ボクの名前は山中アオイ。名前を見ても分かるようにボクは『山中一族』の一人。年はナルトくんより五つ年上で階級は上忍。性格は自分じゃあんまり分からないけど…よく人から言われるのは「そんなに優しくて忍が務まるのか?」。ボクとしては自分が優しいという自覚は無いけど他人から見るとそう見えているのだろう。
忍の世界で優しさを持ちすぎるといずれ自らを滅ぼしてしまうかもしれない。優しさは必要だけどそれも大概にしないとダメということなのだろうが…ボクは性格を曲げる気は全くと言っていいほどない。
そしてハナビと出会ったのは今から一年前。第四次忍界大戦が終結してから一年後、ハナビに会った第一印象はとても大人しい子だった。最初に彼女と顔を合わせたのは見合いの席。親や叔父さんのいのいちさんがボクが結婚をしないのを心配して…『日向家』との縁談を持ってきた。ボク的には早くお見合いが終わってくれないかなと思っていた。ボクは自分の結婚相手ぐらいは自分の手で選びたい。今まで何事も親の言う通りに生きて来たけど……結婚だけは自分で選びたいと思っている。
相手は日向ハナビ、日向一族宗家の次女。実力はまだまだ、だけど才能だけで言うのであれば日向家の中でもTOPクラスと言っても差し支えが無いらしい。見た目はとても可愛らしい子だが、どこか目の前のボクよりもなんか遠い何かを見ているような気がした。
これが彼女との最初の出会いだった。
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日向家からの帰り道
ハナビはボクを送っていくとか言っていたけど…さすがに断った。ボクを送った帰りに誰かにハナビが襲われるかもしれないしね。そんな危険を冒してまで送りに来てもらわなくても良いしね。
もう夜も更けていて外を出歩くような人間はいないようだ。ボクの視界には誰も居ない道だけが映っている。そんな道をボクは一歩、一歩と進んでいく。
「あら、アオイさん」
こんな夜中に自分を呼ぶ声がするとは微塵も思いもしなかったので幽霊かなと考えを巡らせてしまったが後ろを振り返るとそこには…見知った人物が笑顔で立っていた。
「なんだ…サクラくんか。びっくりさせないでくれよ」
「驚かせる気は全くないんですけど……驚かせてしまったら謝ります。すみません」
サクラくんはサスケくんのことが好きなようだけどサスケくんは旅に出ている。いずれは結婚をするのではないかと個人的に思っていたりする。
「…カカシ先生…いや、六代目から呼び出されまして」
六代目からこんな時間の呼び出しとなるとそれなりの案件なのではないだろうか。
「何かあったのかい?」
「アオイさんの力を借りるほどのことではないですよ。それよりアオイさんは日向家からの帰りですか?」
「そうだよ。よくわかったね」
「アオイさんは普段はこんな時間に出歩くことはありませんからね。だけど唯一、ハナビに会うために日向家に行っていたとしてたらこんな時間の帰りになるだろうと思ったので」
「まあ、サクラくんの言っている通りだよ。ハナビがすぐには帰してくれなくてね」
ボクは昼間も日向家に居たし、久し振りにハナビと長く話が出来たから夕飯が出来たら帰ろうと決めていた。だけどそれをハナビは許してくれなくて…今日は泊って行ってというものだから少し説得するのに苦労した。ボクも明日からは任務があるから帰らないわけにはいかないんだよね。
「そうでしょうね。ハナビはアオイさんのことを愛していますからね」
「愛されていると言うことは嬉しいことなんだけど、もう少しハナビには自重して欲しいと最近は思ったりするんだよ」
そんな感じでお互いに自分のことを報告し合いながら帰路までの時間をつぶした。