心を閉ざしたウィザード   作:疾風海軍陸戦隊

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оp「英雄」

ED「ブックマーク・ア・ヘッド」


はじまり

・・・寒い。

それが俺の最初に感じたことだった。

耳元で轟音が鳴っている。トラックの音か?・・・それよりももっとでっかい音だな。

何故か俺は目を閉じている。

開けなくちゃいけないな。このまま通ったら車に轢かれちまうよな。

そう思って俺は目を開けた。

・・・俺の目に入ってきたのは、青い色だった。

少し経って、白い色がちらほらと見えるようになって、強い風を感じて、自分は空にいるのか、と気付いた。

・・・ちょっとまて。空?馬鹿な。俺はさっきまで学校に行こうとしていて・・・・・・別に仲のいい友達がいるわけじゃないし、楽しくないけど行かなくちゃいけないから行こうとしていて、交差点にいたはずだ。それがなんで、急に景色が空になるんだ?ありえないだろ。

一体どうなってるんだ?・・・つーか、俺、理由はわからないけど、落ちてるのか?

・・・ヤバイ。俺、死ぬんじゃないのか?

・・・そう思った。別にこの世に未練なんかない。俺は生まれてすぐに親に捨てられどこを行っても厄介者扱いだった。

立ったら今死んでも誰も困らないな。いやむしろ死んだ方が俺にとっては幸せなのかもしれないな・・・・

だが、いつまでたっても死は訪れない。 ・・・飛び降り自殺をすると落ちる途中で意識を失うって聞いたことがある。

でも不思議とそんなことないな。

落ちるのは思ったより怖くない。・・・どうしてだろう。

そんなことを考えていた俺の目に次に入ったのは、黒い点だった。

この青と白の世界に、初めて他の色が見え始めたことに、俺は何故か安心した。

その黒いのの中に、物凄く薄くだけど赤い光が見えた。

なんだあれ?そう思った瞬間、その黒と赤が白く光り、そして粉々になった。

なんだなんだ?ますますわけがわかんねえぞ?・・・それらを通りすぎたとき、その黒の中の赤が見えた。目みたいだった。

その次に、少し暖かくなり、棒状のものが俺の腹に巻かれているのを感じた。

背中に柔らかい感触もする。 ・・・背中のものはなんだかわからなかったが、腹に巻かれているのは人間の腕だということを、数秒して理解した。

 

「ふぅ・・・・」

 

急に誰かのため息というか安堵する声が聞こえた。俺は声のした方を見ると

 

「大丈夫?」

 

と、赤毛の女性が俺の顔を見てそう言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数時間前、1944年ガリアにて

 

1939年それはなんも前触れもなく我々人類の前に現れた。人類はそれを『ネウロイ』と名付けた。ネウロイはどこからそして何の目的で現れたのか不明であったが彼らの攻撃で生まれ育った町や国を追われたのは事実であった。それに対抗すべく人類は対ネウロイ用新兵器を開発した。魔法力を持った少女、ウィッチのみが装着でき飛行を可能にするストライカーユニットである。これを操りネウロイと戦うべく、世界各国からウィッチが集結した。そしてそのネウロイと戦うべく集められた精鋭部隊の名は第501統合戦闘航空団『ストライクウィッチーズ』であった。

 

「小型のネウロイばっかりで良かった・・・」

 

「そうだね、芳佳ちゃん」

 

「あなた達、気を抜かないでください!余裕をかましていると、やられますわよ!」

 

セーラ服を着た少女におさげの子がそう言うと眼鏡をかけた子がそう注意する

 

「ペリーヌの言う通りとはいえ、流石に気が抜ける相手だな」

 

「全くだね。数だけ揃えたってどうにもなんないってのに」

 

ツインおさげの少女がそう言うと短い金髪の少女がそう答える

 

「最近こんなんばっかだよねー・・・」

 

「文句言うなよルッキーニ。そんなこと言ってると、次は超大型が来ちまうかもしれないぞ」

 

胸の大きい少女が褐色肌の小さい子にそう言う

 

「・・・残り、20体」

 

「もうちょっとダナ」

 

と、そう銀髪の少女と亜麻色の髪をした少し片言の言葉を言う少女がそう言う。すると・・・・

 

「・・・あら?」

 

「・・・ミーナ、どうした?」

 

眼帯をした女性が赤毛の女性にそう言うと

 

「・・・皆さん、気をつけて。上空から何かが降ってきます」

 

「何?」

 

「急に何言い出すんだ!?」

 

「ネウロイの援軍か!」

 

「いえ・・・人のようです」

 

「ウィッチ?」

 

「・・・いえ・・・!?ストライカーも何もつけていない、ただの人です!」

 

「はぁ!?」

 

「な、何が起こってるんですか!?」

 

「わかりません!・・・私が確認してきます!あなた達は一旦攻撃を中断しなさい!」

 

『了解』

 

そう言い赤毛の女性・・・ミーナはその地点へと向かうと黒い服を着た少年が落ちているのが見えた。彼女は全速力で彼のもとに行き落ちる彼をキャッチした

 

 

 

 

 

 

「大丈夫?」

 

彼女にそう言われ、俺は少し驚いた。 なんだこの女?・・・目の色から判断すると外人か?いや待て、頭に動物みたいな耳が生えてる?

