神々の世界にファーさんがいるのは間違っているだろうか? 作:セフィム
無事ルシファーたちの二つ名が決まってから数日が経った。
オラリオの住人たちは、パンドラ・ファミリアの実力にまだ疑念を捨てきれていない部分が多くあるがオラリオの人や神問わずパンドラ・ファミリアは良い意味でも悪い意味でも話題になっていた。
そしてルシファーによって作られた星晶獣の第一号のルシフェルは、グランサイファーの研究所にて四大天司や十天衆たちの能力の更新に勤しんでいるルシファーに代わってファミリアの書類仕事やギルドからの報告書の処理をしていた。
「ルシフェル。ここに居たのか」
「ベリアル。どうかしたのか?」
「なに、ファーさんから言伝を頼まれてね。にしてもこれは……ファミリア運営の書類かい?」
ルシフェルのデスクに置いてある書類を見て不敵な笑みを浮かべ尋ねる。
「あぁ。友であるルシファーは現在、四大天司と十天衆の能力値更新で多忙だ。故に副団長として代わりに書類の処理をしていた」
「なるほど。今は十天衆たちの代わりにサリィやオリヴィエちゃんたちがダンジョンに赴いて名をあげてるんだっけ?」
「名をあげるだけではない。ダンジョンにいるモンスター、特に深層の魔石と灰は私たち星晶獣の強化するのに必要不可欠な存在だ。現在ロキ・ファミリアが深層に遠征をしているそうだが、我々も近いうちには深層五十層まで一気に降りるそうだ」
「へぇー、それはまたそそる話だ。メンバーは決まってるのかい?」
「今のところ、友であるルシファーとベリアル、君とサリエル。十天衆から五人と四大天司から二人。あとは経過を見ながら決めると友から聞いている」
「俺とファーさんは参加なのか。あれ? ルシフェルは参加しないのかい?」
「私は皆が遠征に行っている間に問題が起きた時の対処をするために留守番だ」
なるほど、と楽しそうにベリアルが相槌を打っていると副団長室の扉が開かれてルシフェルたちの生みの親であるルシファーとその後ろには頭に2本の角が生えた種族ドラフの女性が部屋に入ってくる。
紫色の髪にドラフ族女性特有のトランジスタグラマーな体系に肩どころか腋や背中まで丸出しの上着というかなり際どい服を着た彼女の名はナルメア。二つ名【胡蝶幻舞】を持つLv.6の実力者だ。
「あ、ヤ~バイ。実は……」
彼らの姿を見て慌てて言伝の内容を話そうとするベリアルに、思わずルシファーはため息を漏らした。
「……」
「友よ。ため息などを付いて何かあったのか?」
「大丈夫、ルシちゃん? お腹空いたの? お姉さんが美味しいご飯を作ってあげるから元気出して!」
「そうなのか、友よ?」
「別に腹が空いているわけではない……たった今、設計ミスがわかってな。まさか俺の被造物が言伝もできんとは」
「ウフフフフフ……ごめんよ、ちょっと議論が弾んでねぇ」
悪びれた様子はなく楽しそうに笑うベリアルにルシファーは再び大きなため息をつく。
「フン……獣の廃棄処理の効率化でも検討するか」
「ルシちゃん任せて! お姉さんが一瞬で斬り刻んでみせるから!」
「おいおい、ナルメアちゃんは物騒だね。そんな物騒で効率化なんてツレないこと言わず、鍋でコトコト煮込んでもらいたいね」
「廃棄処理は鍋でコトコト煮込むのか?」
「そうなの?」
二人して首をかしげながらルシファーを見ると、その反応が面白いのかベリアルは楽しそうに嗤い口を開く。
「まぁシチューと一緒さ。だが時間がかかり過ぎるのも頷ける。例えばコアを抽出する方法は?」
「リスキィだ、獣が苦痛で暴走する。それならナルメアによる斬首のほうが効率的だ」
「なら、今すぐ…ッ!」
ナルメアは自身の身長より少し長い刀、丙子椒林剣を構えて鯉口から鍔を少し離す。
「おいおい! 冗談だよなファーさん!」
