ゆめのまちanother『くるみのゆめアール大作戦』   作:TAMZET

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小動物を捕まえるのってスキルいるんですよね。
猫とか犬とかになると、野生のを捕まえるのは不可能に近いと思います。私の1番の自慢は、3歳の時、公園の鳩を捕まえた事です。


第四話『ミルクを探せ』

 夕陽もビルの端にかかる夕闇の時間帯。

 のぞみ達は渋谷のハチ公前に集まっていた。うららからの情報で、カグヤのスピーチを待ち伏せていたのである。

 集合時間に間に合っていたのはかれんとこまち。

 少し遅れて、紙袋を手にしたうららが現れた。

 

「ごめんなさい! タワレコで新曲コーナーを眺めてたら、いつのまにか時間過ぎちゃってました……」

「うらら、時間には気をつけなさいよ」

「ごめんなさい……」

「でも、分かるわその気持ち。私も古本屋でかれんに急かされちゃって」

 

 そして、さらに20分ほど遅れて、疲れ果てた表情のりんが、眠りこけたのぞみを背負って現れた。

 りんは全身に、疲れをまとっているかのようだった。一挙一動がぎこちない。

 

「うーん……パンケーキ……パンケーキ探偵……」

「ご、ごめんなさい……のぞみが、どうしても起きなくて……」

「気にしなくていいわ。ライブまでは、まだ結構あるみたいだから」

 

 かれんの一言に、りんはくたっと石椅子の上に崩れ落ちた。ずれ落ちるのぞみの身体は、こまちが抱き止める。

 その衝撃で、のぞみの目が開いた。眠い目を擦り、少しずつ覚醒してゆく。

 

「ふぁれ? わたし、ねちゃってた?」

「寝ちゃってたも何も……」

 

 りんのこめかみに、青筋が浮かぶ。

 予想される衝撃に、うららは、さっとこまちの後ろに隠れる。

 

「大爆睡よ! 何度起こしても起きないし! 私がどれだけ苦労した事か!」

「ふぇ!?」

「女の子一人担いで、原宿から渋谷まで歩いたのよ! 何で東京まで来てこんな事しなきゃいけないの!? 下手な部活の朝練よりキツいっての!」

「わわわ!? りんちゃんほんとごめんっ! かれんさんもこまちさんも、うららも、くるみも……?」

 

 そこで、のぞみは言葉を切る。

 

「くるみは?」

 

 互いが互いを見合う5人。

 皆、キョロキョロと忙しなく互いの目を見合っている。

 

「くるみって、誰と一緒に回ってたっけ?」

「私、かれんさんやこまちさんと一緒だと思ってました」

「私は、うららと一緒に探してたと思っていたけど……」

「私は、かれんさん達と一緒に探していると思ってました。あれ、というか、これ、もしかしてくるみさん……」

 

 うららの顔色が青ざめてゆく。続いて、りんがぎこちない動きで、口を開いた。

 

「く、くるみって、スマホ持ってたっけ?」

「「あっ!!?」」

 

 のぞみとこまちが声を上げる。全員が、事の重大さに気がついたのだ。

 凍りついた空気の中で、かれんが、震えた声で話し出す。

 

「し、心配しなくても、公衆電話もあるし。困ったら、電話をかけてくるでしょ?」

「……くるみって、私達の電話番号知ってると思う?」

「流石に知ってるんじゃないですか? 私は、電話で話した事ないですけど……」

「私も……というか、もしかして、くるみってまともに電話使った事無いんじゃ……」

 

 皆の表情から、音速で余裕が消えてゆく。

 それを払拭するように、りんが無理に明るい声を出した。

 

「そうだ! ミルクにはミルキィノートがあったじゃない! もし道に迷っても、私達のキュアモに通信してくるから……」

「そ、それ今私が持ってる。 ナッツがナッツハウスに忘れていったから、急いでカバンに入れてきたの忘れてて……」

 

 のぞみの、この発言が決定打となった。

 ハチ公も驚く大パニックの嵐が、5人の中に吹き荒れた。

 

