とある魔術の時空裂断 作:G.
───第七学区、ケイの自宅
ケイの新居に着き、早々に掃除を始めた三人。
過去入居者がいなかったこともあり、二時間弱で埃まみれの部屋達は見違える程綺麗になった。
その中でケイと上条は急速に関係を縮め、今やあだ名や下の名で呼ぶようになっていた。
「カミやんそっちはどう~?」
「こっちは大丈夫だ! 土御門は?」
「こっちも終了だぜい」
「じゃあ、これで完了かな? お疲れ~、助かったよ!」
「流石に三人居れば早かったな。間取り見たときは上条さん、日が変わるのも覚悟しましたけど、まさか2時間弱も残るとは」
「まあ、使ってなかっただけで酷い汚れがなかったのが幸いだったぜよ。あとカミやんが……やめとくにゃー」
申し訳ありませぬっ!!と勢い良く土下座をする上条に盛大に笑うケイと土御門
土御門の言う通り酷い汚れがなかったのは嬉しい誤算であったが、そこは歩く貧乏くじの上条当麻がいて普通に終わる訳がない。
バケツに足を引っ掛けるわ、転んで箒を折るわ、集めたゴミ袋をは上条が持った瞬間破けるわ、かかった時間の三分の一は上条の不幸のせいでロスしてしまったのである。
「って最後の俺のせいなのか!?」
「弁明なら聞くけど、何かあるかにゃー?」
「ぐっ、完全に私は悪くないの悪いのはあの人なのエンドまっしぐらじゃねぇか……」
分が悪いのを察したのか観念した様に項垂れる上条の姿に一頻り笑った一同は次なる行動に移す。
「じゃあ、飯食いに行きますか!」
「いや、完全下校時刻過ぎてるから今日はコンビニとかで済まそうぜい」
「そんなのあるのか……カミやん、後日改めて奢るから今日はコンビニでいいかな?」
「俺は構わないぜ。コンビニ行くなら俺も一緒に行くよ」
「飲み物は俺が用意するぜい。ウチに貰い物が沢山余ってて困ってたんだにゃー」
「じゃあ、俺とカミやんで食い物、つっちーが飲み物を調達で! 何かあったら連絡くれ!」
───同学区、とあるコンビニ
「さて。カミやん、適当に食いたいもの選んでちょ~」
「おう! だけど本当に奢ってもらっちまっていいのか?」
「いいのいいの、今日は俺らが知り合った祝いってことでパーッとやろうぜ!」
「じゃあ、遠慮なk……?」
急に背後から肩を叩かれた上条。誰だろう、と思い後ろを振り返るとそこには───
「はぁ~い……また会ったわね」
「ゲッ……ビリビリ中学生」
「ビリビリじゃなくて御坂美琴! 今日という今日は決着をつけてやるから覚悟しなさい!!」
「何でこんなのに関わっちゃったんだろう……不幸だ……」
「ア ン タ ねぇ……表d「カミや~ん?どうした~?」eろ……っ!?」
「あれ?昨日の女学生ではないかね」
姿が見えない上条を探しに来たケイ。そしてその姿を見つけた瞬間青ざめる御坂美琴。そう、昨日ケイの脱出を妨害し説教を受けた女学生と、その少女にトラウマを植え付けた張本人の邂逅である。
「なんだ、継もビリビリと知り合いだったのか?」
「まあ、ちょっとね。で、どうしたの?」
「いや、こいつ会う度毎回勝負しろってうるさくてさ。上条さんも困ってるのでせうよ」
「ほぅ?……オ マ エ、こんなとこでも迷惑かけてんのか?」
「ひっ!?」
ケイの凄みに怯える御坂。昨日の恐怖はよっぽどものだったのだろう。自分がパス出ししたとは言え、初めて見る御坂の怯える姿に若干哀れみ、二人の間に何があったんだろうと不思議そうな顔をした上条がいた。
「……な~んてね。カミやんと勝負? 面白そうじゃん、俺が立会人してやるよ♪」
「へ?」
「なっ!? 冗談だろ!? こいつ超能力者(れべる5)なんだぞ!?」
「そのレベル5の攻撃が効かないアンタはなんなのよ!」
傍から見るとでっかい犬と猫が戯れてる様にしか見えない二人のやり取りは微笑ましく、ケイは思わず溢れる笑い声を抑える為口に手をやり肩を震わせる。
「まあまあ、二人とも。カミやんも女の子相手だからってのらりくらり躱してきたんだろ? だったら第三者立ち会いの元ちゃんと勝負してあげればもう絡まれなくてすむんじゃない?」
「そ、そうよ! だから勝負しなさい!!」
