公道最速伝説   作:迅海

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第67話 様子見

榛名ダウンヒル

絢辻が右ヘアピンでメイファンに抜かれてしまい、ターボラグが生じた所為で差が離れて行くが、少し経ってから絢辻のS14がブースト掛かり出す。

S14とFD2の差が離れつつはあったが、S14がようやくブーストが掛かったお陰で差がピタリと止まって、今離れている距離がそのまま保持しながら2台は高速コーナーを駆け抜け、左ヘアピンでメイファンは堅実にハイグリップでクリアした事に対し、絢辻は慣性ドリフトを決めた事により、夜という暗闇の中でギャラリー達の興奮の熱が上がる。

左ヘアピンをクリア後にメイファンが先にそれなりの中高速コーナークリア後にようやく絢辻が追い上げて完全に射程距離に着き、五連続ヘアピンの手前で横2台並び出す。

絢辻に張り付かれたメイファンは走行車線側に移り、絢辻は勝負に出ようと逆走車線側に飛びかからながら2台が譲れない思いをぶつけてフルブレーキングをする。

走り込んでいるだけあって絢辻が1枚上手で微量ながらも前に出ようとするが、アウト側で何が何でも引かない精神でメイファンが粘り強く並び込みながらコーナー連続中に絢辻が主導権を握り気味であったが最後の左ヘアピンで2台のポジションが逆転してしまい、インが絶対有利であるメイファンが完全に前に出てしまった。

「中々しぶといな。あの14」

「行けるかなと思ったら甘かったわね。それよりもコーナーで私が抜きにかかったり、勝負仕掛けようとすると何故かあのFD2は走行側車線に居続ける。一体何故かしら?」

しばらくして絢辻はアクションせずに後ろでやり過ごしてから右ヘアピンをクリアし、2台は走行と逆走の中間に走り込んでいる中そこから絢辻は逆走車線側に走ろうと右側に寄せて走り出した時にメイファンは道を譲るかのように走行車線側に移ってから横に並び出し、メイファンは走行車線側で絢辻をブロックする。

「やっぱり。私が逆走車線側に入り込もうとすると走行車線側へ直ぐに移る。逆走車線側は対向車がいつ来てもおかしくないデッドゾーンでもあるからね。いろは坂は一方通行だから対向車の処理等に関しては疎いと見るわ。でもこのブロックは尋常じゃない」

メイファンの弱点を気づいた絢辻はこれ以上勝負せず只々やり過ごして意図的に負ける。

榛名 麓エリア

「初めて走るコースの割には私達と遜色なく走れているわね。腕と車の仕上がりどちらとも凄いよ」

「貴様の方が本当のトップクラスなんじゃないか?どっかのアルテッツァなんかよりな」

「珠緒の事をバカにしない方が良いわよ?私でも苦戦を虐げられるのよね。ところでブルーゴーストといつバトルするのかしら?」

「近々バトルする。ブルーゴーストの敗北する様を見るが良い・・・・・」

「どんな結末か、楽しみにしているわ」

今日のところはメイファンは帰りだし、ピンク色髪の少女が難色を示した表情で絢辻の元へ向かう。

「どうしたのフェルト。何か言いたそうな顔しているけど?」

「貴方は何故攻め込まなかったの?本当なら勝てたバトルなのに・・・・・」

「そうね・・・・・本当なら勝てたかもしれなかったわ・・・・」

「じゃあ何故!?」

「メイファンが愛華さんとバトルするから。あの人とやり合ったら何かが見えるんじゃないかなと思っただけよ」

「ふぅんそういう理由なんだね」

 

翌日 和食屋

愛華1人だけ和食屋に入り込み、ある人物を探しながら見回す。

その人物の視界から愛華に入ったのか?わかりやすく合図するのに手を振り出す。

手を振っている事に気がついた愛華はその人の席へ向かい、軽い挨拶を済ませて座り込む。

「お久しぶりです。天ノ矛坂、さん」

「そう固くなるでない。忙しい中急遽呼び出して済まない愛華よ、其方にどうしても頼みたい事があるのだ」

 

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