「フン、なら仕事はキッチリこなせ。ルシフェル、仕事がひと段落着いたら十天衆と四大天司を容器から出して覚醒させろ。ベリアル、貴様は研究施設の設備を整えろ」
「オーケイ。なら早速取り組むとしよう」
そう言い残すとベリアルは足早に部屋を退出した。
それを見送ったルシフェルは今度は友であるルシファーに視線を向ける。
「友はこれから何を?」
「これから弟とその仲間と共にダンジョンだ。俺も直接ダンジョンというものを見てくる、可能であれば能力の検証も行う」
「私はルシちゃんについて行くわ」
「そうか。では、私は君に与えられた仕事をこなすとしよう」
装備整える為に部屋から退出するルシファーとナルメアを見送ったルシフェルは、止まっていた書類の処理に手を付けていく。
アストレア・ファミリアの一人である【疾風】の二つ名を持つリュー・リオンは今日、緊張した面持ちでオラリオの中心に聳え立つ塔、バベルへと足を運んでいた。
「リューさん、どうしたの? 顔色が悪いよ」
「いえ、大丈夫です。それにしてもいつもより楽しそうですね、ベル」
リューの隣を歩く白髪の少年、ベル・クラネル。
同じくアストレア・ファミリアに所属する十四歳の少年で、七年前のオラリオ暗黒期で戦った静寂のアルフィアの義息の一人。
アルフィアの子だとは一部の人間を除いて知られてはいないが、今のベル・クラネルはちょっとした有名人だ。
その理由は、
「だって! 兄さんたちと初めてのダンジョンだよ!」
「あなたは……本当にお兄さんが大好きなのですね」
「うん! だって兄さんは現在いるオラリオで最強なんだよ!!」
ルシファー・クラネル。
ベルの実の兄にしてオラリオの外から来た最強の冒険者。その
また彼の率いるパンドラ・ファミリアも実力者揃いで現在まで実力トップ、ロキ・ファミリアとフレイア・ファミリアより遥かに上のファミリアでかのゼウス・ファミリアとヘラ・ファミリアに並ぶ存在だと言われている。
そして今日、リューとベルはそのルシファーとダンジョンに潜る予定なのだ。
実の兄とのダンジョンで浮かれるベルを見ながら、リューは今朝、輝夜とライラから言われたことを思い出す。
『なっ!? ベルのお兄さんを疑えだと!?』
『私たちだって好きで疑いたい訳じゃねぇけどさ』
『さすがに、都市外で活動してレベル9は考えづらい。都市外でレベル6以上になれるのなら皆都市外に行くだろう』
『ですが、ステータスだって開示されているんですよ!』
『念のためだよ! 念のため! まあ、頼むわリュー!』
確かにライラと輝夜の言いたいこともわかる。
都市外にはゼウス・ファミリアとヘラ・ファミリアの失敗した黒竜以外に強力なモンスターは
故に、少なからずオラリオに住む冒険者はパンドラ・ファミリアに疑惑の念を持つものは少なくはない。
「あ! 兄さんたちだ!」
そんなことを考えていると、いつの間にか待ち合わせ場所であるダンジョンの入り口近くについていた。
ベルの指さした先には、白いローブを着た銀髪の青年とベンチに座り瞑想している極東の刀を持った紫色の髪のドラフ族の少女が居た。
ルシファーを見かけた周りの冒険者や神、オラリオ市民たちは、羨望や尊敬が一割、畏怖に疑惑などが九割といったありとあらゆる視線を向けながらひそひそと話をしたりしていた。
「あれが、パンドラ・ファミリア団長のルシファー」
「史上最強のレベル9」
「でも都市外から来てレベル9っておかしくないか?」
「っていうかドラフの女性はいつ見てもいい体してんなぁ」
「しかも何か、あの服装エロくないか?」
などなどあらゆる話が聞こえてくる。
恩恵を貰っていない人間に比べて五感の優れている冒険者はレベルにもよるものの些細な音をも聞き逃さない。
それはルシファーたちも例外ではないのだが、それがなんだと言わんばかりに彼らは堂々としていた。
「兄さん!」
