公道最速伝説   作:迅海

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第69話 交差する青と白の閃光

夜がやってきていよいよバトルが始まろうとするところだが、ツバキを家へ送り込む。

「本当に良いの?」

「え、ええ。良いわ・・・・今は鳥肌が立ち続けてそれどころじゃなくて・・・・・」

「怖かったかな?それだったらごめんね」

「謝る事なんてないわよ!充実した1日でもう満足しちゃったの」

「そう、今はゆっくり休んで」

「ありがとう。頑張ってね!愛華姉さん!」

「うん。ありがとう。勝ってくる」

 

スタート地点

ツバキに言葉を残した後、愛華は榛名へ向かう事にし、榛名に到着時にはスタート地点にメイファンとFD2がいつでも出来る状態で待ち構えていた。

「随分待たせるじゃないか。プロの世界なら集合など『時間厳守』だろ?」

「そう?寧ろメイファンが早く来すぎたんじゃないないの?約束の時間までまだまだあるよ?」

「黙れ。私は貴様の敗北をする様を見たくて仕方がないんだ」

「揃った事だし始めようか」

2人はそれぞれの車に乗り出し、空吹かしを開始したと同時に絢辻がカウントを始める。

「それじゃあカウント始めるわよ!!スタート10秒前!!9!!8!!7!!6!!5!!4!!3!!2!!1!!GO!!」

絢辻がGOサインと同時に2台がロケットスタートを成功し、並んだまま走り出すが、第一コーナー一歩前でメイファンが意図的に減速する。

 

ギャラリーサイド

「珠緒先輩。あのシビックわざと減速しましたよね?」

「私も塁ちゃんと同じくわざと減速すると見たわ。何か策があって後ろを選んだじゃないかな?」

「私もそう思います」

「相手はあの愛華さん・・・・・どうなるのかしらね・・・・」

 

バトルサイド

メイファンが意図的に減速した事で愛華のFD3Sが完全に前に出て第一コーナーをクリアする。

「抜くのはスケートリンク通過後のS字複合コーナーだ。今のうちに逃げ惑うが良い」

メイファンはスケートリンク通過するまで後ろで只々やり過ごす事に専念するのだが、後ろから愛華の走りを見てだんだんイライラし始める。

前の時(インプ時代)はただ攻めだるまだった。なのに!プロレーサーだかなんだか知らんが良い子振る走りにしか見えん。どうした!?一年前のお前はそんな良い子振る走りをしていなかったぞ!?」

イライラしつつもメイファンが立てた自分の作戦を崩す事なく、我慢しながら後ろでやり過ごしている。

「後ろを見る気なんてない。少なくともメイファンがFD2に乗り換えてから一年前のメイファンとは桁違いに上がっている。抜かれてからどんな走りをするかわからない。速いところ引き離したいところだけどそうはいかないみたいだね」

いよいよスケートリンクのロングストレートに突入し、2台は全速で駆け抜ける。

 

ギャラリーサイド

「こちらスケートリンク!!いま愛華さんとシビックが通過!!え!!!?」

『何!?どうしたの!?』

「あ、ァァァァァ・・・・通過後に左コーナーで愛華さんが・・・・愛華さんが抜かれた!!」

『そんな!?』

 

バトルサイド

ロングストレート通過後にいよいよメイファンが勝負に出る。

「待ち草臥れたぞ・・・・・岬愛華!!此処で貴様に最上の痛みを与えてやる!!」

メイファンのFD2がインベタに張り付き、壁に寄せ付ける勢いで『ガリッ』という引っ掛ける音を出して今まで以上のコーナーの速さで鋭く駆け抜け、FD2が前に出る。

「!?この音間違いない。タイヤを溝に引っ掛ける音。この1年で溝落としを習得するなんてね。正直に驚きだよ」

メイファンが前に出てからコーナー勝負で僅かながら愛華に勝っている。

愛華は一瞬驚きと戸惑いはしたものの瞬時に気持ちを切り替えて勝負に挑み、メイファンに義妹(ツバキ)に託したあのサイドワインダーストリームを使用する。

メイファンはそれに察したのか?笑い出す。

「ふふふふふふふふ。良いぞもっとやれ!!」

メイファンが前に出たままS字複合コーナーを駆け抜け、右ヘアピンを攻め込む時に愛華は不敵な笑みをする。

「ふふふっ。確かに1年前とは別人だけど1番重要な事忘れてない?」

1年前に愛華はメイファンとやり合った経験があり、1年前以上に成長していても、どうしても健在な所があると見た。

そこで愛華に勝機はあるのだろうか?

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