トウカイテイオー三冠故障なしRTA   作:名無しの権左衛門

4 / 10
4:5月~6月メイクデビューまで

さて結構順調だけどライバルが強すぎるRTAはっじめーるよー!

 

 前回はファン感謝祭が終わって、本格的にメイクデビューに向けて練習をするところで終わりましたね。

現在5月ですが、6月には二人のメイクデビューを終わらせます。

そして7月と8月で特訓を行い、9月か10月にOP戦に参加させます。

少しでもレース体験させておかないと、来年のクラシックで戦場の空気に呑まれてしまいますので。

 一応年末のジュニア級G1に、二人とも参戦させて空気を味わってもらうことになってます。

それまでには、トレーナーやウマ娘の友情度を優先的に上げていきましょう。

 

 というわけで今月も保母君には、飲み会と研究会の参加をしてもらいますね。

そしてライバルの練習風景の視察やマヤノ達の併走練習も追加で。

いやぁ、保母君のストレス値が高まって来てますね。

 

”はぁ……。いや、マヤノ達のためにも、がんばるぞ”

 

 おっと、トレーナーのイベントですね。

少し休憩をさせないといけません。このままやると鬱状態になりますし、

トレーナーの特殊能力を発揮できないようになります。

こうなってはトレーナー評価やチーム評価に関わりファン数に影響が出ます。

社会人で言う体調管理の事ですね。

 これらに関しては無視できないので、次の週はマヤノ達とお出かけしてもらいましょうか。

それでは、お出かけ中の超長い会話イベントをスキップ中のお待ちの皆様のために……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なぜ英雄集結を選んだのかをお答えしましょう。

 

 理由は簡単で史実じゃないからです。

 

 え、意味わからないって?

 

 付け加えるなら、史実で起こったことが起こりにくくなり、さらに格上と戦いやすくなります。

そのままで見るとデメリットしかないように思えますが、私のRTA的には大正義です。

 わかる人はわかってしまいますが、トウカイテイオーの骨折が東京優駿後確定ではなくなります。

勿論そのあとのG1レース3つの内のどちらかではなりますが。

 

 他にもいいことといえば、メジロパーマーやマックイーン・ナイスネイチャたちが

ほぼ確実にいなくなります。

その代わりそれ以上のライバルが出現しますが、それはNPCも同じです。

つまり激しいレース着争いになり、強者が大量に誕生します。

 大目に見ると本当にゴルシウィーク並の難易度になりますが、

細かい視点で見るとそうでもありません。

 

 普段出現しないウマ娘やトレーナーと訓練できますし、本来あり得ないイベントが

発生します。

 例えば昭和シンザンが、令和のオジュウチョウサンとスカイツリーへ上りに行き、

『私が一等賞!』という終盤先頭に行きやすいスキルを取得します。

勿論逆もあって、秋葉原の電気街でライブがカラーでみられるようになったという

技術の進歩に関するイベントもあります。

 あ、当然の事ながら、背景はあのオタクのアキバではなく電気街のネオン溢れる

秋葉原ですよ!

時空が歪んでいますが、そこは英雄集結の楽しみポイントなので。

 

 なおこの時取得できるのは、『粒子の先へ』というブラウン管時代の

ウマ娘に対して優位に事を運べるというものです。

 

 ナニコレ?

 

 後、言い訳に近い理由なんですが、トウカイテイオーの血筋のウマ娘が

同期の場合、練習効率が上がることに期待したかったというのもあります。

 アプリでさんざん描かれているシンボリルドルフとの絡みでわかるように、

夫子等の親子関係にあるウマ娘がチームに入っていると、やる気が下がりにくく友情トレーニングのような効果を齎してくれます。

ただ完全な賭けなので、期待していなかったということでユルシテユルシテ。

 

 おっとそろそろメイクデビューだなぁ。

7月前に終わらせて、夏合宿へ行きましょうか。

場所は比較的近い場所にするか、トレーナー評価の高い桐生院についていくか。

 ここは旅館のある海でいいかな、狙っているイベントがありますし。

というかトレーナー評価が全然回復しないので、校内プール使えないんですよねぇ。

 

 よし。メイクデビューですが走る前に休ませて、やる気低下と寝不足になった場合のリカバリ期間を取得しておきましょう。

最初でこけると、大体この後こけるので。

 

”テイオーはやる気十分のようだ!”