ベルは急いでルシファーの下に駆け寄る。リューも少し遅れてベルを追いかける。
ルシファーの前に立ったリューは黄昏のような暗い瞳に背筋が一瞬凍るもすぐに、その美しい容姿に見とれてしまう。
美の神には及ばないが、それでもそこら辺にいる神や人に比べるとその容姿は断然上で弟であるベルとは全然違う。ベルは小さく可愛い印象を受けるがルシファーはその逆で背は高くて美しくかっこいい。
「えっと、兄さんそっちの女性は……ドラフだよね」
「……ドラフは初めて見るのか?」
「い、いや、そう言う訳じゃないけど……」
そう言ってベルは、ベンチに座りうたた寝している紫色の髪のドラフの女性を見る。
ドラフ。オラリオから遥か東、極東近くに居る種族で頭に生えている角と男性と女性で体つきが大きく異なっているのが特徴の種族。
男性は筋骨隆々で身長二メートルを越す大柄になり、女性は小人族ほどではないが成人でもだいたい百三十センチがいいところだが、その代わり一部がご立派で一部男性からは圧倒的人気がある。
ベルも例外ではないようで、こくこくと揺れるナルメアのある部分に目がいってしまっている。
それに気づいたリューは絶対零度の瞳でベルを睨み、ルシファーはため息つきナルメアを起こす。
「起きろ、ナルメア」
「ふぁあ……あれ、ルシちゃん?」
「さっさと自己紹介をしろ」
瞑想、もとい昼寝をしていたナルメアは、眠そうな目で周りを見渡して状況を確認すると、立ち上がってベルとリューに向き直る。
「えっと、あなたがルシちゃんの弟のベル君とリオンさんね。私はナルメア、よろしくね」
「え、あっ! はい! ベル・クラネルです! よろしくお願いします!」
「リュー・リオンです。今回はよろしくお願いします」
「自己紹介は済んだな。ならさっさとダンジョンに向かうぞ」
そう言って先にダンジョンに向かうルシファーの後を追いかけてナルメアたちもダンジョンの中へと入っていく。
ダンジョン。
それは世界にたった一つしかない世にも珍しく、神秘的でモンスターが産まれてくる地下迷宮。
オラリオの地下に存在するそれは、階層構造の地下空間であり、長年の探険から下部の階層であるほど広がる円錐構造でそれに比例するようにモンスターの強さも上がっている。
そんなダンジョンの三階層に、ルシファーたちは居た。
「……ナルメア。手応えはどうだ?」
ゴブリンたちとの戦闘を終えてチャキッ! と刀を納刀したナルメアに戦闘を後ろから眺めていたルシファーは問いかける。
「うん。元々弱いから判断しづらいけどこっちのほうが若干強い……かな?」
「曖昧な答えだが……あの頃より断然強くなっている以上感覚での判断はあまり当てにならないな」
都市外にいたモンスターとダンジョンにいるモンスターの比較に、ルシファーは手に持ったメモ帳に書きし記していく。
「フン……何ぼさっとしている。今日はベル、お前の戦闘スタイルの最終確認と魔法使用のテストの筈だ」
「あ、うん。でもナルメアさんの剣技が凄くて……」
「これが! これがパンドラ・ファミリアのレベル6【胡蝶幻舞】!? 同じレベルのアリーゼとは次元が違い過ぎる……!」
先ほどの戦闘でナルメアが見せた剣技はベルとリューそれぞれに大きな衝撃を与えた。
ベルは、その美しさと剣技に見入った。胡蝶の軍勢となっていつの間にかゴブリンたちの前に立ったナルメアはまるで剣舞を踊るかのように、しかし確実に斬殺する剣技を持って一瞬でゴブリンたちを灰にした。
リューは、その規格外さに驚愕を隠せなかった。七年前の暗黒期以降リューたちは、ランクアップを果たしてレベル5へ。団長であるアリーゼに至ってはレベル6になった。
鍛錬を欠かさずずっと過ごして来た。しかし、ナルメアの強さは異常だった。魔法かスキルか、一瞬で移動したナルメアの速度に驚き、その次は卓越した剣技に恐怖を覚えた。
