和食屋
「頼みと言うのは大体は察しています。メイファンを倒す事でしょうか?」
「やはり其方にはお見通しか。わかっているのであれば話が早い。彼奴が其方に負けてからは人が変わってしまった・・・・速さと力を求め過ぎるが故にどうも危険な走りをすると見る」
「・・・・・・」
「今の余は止める事など出来ぬ。頼める者は他でもない岬愛華よ。メイファンを止めては来れぬか?」
「良いですよ。彼女とは近いうちに榛名でバトルする事にしていましたから。正直な話し勝ったとは思っていません。これを機に決着をつけようと思います」
「そうか・・・・・・」
お互い用を済ませて店から去る事に。
大黒パーキングエリア
テンジョウとの用を済ませた後メイファンと会う根拠ないものの大黒パーキングに向かい、目的地に着いた愛華は自分のFDを駐車後に車から降りて店に行こうとしたその時にメイファンの姿が見えた。
「やはり勘は正しかったようだな。此処へ来れば貴様に会える気がしたんだ」
「奇遇だね。私もメイファンに会いたいと思って大黒に来たんだ」
「単刀直入に言う。今夜私とバトルしろ」
「ふふふっ良いよ。私もその為に来たものだから」
「今に余裕をこいてるのも今のうちだ。今夜の榛名で大恥かかせてやる」
「楽しみにしている」
2人がバトルの約束を交わした後に今夜のバトルに備えて車のメンテナンスを執拗にする為にそれぞれガレージへ赴く。
メイファンのFD2はタイヤ、ブレーキフルード、パッド、ディスクローター、油脂類を新品全替えしてから部品を馴染ませるように慣らし運転を施す。
それに対して愛華のFD3Sは首都高仕様で榛名峠に向けて馬力を下げてギヤ比をローギアードに変更し、足回りに力を入れる事にして、仕様変更後にツバキを拾ってから榛名を全開走行。
「ツバキ、今夜私は榛名で大事なバトルがある。その為榛名で走れる仕様に変更したから試運転ついでにツバキに見せようかなと思うけど」
「えっ!?良いの?」
「良いよ。私が榛名のコースを攻める時って見た事ないと思うから見せてあげる」
「ありがとう!愛華姉さん!」
榛名山 ダウンヒル
榛名に突入早々愛華は全開アタックを繰り広げる。
あるいじめが原因で学校を不登校の中榛名を走り込み、榛名のブルーゴーストと呼ばれる愛華の実力を間近で体験するツバキは目がキラキラと綺麗に光っている。
愛華のブレーキング、コーナー侵入時の加速や何から何まで鋭く、素早い対処をツバキはプロのレーシングドライバーのテクニック及び安全マージンの図り方を間近で体感し、自分とは全くの大違い。
ストリートレースに身を投じているツバキは車を最大限に活かす為にリスクを承知で果敢に攻め込む事に対してプロのレーシングドライバーである義姉の愛華は車の性能を活かしつつ安全マージンをきっちり図り、走りに無駄が無い。
(これがプロレーサーの実力・・・・私は常に車が気持ち良く走らせるのに自分が危険と背中合わせで攻め込むけど愛華姉さんはそんな事が一切ない。安全マージンをしっかり図って車の性能を最大限に活かす技術はプロならではなのね)
(この仕様なら今夜のバトルで心置きなく走れる!今これでツバキに何か得ることが出来たら私は嬉しいな。ふふっ)
榛名山 麓
「ツバキ、どうだったかな?」
「貴重な体験をする事が出来て私とても幸せよ!愛華姉さん。プロドライバーは何もかも全然違うわ・・・・安全で100%車の性能引き出すだなんて私には出来ない・・・・」
「ツバキは大袈裟だよ。ツバキもツバキで速くて安全マージンを図っている方だよ?」
「そ、そうかしら?」
「貴方はまだ気づいてないだけだよ。一見危険な走りのようで危険な走りじゃないよ。それに・・・・」
「それに?」
「私はツバキにサイドワインダーストリームを教えた事に後悔はしてない。寧ろ安心したんだ」
「愛華姉さんから貰った物は悪用なんてしたくないわ。あれを使うのにバトル中で相手をしっかりと見極めてるいるわよ。あれは物凄い武器になるけど一歩間違えてしまったら大事故になりかねない事は重々承知よ・・・・」
「それなら良かった。私はツバキの事を信じていたからね」
「ありがとう。愛華姉さん」