元軍人トレーナー   作:ユウ0725

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第13話

ありえないスピードに対して疑問に思い、少しスマートファルコンの全身を見てみると、練習前に比べて筋肉量が増しているのが確認できた。

 

え?

 

この短期間でこんなに伸びるのか?

 

「筋肉量が増えてる。何故だ?」

 

「ウマ娘は人間と比べて、代謝が何倍も高いのですよ。」

 

後ろから声を掛けられた。

 

この声は………。

 

「緑の悪魔」

 

「な、何ですかそれ!? し、失礼ですよ!?」

 

あの秘書がいた。

 

「んで、何か用事でも?」

 

「いいえ、どの様な練習をされているのかと思って見学に。」

 

「左様ですかい。」

 

「あと、緑の悪魔ではなく、『駿川たづな』と言います。」

 

「分かりましたよう。で、練習を見ての感想は?」

 

俺は尋ねてみる。

 

「正直、これで4日後に間に合うのかというのが本音です。」

 

それを言われた瞬間に、俺はさっきのストップウォッチを投げ渡す。

 

「それ、2時間追い回したスマートファルコンがさっき出した記録だ。これを見ても間に合わないと言うのか?」

 

秘書たづなは、ストップウォッチを見て少し焦っている。

 

「え? 今出したのですか?」

 

「そうだ。ついでに目で見たが、何処にも異常はない。しかも、筋肉量が練習前に比べてかなり増えている。」

 

「それで、あの呟きですか。」

 

置いてけぼりを食らってるスマートファルコンはオロオロしている。

 

「ファルコ、何かしちゃった?」

 

ちょっと泣きそうになってる。

 

「いや、何もしていない。ただ、タイムが頭おかしかっただけだ。」

 

「酷くない!?」

 

「え、ええ。このタイムは流石に頭がおかしいかと。」

 

よく考えてみろ、歴代最速は1分56秒1だ。

 

その記録は、芝での記録かつ、熟練したウマ娘によるタイムだ。

 

それをデビュー前のウマ娘が、ダートで、2時間追い回された後に出した記録だ。

 

これを頭おかしいと言わずに何という?

 

「むしろ、頭おかしいを通り越して狂娘だな。」

 

「あ、ひっど〜い! ファルコそんなにおかしくないもん!」

 

俺はスマートファルコンの頭を撫でる。

 

そこから徐々に押さえつける様に力を入れていく。

 

「デビュー! 前の! ウマ娘がっ!! 1000mを58秒切って!! しかもダートで!! 2分切って普通はゴールしねぇよバカ!!!!」

 

「き、教官?! ファルコの背が低くなっちゃう!?」

 

押さえつけた後に、俺は大きな溜息を吐く。

 

「スマートファルコン、後2日は風呂と寝る時以外は重りを着けて生活しろ。そして、重さを2倍にする。」

 

「え?」

 

「答えは、はい又はYESだ。」

 

「選択肢がない?!」

 

「3日後には走らせてやるから。あと、スマートファルコンの練習は今日の分は終わりだ。これ以上走ったら自分で足を壊してしまう。」

 

「分かりました!」

 

「しっかりと柔軟して、疲れを取ること。あと、重りを着けて行動するということは、無意識に身体に力が入っている状態だ。身体を作る為にも、食事制限とかはするなよ?」

 

「はい!」

 

「よし、そしたら軽くジョギングを2周して終わりだ。」

 

「今日はありがとうございました!」

 

そういうと、スマートファルコンは軽く走り出した。

 

「1日でこの成果はすごいな。」

 

「全くですよ。あとはウララちゃんですね?」

 

「そろそろ、次の段階に行きたいんだがなぁ。」

 

さて、ハルウララはどうなったかな?

 

この時間で、自分自身と向き合えてたら次のステップに移れる。

 

 




歴代中距離芝2000mの最速はトーセンジョーダンの1分56秒1で東京競馬場で出してます。

しかも、G1レースである天皇賞秋で出してます。

この時のトーセンジョーダンは5歳とだったと思います。

ダート2000mは、ワンダースピードで2分1秒0です。

一応、JRA公式サイトより引用してます。
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