」
そういう俺も自分の能力が覚醒したときはハイになってたからな。
「そういうわけにもいかないだろ?ちゃんと謝るから。」
「うるさくて寝れないのだのだ~!」
魔理沙が謝罪をしようとすると急にルーミアが会話に入ってきて魔理沙に不意打ちの頭突きを喰らわす。
「いだぁ!」
魔理沙が飛んだ。
綺麗な放物線を描き地面へと落ちる。
「痛いなぁ!いきなりなにするんだぜ!?」
「うるさいって言ってるのだー!食べるぞ!」
なんて二人は喧嘩を始めた。なんなんだよこいつらは?
「ほどほどにしろよ。」
でもまあ、これにて一件落着かな。
「なあ、クロ。」
チルノが俺の名前を呼んだ。
その顔は決意に満ちた、良い顔だ。
「あたい決めた!クロ逹に付いていく!」
「え?なんで?」
「あたいはクロに助けられたんだ、その恩返しがしたい!」
「じゃあ私にも手伝わせて下さい。」
「だいちゃんまで。」
「いいんじゃないの?」
霊夢が軽く言ってきた。
「そのかわり邪魔はしないように。いいわね?」
「うん!決まり!だいちゃん、頑張ろう!」
「おー!」
こうして俺達に仲間が一気に増えた。
騒がしくるね。
さてさて、どうなることやら。
「そう言えば!あたい妖精だから死んでもまた復活できるんだったよ。」
「そうなの!!?」
「そういえばそうでした。」
俺の体にどっと疲労が溜まった。
ああ、眠りたい。
どうもDAMUDOです。
今回はなかなか長い文になってしまいました。
とりあえず、大妖精は名前ってことにしてください。おねがいします。
あ~、疲れた今日はコノヘンデ。
次は遂に紅の館に突入します。
こうご期待。