NEXT WORLD   作:千本虚刀 斬月

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カエルぴょこぴょこ

 クロエはギルドの片隅で冒険者カードをいじっていると、習得可能スキル一覧に良く識る魔法(魔術)があった。

 

『固有結界・無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)』『砲射(フォイア)』『斬撃(シュナイデン)』『散弾(シュロート)』『魔力チャージ』『死痛の隷属』『天使の詩(エンゲルリート)』『理導/開通(シュトラセ/ゲーエン)

 

迷わずポイントを消費してそれらを習得する。

 

他には、初級魔法、中級魔法、空間転移魔法(テレポート)などこの世界の()()を習得。上級魔法は残りポイントがギリギリだったので後回しで。

 

 

 

 

「さて、次はクエストね。」

 

今のクロエにはお金が無い。服や小物なんかはいざとなれば投影品で賄えるとして、このままではバゼットと一緒だった時みたいに、お風呂はドラム缶(百歩譲ってまだ我慢できる)、最悪の場合は木の根っこで飢えを凌ぐハメになりかねない。

 

それに、新たに習得した魔術/魔法の試し撃ちもしておきたい。

 

お手頃雑魚モンスター群の討伐系クエストを受けてみよう。無論、一人で。こんなデタラメな異世界とは言え、無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)は人目に曝して良いモノでは無いだろう。まあ、元より単独行動は弓兵の得意分野だし、問題ないでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 受けたクエストはカエルの討伐。

 

さっそく街の外に出て、広大な平原地帯にGO!

 

「カエルぴょこぴょこ、三ぴょこぴょこ。合わせてぴょこぴょこ、六ぴょこぴょこ♪みみずにょろにょろ、三にょろにょろ。合わせてにょろにょろ、六にょろにょろ☺」

 

鼻歌交じりで平原を散策していると、居た。

 

「あれね。・・・話には聞いてたけど、でっかい!?」

 

人1人くらい丸呑みに出来るサイズ、とてもじゃないけど「ぴょこぴょこ」なんて可愛い表現は当て嵌まりそうに無い。

 

一際デカくて派手なカエルに、やや小柄なカエルが何頭か群がっている。そして騒音を越える大合唱が轟いている。

 

はぁ?!うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわ!!

 

「アレかしら?繁殖期って言ってたし、交尾のための求愛行動ってやつ?」

 

ま、何にしても好都合ではあるか。

 

Let’s蹂躙タイム!

 

 

 

 

 新たに習得した魔術/魔法の試射を一通り済ませ、その場に残ったのは数多のカエルの残骸と、魔力の切れかけたクロエ。

 

本来受けたクエストは3日以内に5匹倒せば10万エリス、死体の買い取り価格が1匹につき5千エリス。最大で12万5000エリスの稼ぎとなる。クロエはたった数時間でこの数倍もの額を稼いだ。

 

コチラの物価に疎いから、この金額でどの程度の水準でどれ位の期間生活できるのか良く分らない。

 

冒険者は納税義務が免除されるらしいが、日本では当たり前だった医療保険や老後年金などの社会保障制度も一切無い。全てが自己責任らしい。

 

「そう考えると、やっぱり今のうちにある程度まとまった金額を稼いでおいた方が良さそうね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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