とばされて☆幻想郷   作:DAMUDO

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前回のあらすじ

アジャパー



永夜抄 終幕

朝。日が昇り、世界を照らす一日の始まりの時。

毎日変わることなく訪れる朝。朝の日差しは温かくて好きなんだが。最近は違う。

今は、朝が嫌いだ。

日々変わらないものが違って見えるってのはその人の気分の違いによるものが強いってことが良くわかった。今の俺がそうだから。

異変が終わり、三日ほど経った今日まで俺は無気力になっていた。

 

「・・・」

 

布団から出たくない。

朝日が眩しい。鬱陶しい。

俺は布団に潜り込み、日差しを防ぐ。暗くて落ち着く。

何もしたくない。ただ、日々が過ぎるのを感じる。

シロ達の封印を解くと約束した。けど、今の俺は……

 

*ぐぅ~*

「・・・」

 

腹が鳴る。

仕方ない、朝飯を食おう。

俺は空腹に負けて布団から這い出る。目指すはリビング。さて、何を食うか。

リビングについた俺はそのままキッチンへ向かい食べ物を探す。簡単に食べられるような物がいい。

 

「ん……」

 

パンがあった。これにしよう。

俺は見つけたいたって普通のパンを食べる。

朝食はこれだけ。パン以外の料理はない。強いて言うなら水。

ただ腹を満たすためだけの食事。

 

「ごちそうさま」

 

朝食を終え、テーブルの上を片付ける。

二度寝は止めてソファに腰を下ろし、一息着く。

 

静寂──静かな部屋に一人でいる俺。

まるで時が止まった様な空間に、余命僅かの老人の様に虚しく存在するクロ。

只々、動かない。

 

*トントン*

 

ノックの音。

こんな朝早くから家を訪ねてきた。一体誰だ?

俺は訪問者を確認しようと扉に向かう。そして扉に手をかけて開けると、そこには……

 

 

────────────────────────────

 

 

今日も青天。博麗神社でパタパタと走り回る一人の巫女、博麗霊夢。

もうすぐ始まる宴会の準備のために今日も大忙し。いつも怠惰にまみれた生き方をしている彼女が、珍しく働く気になる数少ない機会だ。

 

「あと何要るかしら?え~~っと……もう無いわよねぇ?」

「お~い、霊夢~。灯りはこんな感じでいいか~?」

 

宴会準備を手伝っている伊吹萃香が灯りの配置を終えて霊夢もとへ帰ってきた。

 

「そうね~、まあ良いと思うわよ?」

「よっしゃ、次何すればいい?」

 

萃香が次の仕事を聞いてくる。

何時も霊夢と同じ様に怠惰にまみれた生活を送っている鬼の萃香でも、宴会が開催される日には大変な働き者になる。

宴会恐るべし。

 

「ん~じゃあ、お酒と食べ物の量を確認してきてちょうだい」

「おー!了解でありまーす♪」

 

仕事内容を聞けば直ぐに実行に移す萃香。表情は一変し、嬉しそうだ。

まさか……

 

「言っとくけど、摘まみ食いしたらぶっ飛ばすわよー!!」

「す、するわけないじゃん。えへへ……チッ」

 

明らかに動揺している萃香。

あいつ、やる気だったわね。舌打ちした気がするし。まあ、釘は刺しておいたし大丈夫でしょ。と、霊夢は思った。

 

「ん~どれくらい来るのかしら?人数によってはもう少し道具、用意したほうがいいし……ま、適当にやりましょうか。最悪、多すぎて困ることは無いものね。そうと決まれば……よし!」

 

気合いを入れ直し作業を再開する。

集中して物事を進めるとあっと言う間に時間は過ぎていく。

準備は順調に進んでいき、問題は特にない。

 

「・・・」

 

黙々と作業を続ける。

問題は無い。無いけど……心配、なことがある。

 

あいつ、大丈夫かしら?

 

ここ最近、クロに会っていないのだ。

私がクロに会ったのは異変が終わって宴会に参加するように言って別れたのが最後だ。

次の日から、仕事場にも顔を出さず、魔理沙やレミリア達も会ってないと言う。

ただの休憩ならいいんだけど、最後に見たあいつの顔……泣きそうな暗い顔をしていた。

 

「霊夢~!確認してきたけど、酒が足りないぞ!もっと酒を用意しようよ!」

 

私が考え事をしている間に、萃香が食べ物の量の確認を終えて戻ってきた。

私は報告してきた萃香に考え事してたことを隠そうと、咄嗟に「そうね」と答えてしまう。

 

「霊夢?お前が酒の追加注文をあっさりOKするなんて珍しいな。何か考え事?らしくない」

 

なにがらしくない、だ。私だって考え事をすることぐらいある。

しかし、ばれてしまった。なら、誤魔化しましょう。

 

「別に考え事って言うほどじゃないんだけどぉ……宴会に一体、何人ぐらい来るんだろうってね」

 

