星と水底のおとぎばなし   作:小日向ひより

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15.暗青の月

 

 

 澪がぽつりと呟くと同時、承太郎の後方から血色の水飛沫が上がった。

 先程の鮫が縦にずっぱりと両断され、赤黒い内臓と血が混じったその中でちらりと見えた銀鱗めいた輝き。

 

「承太郎ッ! 下だ! 海面下から何かが襲ってくるぞッ!」

 

 水の中なので補足は難しいが僅かに見えたのは魚という造形からは一線を画した、怪魚のようなもの。

 その遊泳速度は尋常ではなく、みるみる承太郎へと追いついていくのが見える。

 

「鮫ではない! すごいスピードだ!」

 

 ジョセフががなり立てるなか、澪の脳裏に例のチャートが急浮上する。

 『泳げるフィッシュ竹中』あとそれに←で『インスマス! あれインスマウスだっけ?』とか書いてあった。もっと分かりやすく書いてくれ。

 とはいえ、泳げるフィッシュ竹中はともかく、インスマスといえばラヴクラフトに登場する怪魚というか半魚人のようなアレのことだろう。

 

「半魚人みたいなスタンドッ!?」

「なにっ!? 承太郎! 早く船まで戻れぇッ!」

 

 承太郎も必死で泳いでいるが、相手の方が早い。

 もうすぐ浮き輪に手が届くか否か、というところで承太郎たちの真下に黒い影が見えた。

 

「いかん、遠い!」

「あの距離ならぼくに任せろ!『法皇の緑』!」

 

 花京院に応え、『法皇の緑』は即座に緑色の触手を伸ばし、承太郎たちをカツオの一本釣りさながら引っ張り上げた。

 同時に、かぎ爪のような物体が浮いていた浮き輪を粉々に砕き、そのまま姿がかき消える。

 

「消えた! スタンドだ! 今のはスタンドだッ!」

 

 もしスタンドじゃない場合、新種のUMAである。それよりはスタンドの可能性の方がよっぽど高い。

 

「海底のスタンド……このアヴドゥル、噂すら聞いたことのないスタンドだ」

 

 図鑑があるワケでなし、スタンド使い全てを把握していなくても仕方のないことである。

 そもそも、おそらくだが本来のスタンド使いは自らのスタンドをあまり余人に知られるような行動はしないだろう。ひけらかせばそれだけ能力を開陳することになってしまい、対策を練られてしまう危険性が上がる。

 

 戦慄が甲板を走り抜ける中、全員の目がびしょ濡れの少女に向けられる。

 

 ジョセフが手配した船の船員は身元を確かめてから乗船したというので、少女がスタンド使いという疑惑が沸くのも当然と言えた。

 

「な、なんだてめーらッ! 寄ってたかって睨み付けやがって……」

 

 とはいえ、謂われのない目線を向けられて少女が平素でいられるワケもない。

 

「何がなんだかわからねーが、やッ、やる気かぁッ!?」

 

 少女は咄嗟に隠し持っていたらしい折りたたみ式のナイフを立ち上げ、威嚇するように声を張る。

 

「相手になったるッ! タイマンだぜッ! タイマンで来いッ! ビチグソがァ!」

 

 しかし口の悪い少女である。時代がかっているというか、どうにもちんぴらっぽい雰囲気が拭えない。

 スタンド使いとも思えないが、確証が得られない。ではどうすれば。

 

 そんな微妙な空気が漂う中、

 

「うん、いいよ」

 

 明らかに何も考えてませんよという感じでひょい、と澪が足を踏み出した。

 

「いッ!?」

 

 まさか本当にかかってくるとは思わなかったのか、少女が目を剥いて硬直する。

 

「おい澪ッ!?」

 

 花京院が慌てるが澪は全く気にした素振りがない。

 少女の前に無防備に立つと、特に構えもせずに棒立ちのまま小首を傾げた。

 

「タイマンでしょ? どーぞ」

「こ、このアン様を舐めてるなッ!? いいか、この妖刀は今まで」

「へぇアンちゃんっていうんだ。僕は澪です、よろしくね」

「は、話聞けよ!?」

 

 完全にペースを崩され、アンは取り乱してナイフをふらふらさせている。周囲もどうにも手が出しにくくて動くに動けない。

 澪はそれこそぬいぐるみでも見るような可愛いなぁ、という感じでへらっと笑い躊躇ゼロで更に足を踏み出した。

 

