公道最速伝説   作:迅海

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第62話 恐怖とモチベーションの葛藤

妙義山 ダウンヒル

「ちょっと待ってツバキ!!いくら私の事を信用しているからってこの真っ暗の雨の中普通やる!?」

ツバキは後ろで自分の気力を削り取ってまで執拗にサイドワインダー・ストリームを使い、ノエルにミスを誘い込んで行き、ツバキに仕掛けられたノエルは葛藤してしまう。

「どうする?どうしたら良いの!?ツバキは私の事信用して此処までやってくれているのに私はこの雨を恐がっている・・・・でも・・・・ここで恐くて降伏してしまったらツバキに失礼だし・・・・妙義だけじゃなくて、十二王国としても笑い者にされて再起不能だよ!!たとえ負けてしまったとしても私のメンツだけは保って見せる!!」

いよいよノエルはリスクを承知で果敢に攻め込み始める。

「そうこなくっちゃね!ノエル!!」

ハチロクの挙動が本気出す事を露骨に溢れて出てツバキはそれを勘付いてからもい1つペースを上げて、2人の本当のドッグファイトを繰り広げる。

ツバキは引き続き只々ノエルにプレッシャーを与え続けるも掛けられているノエルは威圧を感じているものの気にしないように自分は全開走行して逃げ切ろる事に専念しているのだが、コーナーで僅かながらツバキが勝りノエルは焦りを覚え始めて少しずつ挙動が怪しく乱れてしまう。

直角左3連続は2台共やり過ごした後S字突入からノエルのハチロクがアンダーステアを出してアウト側へ膨らみ、これを見逃さなかったツバキは抜きにかかりにインを取ってノエルの前に出た。

前に出たツバキはゴールを目指して逃げる事に専念しているところ抜かれたノエルは抜き返す為に無理せずにコーナー勝負せず、早い段階で一歩先にブレーキングして素早く減速して早めに車の姿勢を変えてアクセルをほんの数秒早く踏めるように稼ぐ。

距離が離れつつあったものがノエルの執念とプライドによって微量ながら縮むのだが、そこからは縮んだ距離をキープするようになった。

コーナーを終えてストレートに突入した2台はツバキにとってストレートは天敵であり、ノエルには有利な材料で勝負どころはそこしか無い。

横に並んだノエルはストレート勝負に出ようとするのだが、ストレートで追い抜こうと頭にしか入っておらずコーナーが出てきた事で次の対応に遅れて大きなミスを冒した事でカプチーノとハチロクの差が大きく離れてしまい、ツバキの執念による逆転勝利で幕を閉じた。

妙義で頭を張っているノエルは屈辱とショック以前にバトルは負けたものの本人は清々しく充実な気持ちでしか無い。

勝ったツバキもツバキで妙義のトップ及び峠のトップクラスの1人に勝てた事は嬉しいのだが、それ以前に雨の中でお互いの全てを出し切って全力バトルした事に喜びを得ている。

 

妙義 パーキングエリア

「凄いよツバキ!私ここを2、3年走っているけれど私とでそこまで攻め切れなかったし、見えていた筈がまた新しい何かを得た気がする」

「そ、そんなの大袈裟よ!?」

「うんうん。大袈裟じゃないよ。私は本当の事しか言わないから。負けたのは悔しいけど良い体験させてもらったよ。また何処かでやりあお?」

「ええ。ノエルとまたやる機会が来るまで腕磨くわ」

「ツバキさ。次違う峠に行く予定とかある?」

「もちろんそのつもりよ。次の峠にも興味あるから行ってみたいわね」

「だったらさ!次は榛名か赤城行ってごらん?他の十二王国いて私以上のレベルが高いよ」

「榛名か赤城ね・・・・ありがとうノエル!」

「いいえ。どう致しまして」

 

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