 

 よし! これならトウカイテイオーの走りは、9割信頼できます。

メイクデビューは、定石通り逃げきりでいきます。

 残りはトレーナー評価とチーム評価ですが、これは気にしなくていいです。

一応前のイベントで、チームの名が広がりましたが選抜レースレベルですので

そこまで影響はありません。

 考慮すべき点はやはり、選抜レースで怪我をした事です。

私達人間でいうなれば、入学式に遅刻してきた位のやらかしですからね。

効果としてはマークされないので、走りやすいということです。

 逆にマークされるということは、それほど実力が上で今後のレース展開に

支障がでたり情報が抜かれやすくなるということもあります。

 

 さあ、激励の選択肢は上を選択します。

 

”応援してるからな”

 

”うん! ボクが1着になるとこ、見ててよね!”

 

 はいスキップ。

レース前の会話もスキップします。

さっさと走らせて、幕間アクションを起こします。

 レース中の幕間アクションはやっておいた方がいいです。

特にレース中のスキップボタンを一度押した後のスパート区間が、

一番幕間アクションの効果が発揮される場所なんです。

 

失敗することもありますが、やっておかないとウマ娘の好感度に変化が出ます。

 

 

 シンボリルドルフやミホノブルボンの場合は、そこまで影響はありません。

しかし子供っぽいトウカイテイオーやウマドルのスマートファルコンの場合、

あからさまに残念な面持ちをします。

そういうわけでやっておきましょう。

 ちなみにスマートファルコンを育成したとき、幕間アクションを縛った場合のプレイではやけにやる気ダウンイベントが発生しました。

おかげで、三年目のマイルチャンピオンシップで育成失敗しました。

いやーきついっす。

 

 

 おっと、トウカイテイオーが無事1着をとりましたよ!

これで未勝利戦に行くことはなくなったな、ヨシ!

 さ~ら~に~、不評被害によるトレーナー評価マイナス補正で、

レースボーナスとファン数ボーナスがさらに加算されるっ。

 

 

 よしよし、順調ですね。次のメイクデビューはマヤノトップガンですね。

7月までに芝・長距離レースがあってよかったです。

これがなければ、夏の自費合宿はもっと質素なところになっていたかもしれませんね。

 よしよし、今日もトレーナー達の集いへゴーアヘッドしまして……。

お、酒飲んだので特定の選択肢を押しましょう。

これで特別賞与と経費というコマンドが増えました。

 

 本来ならばすぐにメイクデビューをして、1着後の高規格練習や移動短縮に

使えるコマンドとして開放されます。

しかしそれをやらなかったのは、主にトレーナー評価とウマ娘の事情があるからですね。

 ウマ娘の事情は、トウカイテイオーの怪我とマヤノトップガンの晩成型で説明がつきます。

そしてトレーナー評価というものは、相手から提示される情報が予想外になるのです。

 

 アプリ版でも出走するウマ娘のステータスがわかりますが、これらは

相手から提示されている情報です。

それをトレーナーの能力が、正確な情報として画面上に表示しトレーナーに

見せているんです。

 もしもトレーナー評価が低く、トレーナーの能力が低い場合どうなるか。

それは予想外が発生します。

 例えば担当ウマ娘が頑張りすぎたり、マークされたり、作戦が先行ではなく逃げだったり。

更には能力値詐欺も発生しますし、やる気が絶不調であるという演技もされます。

 

 通常のレースでは、幕間アクションの応援をするだけで事足ります。

しかし情報が足りない場合は、別の激励をしなければなりません。

それは作戦会議です。

 本来ならばしなくていいんですがね。

 つまりトレーナーが指示しないと解決できないこともあったりするわけです。

何とも困った状況ですね。

ま、英雄集結の特徴なんですけど。

 

 あ、マヤノトップガンのメイクデビューが始まりました。

幕間アクションを挟んだらスキップですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”何で……マヤ……がんばったのに”

 

 

 

 

 

”マヤは二着になってしまった……”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ああああああああああ!!!???!?!?!?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 アタシは、マヤノトップガンっていうんだ。

 

 最近テイオーちゃんとトレーナーをめぐって、主張しあってるの。

何でってユキっぺ(ユキノビジン)やリボちん(メビウスリボン)に不思議がられるけど、アタシにとってトレーナーちゃんはキラキラのステキな大人だから!

