スター☆トゥインクルプリキュア NEW GENERATION HEROES 作:hayato0121
今回は前回予告した通りオリジナルストーリーをお送りします。
とある休日、こうたはロケットを隠している森の中にある木の下で両手を頭の後ろに置いた状態で寝転がって昼寝をしていた。するとそんなこうたの頭上に両手を後ろに組んだユニがこうたの顔を覗き込んできた。
「何してるの?」
「見てわかるだろ? 昼寝だよ」
「見てるだけじゃわからないから聞いてるんだけど?」
「最近色々あったからな。たまにはこうやってのんびりしたい時もあるんだよ」
「そう」
こうたの言う通り最近はトッパー達星空連合が来たり、フワが成長したり、ガルオウガがやって来てノットレイダー達の動きが激しくなったりと騒がしい日々を送っていたのは確かである。そしてユニは寝転がっているこうたの頭の上で日陰となっている木に寄りかかるように座った。
「平和だなぁ・・・・」
「そうね・・・・」
それからこうたは本当に眠ってしまうとそんなこうたの寝顔をユニは見ていた。
『貴方は今回の戦いで更なる進化を遂げました。その力を狙って良からぬ存在が貴方を狙ってくるかもしれません』
そんな中でユニは以前おうし座のプリンセスが言っていた事を思い出した。
「(何でこうたが狙われなきゃいけないの? ウルトラマンに認められたから? けどそれだけでどうしてこうたばっかり危険な目にあわなくちゃいけないのよ)」
ユニはこれまでのこうたの戦いを思い出していた。クマリン星での初めてビクトリーの力を使った戦い、惑星レインボーでのサーディスやダークネストとの戦い、夏祭りの日にこうたが身体を張ってユニを守った戦い。そうやってこうたは誰かの為に命懸けの戦いを続けてきた。どの戦いも一歩間違えれば命に関わるかもしれない。そんな戦いだったからこそユニはこうたの事を心配していた。
「(全く、人がこんなに心配してるっていうのに、呑気に昼寝なんてしちゃって・・・・)」
そんな事を考えながらユニは眠っているこうた近づくとこうたの前髪を軽く触った。
「(いつからかしらね。貴方の事がこんなにも気になるようになったのは・・・・)」
ユニは自分に起きたこれまでの出来事を思い出していた。初めて会った時は敵同士だった2人だが、ユニがプリキュアになってみんなと一緒に地球に来てからは一緒に色々な事を経験し、色々な所へ行ったりもした。そうやってなんだかんだ一緒に行動してきたユニだったが、そんな彼女がこうたを意識する決め手となったのはやはり先程も思い出していた夏祭りでの戦いだろう。
『コスモは惑星レインボーを、仲間を救おうと必死に頑張ってる。そんなコスモのことを俺は信じる! そして星を、仲間を思うコスモを俺は助けたい! だって俺達は・・・・仲間だから!』
「(コイツは私がいつ裏切るかわからない状況でも私の事を信じるって言ってくれた。そして守ってくれた。暫く忘れていたけど、誰かに信じてもらうのってこんなにも心地いいものなのね・・・・オリーフィオ)」
ユニは木の下で涼しい風を感じながら綺麗な青空を見上げると惑星レインボーで今も石化しているオリーフィオに向けて語りかけた。
その頃、ユニ達がいる森の中で次元の歪みが発生すると別次元に繋がるゲートが開いた。
「ここか? ウルトラマンのペンが放つエネルギー反応がある星は・・・・」
そのゲートから右手に持った銃を何度も自身の右肩に当ててその度にカチカチと音を鳴らす宇宙人が現れると左手には何かの探知機を持っていた。
宇宙人が地球に降り立ってから数十分後・・・・
「ふぁ〜っ」
「全く、いつまで寝てるつもりよ」
「悪かったって、つい気持ち良くてさ・・・・」
「はいはい」
