元軍人トレーナー   作:ユウ0725

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遅くなりました。

本編どうぞ


20話

謹慎5日目の話だ。

 

部屋でゴロゴロとしていたところインターホンが鳴った。

 

「はいはーい、鍵なら空いてますぜ。」

 

「失礼する。」

 

入ってきたのは、全く接点のない奴だった。

 

「あん? 女帝様が何の用じゃい?」

 

「貴様の監視だ。」

 

「そりゃご苦労なこって。」

 

俺は女帝様から目線を外す。

 

そして、再び目を閉じて寝ようとする。

 

「謹慎中だからとだらけおって、身体が鈍るぞ。」

 

「俺は俺、女帝様は女帝様でいいじゃんかよ。こんなんしてるが、身体は鍛えてるんでな。」

 

「は?」

 

俺は握っていたグリップを投げ渡す。

 

女帝様はそれを受け取る。

 

「なんだ、こんなのか?」

 

「ブフッ、じゃあ握ってみろよ。」

 

「ふん、貴様と私とじゃ力の差があり過ぎるだろう。」

 

「あらぁ? 女帝様はそれすら握れない貧弱なのでしてぇ? それならしょうがないねぇ〜?」

 

「貴様ッ! そこまで言うならやってやろう。」

 

女帝様はグリップを握って、力を入れるが動く気配がない。

 

「何だと!?」

 

「そりゃ無理だろ? だって、それ握力300オーバーの人が握るようだし。」

 

「なっ!?」

 

「嘘言ってもしょーもないだろ? ほら、貸してみろ。」

 

俺は床に置き、固定してその上に乗る。

 

グリップはビクともしない。

 

今度は、握ってから押し込んでみる。

 

すると、勢いが強すぎたのか、ガチンとグリップ同士が当たる音が響いた。

 

「ほらな?」

 

「何なんだ貴様は………。」

 

「ポン帝は知ってるが、元軍人の現トレーナーさ。これでも戦争経験者だぜ?」

 

「もう驚かんぞ。……ん? ポン帝?」

 

「そそっ、ポンコツゲキ寒ダジャレ皇帝、略してポン帝」

 

「貴様ぐらいだぞ会長をそんな風に言うのは。」

 

女帝様は頭を抱える。

 

「実際に本人にも言ったし理事長室で。ダジャレのダメ出しはメチャクチャグサってたみたいだけど。」

 

「貴様が言ったからか、会長は最近生徒会室でダジャレの本を読み漁るようになったぞ。」

 

「はっ、本格的にセンスがないのに磨いても一緒だ。」

 

「それ、本人の前で言うなよ? 絶対だからな?」

 

「なにそれ、ドリフ?」

 

女帝様は目を見開いて怒鳴ってきた。

 

「それを言うと、会長のやる気が下がって、生徒会の仕事効率が劇的に下がるからだ!!!」

 

「そう、カッカすんなよ。乳酸菌とってるぅ?」

 

女帝様は顔を赤くして、プルプル震え出した。

 

あ、ヤベェ

 

「貴様ッ!!」

 

ついにキレた女帝様が飛び掛かってきたが、難なく横に避け無力化する。

 

「暴れない暴れない。」

 

「貴様が原因だろう!!」

 

「まあまあ、監視に来たなら飯作って?」

 

「何故貴様なんぞに!!」

 

「それとも、このまま拘束されていたい?」

 

「チッ、貴様の条件を飲むから離せ。」

 

「ほいほい。」

 

俺は拘束を解いてやる。

 

「癪だが、貴様に敵わないのはこの短期間で分かった。」

 

「そうであろう! そうであろう!」

 

「しかし、この部屋から出ようとすれば、貴様に襲われたと言おう。」

 

「はっ、言えばいいさ。お前みたいな乳臭いガキンチョはこっちから願い下げだ。俺が好きなのは、お前みたいに喧しくなく年上で、俺と肩を並べて戦える奴だ。」

 

「何だそれは? 貴様に並ぶ奴など居るはずがないだろう?」

 

「………いた。軍人時代に。まあ、それもいい思い出だ。」

 

「そうか。」

 

「それでメシ作って?」

 

「………はぁ、分かった。文句は言うなよ?」

 

「やほーい!」

 

「全く、大きな子供か?」

 

ブツブツ文句を言いながらも台所に向かっていった。

 

十数分後に女帝様が作ってくれたメシはたいそう美味かったとさ。

 

その後、日が暮れるまで女帝様を散々揶揄い続けた結果、帰る頃に女帝様は若干涙目になっていたとさ。

 

 




初めて活動報告を出しました。

要望にも応えていきたいと思っています。

近々アンケートも考えています。
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