 

 最初の出逢いは、入寮するとき。

 

 アタシは同じ部屋に泊まる予定のトウカイテイオーのテイオーちゃんと、

一緒に案内を待ってたんだ。

その時暇だからって、いらないテキストを使って紙飛行機を折ったの。

 折ったのはよく使われている三角形型のじゃなくて、

先っぽを織り込んでるやつ!

安定感があるんだけど、三角形よりも風にあおられやすいんだあ。

 

 それでね微風を読んで帰ってこられるってわかっちゃったから、

そのまま投げたの。

そしたらね、すぐに風向きが変わっちゃったんだ。

 紙飛行機はそのままビューンって飛んで行っちゃって、

街路樹の枝に引っかかっちゃったの。

 

 結構遠くだったけど、近くに誰かいたから取ってってお願いしたんだ。

 

 でね、そのお願いした人が、今のアタシのトレーナー。

 

 若くて溌溂とした感じのステキな男のヒト。

しかも街路樹の枝に引っかかった紙飛行機を、街路樹に駆け上がってそのまま

枝を伝ってシュバって取っちゃったんだ!

 

 すごいの! カッコよかった!

しかも紙飛行機はつぶれて無くて、きれいな形でね。

取ってくれた時、無くさないでねってちょっと子供扱いされたときムッとしちゃった!

 それでもマヤを気遣ってくれたってこともわかっちゃったし、

何よりあんなに動いたのに呼吸一つ乱れてないの!

 

 よく見たら長そでの服でよくわからなかったけど、かなり筋肉がついてたんだ。

そして襟につけられた中央トレセン新人トレーナーの証である、

桜型のトレーナーバッジがキラキラしてたの。

 

「貴方は新人なの?」

「そうだよ、自分は今年というか今さっき来たばかりなんだ」

「そうなんだ……!」

 

 何となくだけどわかっちゃった。

アタシはこの人に担当してもらった方がいいって!

丁度テイオーちゃんも来たから、仮入部でもいいから誘ってみたの。

 むーテイオーちゃんは、トレーナーのキラキラしたところを見てないから

ニヤニヤして挑発してるー。

 

 マヤわかるもん。

トレーナーは、トレーナーちゃんはマヤたちをワクワクのレースに

テイクオフさせてくるステキな大人なんだって!

 

 

 この後アタシは入寮や入園ガイダンスを読んで、明日のための予行演習をしたんだ。

来賓の人たちがいないだけで、実質の入園式だけど。

そこは来賓に合わせるんだってー。

つまんなーい。

 

 

 翌日の事なんだけど、全然面白くない長話を聞かされてやっと

選抜レースに出れるようになったんだ。

これをすることで、アタシたちはこの学園に来た目標を果たすことができる!

 それでついにマヤとテイオーちゃんが走る前に、観客席にいるトレーナーちゃんを発見したの。

今からドッキドキのレースをするからって、笑顔と大声でトレーナーちゃんに手を振ったんだ。

 

「マヤノトップガン! トウカイテイオー! がんばれー!」

 

 そしたらトレーナーちゃんも、笑顔で手を振り返してくれたの!

 

 なんだろ、ドキドキしちゃう!

マヤね、今すっごく調子がいいみたい!

このまま、1着目指すぞー!

 

「マヤノ、負けないぞ!」

「うん! テイオーちゃん、ワックワクのレースにしようね!」

 

 マヤとテイオーちゃんなら、上位独占間違いなしだよ!

これでトレーナーちゃんにアタックできるね!

