「ここは・・・・どこだよ」
あれから数日。俺はいつも変な夢を見る。
暗い空間の中、俺はただ立っていた。周りを見ていても真っ暗なまま何も見えない。ただ感じるのは肌寒い感覚だけだ。
いつも見る夢はそれだけだったが今回は違う。
今度は背後から足音が聞こえた。
だれかいるのか?そう思い俺は振り返ると、そこには見たこともないような大きな人の形をした何かがいた。赤と黒の色が交互にありそれはあいつらがネウロイと言っていた奴に似ていたが悪魔にも見えた
そいつが俺をじっと見ている
「・・・・・お前は・・・・誰だ?」
俺がそう訊くと。そいつは答えた
『・・・・・ダーク・・・・・メフィスト』
そいつがそう名乗った
「お前が俺をこの世界に呼んだのかよ?」
俺がそう訊くがあいつは何も答えない。だが奴は俺に近づき
『・・・・お前はこの世界で異形の物を倒すこと楽しんでいる』
「・・・なに?」
「奴らもそうだ・・・・・奴らが文明を破壊し人を襲うのも人が奴らを殺すことも・・・・全く同じだ。弱肉強食の世界で正義も善悪もない・・・あるのは強いやつらが生き残るという結果だけだ。つまり・・・・・』
そういいやつは俺に顔を近づけ
『力こそすべて優先されるという真実だ・・・・・』
「・・・・・」
『戸惑うことはない・・・・・素直に自分の心を開放しろ・・・・そしてもっと強くなるがいい・・・・』
まるで悪魔のささやきのように奴は俺に言う。
「・・・・・お前は何なんだ?」
俺は警戒した目で奴に言うと奴は
『俺はお前の心の闇であり影だ・・・・・溝呂木眞也・・・お前の望むお前自身の影だ・・・・・・また会おう』
そう言うと奴は黒い闇と一体化するように消えていった
「……力こそすべて・・・・・」
朝、宮藤は厨房で朝ご飯を作っていた。その表情はなぜか楽しそうだった
「私の料理。溝呂木さん気に入ってくれるといいけど」
今日は溝呂木が基地にやってきて数日。そして今日はが溝呂木やってきてから初めての私の食事当番の日だった
「(溝呂木さんの故郷の・・・日本、だっけ?、私と坂本さんの故郷の扶桑は世界は違っても同じような国かもしれない、って坂本さんが言っていたけど、料理も似ているのかな?私の料理が俺さんのお口に合うかどうか、ちょっとドキドキでするな)」
そう思いながらも彼女は張り切って料理を作っていた。
そしてしばらくして食事の用意ができると 食堂のドアが開いて、
「おっ」
シャーリーとルッキーニが勢いよく入っていきそれに続いて溝呂木達がやってきました。
「おはようございます、溝呂木さん!」
「・・・ああ」
気だるそうに彼はそう答えた。それを見た宮藤は
「どうかなさったんですか?」
宮藤は質問してみましたが、
「・・・」
溝呂木はそのまま席に座って、答えてはしなかった。言葉に出はしませんでしたが、宮藤にはその溝呂木の沈黙が
「わかりきったこと聞くな」って言っているように感じた。
・・・確かに、よく考えれば彼の気が晴れない理由は明白だった。
もう少し言葉を選べばよかったな・・・と、宮藤はちょっと悲くなったが、気を取り直して。彼女はお茶碗にご飯をよそって、溝呂木に差し出します。
「溝呂木さん、どうぞ」
「・・・」
溝呂木は黙ってそれを受け取りました。そしてお盆に置いて、手を合わせて、
「・・・いただきます」
小声でそう言って、軽くお辞儀をしました。
「!」
宮藤は、溝呂木のその仕草と言葉に覚えがあった。彼女の上司の坂本も・・・いえ、扶桑の人ならみんな知っている。
「宮藤、どうした?」
「芳佳ちゃん?」
リーネとバルクホルンがそう尋ねてきますが、彼女はそれどころではなかった。
「溝呂木さん!」
「・・・ん」
「溝呂木さんがいた・・・えっと、日本でも、それやるんですか!?」
「何がだ」
「その、食前と食後のあいさつですよ!」
「・・・」
溝呂木は不思議そうに宮藤の顔を見ていた。まるで「何当たり前なこと言っているんだ」というような顔だった
「・・・ああ」