萃香のことだから私がクロのことで悩んでたって言った瞬間、変なこと勘違いするに違いないしね。それは非常に面倒臭い。それに、参加者の人数で悩んでいたと言うのは嘘ではない。

これなら誤魔化せたでしょう。

 

「……嘘だろ、それ」

 

あちゃ、ばれた。

 

「差詰め、クロのことかな?」

「……正解。よくわかったわね」

「鬼は嘘が嫌いなんだ。それに、霊夢と私の仲じゃない。様子が少しでも変だったらわかるよ」

「私はあんたの様子がおかしくてもわからないと思うわよ?」

「ひどっ!?」

 

無駄話も済ました処で私たちは真面目な話に移る。

 

「で、あんたはどう思う?」

「そうだね……。三日も出歩いてないらしいし、心配だよ。私も会いに行きにくくて」

「やっぱりあの日からよね……」

「気にしてんのかなぁ……別にそこまで落ち込まなくても良いと思うけどなぁ?」

 

辺りの空気が静まる。

私にとってあいつは、数少ない参拝客だし、たまに余ったおかずを持ってきてくれる便利な奴だし、萃香にとっても大切な飲み仲間だろうし……。クロには元気になってほしいと思っている。

しかし、私も萃香も、落ち込んでいる男を励ますことなんてしたことないし、下手に触れたらもっと大変なことになるかもしれない。そっちの方が不味い。

このままほっといて、時間がクロを癒してくれるまで待つのも手だ。私たちがわざわざ手を出さなくても良いかもしれない。それなら、そっち方が安全だし不安になることもない。でも……

 

『よろしく頼むわね~♪』

 

化け物になったクロに封印を施したときの、あの声が頭に再生される。

誰だかわからないけど、その言葉には只ならぬ想いを私は感じた。

 

そう思っちゃったんだから、仕方ないわね。

 

「ああ、もう!面倒ね!萃香!あんた、これでお酒とか買ってきといて!」

 

私は懐から余っていた宴会の予算を萃香に渡す。その行動に驚いたのか萃香は目を点にして私を見る。

 

「え?どうしたんだよ霊夢?」

「ああ!?なにって?クロの奴を一発ひっぱたいて、宴会に引き摺り出してやるのよ! 」

 

私の言葉に口をポカーンと開けて固まる萃香。すぐに私の言葉を理解すると途端に嬉しそうな表情を作った。

 

「わかった!じゃあ、とびきりの奴選んでくるから、クロをまかしたよ!」

 

それだけ言うと、スキップするように里の方へと飛んで行った。

さて、私も行くか。その前にちょっと、準備していこう。

 

「待ってなさいよ。説教してやるんだから」

 

私はその場から静かに飛び立った。さあ、今日は宴会だ。

 

 

────────────────────────────────────

 

 

場所は変わって幻想郷外。

黒い場所、何もない。一つ、何かがいるくらい。

そして、その何かは今……

 

「チクショオオオオオオっ!!ふざけんなよッ!!計画がパーじゃねぇか!!」

 

憤慨していた。

こいつはクロの協力者、名前はない。あえて名称をつけるなら、『禍津モドキ』である。

彼は前の異変の時、劣勢だったクロに力を貸し、クロとある約束事を取り決めた仲なのだ。

しかし、その力の譲渡でクロは暴走したのである。そして、彼が狂乱しているのはその約束事をクロから破棄されたからである。

経緯はこうである。

 

前の異変の終わり、無気力感を纏わせながら帰宅したクロは睡眠し、この場所へ彼に会いに来た。そこで、

 

「すまない。あの約束だけど……俺じゃ無理だ。やる資格がない」

「はあ!?なに行きなり馬鹿言ってんのさぁ!!ぶっ殺されてぇのか!ああ!?」

「無理なんだよ!お前の作戦に参加する以上、禍津の力貸しはできない」

「力は俺様が代わりに渡すから大丈夫だろぉが!!あいつの力より使いやすいぞ、コラァ! 」

「その力のせいで、俺は暴走したんだろ!!これからまともに生活することすら怪しいよ……」

「いや、あれは、ね……。その、俺様が、ちょっと力加減間違えちゃっただけでありまして……。しかも、お前も弱ってたし。お前の想いと言うか想像力が凄すぎたのもあるし。兎に角、力は正しく使用すれば問題は起こらねーから」

 

薬品の注意事項みたいな言い訳をする彼をクロは睨み付ける。

 

「……そういう訳で、俺はやらないから。じゃあ」

「オイコラァッ!待てよ!」

 

彼の言葉などに反応せず、クロはその場から消えてしまった。

 

「・・・シィィィィィィィィィット!!」

 

そこから彼の激怒は始まった。

 

閑話休題。

本を辿れば彼が悪いのである。

 

「はぁ、はぁ、ああもう!急に言うなよなぁ。……あ~誰かアイツを立ち直らせてくれねぇかなー?そうしねーと、俺様の計画がぁぁぁぁぁああああッ!!」

 

