あ〜、どうしよ。
強く育てすぎた。
これぐらいじゃ育たないと思って、別の練習メニューも考えておいたんだが、別メニューはいらなさそうだな。
「疲労は少ないが、少し身体に負担が掛かってる状態か。」
この才能開花のメニューは、出来上がっていない身体に無理矢理技術を詰め込む様なものだから、その途中で中々怪我が絶えなくなる。
簡単に言えば、パソコンでデータのダウンロード中に容量が一杯になって処理落ちすることがあるでしょ?
それとおんなじなんだよ。
そうならない為に、外付けハードやUSBメモリを使って容量の削減をしたりするよね?
「ふむ、どう仕上げようか?」
「何考えてるの?」
後ろからおハナさんに話し掛けられた。
「いや、コイツら2人とも才能が開花しちゃってさ、今日は無理だけど、明日ならいつでも勝負出来そうなんだよ。」
「この短期間で何言ってるの?」
俺はメモ帳に書いたタイムを見せた。
「一番上に書いてあるのが、ダートの2000mのタイムで次が、芝の1200mでのタイム。ちなみに、ダートはスマートファルコン、芝はハルウララが出したタイムだ。」
おハナさんは目が点になってる。
「え? 嘘でしょ?」
「本当なんだなぁ。ちなみに証言はたづな秘書がしてくれるよ。」
「え? どっちもレコードになるわよね?」
驚きすぎて頭が追いついていない様だ。
「レコードどころか歴代の最速だよ。」
日付変更しようかな。
「おハナさんや、やっぱ明日の夕方にしましょう。」
俺は日付の変更を持ちかける。
だって、こんなに調子がいいならすぐに当ててやらないと、いつ調子を崩すかが分からないからな。
「私はいいけど、本当に大丈夫なの?」
「2人とも調子はいいし、身体にも異常は無かったからいけるさ。」
「……分かったわ。明日にしてもらう様に理事長に伝えておくわ。」
「よろしく〜。」
「無理はさせないようにね。」
「あいよ。」
おハナさんはそれだけ言うと去っていった。
さて、
「2人とも集合!」
スマートファルコンとハルウララはすぐに集まってきた。
「担当するのは今日1日だけになった。そして、明日の夕方にリギルの誰かと競ってもらうからな。」
「「えぇ〜〜〜!!」」
「五月蝿い、喚くな。」
「「はい!!」」
2人とも直立の姿勢になった。
「あたおかのお前らなら勝てる。今日やった事を明日やればまず負けない。距離と芝かダートかは俺が決める。有無は向こうにも言わせない。」
「あの、私たちは誰と競うの?」
「俺の予想だと、スマートファルコンは似非ルチャ・ドーラだな。ハルウララは、女男か?」
「「え?!」」
2人が驚くが知らん。
「今日の走りをすれば負けないからな。今日の練習はここまでだ。明日に備えてしっかりと疲れを取る事だな。そして、明日は期待しているぞデビュー前のあたおかレコーダーコンビ。」
俺は練習を切り上げた。
その数時間後だが、寮内にて『私、頭おかしくないもん!!』という絶叫が響き渡り、寮長に怒られたとか噂で聞いた。