「マジかよ……ああもう! わかりました、わかりましたよ!! じゃあこれっきりだぞ!? あと、危ないのは無しな!?」
「よし、そうと決まればさっさと買い物しちゃおうぜ~♪ そう言えばビリビリちゃん、名前は?」
「アンタまでビリビリ言うなっ! ったく、御坂美琴よ。アンタは?」
「あれま、君が第三位か……俺は黒裏 継だ、ヨロシク~♪」
───同学区、河川敷
「で、これはどういうことなんだか説明して欲しいぜよ……」
コンビニで買い物を済ませた後、三人は存分に暴れても大丈夫なようにと近くの河川敷までやってきた。その道中ケイは土御門に連絡をし合流。今に至る。
上条と御坂は既に河原にスタンバイ済み。ケイと土御門は土手で観戦中だ。
「いや~、カミやんの力がどんなモンか見ておきたかったし、丁度良い当て馬もいたから立会人になったワケ~」
「はぁ……選りに選って『
「超能力者の第三位『
「カミやんの能力の名は『
初手は御坂。まずは挨拶代わりに電撃を放つ。だが上条も、いつものことだと言わんばかりに電撃を右手で打ち消した。
「へぇ……あれが『
「カミやんの右手は異能の力であれば全て打ち消すことが出来るらしい……それが神の奇跡(システム)であってもな」
「何それ、チートじゃないっすか。流石はプランの重要人物、ってか?」
「アレイスターのさんには言われたくないと思うぜい?」
「わはは、本人に全く自覚ありませんがね~。お、決着が付きそうだぜ?」
内容は兎も角、観戦組のほのぼのとした会話とは打って変わって、河原ではヒートアップする戦いに決着が付こうとしていた。
砂鉄による攻撃に切り替えた御坂を
だが、その隙を突いて御坂は懐に飛び込む。遠距離がダメなら直接、この考えは正解だろう。だが───
(電流が……流れて行かない!?)
「ねぇ、つっちー……あの子アホの子なの?」
「いや~、俺も初めてみたぜよ……自分から
直接体内に電流を流そうと掴んだものは、異能を打ち消す
「御坂はアホの子、っと。メモっとくわ。さ~て、二人とも混乱してるみたいだから収めに行きますか~」
「だにゃー。早く宴はじめようぜい」
想定外の決着に呆れながら、ケイ達は二人の元に歩き出す。
「二人ともお疲れ~。この勝負カミやんの勝利でいいよな?」
「なっ! 私はまだ負けてないわよ!!」
「いや、能力封じられた時点で負けだから。普通の女の子がステゴロで男子高校生に勝てると?」
「ッ! でも!!」
納得いかない様子の御坂。能力を封じられたとは言え一撃も食らってないのだ、無理もない。なのでケイは御坂の性格を逆手に取ってこの場を収める事にした。
「デモもストもありませーん。そんなに戦いたいんなら後日俺が相手してやるよ。まあ、
「!!……言ったわね? 絶対に吠え面かかせてやるんだからっ!」
熱くなりやすい御坂はまんまとケイの策略に嵌る。これでケイは超能力者との繋がりが出来、上条の面倒もなくなる。まさに一石二鳥だ。
そんなやり取りの後ろでは、今とんでもないことが聞こえた、と耳を疑う上条と呆れ顔の土御門がいた。この学園都市の頂点に位置する
「……オイオイ、土御門。継ってそんなに強いのか!?」
「強ち間違いではないんじゃないかにゃー。ただ、全力見たことないからわからんぜい?」
「うげぇ、継とはずっとお友達でいよう、そうしよう……」
絶対に継は敵に廻さない様にしよう……上条の本日二度目の誓いである。
そんなことを思われているとは露知らず、ケイはご機嫌で土手に歩を進める。
「そんじゃ、ハラへったし帰りますか! そこのアホの子も行くぞ~?」
「アホの子って誰の事よ!? って何で私も!?」
「まあまあ。どうせ今から帰っても常盤台じゃ門限ヤバいんじゃないのかにゃー? それならケイの家で時間潰せばいいんだぜい」
「そういうこと。早よおいで~」
「ぐっ……お世話になります……」
強引に御坂を納得させると一同はやっとケイの自宅に戻る。時刻は既に二三時を廻っていた。
社畜とはこういう事なのか……ストックがどんどん削られていくorz
次の休みに頑張って書きます!
そして文字数も増やそう。。
ではまた来週!