私、クレナイの朝は早い。
というのも、トレセン学園の委員会総代を引き受けている身。朝早くからやることは多数ある。もし仕事がなかったとしても、次のレースのためのトレーニングに充てる。私からすると、いくら生徒会の仕事をしていようが、委員会をしていようが、私たちウマ娘の本分はレースに出てウイニングライブをこなすことである。ほんと、どこぞの生徒会長は最近あまりレースに顔を出さないのを直したほうがいいと私は思う、うん。
まあそんなこんなで、まだ空が暗いころにセットした目覚ましよりも早く目を覚まし、体を起こして布団の上で上半身を伸ばす。そのまま布団から出ると、すぐに寝巻を脱いで熱いシャワーを浴びる。そうすると一気に体が目覚めていくのだ。
部屋についている室内風呂でシャワーを浴びていると、風呂の扉が開いてスズカが入ってきた。
「おはようございます、レイ。今日も早いですね」
「おはよう、スズカ。あなたも早いわね」
そうしてスズカは私にくっつくようにして、二人で一つのシャワーを浴びる。うん、スズカってぺったんこだから密着するとスズカの体温が全身に感じられてぬくい。ちなみに前にこれを言ったら、スズカ自分の胸をぺたぺたして、そのまま私に抱き着いて何かぼそぼそって言ってたわね。確か・・・
「ぺったんこだからレイに余すとこなく密着できますね」
となんとか言ってたような? いや、本当に断片しか聞き取れなかったから、多分聞き間違いなんだろうけども。 その時から抱き着かれることが増えた気がするけど・・・何かあったのかしら?
「よし、それじゃ先に出てるわね?」
「はい、いつも通りに」
少し一緒に浴びてから私が先に出る。タオルで自分の体を拭いて、服を着たところでスズカが出てくる。
「はい、お願いします」
その場で頭を突き出すスズカの頭にバスタオルを乗せ、そのままぐしぐしと髪の水気をふき取る。
「どおかしら、気持ちいい?」
「はい、とっても♪」
そうして大方の水気が取れたところで、そのままスズカの頭にバスタオルを乗せたまま手を放す。
「はいおしまい」
「どうせなら、体もやってほしいのですが・・・」
そうして少し不満そうにしつつ自分で体を拭いたスズカがトレーニングウェアを着る。ここまでがいつものルーティーンワーク。毎朝の光景。
「それで、今日はどちらに?」
どちらというのは、一緒に朝練か、それとも委員会の仕事かの意味。
「今日はトレーニングね。珍しく仕事が無いから」
そういうと、スズカの顔が一気に明るくなり、にこっとした笑顔を見せる。
「それでは行きましょう、レイ♪」
すぐさま靴を履いて、部屋を出て寮の玄関で靴に履き替えて足踏みするスズカ。この娘はほんとに色々素早いんだから。
「はいはい、慌てないの」
苦笑しつつ、スズカの後を追うように部屋を出て、靴を履き替え、軽く流しながら学園の外へ。このまま長距離ランニングがスズカの毎朝のトレーニングメニュー。少しして川沿いを走ると、日がちょうど上ってきてきれいな朝日が見える。
「今日も朝日が綺麗ねぇ」
「ほんとですね・・・毎日、これからもずっとレイと朝日を見れたらいいのに」
後半が小声でよく聞こえなかった。なんていったのかしら? まあ聞き返すこともないでしょう。
そうして私とスズカは朝食前の超長距離ランニングをたまに雑談をしながら終え、また部屋で一緒にシャワーを浴びてスズカの髪を私が拭いて、制服に着替えて朝食。
あの暴食の神というか、無限の胃袋を持つオグリキャップほどは食べられないけど、私も結構食べる。とりあえず食べて体と頭動かしてカロリーを消費して強い体を作る。
ちなみにスズカは普通のウマ娘並み。いつもそれで済ませてて、よく足りるなーっていつも思う。ちなみに、たまに私がご飯おすそ分けしようとしても、胸の話をした後から一切受け取らなくなった。なんでも、脂肪がついたら困るとかなんとか。スズカ、お腹に脂肪つくような娘じゃないと思うんだけどなぁ。
まあとりあえず、スズカと歓談しながらご飯を食べ、そのままスズカは授業に。私は仕事をするために生徒会室へと向かった。