公道最速伝説   作:迅海

58 / 85
第55話 身体に染み付いた紙一重の技術

妙義山 ダウンヒル

僅かながらカプチーノとMRSの差が詰まりだして行くも、本格的の低速コーナー続きが入ってから差が無くなってツバキにとっては完全に射程距離であり、相手は小型のMRSである為抜こうと思えばいつでも抜けるが今は敢えて抜きにかかっておらず、後ろから相手を見極めようとしている。

「こんなに速く追いついちゃうなんて・・・・ボディが軽いだけじゃなくてドライバーが凄まじい攻めをするわね」

だがしかし3連続左直角コーナーに近づき出す辺りアンジュがブロック体勢に切り替わる為にドリフトしてバリケードを建てた。

恐らくノエルとの戦いでやられたのを過ぎったトラウマとダリアが負けたセクションだからであろう。

「走りが変わった!?この先はあのセクションに近づいていると言うことね」

「3連続に突入すればそこだけ道幅が広くなるわ!アウト側に幅寄せればいくらツバキちゃんが抜く事なんてありえない!」

いよいよ例の左3連続に突入して、ツバキはあんじゅの思惑通りになってしまうも何の迷い無くアウト側で攻め込むもあんじゅは自分の作戦通りになる。

実はあんじゅの守り体勢が硬すぎるが故に、逆に墓穴を掘ってしまい、コーナーで勝っているツバキに前のポジションを許してしまい、差がどんどん大きく開き出す。

無駄なスライドはせず、一見危険で命など惜しくない走りに見えるが、車の限界と運転中のリスクマネジメントしながら果敢に攻め込む。

ツバキは周りの状況を把握し、どれだけ安全マージン取りながら車を気持ち良く100%最大発揮させる事が出来るか?をバトル問わず常に考えている。

それが恐らくツバキが皆に異常、車がツバキの身体の一部と呼ばれている源であろう。

 

ギャラリーサイド 紗夜

「昨日は私のFDでツバキが運転してもらいましたが、私以上に乗りこなしていました。正直とてもショックが大きかったです。1度触ったら直ぐその場で覚える類としては日菜に通ずるところがあるのですが、ツバキはなんだか違うんですよ」

「日菜とは違うというのはどういう事ですの?」

「ツバキの場合はその車を先ず良い所と悪い所を全て知ろうとして、良い所を多いに活かしつつ悪い所は全否定ではなくそれを受け入れながら如何に気持ち良くフルに活かせられるかと車とコンタクトを取っているのではないかと思います」

「なるほどなあ。そう言われるとそうかもしれないな!ツバキと模擬戦したから言えるけど自分の意思を押し付ける感じじゃなかったぞ!」

「そう聞くと明日が待ち遠しいですの!」

「カジュン、明日覚悟してくださいね?」

紗夜が何故か知らないが、カジュンに威圧をかけ出し、その威圧に思わず恐怖を覚えたカジュンである。

「な、何なんですの!?」

「ツバキの運転恐いですよ?それだけは覚えておきなさい?」

「ひいぃ!?は、ハイですの!!」

余りの怖さにカジュン思わずはピンと突っ立てしまう。

 

バトルサイド

差が離れている物のあんじゅはそれでも諦めてなく、抜き返すどころか今は純粋にツバキの走りを見たいが為に死に物狂いで追いかけている。

「もうバトルなんてどうでも良いわ!今はツバキの走りが見たいのよ!前走っている車を追わなくてどうする!?追いかけたい!これは本能なの!」

あんじゅはツバキを追いかける事に無我夢中で自分の走りを失い、完全にツバキのペースに飲み込まれてしまい第四セクション突入前のコーナーでスピンしてしまい、ツバキのぶっちぎりの勝利でバトルを終えた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。