手が付けられない程に暴れまわる神モドキ。神と言うより、子供である。

彼の怒りはまだ、抑えられそうにない。

 

 

────────────────────────────────

 

 

「ごきげんよう♪」

「紫か」

 

クロが扉を開けると、金色の髪を靡かせて傘を差す八雲紫の姿があった。

相変わらず、相手に心のうちを読ませないような笑みを浮かべている。

 

「何のようだ」

「あら礼儀知らずね。まずは挨拶するのが決まりでしょ」

「……おはよう」

「はい、おはよう♪」

 

何時もの様に自分のペースで喋る紫。

そんな態度に今の俺は苛立ちを隠せない。

 

「で、何のようだ」

「何だと思う?正解したら、一回だけお触りを許してあげる♪」

「・・・」

「あら、怖い顔ね。冗談じゃないの。用って程じゃないのだけど、宴会に出るように言いに来たわ」

「ん、考えとく。じゃ」

 

話を終えて、俺は扉を閉める。

 

「ちょっと待ちなさい」

 

扉に足を掛けられた。これでは閉められない。

そうして出来た扉の隙間から紫が顔を覗かせた。その顔はどこか怒ってる様にも見えた。

 

「貴方、いい加減出てきなさいよ。何時までここに閉じ籠ってるつもりなの?」

「な、なんだよ」

 

紫の気迫に俺は圧される。

 

「何を気にしてるか知らないけどね、あんたは何時からそんなつまらない人間になったの!?何時までウジウジと引き摺ってるのよ!三日も経つって言うのにまだ閉じ籠って、ああもう!私が知ってる貴方は、貢献的と言うか、悩んでもとりあえず行動を起こして答えを見付ける人でしょ!なんで何もしないの!?」

「お前らに会わす顔が無いんだよ!!」

 

叫ぶ。

何を思って叫んだのかわからない。もしかしたら紫を黙らせたかったのかもしれない。

紫は驚いた様に黙った。

 

「俺は、理由もなく無駄に誰かを傷付ける様なことはしたくない。アイツとの約束を守りたい。でも、それなのに、俺は自分の力不足のせいで力に呑まれた。もう、なにもできる気がしない」

「・・・そう、わかったわ」

 

紫は足を扉から抜き後ろを向いてしまった。

それを確認したら、俺は扉を再び閉める。

 

「一つ言っとくわ」

 

閉めた扉の向こうから紫の声が響く。

 

「一人で自分の価値を知ってる気でいるんじゃないわよ。貴方は偉そうに善し悪しを決めれる様な立場じゃないの。あら、一つじゃないわね♪」

「・・・」

 

それ以降、紫の声は聞こえなくなった。

激励されたのか馬鹿にされたのかよくわからない。けど、紫の気持ちは何となくわかった気がする。

確かに俺はおこがましかったのかもしれないな。

 

「俺らしくない、か。……俺らしさってのを紫は知ってるのかよ」

 

確かに、このままウジウジしていても何も変わらないかも知れない。でも、どうしろって言うんだよ。

俺は無性にむしゃくしゃしてきて、思わず壁を蹴る。

 

「・・・寝よう」

 

俺はこの感情を紛らわす為に無理矢理寝ることにした。

自分の寝室へ戻り、布団へ潜る。日の光が完全に遮断された自分だけの暗黒空間で目を閉じる。

そうすると、段々と意識は溶けるように薄れていき、やがて微睡みへと身を委ねる。

 

「・・・ぐぅzzZ」

 

 

・・

 

・・・

 

*ズシ*

ん?なんか体が重くなった。……誰かが乗っかってる。誰だ?

なんて考えていると突然布団を剥がされる。日の光を感じないことから、もう時間帯は夜だろうと理解した。

その誰かを確認しようと目を開ける。

 

*バチンッ*

「いつッ」

 

目を開けた瞬間、そいつに頬をぶたれた。加減してないのかかなり痛い。

 

「目、覚めた?」

「あの、霊夢さん。何してるの?」

 

俺の目の前にいるのは何時もの巫女服姿の霊夢。しかし、彼女は何故俺に馬乗りになってるの?

 

「何って、宴会始まるってのに来ないから迎えに来てあげたのよ。感謝しなさい」

「へ、へぇ~宴会って今日だったの?」

「ええ、今日よ」

 

俺の頭の中が疑問で一杯になった。

何故、霊夢がここにいるのか?何故馬乗りなのか?何故叩かれたのか?何故縛られてるのか?……縛られてる!?

