7s Sprinter   作:マシロタケ

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これは、大城とレッドマーシャルがまだ出会う前のお話。


※べつに読まなくてもいいやつです。


番外編:校内禁煙!

「あー..チクショウ…」

授業と授業の相中の休み時間、大城は教科書を持って廊下を歩いていた。

しかし、彼はとてもイライラしていた。

 

別にこの仕事によるストレスというわけではないらしい。

 

「あ、おーい!ハクせんせー!」

「…」

「あれ?どうしたんだろ?」

 

いつもは気さくに返す生徒への挨拶も、無視してしまうほど、大城は苛ついていた。

 

彼のフラストレーションの理由…それは、単なるニコチン切れだった。

 

というのも、アスリートを目指すウマ娘たちにとって、呼吸器官は命。

それを副流煙によって損ないかねないリスクがあるとして、トレセン内は数年前から全館完全禁煙になっていた。

 

以前ならば教官室でコッソリ吸う分には黙認されていたものの、それすらも厳格に取り締まられるようになってしまい、ヘビースモーカーである大城にとっては死活問題だった。

 

一度は沖野や黒沼と共に抗議することも考えたが、そもそも彼らは煙草を吸わないし、それに生徒であるウマ娘たちのことを考えると、それも妥当だと言わざるをえなかった。

 

そのため、昼休みなどに学園を抜け出し、最寄りの公園やコンビニなどでニコチン補給を行うのだが、今日という日はそんな暇すらもなかった。

先日教科書の記載事項の一部が突如変更された為、大城はその指導案作成等に追われていた。

 

だが、そんな彼もいよいよ限界を迎え始める。

(クッソ…あそこなら…一本だけ…!)

 

トレセン校舎裏の物置近く、大城はそこに駆け込んだ。

ここはめったにウマ娘たちは来ない場所だった。

 

大城は素早く煙草を取り出し、即座に火をつける。

(…くぅ!五臓六腑に染み渡る…!!)

n時間ぶりの煙草は彼にとって至福のひと時に…なるはずだった。

 

「ええと…スズカさんのハンカチ…たしかこの辺で無くしたって…あ!大城せんせ…い」

大城がその声に気が付いたときは既に遅かった。

「す…スペシャル…ウィーク」

 

「せ…先生…それって…イケナイやつじゃあ…!」

スペシャルウイークは大城のその手に持つ白いものを見て、驚愕する。

「ま…待て!スぺ!これはだな…。」

「わ…私…。」

 

(クソ!仕方ねぇ!)

「おい、スペ!これ、なんだと思う...?」

大城は懐から、一つの個包装された菓子を取り出す。

「そ…それは…!!」

「そうだ…駅前キャロットハウスの限定キャロットクッキー。数量限定なのはお前もしってるよなぁ?」

「で…でも…。」

「うめぇぞお…これ逃したら…二度と食う機会はないかもなぁ?」

大城はそれを優しく振った。

 

「う…あああ…。」

そしてスペシャルウイークはそれに引き寄せられるように、菓子に靡く。

「よぉし、スペ、お前は何も見なかった…復唱。」

「はい…私は…なにも見な「何をしている!!」

 

二人が慌てて振り向いた先に居るのは、峻厳で知られるこの学園の副会長。

「エア…グルーヴ…。」

「ほぅ、校内で異臭がすると通報があって来てみれば、校内喫煙に加えて生徒の買収とは、これはどういうことか説明していただこうじゃないか...大城先生?」

にじり寄るエアグルーヴに、大城はジリジリと後ずさる。

 

「エアグルーヴ…後生だ…勘弁してくれ。」

「それを決めるのは…私ではない。さぁ、生徒会室へ来ていただこうか?」

「待て!エアグルーヴ!…これ、なんだと「いらん!!このたわけ!!!!」

 

エアグルーヴの怒号が校内に響き渡った。

 

 




大城先生のひみつ①
実は初犯じゃないらしい。
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