榛名山 夜
「2日間ツバキ居なくて寂しかったんだぞぉ〜!ツバキにしたらさあ『たかが2日』と思ってるけどよぉ〜私等にとっては凄まじく長かったんだんぜ?」
「僕も律に同じくだね。マシンをマメにメンテナンスしてるように見えて肝心なところはしてなかったのかい?」
「この度は返す言葉も、無いわね・・・・・アハハハ・・・・」
「飛鳥そんな事言うなって。F6AエンジンのファンベルトはVベルトである為にプーリーとベルトの摩擦によってベルトの削れ粉がオルタネーターの中に入り込んでエンジン止まるか、ベルトが取れてオーバーヒートのどちらかの症状が出てしまうんだよな」
「Vベルトとなるとちゃんとメンテナンスしてるつもりでも知らない間に削れてしまう物です。ですが、対策部品であるVリブドベルト化にした事で削れる心配ありませんね」
「とりあえず〜ツバキさんが帰って来た事なんだし、全部OKで良いんじゃないかな〜プラクティスなんだけどさあ〜誰からやる?」
「下りは私が先に走る!」
「私は上りからにしようか」
ツバキは走りでのイツメンと共にいよいよ榛名山へ赴き、先に律がダウンヒルを攻め、カガリはヒルクライムを攻めてプラクティスを励む。
ダウンヒル 律サイド
スケートリンク突入する前の序盤はほぼストレートでコーナーが数少ない。
「序盤はコーナーほぼ無くてストレートばっかじゃんか!こりゃあツバキにとっては痛いだろうな」
走りながら律のはそれとなく感じ、スケートリンクのロングストレートを通過後にいよいよS字複合コーナーがやって来た。
「おお!やっとそれらしい感じになって来たじゃんか!この先こんな感じ続いてっかな!?」
複合コーナーに突入して喜びに満ち溢れだす律は右ヘアピンクリア後にまたテンションが下がる。
「なーんだ・・・・またストレートかよ・・・・なんか榛名ってほぼほぼストレートしかなくてコーナーほとんどねえな・・・・これは流石のツバキはここで勝つのは無理じゃね?」
といいつつ麓までたどり着いた。
榛名山 麓
「どうだったんだ律。榛名を流した感想は」
「ほぼストレート多くて上りはともかく下りですらツバキは勝負にならないという事がよくわかった!カプチーノじゃなかったら話は別だけどな!」
「そう・・・・・でもそれなりにコーナーはあるのでしょ?」
「ああ!あんぞ!けどほんの一瞬でさぁ追いつかなかったら勝負になんないって!」
「榛名山を甘く見ない方が良いと思いますよ?ストレートばかりでコーナー少ないからと感じてるって事は素人、ですね」
律が話しているところに1人の眼鏡を掛けた青髪ショートカットの女が話に割り込む。
「君、誰なんだい?」
「これは失礼しました。私はシエルと言います。カプチーノ乗りのツバキ=ヤヨイがここにいるという情報を耳にしましたのですが」
「ツバキを探してどうするつもりだい?」
「私はある『人物』にツバキとバトルをしろという命を受けに、ところで貴方は名乗れと言っておいて自分の名を言わないのですか?人を尋ねる時は先ず自分から名乗るのでは?」
「僕は二宮飛鳥。シエルに聞きたい事が2つある。1つは頼まれてツバキとバトルすると言ってきたけどその『ある人物』って誰の事なんだい?」
「ツバキさんがよく知っている人物、と言っておきましょう。もう一つは何ですか?」
「もう一つ、此処を甘く見る者は素人という根拠は?」
「序盤は確かにストレートが多く、コーナーはほぼありません。S字複合からコーナーと下りの勾配がやって来てハイパワー車は大きな落とし穴にはまり、ブレーキとタイヤが垂れる。それに対して非力車は序盤は辛いでしょう。ですが、複合から勝負どころになりますから」
「そうでしょうなー。まさかモカちゃんと同じ意見な人がいるなんて嬉しいですねー相手がツバキなら尚更ですなー」
「『わかる人にはわかる』、ですね。もうお話はこの辺にしてもらい、ツバキさん私と勝負してください」
「良いわ。断る理由などありませんし、受けて立ちます」
「待ってくれるかい?先ずは僕と走ってくれるかい?」
シエルはツバキとバトルを始めようとしたところ飛鳥が「待った!」を掛ける。
何故飛鳥は待ったをかけた?