神々の世界にファーさんがいるのは間違っているだろうか? 作:セフィム
改訂版1話 その日々は、遥か遠く過ぎ去った思い出。
不快だ。余りにも不快で気味が悪い。
そして憎い。腹立たしいほどに憎いのだ。
何もしない世界が。大切なモノを平気で奪い、ただ娯楽の為だけに人々の人生を簡単に狂わせる神々がどうしようもないほどに憎い。
神々に怒りと憎しみを抱く中で気がついてしまった。
この世界の全てが神の書いた
気に入らなければ容赦なく汚し、壊す。
神々のシナリオ通りにしか廻らないと……
故に、この世に救いはない。
義母や叔父、忌々しい
英雄は現れない。否、英雄などという都合のいいものなど存在しない。
何せ英雄は神々が用意した道化。または神々が面白おかしく、人々が英雄だと信じ込ませるためにお膳立てした操り人形に過ぎないのだから。
許されないことだ。
俺の行動、思考、意思、理念、情念、思考、意思、誇り、尊厳、夢、感性、感情、魂魄、過去、未来。俺の全てに、そして大切なものに干渉しようとするなど決して許容出来ない。
だから、剣を取ったのだ。叔父のように剣技と大剣で全てを切り捨てるために。
だから、智を重ねたのだ。義母のような強力な魔法で全てを殲滅するために。
だが、それでは足りない。
己の計画を成就するためには、それだけでは何もかもが足りない。
英雄の時代が終わり神時代となった今の世界は神の庇護下に浸かり切った脆弱な鳥籠だ。神時代である今は、神の恩恵無くして強くなることはできない。
神に頼る。そんなこと許容できない、出来るはずがない。
だから、
だから、
だから……置いて行ったのだ。連れ出そうとしても二人の帰りを待つと言って聞かなかった、たった一人残った家族である弟を置いて。
もう戻れない。戻れない所まで来た。戻るつもりなど毛頭ない。
神を、命を、この世界を滅ぼし、世界を作り変えるために、己の造った風切り羽で檻を切り裂き神の喉笛に剣を突き立てる。そのためなら例え
進まないという選択肢などありはしない。
全ては終末のために、俺は……
それでも、
夕暮れの帰り道。周囲には麦の海が広がっている。
大粒の実を宿す穂が涼しい風と一緒に、音を立てて揺れている。西の彼方に沈もうとする日の光によって黄金色に輝く光景は、まるで御伽噺の中で語られる天界のようだった。
先に走る弟に手を引かれ一緒に家に向かって走る。
振り返れば、元気に手を振りながら「あまり先に行くなよ」と笑う鎧を着た叔父と手間のかかる子たちだと困ったようなでも嬉しそうに笑う黒いドレスを身に纏った義母の姿がある。
それは遠い遠い、もう二度と戻れない日々。永遠に続くと信じてやまなかった遥か遠く過ぎ去った思い出。
弟を置いて出て行ってから、もう七年の月日が流れた。
義母と同じ美しい銀髪を風に遊ばせる少年、ルシファー・クラネルは雄大な空を自由に飛ぶ船である騎空艇グランサイファーの甲板の上でもうじき到着する都市を遠目から見ていた。
「友よ」
そんなルシファーに後ろから声を掛ける人物がいた。
その人物はルシファーと瓜二つ、いや同一人物と言っても過言ではないほど似ていた。
違いがあるとすれば服装と雰囲気だろう。
ルシファーは、何処か気怠く近づき難い雰囲気を纏っているのに対して彼は落ち着いた優し気な雰囲気を纏っている。
「ルシフェル……何の用だ」
「ノアからもうじき着陸にはいるため、中に入って欲しいとのことだ」
「そうか。到着次第先に行っている四大天司及び十天衆と合流する」
「了解した。他に何か伝令は?」
「……あの女は何をしている」
ルシファーは、忌まわしそうに問う。
「あの女? ……あぁ、神パンドラであれば護衛であるサンダルフォンと共に先ほど珈琲を飲んでいたが」
「そうか……それとベリアルに伝えておけ、四大天司と十天衆の能力の更新と戦闘経過のデータを取るために研究室を何個か開けておけと」
「承知した、友よ。すぐに伝えてよう」
甲板の上から去っていくルシフェルを見送ったルシファーは、遠目からでも見える天高くそびえ立つバベルの塔を見た後踵を返してグランサイファーの中へと入って行った。
グランサイファーの中は清掃が行き届いており、埃一つ落ちていない。
甲板から下へ下へと降りていくルシファー。上の階層にはミーティングルームや食堂、各個人に与えられた個室などがあるが、ちょうど船の真ん中を過ぎた辺りから様子が変わる。
いくつものある部屋、その中には巨大な装置が稼働しているものや様々な液体がガラス管に入れられ保管している部屋など。
その中でも多いのは、小型から大型のモンスターすら入れるであろう円柱型の容器にたくさんのコードが繋がれており、容器の中には大量の水と酸素呼吸器を付けられた人やモンスターが入っていた。
