「理事長連れてきました。」
俺は、沖野トレーナーに連れられて理事長室に来た。
「やあ、どうもです。」
入ってから見渡すと、試験前と後に話し掛けた2人がスタンバイしていた。
そしてさらに奥に、緑のスーツの女性と小ちゃい子供がいた。
「じゃ、俺は戻るぜ。」
沖野トレーナーは理事長室から退出した。
「へぇ? 俺に何か用ですかい?」
俺は、少し前傾姿勢で質問する。
何故なら過去に直立で話していたら、裏切った相手からの弾が肺にダイレクトヒットしたからねぇ。
それ以来は、少し前傾姿勢で話を聞くようにしているからね。
「歓迎! 試験の後からずっと君を探していた!」
小さな身体からは想像できない大きな声だ。
「へぇ? 受験者の1人である俺をですかい?」
俺は目を細める。
「それは、俺のこの目に関する事? それとも経歴?」
そう尋ねた瞬間、表情が固まった。
「なるほど、後者の方だったか。」
俺は、手を頭の後ろに組み、背を向ける。
「理事長とそこの秘書さんは気付いたみたいだねぇ? 先に言っとくけど、元とつくよ。だからさ、ここをどうこうすることはないよ。」
「確認! それは誠か!?」
「おう。俺は引退したからさ、働き場所を探してたら、いい給料に対応、職場環境も悪くない。そして、育成となったら俺の得意分野でね。だったら応募しかないと思って、応募しただけだからな。」
そう説明するも、秘書さんの方が納得してないなぁ。
「秘書さんよ? 納得してませんなぁ?」
「それは………はい。元とはいえ、あのテストの結果が信じれませんので、何故ですか?」
痛いとこついてくるなぁ。
ま、いいか。
「元将官クラスだからかなぁ。」
「「はい?」」
あれ、聞こえなかった?
「もう一度言おうか?」
「いえいえ! 聞いていましたが、信じられなかったので!」
あらら、そうだったのか。
でもさ、このままでいいの?
「お2人様? そこの2人はほったらかしで大丈夫だったのですかい?」
「「あ」」
フリーズしたままのトレーナーと皇帝サマがいた。
「お2人サン?」
俺は目の前で手を振るが反応なし。
仕方ないな。
俺は目の前で柏手を打つ。
「「はっ!」」
お、覚醒した。
「お2人サン、ダイジョーブですかい?」
「すまない。話しについていけず、固まってしまった。」
皇帝サマは眉間に手を当てて皺を寄せる。
「私も同じよ。」
こちらは額に手を当てて、大きなため息を吐く。
「そんなにキャパオーバーすることありました?」
俺は尋ねる。
「「「「どの口がいうんだ!!!!」」」」
4人からどやされました。
ぴえん