ユニに起こされたこうたは2人でみんながいるロケットを置いてある場所へと歩いて向かっていた。
「おーい!」
「こうたーっ!」
すると前からひかるとララが大きな声でこうたの事を呼びながらえれなやまどか、フワとプルンスと共に走ってこちらに向かって来た。
「どうしたんだよみんな、そんなに慌てて」
「何かあったの?」
「さっきAIがこの森で次元の歪みを検知したんでプルンス!」
「次元の歪み?」
「ルン。それで、これから原因の調査に向かうところルン」
「調査?」
「そうなんだよ! 次元の歪みって漫画やアニメだとそこから異次元からの来訪者とか主人公と戦う敵が現れたりするでしょ? それが実際に発生したんだよ! もうキラやば〜っ!☆ なんだよ!」
「と、そんな感じでさっきから興奮しっぱなしで・・・・」
「わたくし達で調査しようと言って聞かないんです」
「あははは・・・・」
「ひかる・・・・」
ララから次元の歪みの話を聞いているとひかるはずっと興奮しっぱなしで一緒にいたえれなとまどかはそんなひかるの意見に押し切られたらしく、それに対してユニは苦笑いし、こうたは呆れていた。
「早速調査するフワ!」
「フワも落ち着くでプルンス!」
「よう!」
『っ!』
突然自分達以外の声を聞いたこうた達は周辺を見渡すと近くの茂みから見た事のない宇宙人がこうた達の前に現れた。
「キラやば〜っ☆! もしかして貴方が次元の歪みから来た宇宙人!? 初めまして! 私は・・・・」
パン!
ひかるが目をキラキラさせながらその宇宙人に近づくとそんなひかるの足元に宇宙人は持っていた銃で発砲した。
「え?」
「ちょっと!」
「何するルン!」
「悪いな。俺様はお前らと仲良くするつもりなんざ微塵もねぇんだよ」
「何ですって」
突然足元を撃たれたひかるは驚きを隠せず、それを見ていたえれなとララが宇宙人に向かって叫ぶと宇宙人から仲良くするつもりがないと言われてまどかは怒りの籠った声を発した。
ピピピピピピ・・・・
「ん? こいつは・・・・」
宇宙人が持っていた機械からアラームのようなものが鳴りだすと宇宙人がひかる達に探知機を向けるとそれがこうたに向けられた時に反応が更に強くなった。
「この反応、それにこの数・・・・まさかこんなに早く見つかるたぁ運は俺様の味方みたいだな!」
「アンタ、一体何者なんだ!」
「俺様はナックル星人のバッカスだ! テメェが持ってるウルトラマンのペンを頂くぜ!」
「なっ!?」
こうたはバッカスから自身が持つペンを奪うと言われて驚いた。
「どうしてウルトラスターカラーペンの事を知ってるんですか!?」
「噂で聞いたのさ、宇宙にはウルトラマンの力を宿すペンが存在するってな。それで過去に俺様の同族が持ち帰ったウルトラマンのデータを元に作らせたこの探知機を頼りにそれを探してたってわけだ。ウルトラマンの力を欲しがる奴なんていくらでもいる。コイツを高値で売り捌いて大儲けするのが俺様の目的よ!」
まどかが理由を聞くとバッカスは金儲けの為にウルトラスターカラーペンを狙っている事を教えてくれた。
「ウルトラマンの力をそんな事に使うなんて・・・・」
「許せないルン」
それを聞いたえれなとララは怒りの感情を露わにした。
「ダメだよそんなの! ウルトラマンの力は宇宙を守る為にあるんだよ!」
「うるせぇなぁ・・・・お前らの意見なんて聞いてねぇっつうの。大人しくペンを渡せ。そうすりゃ命だけは助けてやる」
「断る! これはみんなから俺に託された大切な物なんだ。アンタみたいな奴には絶対に渡さない!」
ひかるの言葉にも耳を貸さないバッカスに対してこうたはペンを渡さないと宣言した。
「そうかよ。だったら遠慮はしねぇ、力ずくで頂くぜ!」