「これ迷子になってるやつだ──っ!!?」

「何でのぞみさん、今日に限ってミルキィノート持ってるんですか!!?」

「だって、ナッツの忘れ物だと思ったから!!」

「だったら、ナッツに渡しておけばよかったのよ! ワンチャン、ホテル帰ってるかも!! ココとナッツは!?」

「こまちさん! ホテルに電話して電話!!」

「う、うんっ!!」

 

 問題が問題を呼び、事態は加速してゆく。

 周りの人達が見ているのも構わず、5人は慌てふためくばかりだ。

 

「ナッツさんと連絡取れたわ。もうホテルに着いてるって」

「ミルクはいなかったの!?」

「まだ着いていないみたい。これから、2人も探しに来てくれるって」

「私達も探そう! かれんさんこまちさんは、近くの交番に落とし物が届いてないか確認して下さい!」

「分かったわ!」

「交番ね!」

 

 こまちとかれんが駆け出す。続けて、りんはうららをビシッと指さす。

 

「うらら! 今から私が似顔絵描くから、それをSNSで公開してくれない?」

「えっ!? い、いいですけど……何でですか?」

 

 りん、いたずらっ子の顔。ニヤリと笑い、うららにピンクのマークが記されたアプリを見せる。

 

「それ、キュアスタじゃないですか」

「うらら、フォロワー多かったよね? みんなの力を借りて、ミルクを見つけるの!」

「……なぁるほど! やってみますっ!」

 

 りん、速攻で似顔絵を書き出す。デッサンで鍛え続けた速記力、凄まじい速さで、ミルクの似顔絵が完成されてゆく。

 うららは、これまた凄まじい速さで文章を打っていた。

 そんな中、のぞみはとある人物に連絡を取っていた。通信アプリの名前欄には、花寺のどかの名前が記されている。

 

『のどかちゃん! こんなの、見なかった!?』

 

 のどかとのトーク欄に、ミルクの写真が貼り付けられる。真っ白なミルクが、チョコを食べている写真だ。

 

『すばしっこくて、しゃべるウサギで、ミルクって言うんだけど』

 

 既読のマークは、すぐについた。

 しばらくして、返事が来る。

 

『この子の事?』

 

 写真には、ひなたの腕の中で暴れるミルクの姿。足は黒く汚れ、所々毛並みが乱れている。

 のぞみの頬が、希望に緩んだ。

 

『その子! のどかちゃんすごい!』

『でも、ごめんね……逃げられちゃった。今、友達とみんなで追いかけてる。渋谷駅の方に行ったと思うんだけど……』

 

 のぞみの表情が、キラリと輝いた。

 

 


 

 渋谷駅構内でも、騒ぎが起きていた。

 ちゆとひなたが、渋谷駅構内でミルクを追いかけているのだ。ミルクも、小さいながらも全力で足を動かし、二人から逃げている。

 

「こらー! 待てー! そこの白ウサギ!」

「私達はあなたの敵じゃないわ。飼い主さんの所に帰りましょう?」

「敵はみんなそういうミル!! それに、ミルクはペットウサギじゃないミル!! 失礼しちゃうミル!」

「は、話を聞くペエ」

 

 ちゆとひなたの服の中から顔を出すペギタンとニャトラン。周りの人には聞こえなさそうな声で、ミルクへと呼びかける。

 

「喋れるって事は、ヒーリングアニマルなんだろ!? なんかあるなら、相談乗るからよ!」

「飼い主さんが悪い人なら、ヒーリングガーデンへの帰り方も教えてあげるペエ!」

「ヒーリングアニマルって何ミル!? キュアローズガーデンならともかく、ヒーリングガーデンなんて知らないミル!!」

 

 8番出口付近を抜け、メトロの改札口へと駆けるミルク。だが、そこには、あすみとラテが待ち構えていていた。

 

「アン! アン!」

 

