壊友隊   作:友は屍

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義勇軍

「壊友隊!一人で戦おうとするな!集団で対抗しろ!」

 

 向かってくる敵を鉞を片手で振り回しながら一掃し四、五人はその猛牛の如く迫り来るのを防ぎきれず飛ばされ、動かぬものとなる。そして血を払った後肩に大斧を担ぎ兵に鼓舞をする。

 青年は血と血があちこちで飛び出る戦況を見据える。まるでこの戦の決着を付けるべくチャンスを見逃さないように。

 

「伝令!楊儀に突撃しろと伝えろ!!賊野郎に目にもの見せてやれや!」

 

伝令兵は合図の旗を上げ、渾身に振る。

崖の上から見下ろし、先頭の隊長は剣を天に向け、ゆっくりと戦を指す。

「騎馬隊、行きますよ!」

「おぉっ」

 賊は側面の崖から迫り来ることに予想できず、硬直状態である。そして馬と人がぶつかるときスピードに乗った人より大きい馬を抵抗する術もなく、1人1人飛ばされ、斬られ、呑まれていく。

 好機である。自分たちの兵数より多い賊は挟み攻撃という単純な策に見事にはまる。青年はさらに鼓舞を上げる。

 

「壊友隊、俺らと戦うことになってしまった賊野郎どもに後悔させてやろうや!!

壊友隊は青年の鼓舞によりさらなる士気を上げ、足を速める。

「糞ったれが!おいオメェら、俺を守れ!!」

 

 この賊の発端は声を荒げる男だと間違いない。このまま黙っていればわいに殺されなくていいものを。青年は賊将のところへ走る。十人以上の賊兵は通さないよう盾となるが、鉞の前では無意味である。邪魔や、片手で横に凪ぎ払い簡単に飛ばされる。そして賊将の正面に立つ。

 

「お前さんが賊の大将かいな?ならその首頂戴するで!」

賊将はその声の人物がわからないまま空中を舞う。

「賊の大将の首、おれが貰った!!」

そして賊は包囲されもう戦えまいと武器を捨て降伏する

 

村に戻り賊はもう来ないと伝え村の民は無邪気に喜ぶ

夜は宴会となり兵士も民も混じれて酒や食べ物を飲み食べ笑い合っている

そんな場所から離れて酒を飲みながら夜空を眺める。良い月やな。暗闇から光を照らすその輝きは青年の心を救われる。

 しばらくして、青年より大きく眼は極細目で寝てるのか起きてるのかわからない。が、顔はよく整えており、それに負けず身体も多くの戦でガッチリしている。官軍とは違い義勇軍は村からの施しや賊の武器を集めたものの集団であり、金、武具、軍において必要な物を揃えていない。そのため簡素な防具で現れる。

「賊の降伏の数は100人弱、壊友隊にいれて欲しいと言ってきております。どうされますか?友殿」

「全員壊友隊に入れて歩兵として訓練させるどのみち今の戦力ではこれからの時代に押しつぶされてまうからな、賊の数も増えてきてるし」

 

 初めは二人で数十人の賊を討伐して村から御礼を頂いていた。そのとき生き残りの賊が二人の武勇に見惚れ、着いていきたいと言い出してきたことが始まりである。それ以来次第に兵は増え、今では屈強な戦士三千人と化した。そして新しく入る百人弱をいれて三千百人である。

 

「わかりました、しかし前までは族も1000人未満だったのに今は5000人以上、漢はなにをしてるんでしょうか」

 

 いつもは優しく子どもが寄ってくる体質を持ち、決して怒りに任せて行動するタイプではない。が、この時の楊儀の表情は子どもには見せられなかった。

 

「わいらがそんなことで議論してもしゃあない。今は身の回りの民を救う・・・。だから義勇軍を立ち上げた。楊儀はこの義勇軍、壊友隊から抜けるか?」

「ご冗談を。私は友の勇姿に見惚れ我が身あなたに預けましたから、あなたがどこに行こうとこの 楊儀付いて行きます」

 

 友の言葉を足蹴し、いつもの雰囲気に戻る。 

 彼らは民が賊に襲われるのを見てられず「力があるなら民を救う、智があるなら民のために使う」そう言い壊友隊を立ち上げる。賊を次々と殲滅していき、将だけでなく兵も通常の軍よりずば抜けて、そのため賊は壊友隊と聞くと恐れる

噂を聞き人々はこう言う「英雄」と・・・

 

 時は二世紀後半、場所は中国大陸。

 当時、中華を治めていた後漢の権威は地に落ち、中常時と呼ばれる10人の宦官の暴政によって人々は苦しめられていた。

 忠臣は罪を着せられ、農民には重い税を貸せるなど横暴の限りをつくし、人々の反感をかっていた。

そういったこともあり中国各地では反乱がおこった。黄巾の乱と呼ばれるものである。

 彼らは頭に黄色の頭巾をかぶり、旗にも好んで黄色を使っていたことからそう呼ばれていた。

そして旗には「後漢の時代は終わった、今こそ黄巾の時代だ」とかいて後漢にかわり、中国を治めようとした。

同時期、この現状を打開すべく二人の男が立ち上がった。

 

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