「そうはさせない!」
「みんな、いくよ!」
ひかるの掛け声と共にこうた達はそれぞれ自身のペンを取り出した。
『スターカラーペンダント!カラーチャージ!』
『キラめく~星の力で~!憧れの~私描くよ~!』
『トゥインクル!トゥインクルプリキュア!』
『トゥインクル!トゥインクルプリキュア!』
『トゥインクル!トゥインクルプリキュア!』
『スター☆トゥインクル〜!スター☆トゥインクルプリキュア~~!』
「宇宙(そら)に輝く〜キラキラ星!キュアスター!」
「天にあまねく〜ミルキーウェイ!キュアミルキー!」
「宇宙を照らす!灼熱のきらめき!キュアソレイユ!」
「夜空に輝く!神秘の月明かり!キュアセレーネ!」
「銀河に光る!虹色のスペクトル!キュアコスモ!」
「光輝く聖なる宇宙!キュアスペース!」
『スター☆トゥインクルプリキュア!!』
「プリキュア? 聞いた事ねぇな。まっ、邪魔するってんなら容赦しねぇ。いくぞ!」
バッカスは持っていた銃をプリキュア達に向けて数発発砲するとプリキュア達はそれぞれ散開してそれを回避した。
「チッ! ちょこまかと」
「ハアッ!」
「おっと!」
そこへソレイユが飛び蹴りを繰り出すがバッカスはジャンプしてそれをかわすと透かさずソレイユに向かって銃を発砲する。
「っ!」
「させないルン!」
その弾をミルキーがハート形のバリアを展開して防いだ。
「「ハアアアッ!」」
そこへ今度はスターとコスモが着地した直後のバッカスに殴りかかるとバッカスは両腕をクロスしてそれをガードするが後方へと吹き飛ばされてしまう。
「この! 調子に乗るな!」
「ハッ!」
バッカスが再び数発発砲するがその弾は全てセレーネの正確な矢によって相殺されてしまう。
「何だと!?」
「今です!」
「あぁ!」
「どあああああっ!」
流石のバッカスもこれには驚きを隠せずにいるとその隙を狙ってスペースがバッカスの懐に飛び込むと右手にエネルギーを集めて赤く光る右手の拳をバッカスの顔に直撃させるとバッカスはそのまま殴り飛ばされた。
「くそっ、思ったよりやるな。だが、俺様の力はこんなもんじゃねぇぞ!」
バッカスが立ち上がるとその周りには邪悪なエネルギーが漂っていた。
「何あれ?」
「わかりません」
「怖いフワ」
「下がってるでプルンス!」
ソレイユとセレーネは状況が理解できず、後ろで見ていたフワが怯えていたのでプルンスはフワを下がらせた。
「さぁ、来いよ」
「くっ、ハアッ!」
バッカスが手招きして挑発するとスペースが右手の拳で真っ直ぐバッカスに殴りかかるとバッカスはスペースの拳を片手で受け止めた。
「なっ!?」
「それよ!」
「がはっ!」
「スペース!」
バッカスはスペースの拳を掴んだまま勢いよくスペースの身体を地面に叩きつけた。
「この!」
「よくも!」
そこへ今度はソレイユとコスモがバッカスに突撃するがバッカスは2人の蹴り技を次々と回避した。
「遅ぇ!」
「「ぐあっ!」」
バッカスは両手で2人の片足の足首をそれぞれ掴むと先程の様に2人の身体を地面に叩きつけた。
「ソレイユ!」
「コスモ!」
「一体どうなってるルン」
セレーネとスターがソレイユとコスモの名前を叫んでいる隣でミルキーは冷静に状況を分析していた。
「こう見えて俺様は落ちこぼれでな。他の連中みたいに巨大化できねぇし、バカだから相手を分析して対策したりなんて面倒な事もできねぇ。俺様にできんのは身体や技術を鍛えて力をつける事だけだった。だが俺様は他の連中を見返してやろうだなんて思っちゃいねぇ。ただ自分が満足できりゃそれで良いんだよ。だからお前らの持ってるウルトラマンの力を俺様によこせ! 俺様がお前らよりも有効活用してやる」
「ふざけるな」