 ラテを前に、少し減速するミルク。

 だが、進路は変えられない。

 ラテのティアラとミルクの額が、思い切り激突する。ラテの体幹は想像以上であり、ミルクは尻餅をついた。

 

「アン!」

「いたたミル……ワンちゃんに関しては最初っからなーに言ってるか分からないミル! 言いたい事があるなら、日本語で言って欲しいミル!!」

「アン!?」

 

 ラテはミルクの言葉に腹を立てたのか、毛を逆立て、威嚇を始めた。

 

「ウウウウ!」

「や、やる気ミル!? かかってこいミル!!」

「ラテ! 頑張ってください!」

「……いや、アスミ、止めてあげて?」

 

 ちゆのツッコミも、アスミには届かない。

 ミルクは、ラテを相手にファイティングポーズを取る。短い腕でのジャブによる連続攻撃だ。ジャブの間合いに飛び込めず、ジリジリと後退するラテ。

 見かねたペギタンとニャトランが、間に割り込んだ。

 ペギタンは、サングラスのちょいワルスタイルだ。ニャトランは、ブルース・リーのクンフーポーズを取っている。

 

「ちゆとボクササイズで鍛えた格闘術、見せてやるペエ」

「ヒーリングガーデンの虎と恐れられたオレの拳技、とくと味わえっ!」

 

 2匹の短い手足から、矢継ぎ早に技が繰り出される。だが、ミルクも戦士の端くれであった。

 ミルクは華麗なフットワークで2人の攻撃を躱し、カウンターのブローをお見舞いする。

 拳はニャトランの腹に突き刺さり、その小さな身体を吹き飛ばした。

 

「ぶっ!? やりやがったな!」

「この子、すっごく強いペエ!」

「ふん! そんなんじゃ、ミルクには勝てないミル!」

 

 素手での攻防を繰り広げる3匹。

 そこに、のどかが階段から降りてきた。両手で、何やら長いものを持っている。

 人をすり抜け、のどかはちゆ達の元へと辿り着いた。

 

「ひなたちゃん! 頼まれたもの買って来たよ!」

「ありがと! のどかっち!」

 

 のどかは、持ってきた長物・虫取り網を構える。

 100円ショップで買えるような安物だ。

 ミルクは、ヒーリングアニマル達に気を取られて気がつかない。

 

「のどか! 今がチャンスラビ!」

「うんっ!!」

 

 のどかが虫網を振り上げる。

 ミルクの頭上に、黒い影ができた。

 

「これで、どうだっ!!」

「ミッ!?」

 

 ミルクは、ペギタンとニャトランごと網に捕らえられた。すかさず、ペギタンがミルクにタックルをかます。二重の捕獲態勢の元、ミルクは取り押さえられた。

 

「捕まえたペエ!」

「ひなた、俺ごと捕まえてくれ!!」

「分かった!!」

 

 格闘の末、ひなたがミルクを持ち上げた。

 ミルクは耳を振って抵抗するが、ひなたは器用にそれを躱し、ミルクの自由を奪う。

 獣医の手伝いで、動物を落ち着かせるのは慣れたものなのだ。

 だが、ミルクも負けてはいない。

 

「捕まって、たまるかミル!!」

 

 ミルクは、思い切りひなたの手に噛みついた。ひなたは悲鳴をあげ、手を振って抵抗する。が、そこは獣医の端くれ、手は離さない。

 

ふぁなふぇみふ(はなせミル)!!」

「あいた!! 痛い痛い噛まないで!!」

「のぞみちゃんこっちに来てるから。ね、落ち着いてミルクちゃん」

もっふぉふよふふぁんふぇやふみふ(もっとつよくかんでやるミル)!!」

「ぎゃーっ!! 分かった分かった、離すから!!」

 

 ひなたの手の力が緩むのと同時に、ミルクは思い切り身体を捻り、駅の改札を潜って逃げ出した。

 改札の上に乗り、ミルクはひなた達を嘲笑う。

 

