公道最速伝説   作:迅海

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大変ご無沙汰しております。

再会します!


第81話 コースの観察

夜 第一いろは坂 下り

剣ヶ峰のセクションでS14乗りの少女が本気を出し始めた事に感じたカジュンと千聖。

現時点でAZ1を操っている千聖はコーナで差をつける為に最初の速度よりもペースを上げるが、しかしS14乗りの少女も負けじと離れないように着いて行ってる。

 

➖橋の3つ突入するまでふゆはとにかく粘って着いて行く。270RとAZ1のボディの大きさからしてみて抜けるわ!➖

 

「後ろのS14とても粘り強くですのね・・・・」

 

「序盤からはタイヤマネジメントしていたのか、それとも自分のラインを描くのに距離を取ったのかはわからないけれど終盤付近で本気を出すという事は3つの橋で勝負するつもりだけれど、その前に私がコーナーで千切ったら僅かながら勝てる可能性は無くも無いわね」

 

ヘアピンコーナーで距離差を少しでも稼ぎたい白鷺千聖と後ろから3つの橋まで何が何でも離れないように粘り強く着いて行くS14乗りの少女。

やがてヘアピンコーナーが終わってしまい、千聖にとっての絶望とS14乗りの少女にとっての希望がやって来る。

 

 

 

千聖サイド

「橋がやって来たわね。ここで幕を引きましょう。本来ならいろは坂の走り屋をカジュンに見せてあげたけどここで待っていても来る保証が無いの。ごめんなさいね」

 

「いえ、充分わかりましたの。あのS14乗りのがいろは坂の走り屋じゃなくても何となくここの恐ろしさが嫌という程思い知らされてしまいましたの・・・・」

 

「そう。それなら良かったわ」

 

橋の所で黒のS14に千切られた千聖は目的を達成した為そのまま戻る事にした。

 

 

 

翌日 ファミリーレストラン

「いつもは峠で現地集合する事が多いのですが、こうして明るい時間帯で皆さんと談笑しているのは初めてですね」

 

「言われてみれば確かに・・・・皆それぞれ学校とか違うし中々明るい時間に集まるなんて初めてだもんな」

 

「まあまあこれもこれで良いではありませんかー?丁度親睦を深めるチャンスでもありますしー」

 

「そういうモカはツバキと紗夜とは中等部では同じだったんだろ?」

 

「同じ中等部なのは同じだけどーあんまり接点が無かったんだよねー。いやぁりっちゃんのインテRがミッショントラブルが起こらなかったらまたツバキさんに会える事なかったんだからさぁ」

 

「古傷を抉るな‼︎そもそもあそこでツバキが居なかったら今こうして集まる事なかったんだぞ!?」

 

「それは言えてるね。ツバキがあの時いてくれたから今こうして僕達は此処にいる」

 

明るい時間帯でツバキと紗夜、律と飛鳥にカガリとモカの6人はファミリーレストランで談笑している。

飛鳥が語りかけた後榛名について本題を振った。

 

「ところでさ榛名なんだけどプラクティスとかどうして行く?」

 

「愛華姉さんが言うには明るい時間帯で直接見に行けば路面の傷み具合やそれぞれのセクションでの特徴をより知る事が出来るみたいだけど皆はどうかしら?」

 

「あのプロレーサーが言うには間違いは無いかと思いますのでモカちゃんは意義なしでーす」

 

「車に乗らず生身で行くのか⁉︎なんかだるいなぁ・・・・」

 

「おい律・・・・」

 

「じ、冗談だよ!」

 

「僕も意義ないよ」

 

「では決定ですね。そうとなれば榛名に行きましょう」

 

「ええ。行きましょ」

 

ツバキの提案もとい愛華の提案に反対者はおらず、皆は快く賛成してから榛名山へ向かう。

目的地に辿り着いて車から降りた後、皆それぞれ生身でじっくりコースを観察する事に始める。

 

 

 

ツバキサイド

ツバキは律達以上に榛名を早く走り出し、回数も多い為素通りするかのように歩いて行くもツバキの様子が少し変だった。

 

➖シエルという人や配達してた時に気にしていなかったのだけれど右ヘアピンコーナー辺りでベルトがある筈・・・・➖

 

そうツバキの様子がおかしい原因は初めて榛名を走る最中にあのとうふ屋のハチロクとやり合っている中、ベルトが飛んでしまったのだ。

そこで落ちてないかを確認する為である。

 

右ヘアピンへ辿り着いたツバキは早速ベルトを探す。

するとそのベルトは道端に落ちて、それを見つけたツバキは回収。

ところがしかし・・・・・

 

「こんなお昼の時間に何をしてらっしゃるのですか?」

 

ツバキがベルトを回収した直後に見知らぬ銀髪ロングヘアのお嬢様が突如現れた。

思わずツバキはびっくりしてしまい、背筋をピンと固まってしまう。

 

「急に声をおかけしてしまい申し訳ありません・・・・そのべるとは貴方の物ですか?」

 

「え、ええ!そうです!私の車に着いてたベルトでして」

 

「ぶいべると・・・・それに道端で落ちたという事は貴方の車に載っているえんじんはえふろくえぇでしょうか?」

 

「お恥ずかしながらF6Aエンジンです」

 

「やはり本当でしたのね・・・・」

 

「え?」

 

「いえ、なんでもございません。どうかお気になさらず。ごきげんよう。これで失礼致します」

 

突如現れた銀髪の少女は何事も無かったかのように去った。

一方律達は・・・・

 

 

 

律サイド

律達は5連続ヘアピンを観察し、しばらく経ってたから律がいきなり大きな声を出す。

 

「あっ!このセクション何となく気づいた事あんだぁ!」

 

「へぇ何だいそれは?」

 

「イン側にさ、排水路の溝があんじゃんか!」

 

「その溝が何だ?」

 

「その溝でさタイヤで引っ掛けたら速く走るんじゃねえか!?」

 

「律にしては良い案じゃないか。見直したよ」

 

「私にしては何だよ!?カガリぃ!」

 

「ありのまま言っただけだ。口で言うのは簡単なんだけどよ。タイヤを溝に引っ掛ける行為は簡単に出来るもんじゃねえよ」

 

「もしそれが出来るとすればツバキさんぐらいの腕を持っていないと失敗するよねー」

 

「モカの言う通りだ。私等は何年位経てば出来るだろうけどツバキは簡単に出来てしまうだろうな」

 

「一見単純明快ですが、中身が重要という事ですね」

 

皆それぞれ観察してからある程度把握し、ツバキと紗夜と律にカガリ、モカと飛鳥の6人は榛名を後にした。

 

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