 

<府中トレセン学園選抜レース、距離2200M。

天気は晴れ、良場での出走です>

 

<ゼッケン番号1番、メビウスリボン。二番、ゴルトゾーン。

三番、アグレッサジルバ。四番、アドマイヤベガ。五番、マヤノトップガン。

六番、サクラローレル。七番、トウカイテイオー。八番、エースストライカー。

計8名の出走です>

 

<未来あるウマ娘たちの行く先を決める大事なレースです。

気合を持って、ゴールを踏んでほしいものです>

 

<ウマ娘、ゲートに収まりました。

……今、ゲートが開きました!>

 

 よし!

出走前10分くらいゲート練習させてもらったおかげで、いいスタートが切れた!

 ん、昼前だけどまだ草がキラキラしてる?

場所は内ラチのくぼんでるところ。

うん、ここは内側じゃなくて、少し外を通ろう!

 

 ん、ここだと固くて走りやすい。

このまま逃げで行って、コーナーは外に膨らんでる子が多い。

 

 わかっちゃった。ここは少し緩めていこう。

脚をグッてためて、第三コーナー終わりの後の直線でバビューンって行こう!

このまま、このまま……。

あ、最終コーナー……スタンドの影のせいで、水が……。

 ん、強く踏み込んで足が取られないようにしないと……!

ちょっと滑るかな。

 

 でもマヤは負けたくない。

トレーナーちゃんとキラキラ輝きたいから!

 

<各ウマ娘第三コーナーよりラストスパート。

おおっと七番トウカイテイオー、体勢を崩して後方へ垂れる!

六番サクラローレル、二番ゴルトゾーンに先陣を渡した!

七番トウカイテイオーを尻目に、八番エースストライカー・三番アグレッサジルバが

上がっていきます!

このまま差し込めるのか!>

 

 

 ぐっ、ちょっとだけ重い!

けどマヤは、負けない!

大人のオンナは度胸と根性だから!!

 

 

 

 なんか違う気がするけど、ゴール!

 

 

<5番、マヤノトップガン。二番ゴルトゾーンより、二身差でゴール!>

 

<着々とゴール致しましたが、七番トウカイテイオー不調か?>

<少々心配ですが、今回の敗北にめげずに頑張ってほしいですね>

 

 

 実況を聞いたアタシは、痛みで顔を歪めて居るテイオーちゃんに急いでかけよった。

だって、これ以上走ったらテイオーちゃんが、走れなくなっちゃうかもしれない。

そんなの、絶対楽しくないもん。

 二人でトレーナーちゃんのところに行くって約束したし、

トレーナーちゃんも待ってるはずだもん。

 

 

 すぐに……。

 

 

 ダアンッ!!

 

 

「ぇ、トレーナーちゃん!?」

「マヤノトップガン、保健室はどこだ? トウカイテイオーを連れていく!」

「ぇあ、こっち、こっちだよ!」

 

 なんでトレーナーちゃんがここに?

ううん、そんなことより案内しないとっ。

テイオーちゃんはトレーナーに抱えられて、アタシがあんないした保健室に運び込まれた。

 

「先生はいないか。仕方がない、簡易レントゲン装置を借りて骨折や剥離の確認。

そして治療だな。マヤノトップガン。

すまないが、トウカイテイオーの靴とズボンを下ろしてくれ」

「うん!」

 

 トレーナーちゃんは息も切らさないし、変に焦ってもない。

そして的確に観察して、今ある機材でなんとかしようとしてる。

ま、マヤも手伝わないと……!

 

「って、トレーナーちゃん。テイオーちゃんの下着……」

「布団で隠してもいいから、よーしとるぞー」

「うぐぐ……」

「動くなよ?」

「テイオーちゃん、我慢だよ!」

 

 トレーナーちゃんはこの後、剥離も骨折も見当たらなかったって診断して

すぐに固定の作業をしたの。

勿論マヤだって黙っていられるオンナじゃないよ!

