心を閉ざしたウィザード   作:疾風海軍陸戦隊

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この作品では一期の4話と5話の間あたりになります


ここは?

・・・俺は、ミーナとか言う女に抱えられたまま空飛ぶ10人に自己紹介され、

こいつらの基地だというところに連れてこられた。

俺を支えてくれたミーナに感謝しつつ、俺は信じられないことを耳にした。

 

 ・・・ここはブリタニアという国にある自分たちの基地で、

自分達は『ウィッチ』として空を飛び、人類に牙をむくネウロイという不思議な生命体と戦っている、というのだ。

(・・・なんで俺はここにいるんだ、という質問には答えてもらえなかった。当たり前か。答えようがないしな)

 

「・・・・・・」

 

俺は今の状況を呆然と見ていると

 

「どうした?」

 

「それほど驚くことでもないだろう」

 

「驚くに決まってんだろ!」

 

坂本とバルクホルンの言葉に俺は大声を出した

 

「信じられるわけないだろ!ウィッチって、ようするに魔女だろ!?魔法使ったりするあれだろ!?そんなもの今も昔もいるわけない!ネウロイなんて、そんな生き物聞いたこともない!ブリタニアって国も聞いた事ないぞ!」

 

「・・・」

 

「んなこと言われてもなぁ・・・」

 

俺の言葉に皆困惑した顔をしているが、本当に困惑しているのは俺の方だぞ?

 

「・・・溝呂木さん」

 

「なんだよ・・・」

 

「あなたは、この世界のことについての基本的なことすら知らないということになります。・・・妙です」

 

「あんたらみたいな魔女ってもののほうが妙だろ」

 

「貴様!口の利き方には気をつけろ!」

 

「・・・」

 

ミーナの問いに俺がそっけなく答えるとバルクホルンが食って掛かる。だが、ミーナは落ち着いた様子で俺に質問をした。まるで警察による事情聴取みたいだな

 

「それで溝呂木さん・・・あなたの生まれた国と、生年月日と年齢を教えていただけますか?」

 

「・・・生まれは日本、生年月日は2006年6月19日。歳は16だ」

 

「え?」

 

「・・・何年って、言いましたか?」

 

「2006年だ」

 

「・・・えーっと・・・なんと言えばよろしいのやら」

 

皆がさらに困惑した表情になる言葉に困るほど妙なことか?

 

「・・・おい、溝呂木。・・・ニホンだな?・・・本当にそんな名前か?」

 

「ああ。そうだよ」

 

「・・・どこだ?」

 

この胸の大きいシャーロットという女は世界地図を広げているようだが・・・日本を知らないのか?

俺は、地図の日本列島のところに指をさした。

 

「ここだ」

 

「え?そこ扶桑だよ?」

 

「は?」

 

俺はルッキーニとかいうちびっ子の言葉に耳を疑った。シャーロットから地図を引ったくり、そこを見た。

そして俺は、次は目を疑った。 ・・・フソウ?日本じゃなく、扶桑?

 

「あのね溝呂木さん、非常に言いにくいことなんだけれど・・・」

 

そして、俺は、またもや耳を疑うことになった。

 

「今は、1945年なの」

 

「・・・・・・・・は?」

 

理解が追いつかない。1945年?2021年じゃなくて1945年?

 

「・・・なんだよそれ」

 

今は2021年のはずだ。

 

「なんだよ、とは言われても、これは本当のことだ」

 

バルクホルンって言ったか。・・・ズバッと言ってくれるのはありがたいけど、

この状況じゃ更に絶望するしかなくなっちまうよ。

 

「・・・おかしいだろ、こんなの」

 

「・・・そんなこと言われても」

 

「困るよナァ」

 

サーニャとエイラだったか?何言ってんだ。困ってるのはこっちだよ。お前らより、ずっとな。

 

「ねえ。君の言ってたことは、本当?」

 

「・・・お前らの言ってることのほうが本当かどうか疑わしいぞ」

 

「ふーむ・・・」

 