いつの間にか体を縄で縛られているのに気が付いた。

取り敢えずこの巫女さんに一つずつ聞いて、疑問を解消していこう。

 

「あの~霊夢さん。聞きたいことあるけどいいかい?」

「良いわよ。その代わり、後で私の話も聞いて貰うから」

「りょ~かい。じゃ早速、何でここに来たの?迎えに来るぐらいなら態々寝室入らなくてもよかったよね?」

「寝てたじゃない」

 

ぐぅの音も出ないわ。

 

「なんで俺に乗っかってるの?あんま、そう言うことしない方がいいぞ……女の子として」

「私は大丈夫よ、気にしないから。もしもの時はそいつを消すし」

「怖いこと言うなよ。……じゃあ俺を縛ってる縄はなに?いつの間に縛ったよ?」

「もしものことが起きないようにしてるのよ。因みにそれ、宝具よ」

「マジで!?」

「マジ。私が触れた対象物に自動的に巻き付く形で現れるの。だから叩いたの」

 

……嘘っぽいけど、嘘じゃないような気がする。霊夢もたまに掴めない所がある。それもこいつの魅力か。

 

「あんた、割りと元気そうじゃない。心配して損したわ」

「そうか?自覚ないんだが……」

「少なくとも、三日も引き込もってふ様な人間には見えないわね」

「ふ~ん、紫に説教されたからかな?」

「紫も来たの?」

「うん」

 

上下で向き合って話し合う不思議な光景。この会話も互いに次の言葉が口からでないため、会話も途切れる。

暫く沈黙が続く。霊夢の顔も気まずそう顔をしている。

 

「霊夢、次は俺が話を聞く番だろ?聞くよ」

「……うん、ありがとう」

 

すると、霊夢は真剣な顔に面持ちになり、話始めた。

 

「あんた、あの時のこと気にしてるんでしょ?大丈夫よ、無事に止めることが出来たし、誰も死ななかったんだしさ」

「でも、俺は霊夢達を傷つけた」

*バチン*

「いって!なんで叩くんだよ!」

「あれはあんたのせいじゃ無いでしょうが!変に暴れてただけで、その時のこと覚えてないんでしょ?」

「……まあ」

「それに、えいっ!」

*バチン*

「痛いって!」

「これで私もあんたを傷つけたわ、これでお相子よ」

「……霊夢、お前なんでもありだな」

「悪い?」

「別に」

 

紫に叱られ、霊夢と話して、今の俺がどうしようもなく下らない状態だと想い知らされた。

確かに俺は……

 

「なあ、霊夢。俺って弱いよなぁ」

「……」

「結局自分の弱さから目をそらして、その事実を受け入れ難くて、突き付けられるのが怖くて誰にも会わなかったのかなぁ、って思ったんだ今」

「別にいいんじゃない、弱くても」

「ここに来たばかりの時はそう思ってたよ。それを補おうと悪戦苦闘してたし」

「沢山走り回ってたわよね」

「はぁ、懐かしいよ……。戦える力を手に入れて、調子のってた。全部、俺が解決しなきゃって、俺の問題だって、傲った。馬鹿だなぁ俺」

 

目頭が熱くなってきた。この後、人に見せられるような酷い顔になると思い、霊夢に見られまいと手で顔を隠す。

・・・縛られていて隠せない。

 

「うっ……チクショウ、グスッ……霊夢、こっちみんなぁ……」

「見せなさいよ。あんたの弱いとこ、せめて私ぐらいには晒しときなさい」

 

俺はこの後、情けなく号泣した。途中から何で泣いているのかもわからなくなり、顔をくしゃくしゃにしながら声をあげ、しゃくり、嗚咽を漏らしながら大泣きした。

少しして、泣きつかれ落ち着く。その頃には霊夢は俺の上から退き、縄を解いてくれていた。

俺は自由になった手で涙を拭って起き上がる。

 

「霊夢、ありがとう」

「言葉じゃなくて、物で誠意を見せて」

「ははっ、お前は……」

「行ける?」

「行くよ。皆に謝らなきゃ。そうやって少しずつ弱さ、失敗を補わなきゃ」

「そう。なら、行く前に酒とかツマミ、作ってから行くわよ」

「え!?すぐ行かないの!?」

「当たり前よ、これから宴会に行くって言うのにあんたが何か持ってかなくてどうすんのよ?後、謝罪の品でも準備していきなさいよ」

「ああ、そっか。わかった!少し、待ってろ!」

 

そう言って、急いで台所に向かう。

 

「私も味見ぐらいなら手伝うわよ♪」

 

その後を霊夢が着いてきた。

さあ、空元気でもいいからテンション上げていくぞ!

