公道最速伝説   作:迅海

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第12話 ミッドシップ

箱根 夜 ラストバトルに突入。

2台の車が発進し、スタートダッシュで青葉モカのAW11が先行。

意図的にセリカ(ZZT30)が後追いを選んだのでは無く、これは駆動方式が表に出た。

モカのMR2 AW11の駆動はミッドシップリアドライブでエンジンは後ろ側に搭載。

ミッドシップとはエンジンを車体の中央付近に配置する方式である。

メリットは初期回頭性がよく、加速性、ブレーキングの安定性が良くブレーキングではリアにも必ず加重がかかるので安定したブレーキングが可能になる。

また、回頭性が良くコーナーに対してフロントの入りが良い。

だがしかしミッドシップ車は上級者専用の車と言っても過言では無い。

メリットを読む限り良い物だが、それはツバキぐらいの腕又はツバキ以上の腕を持つドライバーでなければ発揮出来ない。

アクセルの踏み加減、ハンドルの踏み加減次第では簡単にスピンしてしまい、滑り出したらコントロールが出来なくなる人を選ぶ駆動方式。

「相手さんは何か大したこと無さそうですし、パーっと速く終わらせましょうかねー」

「流石ミッドシップ、やはりスタートダッシュでは負ける」

中高速コーナー進入時モカは微量なフットワーク、微量なステアリング操作で滑らかにクリアする。

中高速の左ヘアピンから右ヘアピンはモカがまさり多少のストレートではお互い五分五分といったところだ。

この最後のバトルは珍しく互角に渡り合っている。

このバトルまでは大体車の性能か腕でハッキリ出ている事があった。

だが、しかしモカは大した事は無いと言っていたがそれは?

 

ツバキサイド

「ミッドシップって扱うのに凄まじく神経使うだよな。アクセルの開度、ステアリングの切り具合がほんの0.1ミリ違ったら暴れ出しコントロール出来なくなる。暴れさせないように走らせるだけで神経使う」

「僕は一度モカのAW運転した事あるけど本当に神経使った。2度と乗りたく無い車だったね。だけど自分で手足のようにコントロール出来るモカが怖いよ。もちろん君もだけど」

飛鳥はツバキをじっくり見つめる。

「な、何よ!?私の顔に何か付いてる?」

「ううん。何も無いよ」

 

戻ってバトルサイド

左ヘアピン時ブレーキングをしてからアクセル踏む際、モカのAW11がスライドし出す。

スライドを利用して滑りながら軽やかにクリアし、コーナーによっては滑らせて走らせる所と左足ブレーキングを使い、上手い具合に使い分け、ステアリングとフットワークを繊細に操るテクニック。

「くっ!フットブレーキだけで無くコーナーによっては左足ブレーキも使うのか!?」

「ちゃちゃっと速く終わらせる事は終わらせるけれどー折角のバトルだしなーある程度付き合ってあげるよ」

 

あるギャラリーにて

2人の少女の車の後ろに旧型セリカST165型とランサーエボリューション6トミー・マキネンエディションが置いてある。

「あのセリカのドライバー、AWに弄ばれてるわね。見てるだけで哀しくなるわ」

「そうですね・・・・・あのAW11、一流な腕を持っているのでしょう、それに・・・」

「相手が悪すぎるわよね。昨日今日見たけれどレベル低いバトルだったわ。れど、カプチーノは興味あるかな」

「私も同感です。今夜は来ているのですが、走るのでしょうか?」

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