レベル5の動体視力をもってしても辛うじて見えた剣技は、一瞬の内に六つ以上の斬撃を放っていた。同じレベル6のアリーゼや同じ獲物を扱う輝夜でも不可能であろう技にリューは彼らは何者なのかと疑念を抱かずにはいられなかった。
「えっと、私が先にやらせてもらったけど……ベル君の獲物はその剣とロングナイフ?」
「あ、はい! 本当は叔父さんみたいな大剣を使いたかったんですけど、輝夜さんやライラさんたちにダメ出しを食らって……それで色々試したんですけどスピードを活かした接近戦がいいんじゃないかって」
「なるほどね」
「無駄話はそこまでにしろ。次のモンスターだ、ベル」
「わかってるよ、兄さん」
ベルは、現れた三匹のゴブリンを睨みながら腰裏に装備されている剣とロングナイフを抜刀する。
雄叫びあげなて向かってくるゴブリンに、ベルは足腰にゆっくりと力を入れていく。そして次の瞬間貯めた力を一気に解放するように力強く地面を蹴った。
先ほど見ていたナルメアの戦闘スピードに比べればまるで欠伸が出るような速度だが、レベル1で半月前に恩恵をもらった者にしてみればかなりスピードだ。
一気に肉薄したベルにゴブリンたちは思わず動きを停めてしまう。
その隙をベルは逃すことなく、体を大きく捻りながら右手に持つ剣で正面に居るゴブリンの頭を撥ねる。
ベルは捻った勢いを殺さずそのまま一回転しながら、次のゴブリンに近づき逆手に持ったロングナイフで胸を貫き、壁に叩きつける。
残る最後の一匹。その一匹のゴブリンは、ようやく硬直解けたのか、それとも仲間が瞬殺されたことに恐怖を感じたのか。大きく後ろに下がってしまう。
ベルはロングナイフから手を離して右手に持つ剣で最後のゴブリンを一刀両断する。
「ふぅ……どうかな?」
地面に落ちた魔石と壁に刺さったナイフを回収したベルは急いでルシファーたちの下に戻る。
「俺たちに意見を求めるな、全てはお前の手応えしだいだ」
「そ、そうだった……うん、いい感じがする」
自分の手を握ったり開いたりして先ほどの戦闘を振り返る。ベルにナルメアとリューはそっと笑みを漏らす。
「では、もう少し自分の戦闘スタイルの経験を積みましょう。下層には色々なモンスターがいます、間合いの取り方やそのモンスターや地形の特徴を瞬時に理解しなければいけません。次の戦闘ではそれを意識しながら戦いなさい」
「はい! リューさん!」
「どうする? もう一階層下に降りる?」
「そうですね。そこで数回戦闘した後にベルの魔法の試し撃ちをしましょう!」
「わかった! じゃあ早く―――――兄さん?」
ベルはさっきから沈黙を保っているルシファーに声を掛けると、ルシファーは四階層に続く道の先を睨んでいた。
「……何か来るな」
「え?」
「何がです?」
「ッ! ……確かに!」
ナルメアも感じ取ったのだろう。鯉口から銀色に光る刀身を覗かせて居合い抜きの構えを取る。
ベルたちも急いで四階層に続く道に目を凝らして僅かな物音をも捉えるように聴力にも意識を向ける。
『『『ヴゥオオオオオオオオオオオオオ!!』』』
すると、奥からモンスターの雄叫びが聞こえてきた。
さらに目を凝らすと赤い影が見えた。その影は大きく二メートルをゆうに超えている。
現れたのは。
『『『ヴゥオオオオオオオオオオオオオ!!』』』
二十はくだらないミノタウロスの大群だった。
「な、何でミノタウロスが!!?」
「わ、わかりません!? しかし、このまま放っておくことは絶対に出来ません!」
急いで自分の得物を手に取り詠唱を始めようとするリューだが、その口は前に出たルシファーによって思わず停めてしまう。
今のルシファーは武器など持っていない。
「ルシファーさん!?」
「兄さん!?」
リューとベルは思わず叫んでしまうが、それはすぐに杞憂に終わる。