いや、そんなこと考える前に、俺は質問されたみたいだ。答えなくちゃいけないな。

 

「・・・大丈夫、じゃない」

 

そう答えた。本当だ。全然大丈夫じゃない。心臓がバクバクいってる。

 

「・・・命に別状はないみたいね・・・」

 

と、その女は安心した顔をした。すると彼女の耳につけているイヤホンから声が聞こえた

 

「ミーナ!どうだ!?」

 

「落ちてきた人物を確保しました。・・・攻撃を再開しなさい!」

 

『了解!』

 

この女の言葉のすぐ後、上から銃を乱射しているような音が聞こえてきた。銃で攻撃してるのか。

物騒だな、テレビかゲームの中でしか聞いたことないぞ。・・・え?

 

「・・・おい、あんた」

 

質問しなければ。そうでなくちゃ何もわからない

 

「何かしら?」

 

「あんた・・・いや、あんたら何やってんだ?」

 

「ネウロイと戦っているのよ」

 

「・・・ネウ・・・?」

 

「・・・ネウロイを知らないの?」

 

「あんたは知ってんのかよ?」

 

「ええ。・・・我々人類の敵よ」

 

「はぁ?」

 

何言ってんだあんた。俺がそう言おうとしたとき、妙な音が聞こえてきた。今まで生きてきた中で聞いたことがない音だ。

 

キュイィィィィィィィン・・・

 

なんだこの音。車が急ブレーキをかけた音にちょっと似ているけど、それともまた違う異質な音だ。

 

「!?」

 

その音を聞いた途端、この女が顔を強張らせて、俺を抱えたまま動いた。俺らがいた場所に赤い線が通っていった。

見たらさっきの黒と赤がこっちを見ていた。・・・なんだあいつら。

 ・・・あれ。ちょっと待て。俺を抱えたまま動いた?この、女が?俺は、恐る恐る足元を見た。

 

・・・ちょっと下に海が見えた。海は迫ってこない。俺の身体が落ちるのをやめているのは確信できた。

衝撃だったのは、この女が、機械のような筒を履いていたことと、この女が空を飛んでいることと、

・・・この女が、パンツ丸出しだということだ。

それを見た瞬間、俺は目を逸らした。顔が少し熱くなるのを感じた。

だから、俺はこの女に『なんでそんな細い腕で俺を持ったままあちこち動けるんだ?』と聞くのを忘れてしまった。

 

 

 

しばらくして銃の音が途切れた。その代わりに声が聞こえてきた。

 

「ネウロイの反応、消滅しました」

 

「了解しました。みんなお疲れ様」

 

またネウロイって単語が出た。一体それ何なんだよ。

そう思った瞬間、この女と同じような格好をした女が10人上から降りてきた。同じく動物みたいな耳が生えている。

一体何なんだ。こいつら、パンツ丸出しで恥ずかしくないのか(スクール水着っぽいのも居るけど)。

スカートくらい履けよ。・・・邪魔になるのか?

 

「ミーナ、そいつは何だ?」

 

「人に決まってんだろ」

 

ツインおさげをする女が怪しむような目で俺に言う。俺は混乱している頭で、咄嗟に俺はそう言った。

 

「ま、ネウロイには見えないね」

 

と、隣にいる短い金髪の女がそう言う。だからネウロイって何なんだよ。そう言おうとした瞬間、他の女が口を開いたので、俺は声を飲み込んだ。

 

「ほー・・・なかなかいい男じゃん」

 

「うんうん」

 

・・・そりゃどうも。いや待て、そんなこと言ってる場合じゃないんだ。

 

「えーっと・・・あ、私は、宮藤芳佳っていいます。あなたのお名前は?」

 

・・・自己紹介かよ、面倒臭いな。これに関してはいい思い出がない。なので簡単に返す。

 

「溝呂木・・・・・溝呂木眞也だ」

 

「・・・溝呂木さん、ですか。あ、私はリネットって言います」

 

「私は、ペリーヌ・クロステルマンと申します」

 

あ、そう・・・別にどうでもいいけどな

 

「何故、君は空から落ちてきたんだ?」

 

「知るかよ」

 

眼帯をした女に俺は正直に言う。本当に知ったことではないのだ。

 

「なっ・・・少佐に向かってなんて口の利き方を」

 

「まあ、待てペリーヌ。そういえば自己紹介がまだだったな・・・溝呂木よ、私は坂本美緒という。質問したいことがあるんだが・・・」

 

・・・いや待て。このままではまずい。奴らの質問に答えっぱなしじゃ、俺の疑問にいつまでたっても答えてもらえないじゃないか。

だから、俺は叫ぶように声をあげた。

 

「ちょっと待て!」

 

「!?」ビクッ

 

「お、おいお前!サーニャを怖がらせるんじゃネーヨ!」

 

「知ったことじゃねえよそんなこと!あんたらの疑問になら後でいくらでも答えてやる!でもその前に誰か俺の質問に答えてくれ!」

 

教えてもらいたいことが山ほどある。それに答えてもらわないと、おかしくなりそうだ。

 

「ここは何処だ!?あんたらは誰だ!?なんであんたらは飛んでるんだ!?ネウロイって何だ!?なんで、俺はここにいるんだよぉ!!??」

 

俺はがらにでもないほどの大声でそう言うのであった。だがその答えは当時の俺にとって最悪であったことはまだ知らなかった

 

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