「捕まってたまるかミル!! どうせミルクを捕まえて、サーカスにでも売り捌く気ミル!! そこの金髪の子が昼間、ワンちゃんを探してたのも、まさか、そのためミル!?」

「……? 私が、昼間、探してた……ですか?」

 

 アスミは、ミルクの言葉に心当たりがあるのか、少し考え込むような表情を浮かべた。

 

「もしかして、あの紫の……」

 

 アスミがミルクに声をかけようとした時、のどか達の背後から、駆けてくる人々がいた。

 

「あーっ!! いたいたーっ!!」

 

 現れたのは、のぞみ達だった。

 かれんやうらら、みんな揃っている。

 

「のぞみーっ!!」

 

 ミルクは泣きそうな顔で、皆の方へと駆け出した。渾身の抱きつきを、のぞみが受け止める。

 ミルクはしゃくりあげながら、わんわんと泣いている。

 

「酷い目に遭ったミル!! 珍獣コレクターに捕まって、アマゾンの奥地に売り飛ばされようとしてたミル!!」

「いや、ミルク、多分それ逆。普通はアマゾンの奥地からこっちに売られて来るの」

 

 りんの言葉も耳に入らないようで、ミルクはのぞみの胸に、ひたすら顔を擦り付けている。

 

「よかった……ちゃんと帰って来てくれて」

「ミル……」

 

 そんなミルクの様子を見た仲間達の顔にも、安堵の色が浮かんでいた。

 そんな中、ひなたが声を上げた。

 

「あーっ! 春日野うららさん!」

「ひなたさんですね!」

 

 ひなたとうららは、手を繋ぎ、ぴょんぴょんと跳ねて喜んでいる。たしなめようとしたちゆとかれんが、今度は顔を見合わせる。

 

「あっ! こまちさんに、かれんさん!」

「ちゆさん! ふふ、奇妙な偶然ね」

「沢泉の約束、楽しみにしているわ」

 

 それぞれが再開を喜ぶ中、あすみはミルクにそっと歩み寄った。ミルクは身を硬らせたが、のぞみに撫でられた事で力を抜いた。

 アスミが、笑顔で尋ねる。

 

「あなた、もしかしてあの時の紫の方ですか? ほら、カグヤさんという方を探していた」

「え……あ、うん。そう……」

 

 ミルクはのぞみの腕から飛び降りると、ボワンと煙を出し、美々野くるみに変身した。

 身につけている服は煤に塗れ、あちこちが破けている。靴は所々が煤で黒く汚れていた。

 

「そうよ。私は美々野くるみ。あなた達、よくも散々追いかけ回してくれたわね!」

「うぇえ!? 人になったぁ!?」

 

 ひなたが大声を上げ、それに続くようにヒーリングアニマル組全員が驚愕の表情を浮かべた。

 

「ヒーリングアニマルでもこんな事ないラビ!」

「珍しい動物……!!」

 

 ひなたが、目を輝かせて写真を撮り始める。それに怯えるくるみは、またのぞみの後ろへと隠れてしまった。

 

「ありがとう! のどかちゃん! のどかちゃんのおかげで、またこうやってミルクと会えたんだよ」

 

 のぞみは、のどかの手を取り、ブンブンと振った。だが、のどかは目を閉じ、首を振る。

 

「ううん。私達も捕まえられなかったから……でも、ミルクちゃんがのぞみちゃんの所に戻って来られて、本当に良かった!」

「本当にありがとう! のどかちゃん! ほら、くるみも!」

 

 くるみはそっぽを向いて言うことを聞かない。のぞみはやれやれと言った調子で、のどかに微笑みかける。

 

「のどかちゃん! このお礼は絶対するから! 約束!」

「う、うん! また会おうね!」

 

 やがて、両陣は別れを惜しみつつも解散した。

 その後、彼女達はまた渋谷で会うことになるのだが、そんな事はその時の彼女達には知る由もなかった。

 

 


 

