女神と妖 改訂版   作:孤独なバカ

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多分全て書き直し及び設定変更があります。
今現在異世界料理人を改定作業に入っています


第1話

「……なぁ親父?」

「どうしたの?氷河」

「……俺って人なのか?それとも妖なのか?」

 

俺は半妖である親父に尋ねる。元々小さいころから俺は不思議だったことを告げる。

それは親父は急に無言になる。

 

「……」

「最近よく分からないんだよ。妖と人の境がなくなってきてるつーか血は妖怪の方が多いはずなのに時間としては人であることの方が多い。それに、俺は歴代の霊力と妖力を使える。それがどれだけ化け物であるってことは俺自身わかっているんだけど…」

「化け物?」

「あぁ。当たり前だろ?人にも妖怪にもなれない半端者だけど誰よりも強い。実際親父みたいに一人称も同じだし、夜の記憶も、体の熱さも全て記憶に残っている。それでありながら殺した人も妖怪も俺には全員化け物だぞ?言われ慣れたし自分でもそう思うからな。」

 

俺は酒を煽りながら答える。それは親父とのコミュニケーションの一つでもある。

 

「それにそろそろ争いだって起こる。能力が優れた俺と実績が優れたリクじゃ全く意見が食い違うからな。」

「……相変わらず流れが見えているね氷河は。」

「……親父の引導はまだかもしれないけどこれから組は真二つに割れる。……それを感じないほど俺もリクもバカじゃない。……親父はどう思う?」

「ボク?……ボクは組の発展を担うなら、氷河だと思うけど……でもボクはリクを次期頭首にしようと思ってる。」

「俺も同感だな。……いや。俺が頭首は明らかに組の奴らが調子に乗るだろうしな。」

「……うん。……だから氷河はあんなことを宣言したんだね。」

 

すると寂しそうに俺を見る親父に俺は苦笑する。

多分異例中の異例なんだろう。俺のことは兄貴も驚いていたほどに異質だった。

 

「不服か?」

「ううん。奴良組のことを考えればそれで正解だと思う。でも、家族としては複雑かな。」

「……そこは我慢してくれとしか言えないな。戦争が一つなくなると思えばいいしな……」

「後悔は。」

「ない。同族で争う醜さは俺は十分知っているし、何よりも……兄貴や家族と戦いたくはないから。」

「……そうか。」

 

すると親父の姿が変化する。穏やかな表情の前とは違い力強くそして凛々しいフィルムは何度も見てきた頼もしい姿だ。

 

「…ジジィの遺言だ。この刀お前が持っていけ。」

「刀?って祢々切丸か?」

「あぁ。てめぇジジィが言っていたんだよ。お前は絶対に組を離れる。でも自分の組を守ることに専念すると。そんときに渡せと。」

 

俺はその刀を触る。すると。

 

「っ」

 

凄い勢いで流れる記憶を持つ刀に俺は絶句する。どんだけの想いが詰められているんだろうか。元々祢々切丸は妖怪が持つための刀ではない。

それは妖怪だけを斬る剣であり、元は花開院家の作った妖刀。

俺は軽く一振りしてみる。

ものすごく使いやすくそして幾度も親父たちを救ってきた刀。

 

「……いいのか?こんな良い刀。」

「元はといえば親父のもんだ。組を継ぐ奴に渡すのが主流だと思うが、その刀は氷河が持つべきだと俺も思うぞ。つーかリクにはその刀は応えてくれなかったからな。」

「……」

「それと、下宿先については俺に当てがある。お前の組の中にある人間の諜報部だ。」

「……諜報?そんなところがうちの組みにいたのかよ。」

「あぁ。そこで人間として過ごせば少しは厄介事を減らせるだろう。ただ絶対にお前は厄介ごとを持ってくるからな。」

 

その言葉に俺は少しだけ否定できない自分がいる。実際既に何度も抗争に巻き込まれている。

 

「それと護衛だが……どうせお前はあの猫又を選ぶのだろ?」

「あぁ。当然。」

「……はぁ。本当にお前な。」

「てか俺に護衛を必要だと思うか?人間の時でさえ弱い妖怪であれば殺せるのに。」

「……それでもだよ。親としては心配なんだよ。」

 

俺は少しだけ苦笑してしまう。過保護な両親はわかっていたけどここは引いてもらうしかないのだ。まぁ妥協案は出しておこうか。

 

「それなら恵里に来てもらおうか。」

「……恵里?」

「あぁ。俺拾って来た狂骨のことだよ。あの狐の付きっ子ではないけど野良で拾った。性格は明らかにこっちの方がやばいけど、妖怪になったばかりでも俺の組では明らかに抜きん出ているからな。」

「……お前の組はどうなっているんだ。」

 

呆れながら俺を見る親父にまぁと小さくため息を吐く。

 

「まぁいい。すぐ連絡しておくがお前はいつ出る?」

「明日。」

「は?」

「明日。鼠が最近増えてきてるからそろそろ狩っておきたいし、明日には出入りをするからな。」

「……そういえば言ってたな。歌舞伎でか?」

「いや。一応救援扱い。元々俺の次の高校で結構女性が被害にあっていることを恵里と鈴から聞いたからな。……まぁ元々独立勢力だったしもらおうって思ってな。」

「……お前って結構自分から厄介ごと増やしてないか?」

 

否定はしない。でも後悔だけはしたくない。

親父もそのことをわかっているので何も言わない。事実俺で何とかなると思っているのだろう。

 

「……たく。元気でな。」

「あぁ。そっちこそ。」

 

そして親父は作業に戻る。

俺はそんな親父の姿をただじっと見ていた。

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