ちゃんと手伝ったもん。

 

「トレーナーちゃん、テイオーちゃんはどうなの?」

「軽い捻挫と熱もあるし、炎症だな。筋肉もそうだが、汗も出ていない。

少し枝毛もあるな」

「つまり?」

「素人の筋トレ、柔軟運動不足、水分やミネラルの不足、ビタミン系の不足。

欠食か偏食のどちらかだな。まったく、自分を殺す気か」

 

 アタシはトレーナーちゃんが新人トレーナーだってことを忘れて、

呆けてしまった。治療もテキパキするし、固定も冷やすことも全部やった。

スゴイって思うだけじゃない。

これが大人なんだって、わかっちゃった。

 

 やっぱり、トレーナーちゃんにスカウトしてほしいな。

きっと貴方なら、マヤはもっとキラキラしてワクワクできると思うから。

 

 それでマヤはトレーナーちゃんに後を任せて、保健室から出ていったんだ。

あ、出ていく前にテイオーちゃんに悪さしちゃだめだって、

トレーナーちゃんに注意したよ。

下手したらトレーナーちゃんが、この学園からいなくなっちゃうからね!

 

 それでマヤはテイオーちゃんの代わりに、プリントとか教科書の受け取りをしたんだ。

その時ユキっぺ(ユキノビジン)やリボちん(メビウスリボン)と

友達になったの!

二人ともマヤと違った魅力があって、キラキラしてた!

 

 

 でも……聞きたくないことを言う子もいたんだけどね……。

 

 

 放課後、テイオーちゃんのお見舞いに行ったんだ。

流石にユキっぺ達とはお別れしたよ。

だってトレーナーちゃんにスカウトされたら困るもん。

 

 アタシはテイオーちゃんとトレーナーちゃんがいる保健室の前に立つ。

 

 う、なんだろ。急に緊張しちゃった。

……全っ然わかんないけど、ゆっくりギギギと開けてしまう。

 

「トウカイテイオー。君をスカウトしたい」

 

「トレーナーちゃん!?」

 

 うそうそうそ!!

なんでテイオーちゃんが、マヤより先にスカウトされちゃってるの!?

最初に会ったのはマヤちんでしょ!?

 

 勢いあまって入っちゃったけど、マヤがみたテイオーちゃんは

全然元気がない。レース前に見せてくれてたあの元気で溌溂な感じがしなかった。

 トレーナーちゃんは、マヤの方に視線をくれない。

その目は真剣そのもので、テイオーちゃんの方から微動だにしない。

 

 

「……ボ……は、走って……の?」

「ああ」

 

 ぽつりぽつりとテイオーちゃんは、言葉を口に出してく。

 

 アタシも流石にわかっちゃうよ。教室でも、テイオーちゃんに悪意しかない

言葉を言いまくってたウマ娘もいた。

それに選抜レースっていう最初の舞台で、怪我をするっていう体調管理の

不十分なところがあって周囲の評判がかなり悪い。

 

 

「俺は鹿だ。しかも新人トレーナーだから経験もない。

だけど、走るための治療法・栄養学・筋トレ、その他諸々を習熟してある。

俺は力不足かもしれない。だが、会長を超えたいなら、その手伝いをする。

君と共に、夢を掴みたいんだ。

こんなトレーナーでもよかったら、この手を取ってくれ」

 

 

 うわぁ、うわぁ、トレーナーちゃんが見たこともない真剣な表情で、

テイオーちゃんを見つめてる。

マヤだったら、コロッといっちゃうよ~。

 

「ボクは……ボクはダメなウマ娘なんだよ……」

 

 テイオーちゃんは、涙を流しながら自分のダメなところを連ねてく。

本当だったらテイオーちゃんは振られると思うけど、

トレーナーちゃんはマヤの事を気にせずテイオーちゃんを気にかけてる。

 

 

 

 

 

 

 

 いいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 だって、トレーナーちゃんもテイオーちゃんも、お似合いなんだもん。

だけど、それを邪魔しちゃいたいなあって思っちゃうのは、マヤが

悪い子だからかな?

 

「だからボクは……!」

「あーもーじれったーい! テイオーちゃん!

まずはマヤとトレーナーちゃんの練習を受けよう!

ユーコピー?」

「え、あ、うんっ。 じゃ、じゃあよろしくね、トレーナー」

 

 

 マヤちん我慢できなかった。

だってテイオーちゃんの目がグズグズに濁ってたんだよ?

