公道最速伝説   作:迅海

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第17話 言葉だけじゃ伝わらない思い

箱根 ダウンヒル

久音の合図による2台がスタート。

先行は珍しくツバキが先行。

天堂真矢のセリカST165の駆動方式は久音のランエボ6、リサのGTR R33同様4WD。それに対してツバキのカプチーノはフロントエンジンリアドライブ。

4WDはタイヤ4つフル活用に出来、FF(フロントエンジンフロントドライブ)とFR(フロントエンジンリアドライブ)の良いとこ取りで加速、コーナーの全てにおいてバランスが良く安定はピカイチ。

FRやMRの様にコーナー攻める時不安定になる事はない。

スタートダッシュでは本来真矢の圧勝の筈だが、敢えて真矢は後追いを選んだ。

「見せてもらいましょう。貴方の『舞台』(『走り』)

「・・・・見せてあげるわ。私の『舞台』(『走り』)

ツバキはこの1年皆の走る時間帯をずらして走り込んでいる。前に出るからには全力で自分の思いをただただ真矢にぶつける事に没頭する。

中高速コーナーはお互い鋭く攻め、左大まかヘアピンで真矢はツバキよりシビアにブレーキングし、ツバキは送らせてからブレーキングドリフトで果敢にクリア後にその直後低速右ヘアピン突入するもツバキはアクセルを開けて数回踏み分けてグリップでクリア。

真矢はカプチーノの立ち上がりを違和感覚える。

「ツバキのカプチーノ、F6A用ではないでしょう。おそらくワゴンRワイドかソリオ純正タービン流用でしょう」

少しストレートがあり、その手前にきつい左ヘアピンから低速S字、再度左ヘアピンでカプチーノの軽量、最大の武器をフルに活かし果敢に攻め、差が大きく開いて行く。いくら4WDでパワーあってもダウンヒルではパワーと車重が無い車は凶器として牙を剥く。

「カプチーノは軽く、コーナーに特化した軽自動車恐怖のモンスターマシン。それ以上にツバキの走り、どう見てもこの死を求めるような走り。ここを知り尽くしているというだけでなく、リスクと隣り合わせをしながら限界ギリギリ攻めている!!」

「限界ギリギリまで攻めこるカプチーノだからこそ成せる業。他の車だったらこのうように走らせる事は不可能よ。でも、ストレートになると折角の軽さは活かせなくなる。馬力と排気量が少ないが為に呆気なく置いていかれるわ。そうなるなる前にコーナーで差を稼げる所はしっかりと稼ぐ!!」

左ヘアピン後に中高速コーナー時、ツバキは軽さを活かして果敢に攻め込み、真矢は負けじと思い久音同様のハイスピード四輪ドリフトで攻め込む。

離されていなければ、縮まれてなく距離は元々離れているも今のマージンをキープしている。

 

ギャラリーサイド

久音は真矢とツバキのやり取りを見て不安げな表情をする。

(あんな真矢ここで見るのは生まれて初めてだわ・・・・何をするかわかったものじゃない・・・!!何だか居ても立ってもいられない!!)

久音はどうも落ち着かず、自分のランエボ6の元へ向かうもリサに「何処に行くつもりかな?」

「な、何よ!?」

「真矢って子が心配?」

「え、ええ。そうよ」

「気持ちはわかるけどさぁこのバトルあの2人にとっては大事なバトルなんだよねぇ。不安だからって首を突っ込むの感心しないなぁ。今の私達に出来る事はあの2人の『舞台』(『ば』)を見守る事だよ」

「くっ!わかったわよ!信じて待てば良いのでしょ!?(お願い2人とも無事麓まで降りて‼︎)」

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