少し、ぶっきらぼうだったが彼はそう答えた。すると宮藤の顔が嬉しそうな顔になった
「やらない奴はいないんじゃねえかな・・・」
扶桑と共通点があることに彼女は嬉しかった。そして彼女はもっと彼に質問した
「溝呂木さん」
「・・・今度はなんだ?」
溝呂木は少し不機嫌そうにこう聞き返してきたが、彼女は気にせずに次の言葉を紡いだ。
「扶桑料理を作ったんですけれど・・・これ、どうですか?」
「どうって、何がだ?」
「日本と、同じですか?」
彼は、目の前の私の料理に目を移し、少しの間それを見つめた。今日の料理は焼き鮭とご飯とみそ汁に漬物に納豆だった
数秒した後、彼は再び宮藤に目をやって、
「・・・」
無表情ながらも彼は小さく頷いた。
「じゃあ、やっぱり扶桑と日本は同じような所なんですね!」
「・・・俺は扶桑に行ったことはないけど、・・・かもな」
そんな溝呂木の言葉に対し、宮藤はますます嬉しくなったが、対して溝呂木は固い表情のままだった
「そんなに嬉しいことかよ・・・?」
と呟くと
「はい!」
「・・・」
「溝呂木?」
溝呂木の表情が若干動きとなりにいたシャーリーが気に掛けるが宮藤はこう続けた
「嬉しいに決まってるじゃないですか!」
「・・・」
宮藤の中で溝呂木の世界の日本に興味が湧いていた。もっと共通点はないのかな?と彼女は再び質問をすることにした
「あの、溝呂木さん」
「・・・」
露骨に機嫌が悪そうな顔で宮藤を見たが、そんなことで宮藤は彼女は動じなかった
「もっと日本のことを教えてください!」
「・・・はぁ」
溝呂木は、「嫌だ」と言わんばかりに溜め息をついた。・・・
「今じゃなくてもいいです、後で・・・いえ、いつか、教えてくださいませんか?」
「気が向いたらな」
にこりともせずに溝呂木は宮藤に言った。
「・・・(なんだかそっけないなぁ)」
「芳佳ちゃん・・・」
ついしょんぼりしてしまった宮藤を見て、親友のリーネも悲しそうな顔をした。それを見た宮藤は
「(いけない、私がこんな顔しちゃ・・・)」
そう思った直後だった
「・・・おい溝呂木・・・」
急にバルクホルンが溝呂木を睨み
「なんだよ」
「貴様ァ!!」
急に彼女は怒りだし、皆は驚くと宮藤は
「ちょ、ちょっとまってくださいバルクホルンさん!」
「なんだ宮藤!」
「どうしてバルクホルンさんが怒るんですか・・・?」
「え・・・」
宮藤の質問に、珍しくバルクホルンが言葉に詰まる。
「それは・・・み、宮藤が・・・」
「私?」
『・・・』
そんなバルクホルンさんの態度に、みんな黙ってしまいました。
「・・・」
「(あ、溝呂木さん。納豆食べられるんだ・・・)」
バルクホルンが固まっている中、そんなことをはお構いなしにと溝呂木は納豆をかき混ぜていた。そのまま納豆をご飯にかけた。
それをペリーヌが恐ろしいものでも見るかのような目で彼を見ている
その光景をぼんやりと見ながら、宮藤はふと思った
「(溝呂木さんはどうしてこの世界に連れてこられたんだろう?神様か誰かのせいかな?だとしたら何のために溝呂木さんを連れてきたんだろう?)」
・・・宮藤は考えたが結果は出ず、そもそも考えたって仕方ないことかな、と思い、宮藤は考えるのを諦めた。
だが一つだけはっきりした事実があるそれはこの世界に溝呂木がいるっていうことだけだ
宮藤にとっては異世界の扶桑のことを知るチャンスであり、この機を逃したら、私は一生知ることは無い。
そのため、宮藤の当面の目的は、「溝呂木さんが気を向けてくれるように頑張る」ということに決まった。
漠然としてはいるが、やることは単純、たった一つです。それは溝呂木と一緒に、ここでの生活を頑張るということ。
そうしていれば、いつか、日本のことをきっと話してくれる。そう信じてた
・・・とりあえず、宮藤は食事をする溝呂木にこう尋ねる
「溝呂木さん、美味しいですか?」
「・・・」
溝呂木は、頷きもせず、首を横に振りもせずに、黙々と宮藤の料理を口に運ぶだけだったが、食事が終わったとき彼の食器はご飯粒一つも残さずに綺麗に完食していたのだった