それと、一緒にトレーナーのところに仮入部する話が、

変にこじれるのやっぱ嫌だったし。

 何より、トレーナーちゃんのスカウトを拒否しようとする

その恰好が嫌だった。

 

 

 

 マヤだってトレーナーちゃんにスカウトしてもらいたい!!

 

 

 

 こんなにステキでカッコいい大人な男のヒトに、

君が必要なんだよって口説き落とされてみたい。

 

 

 

 

 

 ホントーにテイオーちゃんはずるいなぁ。

 

 

 

「じゃあ、トレーナーちゃん。テイオーちゃんともどもよろしくね☆」

「ああ、任せろ!」

 

 

 トレーナーちゃんは、マヤとテイオーちゃんの手を取ってから頭をなでてきた。

マヤは突然の事に驚いちゃったけど、胸がポカポカするよ。

テイオーちゃんも、グズグズに曇った瞳が晴れていってる。

 

 

 

 

 

 

 

ん~トレーナーちゃん、君のハートにロックオンだよ♪

 

 

 

 

 

……

 

 トレーナーちゃんにスカウトしてもらって三か月経過した。

 

 この間にテイオーちゃんについて、色々とわかっちゃったことがあるんだ。

それはテイオーちゃんは、トレーナーちゃんに恋しちゃってるってこと。

 だってトレーナーちゃんがマッサージとか、筋トレするときに

テイオーちゃんの体に触れるんだけどぉ……。

決まってテイオーちゃんの顔が、りんごみたいに真っ赤になるんだよね。

 

 それにまだマヤ達が、教室で休んでいるときにトレーナーちゃんが

テイオーちゃんの事を呼びに来た時、テイオーちゃんの反応が完全に恋するオトメなんだよ?

あんなに元気溌剌で、無敵のテイオー様になるんだ!って言ってるあの子が、

トレーナーちゃんと顔を合わすだけで女の顔になるの。

 わかっちゃうよね?

ユキっぺやリボちん、マベちゃん(マーベラスサンデー)もその様子を見て、

にやにやしてマヤに話題を振ってきたんだから!

 

 

 

 

 うー、絶対に恋じゃまけないよ!

 

 

 

 

 

 あ、そうだ。

実はね、トレーナーちゃんにマヤちんもテイオーちゃんみたいな

真剣な目でスカウトしてほしいなって言ったら、

今は無理って言われたの。

 その時、なんていえばいいんだろうね。

こーゴワッて、テイオーちゃんにだけずるいって感情が湧いたの。

 

 

 

 でもあの場所で言っても、結局トレーナーちゃんに迷惑をかけるだけだから、

代わりにってことでマヤノトップガンってフルネームを、

マヤって愛称で呼んでほしいって迫ったんだ。

 そしたらトレーナーちゃんはたじたじで、ちょっと顔を赤くしてたんだ。

あんなに真剣で一途なトレーナーちゃんが、マヤのお願いでこんな顔になるなんて

思いもよらなかった。

 

 

 

 

 面白いって思うだけじゃなくて、マヤも気付いてない……

ううん……ただわかりたくなかったんだ。

だって、テイオーちゃんがトレーナーちゃんの口説きで、恋するオトメになっちゃったんだよ?

そんな初めての友達の初恋の人を、マヤが取るなんてできなかったし。

 マヤなんてワクワクしてキラキラなレースができれば、それでよかったりするし。

でも、マヤも……テイオーちゃんみたいに、トレーナーちゃんの一挙手一投足に

ドキドキするのも悪くないかなって。

 

 

 

 

 

 だから、マヤはトレーナーちゃんに、体を見せつけたんだ。

まだまだ成長期なんだからね!

 

……

 

「あれがマヤノトップガンか」

「そうだ」

「なるほど、素晴らしいパイロット[ウマ娘]じゃないか」

「ジルバにはそう見えるか。強敵かどうかは、ゴルトの巣[Zone]を抜けられるかでわかる」

「そうだ。レースで確かめるぞ、奴が天性の存在なのか」

 

「……ここはレース場[円卓]。敗者に口なし。

このオヴニルシャルペが相手になろう」

 

 

 

 




 特訓・訓練・練習とありますが、アプリのスピード・スタミナ・パワー・根性・賢さの
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