 

 

─────────────────────────────────

 

 

月明かりに照らされてる博麗神社敷地内、宴会会場。

魑魅魍魎が集まり、下手な場所より危険地帯となっている。

宴会の参加者達は皆それぞれ気の向くままに酒を飲み、肴を食らい、遊び、踊り、歌う。

 

「(ゴクゴクッ)ッぷはぁーーー☆うまい♪おーい、アリスー、この酒うまいぞー!」

 

グラスに注がれていた酒を一気に飲み干し上機嫌になっている金髪少女、霧雨魔理沙。彼女のトレードマークである大きな帽子も宴会中は端の方に置いてある。

魔理沙は上機嫌な声で側にいる魔理沙と同じ金髪の少女、アリス・マーガトロイドに酒をススメる。

 

「そう……」

 

なにやら彼女は不機嫌そうだ。

 

「なんだアリス?まだ拗ねてるのか?悪かったって言ってんだろ?」

「なんであんたが上から目線で物言ってんのよ!こっちはあんたの身を心配して竹林中走り回ったって言うのに、あんたは私のこと忘れててさぁ!」

「だから悪かったって。……あんだけ派手に戦闘してて気付かないアリスも悪いとおもうけどなぁ(ボソッ)」

「なんか言った……?」

「嫌、別に?」

 

アリスは魔理沙を睨み付けるが、諦めるように溜め息を吐く。

魔理沙がススメた酒瓶を手に取り、自分のグラスに注ぐ。そして、一杯になったグラスを手に取りヤケクソ気味に一気に飲む干す。

 

「ははっ、いい飲みッぷりだな♪じゃあ、私ももう一杯……ん?」

 

美味しそうに飲むアリスの姿を見て、気分が高揚した魔理沙は酒を再び注ごうとした。その時、あるものが視界に入った。

ほぼ毎日目にしている馴染み深い巫女の博麗霊夢と、ここ最近姿を見ていなかった黒影クロの姿があった。クロは何時もと同じ、頭巾が付いている黒色の服、確かぱーかーとか言ってたっけ?それを来ていた。相変わらず暗い格好で怖い顔。友人じゃなけりゃ目をそらしたくなる。でも最近、私はけっこうこいつが好きだとわかった。まあ、それは後の話だ。

その友人達は社をくぐり、真っ先にこっちに向かって来た。

 

「魔理沙ぁ!」

「ッ!は、はいっ!」

 

いきなりクロから大きな声で名前を呼ばれて私はビックリして、こっちも元気に返してしまった。

クロはそのまま魔理沙の前に正座で座り、目を見詰めた。

 

恥ずかしい…///

真っ直ぐ私を見られると嬉しくもあり恥ずかしくもある。何時もならなんの緊張もしないのだが、こう改めて向き合うと男として意識してしまう。これが乙女心だとか、前に咲夜がいっていた。良かった、私はクロの前では女の子でいられるんだな。

 

「って!私はなに考えてるんだぁバカァ!」

 

それについては、今は深く考えないようにしようって決めただろ!

 

「魔理沙?大丈夫か?」

「え?お、おう!大丈夫だ!」

「実はな。お前に言わなくちゃいけない大切なことがあるんだ」

「ッ!!」

 

そ、それって!もしかして……イヤイヤ、クロはそんなことする柄じゃないだろぉ……。

魔理沙はクロを改めて見る。すると、その表情は気不味そうで視線をたまに泳がせたり、足をもじもじさせたりと落ち着きがない……。

え?これって脈あり?うそ!マジで!?どうしよう///今、絶対酒臭いよぉ……。

 

「本当に大丈夫か?顔、赤いぞ?」

「あ、ああ!大丈夫だ!話してくれ!」

「お、おう」

 

よし、心の準備はバッチリだ。なんでもどんと来い!

 

「では、魔理沙……」

「は、はいっ」

「ごめんなさい!」

「……はい?」

 

ごめんなさいって言った?それって私じゃ無理って……こと?

 

「うッ、ふぇ~~ん!!」

「ま、魔理沙!?どうして泣いてんだ!?」

「どうしたも、こうしたも、ねーよ!何がごめんだよバカァ!」

 

柄にも無いこと態度をとってしまう魔理沙。

だってしょうがないじゃないか。いきなりフラれたんだもん!

 

「何がって、異変の時、怪我させちゃったから謝ろうと思って」

「うぇ~~ッ……え?」

 

え?今、クロ何て言った?

 

「え?じゃなくて……もう一回言うからよく聞いとけよ!魔理沙、異変の時、傷付けてごめんなさい!後、助けてくれてありがとう」

「え?じゃ、じゃあ……私のこと嫌いになったんじゃないの?」

「は?お前はさっきから何を言ってるんだ?魔理沙を嫌いになるわけないだろ?」

「ッ!!?ば、バカッ!な、なに言ってんだよいきなり!」

「お前、さっきから言動がおかしいぞ、酔ってるのか?まあいいや、兎に角俺はお前にお礼と謝罪がしたいんだ!わかった?」

「お、おおう、わかった」

 

良かった、嫌われた訳じゃないのか。そうだよな、さっきの会話にそんな流れはなかったし、私が一人で舞い上がってただけだもんな。うんうん。

魔理沙は心の中で自問自答し、勝手に納得して安心した。

 

「だからな、魔理沙。お礼と謝罪、両方の意味を込めて──」

 

「──俺を殴ってくれ!」

 

「なッ!!?」

「ブフォワッ!」

「あら、そう来たの」

 

クロの発言に、魔理沙は驚き、ある程度の距離を開けて、盗み聞いていたアリスは酒を吹き、後ろで見守っていた霊夢は驚いたような声で呟く。

そんな三人を他所に、クロは話を進める。

 