 夜も始まったばかりの頃。

 のぞみ達は、ココ達と合流するために、渋谷の街並みを歩いていた。問題が解決した事で、二人を除き、皆は笑顔で談笑している。

 当の2人はと言えば、完全に対象的であった。

 くるみは眉をこれでもかと言うほどに顰め、早足で歩き続けている。それを、のぞみが同じく早足で追い、必死に謝っている。

 

「本っ当信じらんない! まさか、ミルキィノートを持ってたのがあなただったなんてね!」

「くるみぃ……お願いだから機嫌なおして! ね!」

「絶対許さないから!! 一生そうやって謝ってればいいじゃない!」

 

 のぞみは、ひたすらに謝り続けている。くるみはそれに一切答える事なく、振り返ることなく雰囲気だけで威圧していた。

 くるみを嗜めようとしたりんも、その視線の圧に負け、おずおずと仲間達の元へと戻っていった。

 

「……どうして向かえに来てくれなかったのよ」

「え!? だ、だって、場所分かんなかったし……」

「どうにかして分かりなさいよ!」

「えー!?」

 

 滅茶苦茶である。

 くるみはそう吐き捨てるや、ぷいとそっぽを向き、さらに早足で歩き出した。

 

「ごめんってばぁー! ね? ほら、くるみ! ほら、チョコ買いに行こ!」

「そんな事で釣られるわけないでしょ!? どれだけ謝っても、許してあげないんだから!」

 

 のぞみがくるみに謝っている間、残り4人はお土産の相談を始めていた。

 話に入らないのではなく、誰もくるみを止められないが正しいのである。

 

「コ、ココとナッツもそろそろ来るみたいですし、お土産にシュークリームも買って行きません?」

「うらら! ナ、ナイスアイデア!」

「そういえば、近くにいろんなお菓子を売ってるお店があるの。私が羊羹作りの参考にしてるお店で、セレブ堂って言うんだけど……」

「じゃあ、そこに行きましょう?」

 

 かれんの言葉に、こまちは少し困っ顔になってしまう。それに気がついたりんが、首を傾げる。

 

「こまちさん?」

「あのね……少し言いにくいんだけど、そこのお店、私たちのお小遣いだと……」

 

 かれんは、すまし顔で財布からカードを取り出した。見たこともないような黒いカードである。呆然とするこまちに、かれんは優雅に笑んだ。

 

「心配しないで。お金なら、無限にあるから」

「わーお、さっすがかれんさん。カードが真っ黒!」

「ふふ、これなら心配ないわよね」

 

 4人は、ウキウキでセレブ堂の方向へ歩き出す。

 のぞみも、追いつこうと早足で歩き出した。だが、くるみがついてこない。

 

「くるみ?」

「……っ!」

 

 くるみは、その場でうつむき、立ちすくんでいた。両手はこれでもかと言うほどに、硬く握られている。

 

「……ごめんね」

 

 その様子に、のぞみも立ち止まり暗い顔になる。くるみが、わずかに顔を上げた。

 

「……さない」

 

 くるみは大股でのぞみの元へと歩き出すと、物凄い速さで片手を取った。のぞみが片目瞑るくらい、ぎゅっと握りしめる。

 

「く、くるみ?」

「今だけ。離したら、許さないから」

 

 くるみは口をへの字に曲げ、そのまま大股で歩き出した。のぞみは引っ張られるように歩き出す。歩く中で、のぞみは優しく、くるみの手を手を握り返した。

 

「一緒にお買い物しよっ!」

「……ん」

 

 くるみは、声にならない声と共にそっぽを向く。その口元は僅かに緩んでいた。




これにて、第一部終了です。
ここまでは、東京で色々やってるプリキュア5勢の日常を描いてきました。共同制作時代は本来ここまでは1話くらいですっ飛ばすつもりだったのですが、私が無理やり引き伸ばしました。
プリキュアの良さって多分日常シーンにあると思うんです。それこそ、敵なんて出てこなくてもいいってくらいに日常シーンが完成されてるんですよね。だから、この辺りはしっかり書きたかったです。
第二部からは、ミルクの悩みや新たな敵の登場について書きます。
お楽しみに。
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