「煩い雑音が、さっさと途絶えろ。
義母であるアルフィアと同じ超短文詠唱を唱える。
すると、ゴォンッ! と鐘の音が一度なり響く。
次の瞬間、迫って来ていたミノタウロスの大群は一瞬にして消し飛び、そこには大量の血と灰、魔石だった。
「……す、すごい。凄いよ兄さん!」
「騒ぐな……中断だ」
「えぇ、それについては私も賛成です。三層にミノタウロスが現れるなど聞いたことがない」
「まだ残党がいるかもしれないから、少し見回ってくるわ」
「なら私も同行します。すいませんがルシファーさん、ベルのことをお願いしても」
「構わ――――ッ! ベル!」
まさかのイレギュラーな事態でもすぐに対処に動こうとするルシファーたち、ナルメアとリューはミノタウロスの残党探し及び原因の究明。
ルシファーはベルをアストレア・ファミリアのホームまで送ると話は決まろうとした時、ルシファーは声を荒らげた。
「に、兄さん……!?」
「ヴゥオオオオオオオオオオオオオ!!」
驚き声を上げるのと同時に物陰から先ほどのミノタウロスの集団の残党と思わしきものが勢いよく飛び出して、近くにいたベルにその拳を振り下ろそうとする。
「ベル!!?」
「ベル君!?」
「ッ!」
突然のことに思わず一瞬、体が硬直してしまうナルメアとリュー。
それに対してルシファーは直ぐに虚空に手をかざすと、光の粒子が集まり黄昏のように暗い金色の片刃の剣、絶対否定の剣が出現する。
剣を手に取ったルシファーは直ぐにミノタウロスに斬りかかろうとするも一泊ほどミノタウロスのほうが早い。
絶体絶命の中でベルは、無意識にある言葉を叫んだ。
「
義母と兄ルシファーと同じ魔法をベルは目をつぶりながら唱える。
しかし、レベルが低いためか。ミノタウロスはルシファーが放った魔法のように消し飛ぶわけでもミンチになることもなく大きく後ろに反るだけで、体制を瞬時に持ち直したミノタウロスは拳を再びベルに振り下ろす。
「はぁ!」
だが、それよりも先にルシファーが剣がミノタウロスを両断した。
ベルはミノタウロスの拳の代わりに大量の血を浴びながら、意識を手放してその場に倒れた。
「ベル! ベル! しっかりなさい!」
「ベル君! しっかりして!?」
「おそらく
その言葉を聞いてリューは急いで
「ナルメア。お前はそこのエルフと予定通り見回りをしろ。俺はこいつをホームまで送る」
「わかったわ。リオンさんもそれでいいかしら?」
「……えぇ。では、ベルをお願い致します」
そう言ってベルを預けたリューはナルメアと共に四階層に続く道へと歩みを進めていく。
それを見送ったルシファーは、絶対否定の剣を消すと代わりに朱色の二本の剣を召喚する。朱色の剣、永遠拒絶の剣はルシファーを守るように空中に浮かぶ。
ルシファーは、ため息を漏らしながらトマトのように真っ赤になってしまったベルを背負う。
背負った時に感じるベルの重みに思わずルシファーは口角を吊り上げる。
七年も経てば当然ベルの身長は伸び体重も重くなる。その重みにベルの成長を感じながらも昔と同じ疲れ切って眠ってしまったベルをよくアルフィアたちの待つ家まで背負って運んだことを思い出す。
そんなことを思い出していているルシファーは、後ろから感じる二人分の視線とレベル9の聴覚で遠くから聞こえる男の笑い声に眉をひそめながらダンジョンの出口へと向かった。
四大天司の使徒登場はあり無し?
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あり
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なし
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それより他キャラを出してくれ!