「どうした魔理沙?殴らないのか?ほら、あの時の俺を思い出して、殴れ!それで許せとは言わない。自分で決めたけじめなんだ」

「い、良いのか?」

「大丈夫だ、問題ない」

 

その言葉で魔理沙は意を決し、拳を作る。

周りでアリスと霊夢がテレビでも見るかのように見入る。

 

「じゃあ、行くぞ!」

「来い!」

「お、おりゃあぁぁ!!」

*グシャァ*

「ッグフゥ!」

 

魔理沙の鋭い拳がクロの顎に命中する。見事なアッパーだ。クロはそのまま後ろに思いっきり倒れる。

 

「わっわっ!大丈夫かクロ!」

「イツツ……おう、大丈夫。まさかアッパーが飛んでくるとは思わなかったが、これぐらい効いて調度いいんだろうな」

 

クロは顎を抑えながら笑顔で起き上がる。そして、魔理沙を再び見詰めると口を開き始めた。

 

「魔理沙、ありがとう。これからも助け合ってくれると嬉しいよ」

「……ふっ、おう!今言うけど、別に私はクロを恨んでなんかいないぜ?自分の弱さを痛感できて、寧ろ感謝してるよ。だから、あんま気にすんなよ♪」

「魔理沙……少なくとも俺よりは強いって思うよ」

 

魔理沙とクロは力強く握手を交わす。両者とも爽やかな顔で見つめ合う。

 

「もしかして、クロってマゾなの?」

「私もそれ思った。どうなんだろ?」

 

オイコラ、霊夢とアリス。何をこそこそ話てんだ?台無しだよ?

クロは心で二人をスゴく殴りたくなったが、我慢した。

 

・・

・・・

 

クロは魔理沙とアリスと別れて、次は……

 

「お二人さん、ちょっとお時間よろしいでしょうか?」

「おー♪クロぉ、一緒に飲もうよぉ、えへへ♪」

「あら、人と話してる最中に扉を閉めるクロさんじゃないの?そんなクロさんが一体なんの用でしょう?」

 

べろんべろん酔って、おっさんみたいに絡んでくるちっこい鬼の伊吹萃香とちょっと拗ねた様子を魅せる女性、八雲紫。こっちも少し酔ってるようで、少し顔が赤い。

 

「あの~、真面目な話なんで聞いてください」

「大丈夫よ、わかってるから」

「さッ、謝れぇ謝れぇ♪」

「えッ!?じゃ、早速……ごめんなさい!そして、ありがとう!」

 

なんだかとんとん拍子にことが進んで戸惑ってしまう。

でも、これは俺を許してくれるってことなんだろう。

本当に二人にはかなわないなぁ。

俺は顔を上げて二人を見る。二人は優しい笑顔を浮かべてこう告げてきた。

 

 

「「やっだよぉ~~♪」」

 

本当にかなわねぇよ(怒

 

「そ、そうですか。どうしたら許してくれるんでしょうか?」

「そうねぇ、魔理沙にはクロを殴るように言ったわよね?」

「……そうですね」

 

魔理沙だから殴られたんですよ?

あんたら、妖怪にもろ殴られたら死んでしまいますよ?

 

「言いたいこと、わかるわよね?」

「殴らせろ、かな?」

「うん♪」

「やめてください死んでしまいます」

「だめ♪」

 

くそっ!流石にそれは、俺の覚悟では無理だ!撤退!

 

*ガシッ*

「なっ!?霊夢!?」

 

いつの間にか霊夢が後ろから俺を拘束していた。

これでは逃げられない。

 

「霊夢、離せ!!俺はまだ死ねないんだぁ!!」

「謝罪回りに付き合って上げてるんだからさっさと片付けなさいよ!覚悟したんでしょ!」

「無理!これは流石に無理!」

「大丈夫よ、紫も萃香も手加減してくれるわよ」

「「うんうん」」

「酔ってる人の手加減とか信用出来んわ!」

「うっさい、はい覚悟決める。紫、萃香いいわよ」

 

霊夢は拘束の力を強める。これで俺はもう逃げられない。

目の前に二人の酔っぱらいがゆらりゆらりと近付いてくる。

 

「じゃあ、行くわよッ!」

 

紫が邪悪な笑顔で拳を見せつける。

 

「ゆかりちゃ~~~~ん……」

「うぉおおおおおおおお!」

「パアアアンチッ!」

*ドンッ*「オゴッ!」

 

鋭いボディーブローが俺の体に突き刺さる。一瞬、頭の中がふわってなった。

俺の意識はHP0まで直送だ。

 

「はい、交代♪」

*パアッン*

「うぃ~~まかせろぉ♪」

 

紫とハイタッチし、萃香が近付く。

あ、これ、死んだわ。

 

「そーれっ!ドォオッーン!!」

「ふばっはッぁ!」

 