それを見ながら白衣を纏った人物たちが容器の中に入ってるものや近くにある機械に表示されている数字を紙に書き写している。
「ルシファー様!」
「オリヴィエ……」
部屋の様子を流し目で確認していると、前からオレンジ色に近い明るい髪をポニーテールに白衣を着た女性が走ってくる。
いつもと印象が大きく違うが、目の前の女性は間違いなくルシファーが
「どうした?」
「ヒューマンとドラフシリーズの最終能力値更新が先ほど終わりました。それとシェロカルテから資材や食品の要望リストです」
「……」
オリヴィエから渡された資料を無言で受け取り軽く目を落とす。
「……問題ない。リスト通り買え」
「わかりました。ではそのように」
「……オラリオに到着次第、お前たちはダンジョン探査に出る。他の奴らにも準備させておけ」
「わかりました!」
ルシファーの命令を承諾したオリヴィエは一礼すると、ルシファーの横を通り過ぎて上の階に繋がる階段に向かって進んで行った。
このグランサイファーという空を飛ぶ船はルシファーが作り上げた移動要塞兼研究所だ。
弟を置いてからの七年間、ルシファーは世界を、神を滅ぼすための力を、手段を求めて世界中を飛び回ったがある問題に突き当たった。
いくらルシファーが神を滅ぼそうと決意しても一人で集められる情報などたかが知れているし、隣の国から国に行くとしても時間と手間がかかってしまう。
そこで作り上げたのがこのグランサイファーとルシフェルやオリヴィエたちだ。
グランサイファーでなら世界中難なく飛び回ることができる。徒歩で一か月、馬車で二週間かかる道のりをグランサイファーは二日もあればたどり着くことができる。
そしてルシフェル達、彼らはルシファーが作り上げた人造生物で通称星晶獣と呼ばれるものだ。
彼らのモンスターの魔石から作り出されており、強力な力を宿している。
ただ、世界の中心だと呼ばれモンスターたちが生まれるオラリオと比べて世界にいるモンスターは圧倒的に弱い。
故にオラリオの外で活躍する冒険者の恩恵は最大で2、または3が限界なのである。
そんなものでは強力な星晶獣は作れない。
そこでルシファーが目に付けたのが嘗てゼウス・ファミリアとヘラ・ファミリアが討伐したベヒーモスとリヴァイアサン、そして太古の昔に封印されたというアンタレスなどの強力なモンスターの魔石だ。
もちろんベヒーモスたちの魔石はほとんど存在しなかったが、取りこぼされた小さな魔石や死骸である灰を集め、アンタレスなどの古代モンスターは本当に死に物狂いで倒して強力な魔石を手に入れた。
そして星晶獣として生まれた第一号がルシフェルだ。
そこからさらに星晶獣を造りだし、グランサイファーを完成させて世界を飛び回りながら情報を集め、そして出会ったのだ。
真に神殺しができる力に――――
「ようやく戻りましたか。何をしていたかは知りませんが、あなたにはやらなければいけないことがたくさんあることをお忘れですか?」
ルシファーは自室兼所長室の部屋に入ると、そこには一人の女性が所長室の椅子に座っていた。
その女性は暴力的なまでに美しかった。
ルシファーが造った聖晶獣にも美の女神のような美しいモノはいるものの目の前の彼女に比べてしまえば霞んでしまう。
透き通るような白い肌に青銀髪のロングヘアをポニーテールにして、黒と青、白をのローブにもドレスにも見える服を着た
「黙れ、そんなこと俺が一番理解している。それよりもお前はサンダルフォンと共に珈琲を飲んでいたのではなかったのか?」
「何です? 妻の行動をしっかり把握しているところは評価に値しますが、私の夫であるならば――――――」
「ふざけるな……! 誰がお前の夫だ。それよりも俺の質問に答えろ」
「はぁ、彼ならば撒いて来ました」
すると突然ドンドン! と扉が激しくノックされる。
誰が訪ねてきたのか予想できたルシファーは入室許可を出すと、勢いよく開けられた扉から茶髪の少年が入ってくる。
「失礼します! こちらにパンドラ様は⁉」
「案外早く見つかりましたね」
「当たり前です! 俺……私はパンドラ様の護衛を任されているのですから!」
「サンダルフォン……」
「ル、ルシファー様! も、申し訳ございません! とんだ醜態を!」
パンドラから視線を外してこちらのやり取りを見ていたルシファーに向けたサンダルフォンは、深々と頭を下げる。
それに対してルシファーは特段気にすることなく口を開いた。
「サンダルフォン。お前をパンドラ護衛の任から外す」
「ッ! はい……」
告げられたルシファーの言葉にサンダルフォンの顔は青ざめ、絶望に染まっていく。
「もうじきオラリオに到着する。貴様は今からルシフェルの指揮に入ってサポートに回れ、状況を見て再びパンドラの護衛に戻す」