確かこいつはハルトマンとかいったか。何だよ。ジーと見て

 

「嘘ついてるようにはみえないよ、ミーナ」

 

嘘をつくも何も、嘘つく必要なんかないからな。正直に言って

 

「つまり、何か・・・君は・・・」

 

「・・・本当に、未来の世界から来たの?」

 

「・・・俺がいた所は魔法なんてなかったけどな」

 

「へ・・・へー・・・」

 

「信じられません・・・」

 

「全くですわ・・・」

 

この三人は、宮藤とリネットとペリーヌだったっけ。

 

「俺だって信じられない。俺は学校に行こうとしてただけなんだ。

 ・・・それが、なんでこんなことになってんだよ」

 

「・・・君のいたところでは、扶桑のことを日本と言うのか」

 

「・・・ここでは日本のことを扶桑っていうんだな・・・そこだけは理解したよ・・・はぁ」

 

それ以外のことは理解できない。

魔法使いが人間以外の奇妙な生命体と戦っている過去の世界にいきなり飛ばされて・・・・・・クソッ、誰がこんなこと頼んだんだよ。俺は頼んだ覚えはないぞ。ああ・・・いや、頼んだかもしれない。中学生くらいの頃、何もかもつまらなくなって、どこぞのラノベみたいな『剣と魔法の世界に行きたいなぁ』なんて思ったことがちょっとだけある。・・・かも。だからって本当にこんなことになるとは・・・

俺は頭を抱えた。・・・これからどうすればいいんだよ?

 

「ミーナ、彼をどうするつもりだ?」

 

「そうね・・・溝呂木さん、ちょっと話をしてもいいかしら?」

 

「なんだよ・・・?俺を元居た世界に戻してくれるってのか?」

 

「いいえ、そうではないのだけれど・・・」

 

「だったら断る」

 

「なっ!?」

 

「即答だな・・・」

 

「・・・」

 

俺が断るとバルクホルンが驚き、坂本は若干呆れている。ハルトマンはじっと見て何も言わない

 

「・・・どうしてかしら?」

 

「俺は元居た世界に戻りたいんだ。こんな妙ちきりんな世界になんて居たくない。だからそれ以外のことなんて聞きたくもないし、あんたらとも一切関わりたくない」

 

「・・・貴様は、これからどうするつもりなんだ」

 

「あんたらが俺を戻すことができないなら、あんたらとはオサラバして俺は一人で戻る方法を見つける」

 

「当てはあるんですの?」

 

「家族も友達も、一緒にこの世界に飛ばされてきた奴もいないんだ。あるわけねえだろ」

 

「・・・あー、この世界に連れてこられたきっかけとかは?」

 

「交差点で信号が青になるのを待ってたら異世界に飛ばされるなんて納得いかねえよ」

 

「・・・そりゃ、なんつーか、理不尽だな」

 

「つまり手がかりゼロでしょ?・・・詰んでるようなもんじゃん」

 

「・・・でも、探すしかないんだよ。俺一人でさ。あんたらの世話になるつもりはない」

 

そう、俺はいつも一人で生きてきた。ガキの頃から誰にも助けを借りずにやってきた。親に捨てられても養護施設にいた時も俺はいつも自分で何とかしてきた。他人の力を頼りにするつもりもないししたくもない。

一人でやればだれにも迷惑をかけることなんてないからな。それに聞けばここは軍の施設で彼女たちも軍人だと聞いた。非戦闘員でありただの学生の俺じゃ足手まといもいいところだ。

だから俺はさっさとここからオサラバしたかった。

 

「・・・一人で・・・ねぇ。そんなことはないかもしれないわよ」

 

え?どういうことだ?

 

「・・・あなたを抱えたとき、あなたのなかに魔法力を感じました。どういうことかわかりますか?」

 

「わかるわけないだろ?一体何なんだよ」

 

「あなたも、ウィッチになれるかもしれないってことよ」

 

は? どういうことだ?俺はミーナという女の言葉が理解できなかった・・・・

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