元軍人トレーナー   作:ユウ0725

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23話

「よし、今日は終わりだ。」

 

「はいぃ〜。疲れたぁ〜。」

 

スマートファルコンは、汚れることすら気に留めず地面に寝転がった。

 

「我ながら厳しく設定したが、まさかやり遂げるとは驚きだな。」

 

内心かなり感心していた。

 

朝練の時の坂路ダッシュを60本追加したが、かろうじてコイツはやり遂げたのだ。

 

まあ、後半はかなりバテていたがな。

 

「取り敢えず、1週間は坂路ダッシュを繰り返す。坂路のメニューで身体を作ることにより、他のウマ娘よりスタミナとスピードが格段に上がるからな。」

 

「はぁい。」

 

「しかし、その分の怪我をしやすい。特に、膝から下に痛みを感じたらすぐに報告するように。しなかった時は、な?」

 

「え? 何? 私何されるの? 凄く怖いんだけど?!」

 

「金輪際運動ができなくなっても良いんなら、報告しなくてもいいがな。」

 

スマートファルコンは首を大きく横に振り、

 

「します! ちゃんとします!」

 

大声で言ってくれた。

 

「それなら良い。さて、そろそろ終わろうか。スマートファルコンも夕飯と門限もあるだろ?」

 

「そうでした! お疲れ様でした!」

 

「はいよ〜、お疲れさん。」

 

スマートファルコンは早々に帰っていった。

 

さて、俺も帰る前に1本行きますか。

 

「すまない、少し良いだろうか?」

 

「ん?」

 

そこには芦毛のデカいウマ娘がいた。

 

「おや、デカバナナ先輩じゃないですか? 何用で?」

 

「誰の頭がデカいって?!」

 

わぁお、コンプレックス引き当てちゃったみたい。

 

「はい、カリカリしない。んで、聞きたいことって?」

 

「あのメニューは理にかなっているのかと思ってな。」

 

なるほどねぇ?

 

「じゃあ逆に聞くが、3年間クロカンを走ったやつと、平坦な競技場を走った奴が一緒に走ったら、どっちが勝つと思う?」

 

「………平坦な方か?」

 

「ブッブ〜ハズレだ。正解は逆だ。クロカンは簡単に言うと山道だ。アップダウンのある道を走る。んで、片方は何の起伏もない平坦を走る。山道を走ることにより体幹も鍛えられる。それに、坂を駆け上がるから、当然脚力も付く。そんな強化された奴が、何の障害もない平坦なところで走ったらどうなる? そりゃあ、圧倒的に勝つだろうな。」

 

「そう言うことか………。」

 

理解したように頷いている。

 

「そそっ、理解が早いようだから言うけど、コレで身体を作ってやってると言うことだ。」

 

「そうか。ただの根性論だと私が勘違いしていたようだ。」

 

「わかれば良いのさ。話は終わり?」

 

「ああ、済まないがそれだけだ。」

 

「いや、別に構わんぞ?」

 

「引き止めて悪かった。」

 

「はいはい、んじゃあの、ビッグバナナ。」

 

俺はそう言うと同時に走り出した。

 

後ろから『私の頭は大きくないぞ!!!』と聞こえてくるが無視した。

 

さて、ネタができた。

 

次は、どうやってイジろうか少し楽しみになった。

 

 

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