「は、はい! ありがとうございます!」
しかし、続けて放たれた言葉にサンダルフォンの顔は段々と輝く。
もし尻尾があればぶんぶんと激しく振って取れてしまうのではないかと思うほどに。
「話は終わりだ。後は下がっていい、何かあれば追って通達する」
「はっ! 失礼します!」
元気よく返事したサンダルフォンは再び深くお辞儀をした後に部屋を出ていった。
「……まるで犬のようだな、あいつは」
サンダルフォンが出て行き扉が閉まった瞬間、パンドラは可笑しそうに笑いそう言い放った。
「俺の被造物で遊ぶな。お前にあの力が無ければ貴様はグランサイファーの甲板から突き落としている」
「そうなったら、お前は二度と神殺しの力は手に入らないがな」
何故神を憎んでいるルシファーが、目の前にいる女神を自分の城であるグランサイファーに置いているのか、それは彼女の力がルシファーの目的に必要不可欠な存在だからだ。
普通、神を殺しても天界に送還されるだけで本当の死には繋がらない。
しかし、パンドラの力、厳密には彼女の持つ箱の中身なら神を本当に殺すことができる。
パンドラは、あらゆる神々から贈り物を受け取った。
アテナからは機織や女のすべき仕事の能力を、アプロディーテからは男を苦悩させる魅力を、ヘルメスからは犬のように恥知らずで狡猾な心を与えられた。
そして最後に様々な厄災の入った箱を与えられた。
その箱の中身は厄災、虚無、混沌、不死を滅する力などが秘められていた。
また、周りの人間たちから大勢で動いて怪しまれない為にも、カモフラージュとしてパンドラという神はルシファーにとって都合が良かった。
パンドラもまたパンドラである目的のため、ルシファーの目的には賛同しており、積極的に協力している。
神の力に頼るのは大変不本意だが、利用できるものは利用するタイプのルシファーは渋々
ルシファーは大きくため息をつくとオラリオに到着するまでの間、パンドラの相手をしつつ報告書に目を通していった。
★名前
・ルシファー・クラネル
★容姿
・グランブルーファンタジー ルシファー
★所属
・パンドラ・ファミリア 団長
★ステータス&スキル
現在の推定レベルは9。
・イヴ・オブ・シダクション
一定時間の間、自身の周りにバリア付与。
自身の獣に攻撃力アップ付与。
数分ごとに体力及び精神力を微回復。体力及び精神力が満タン時は防御力を微アップ。
黒翼展開時に攻撃力が超超超アップ+増悪の丈によって向上する。
・アウェイクニングス
闇属性魔法使用時に自動で追加攻撃。
必ず攻撃が三度当たる。
闇と光以外の属性魔法全てを百パーセントカット。
弱体化及び呪いの耐性成功率百パーセント。
・黒翼の福音
黒翼展開時、敵対者に恐怖を植え付け行動不能、攻撃力と防御力を強制的に大幅ダウン。
黒翼展開時、敵対者ヘ与えたダメージの治癒不可、負傷させたモノから体力及び魔力の略奪。
・
黒翼展開時、神及び神の眷属に対する攻撃力を超超超アップ+増悪の丈によって向上する。
★魔法
・パラダイス・ロスト
広範囲に闇属性のレーザーの雨を降らせる。
・イブリース
ランダム属性の魔法攻撃及び敵一人にスキル封印/恐怖効果
・サタナス・ヴェーリオン
詠唱:【
音による不可視の攻撃
スペルキー:【
その場に残っている音の魔力を起爆
・その他、各属性の強力な魔法。
無詠唱
★武器
・絶対否定の剣
・永遠拒絶の剣 ×2
★詳細
・グラブルのファーさんよりは少しマイルドで他人を少しだけ思いやれる心を持つ。
・ベル・クラネルの二歳年上の兄で、アルフィアとザルドが去ってしまったその日のうちに家を出て世界中を飛び周りグランサイファーと星晶獣ルシフェルたちを創り上げた研究者兼復讐者。
・恩恵を刻まれずに古代モンスターであるアンタレスなどを人間の身で倒しており、その後自身の体を改造して堕天司へとなった。
・モンスターの灰や魔石を取り込み吸収することによって能力値を上げることができる。
★名前
・パンドラ
★容姿
・Fate モルガン
★種族
・神
★所属
・パンドラ・ファミリア 主神
★武器
・魔槍
・箱
★詳細
・ルシファーの目的に協力する災厄の女神。
・パンドラ・ファミリアとは名ばかりで誰にも恩恵を刻んでいない、また刻むつもりもないらしい。その他のことについては謎に包まれている。
四大天司の使徒登場はあり無し?
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あり
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なし
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それより他キャラを出してくれ!