トラックと衝突したような衝撃。それを脳が認識した時には、天地がひっくり返っていた。

宴会会場を一目できる高度まで飛んでいく。あ、チルノ達がこっち見てるなぁ♪あっちでは幽々子が飛んでいる俺を見て驚いてる。あ、口から団子がこぼれたぁ♪

現実逃避終了、重力に引っ張られ真っ逆さまにおーちーてーいーくー。

 

「ぐげっ!」

 

死にかけの鶏のような声を出し、地面に衝突。俺は意識を失った。

 

・・

・・・

 

あの後、すぐに目が覚めた。

萃香達とはちょっと雑談して別れた。本来の目的が謝罪なので、あまり強く言えなかったが、次あったら遠慮なく話そう。

さて、いよいよ関門だな。

 

「どうもお久しぶりです、永琳さん」

「こんばんわ、クロくん」

 

最後に謝る方々が集まっている場所。今回の異変の関係者達。

銀髪で博識そうな雰囲気を漂わせる女性、八意永琳。

黒髪ロングの髪型に豪華な着物を身に纏う姫、蓬莱山輝夜。

女子高生みたいな服を着ているうさみみ少女、鈴仙・優曇華院・イナバ。

パーマのかかった黒髪の小さなうさみみ少女、因幡てゐ。

白髪ロングに赤いリボンを付けている少女、藤原妹紅。

空色の髪で温厚そうな雰囲気がある女性、上白沢慧音。

今回の異変の中、俺の暴走を霊夢達と一緒に止めてくれた方々だ。

 

「皆さん、お楽しみの所すみませんが、お時間を貰います」

 

この方たちにも迷惑をかけた以上、俺は誠心誠意込めて謝る。

 

「この度は本当に申し訳ありませんでしたぁ!!自分が不甲斐ないばかりに皆様に多大な被害を与えてしまいました。ですので、その謝罪を申し上げに来ました!誠にすみませんでしたぁ!!」

 

俺は深々と頭を下げ、謝罪の言葉を述べる。

彼女達は魔理沙達とは違って、親しい仲ではないので簡単に謝って許して貰える筈がない。

 

「俺に出来ることがあれば何でも言ってください!それで今回のこと、少しでも許して貰えるのであれば、俺はそれで構いません!本当にすみませんでしたぁ!!」

 

場の空気が静まる。

この静寂が俺には長く感じてしまうほど、緊張感に満ちていた。

 

「本当に申し訳ないと思ってるの?」

 

永琳が口を開く。

 

「はい!」

「さっきのこと……なんでも依頼していいの?」

「もちろんです!」

「そう、なら許すわ」

「え?」

 

思いがけない答を聞いて俺はビックリした。

予想ではこんなに簡単に許して貰えるとは思ってなかったからだ。

 

「いいんですか?」

「ええ、いいわよ。謝ってくれたもの、許すわよ。元は私たちが異変起こしたせいだしね。私は久しぶりに死を感じれていい体験だったわ」

「ぁ……」

「皆もそれでいいわよね?」

 

永琳が他の皆に問う。彼女達は簡単に首を降る。

 

「言っとくけど、あのことはそこまで負い目を感じることじゃない……は言い過ぎかも知れないけど、終わったことは気にしない方がいいわ。早めに忘れなさい」

 

目の前で起こった事が信じられない。暫く、呆然としてしまう。

 

「ほらクロ、終わったなら付き合いなさい。とことん飲むわよぉ!」

「え?あ、ああ」

 

霊夢に引っ張られ、俺は抵抗することなくそれに従う。

え?これでいいの?……やった!よし、俺、明日から頑張るよ!

 

「ちょっとまったぁ!これで終わりってのは少し詰まらないわねぇ」

「ッ!この声は紫!」

 

突如スキマが現れ、中から紫が参上した。

 

「ちょっと永琳、もうちょっと苛めてあげてもいいのよ?」

「私は最初から、謝ってもらわなくても良かったし、ここまで真面目に謝られたら許すしかないでしょ普通。それに、今日は宴会、汚れは全部キレイにして楽しみたいしゃない?」

 

永琳の言葉に感動を覚える俺。

どっかの金髪とは人格の次元が違う。

 

「なるほど。でも、皆にはこれだけはやってほしいことがあるのよ」

 

紫はまた、意地悪な笑顔を作る。その顔を見て悪寒が走る。

逃げた方がいい気がする。

 

「なにかしら、やってほしいことって?」

「クロを一人、一発ずつ殴って♪」

 

よし!逃げる!

 

「ッ!?足が動かない!」

 

自分の足元を見ると、足首から先が紫のスキマに呑み込まれいるぅ!!?

これでは逃げられない。

俺の危機的状況に見向きもしないで永琳は紫と話続ける。

 

「なんでそんなことするの?」

「魔理沙や私達もやったのよ?クロに言われて。彼、今回の出来事のけじめにそうしてもらってるのよ」

 

人間だけだからね!お前らは無理矢理だろ!