スペースはゆっくりと立ち上がった。
「そんな自分勝手な奴にギンガさん達の力は絶対に渡さない!」
「そうかよ。んじゃ、とっとと終わらせてもらうぜ」
『スペース!』
バッカスがスペースに銃を向けるとその場にいた全員がスペースの名前を叫んだ。
「じゃあな」
バッカスはゆっくりと引き金に指をかけた。
「待ちなさい!」
すると何処からか女の子の声が聞こえてくるとバッカスに向かって火の球が2つ飛んでくるとバッカスはそれを横っ飛びしてかわした。
「何もんだ!」
声の主がスペースとバッカスの間に着地するとそこには赤いマフラーにまるで忍者のようなグレーと赤い服に黒い短パンを穿いた金髪ポニーテールの少女が両手に持つ2本の赤い双剣を構えて立っていた。
「誰だテメェ!」
「私を忘れたのバッカス。 私は貴方を忘れた事なんて一度もなかったわ!」
「うるせぇ! 何処の誰だか知らねぇが俺様の邪魔をするってんなら容赦しねぇぞ!」
「望むところよ! この日をずっと待ってたの。お父さんとお母さんの仇、取らせてもらうわ!」
バッカスが銃を数発発砲すると謎の少女は両手に持つ双剣で全て弾きながらバッカスとの距離を詰めた。
「なっ!?」
「ダブルスラッシュ!!」
「ぐあっ!」
少女は双剣に炎を纏わせてバッカスの身体を切り裂いた。
「このヤロー! くらいやがれ!」
バッカスは何処からか銃をもう一挺取り出すと2挺同時に銃を乱射するバッカスに対して少女は高速で移動しながらそれを回避した。
「フレアボム!!」
「熱っ!」
少女は双剣2本の片方をしまうと空いたもう片方の手のひらに火の球を生成してそれをバッカスに投げるとそれに直撃した途端火の球は爆発してバッカスの身体は軽く燃えていた。
「熱っ! 熱っ! 熱っ! ・・・・この・・・・調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
「っ!」
バッカスは身体の火を払うを再び邪悪なエネルギーを解放して瞬時に少女との間合いを詰めて殴りかかった。
「なっ!?」
「え?」
しかしその拳は少女に届く事はなく、拳は間に入ったスペースのクロスした両腕によって阻止された。
「テメェ・・・・」
「プリキュア・セレーネアロー!!」
「ミルキーショック!!」
「っ!」
そこへセレーネとミルキーがバッカスに向かって技を放つがバッカスは横っ飛びしてそれを再び回避してしまう。
「チッ! 流石に武が悪いか。おい小僧! 今日の所は引いてやる。だが忘れるな! そのペンは俺様が必ず頂く! 覚えとけ!」
そう言ってバッカスはその場から姿を消すとそれ以降姿を見せなかったのでプリキュア達はバッカスがいなくなったと判断して安堵した。
「大丈夫か?」
「えぇ、ありがとう。おかげで助かったわ」
「それはこっちのセリフだ。さっきは助けてくれてありがとう。そういえばまだ自己紹介してなかったな。俺の名前はキュアスペース。君は?」
「私の名はカリン。かつて惑星ホルスで王女だった者よ」
こうしてスペース達は突如現れたバッカスに襲われるもカリンによって助けられて難を逃れたのであった。
To Be Continued
次回予告
バッカスを追って地球へとやって来たカリン
彼女にはどうしてもバッカスを倒したい理由があった。
こうた達はウルトラマンの力を守りきれるのだろうか?
次回『スター☆トゥインクルプリキュア NEW GENERATION HEROES』
第84話 狙われたウルトラマンの力 宇宙ハンターバッカス登場! 後編
次回もお楽しみ!
※次回もオリジナルストーリーでお送りします。
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