 

「でも、私達に殴られてから痛みに怖じ気付いたみたいなの。それじゃ良くないわ!だから、ここは皆にお願いしたいの。あの、今動けなくなっている彼に勇気付けの拳を!」

 

紫の大袈裟な演説の気迫に当てられ、皆が戸惑いながらも立ち上がり、クロに近付く。

もう、逃げられない。

 

「ち、チクショオオオオオ!!」

 

その後、クロは永琳達に殴られた後、宴会に参加した。

いざ楽しもうと思ったその時、彼が殴られる様子を見ていた人々が興味を持ち、彼を殴り始めた。

集団リンチです。可哀想です。

でも、その時彼は思ったそうです。

『皆に殴られ、感じた痛みに俺は誓うよ。失敗しても良いから皆を守りたい。』

そう誓ったそうです。

 

その日の宴会はとても賑やかでした。

 

 

─────────────────────────────────

 

 

『うわぁあああああああん!クロっちとのリンクが切れちゃったぁ!!』

 

きらびやか白い空間で泣き叫ぶ一人の少女。髪は白く、着ている白い和服もとても綺麗で、全体的に神聖な雰囲気を纏わせる少女。でも、その神聖より目立つ子供っぽさが残念だ。

少女の名をシロ。クロを幻想郷に呼び、クロに自身の封印を解いて貰う約束を交わしている。どうやら、彼女とクロには魂に近い部分で繋がりがあるのだろう。

 

『落ち着けシロ!道具は届いている』

 

騒ぐシロに怒鳴るのは彼女と共に封印されているこの忘れられた神の名を草薙禍津。

彼女が手に持っているのは深い青色の弓矢。

この道具は、彼女等の封印を解くための道具である。この弓矢以外にも2個の道具が禍津の目の前に置かれている。紅色の鍵と黒色のハッピの様な和服。

この道具についてはこの神様もよくわかっておらず、ただ封印を解く道具として認識している。

異変が解決する度にここにこの道具が現れるので、クロに頼んでいる訳だ。

 

『くそっ!あいつめ、何をしてクロとのリンクを切った!何を企んでいるッ……!』

『どうしたのマガッチ?一人でぶつぶつと独り言してさ』

『ッ!シロ、大丈夫だ何でもない』

『……ふ~ん、そう』

 

シロは興味無さそうにその場から去っていった。

 

『シロには黙ってはいるが……これからどうしたものか、我にはわからぬッ!』

 

禍津は頭を抱え、本格的に悩み始める。すると、突然……

 

『ッ!』

 

禍津の周りに黒い触手が伸びていた。

気が付いた禍津はその場を飛び退くが三つの道具を触手に奪われていた。

 

驚いた。

 

禍津は触手が自分から道具を盗ったのにも驚いたのだが、更に驚いたのが、その触手の中心で道具を受け取っているの人物に驚いた。

 

『ぬ、主はクロ……!』

『え!?クロっち!?』

 

遠くにいたシロもこの現状に気付き此方に飛んできた。

そんなことより、

 

『クロ!どうしたのだいきなり!』

「悪いな。これは預かってくから。安心してくれ、約束は守るよ。おい!目的の物は手にいれたぞ!」

 

クロが叫ぶとクロを体を影包み込んでき地面の中へ沈んでいき、最後には何も残っていなかった。

 

『ぬ、盗まれたぁ!』

『えぇ!ど、どどどうすんのさぁ!!?』

 

道具を盗まれたと言う事実に慌てるな二人。片方は神の筈なのに、見ていて情けなく思う。

そんな二人が聞こえるように響く声。

 

「私が、手を貸しましょうか?」

『この声は……ッ!』

 

禍津が声のする方に向くと、そこに立っていたのは……

 

『八雲紫!主、何故この場所に入ってこれた!!?』

「ちょっと、クロの介抱してるときに面白い力の流れを見つけてね。それを辿ってきたの♪」

『なッ!そんな芸当出来るわけがッ……いや、出来たからこそここにいるのであるな』

「そうそう、理解力があって助かるわぁ」

『で、紫殿、さっきの話、真か?』

「手を貸すって話?ええ、本当よ」

 

ここに新たな同盟が結成した。

 

 

───────────────────────────────

 

黒い場所。

 

「ほれ、これでいいんだろ?」

『おお!よくやったよ、流石クロだ』

「まあ、ちょっとサボった分な」

『俺様としてはちゃんと戻ってきてくれただけでありがたいってもんだい』

「じゃあ、俺頑張るよ」

『おあ、全て作戦通りに進めよう』

 

クロと禍津モドキは互いに笑った。

 

 

 

 

 




どうもDAMUDOです。

やりたいこと詰め込み過ぎて、読み直してスゲー恥ずかしい代物に……。
こう言うの苦手です。

さて、永夜抄も終わりまりした。
ここらで、余暇話ですね。本編とは関係あるので読んでくれたら幸いです。

では、ごきげんよう♪
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