「聞いてる聞いてる。でも、そのナイフは危ないからやめた方がいいよ」

 

 更に一歩。

 

「危ないって……そうさ! このナイフは何人もの血を」

「あ、いや、そうじゃなくて」

 

 困ったな、と澪は眉を八の字にして自然な動作で手を振った。

 ぺしん、というごくごく軽い動作だった。

 

「えッ?」

 

 予備動作一切なしに手をはたかれ、アンはナイフを取り落とした。それが地に落ちる前に澪は足先で蹴り上げ、くるくるくる、と回転させてキャッチする。

 

「これ、柄が短いから思い切り振ったらアンちゃんの指が吹っ飛んじゃうよ。相手が人なら、もちょっと柄が長いやつ選びなね」

 

 そのままぱちん、とナイフを戻し、ぽかんとしたまま動けないアンに差し出した。

 

「あと、助けてもらったんだからタイマン張る前にちゃんと承太郎にお礼言って。セクハラの分はあとで殴っとくから」

「おい」

「女の敵は黙ってなさい」

 

 承太郎の抗議につん、と唇をとがらせる澪だった。

 唖然としたまま半ば無意識にナイフを受け取り、アンはぼんやりと呟いた。

 

「なんなんだよ、アンタ……」

「基本的に女子供の味方です」

 

 清々しいほどの即答だった。

 

「ま、ま、そんなことよりシャワー浴びない? 風邪引いたら大変だし、海水ってベタベタするしさ、タオルと服貸したげるから」

「そんなこと……」

 

 にこにこと邪気のかけらもなく言われてしまえば、いつまでも威嚇を続けるのも難しい。

 気勢が削がれたのか、アンはがく、と肩を落としながらもふてぶてしく答えた。

 

「俺は密航者だぜ? いいのかよ」

「じゃあ、お客様ってことにしよっか。ジョセフー、アンちゃん今から僕のお客さん!」

「はァ? いや、じゃが澪、そいつがスタンド使いの可能性……」

 

 ぽんぽんと話が進められてしまい、さすがのジョセフも混乱気味である。

 そんな中で、アヴドゥルが声を張った。

 

「おい、DIOの野郎は元気か?」

「なんだそれはァ!? バイクの名前かよ!」

 

 あ、これは違いますね。

 さっきまでの諸々を加味してもスタンド使いの可能性は限りなく低くなったので、澪は上機嫌で手招きした。

 

「シャワー室こっちだよ、おいでおいで~」

「お、おう」

 

 アンはアンで戸惑ってはいるが、密航者として船室に閉じ込められたりするより何倍もマシだと判断したのだろう、大人しくついて来た。

 

「じゃ、船長さん来たら言っといてね! えっへへぇ、アンちゃん僕のお客さーん!」

 

 自分以外の女の子と一緒というのがよっぽど嬉しいのか、スキップでも始めそうな勢いだった。

 

「……アンタ、変わってるって言われねぇ?」

「よく言われる!」

 

 なんだかもっさりした感じで頭をがりがりかいて「だろーなァー」とかぼやきながら、アンは澪と一緒に船室の方に行ってしまった。

 

「……あの物怖じのなさは、時々すごいと思うよ」

「なぁ、澪って大体あんな感じなのか?」

 

 花京院がぽつりと呟き、ポルナレフが船室の方を指差して首を傾げた。

 

「あー、まぁ……そーいえば修業時代にシーザーちゃんが『テメーはもっと危機感持ちやがれ!』とか怒ってたのう」

「その気持ち、とてもよく分かります」

 

 アヴドゥルの口調はもはや娘を見守る父みたいだった。

 

「……やれやれだぜ」

 

 殴打宣言をされている承太郎は煙草を咥えて火をつけた。有言実行なので、たぶんあとで本当に殴りに来るだろう。

 

「おや、密航者がいるという話だったが……」

 

 船員から連絡を受けたらしい船長が姿を現したのは、ちょうどその頃だった。

 

 

 

☓☓☓☓☓

 

 

 

「さて、最低限の安全確保はできたかな?」

 

 バケツに汲んだ真水に備え付けの洗剤を入れてアンの服を放り込んで、ごっしゃごっしゃと洗いながら澪はぽつんと呟いた。

 

「なんか言ったかぁ?」

 

 シャワールームの方からは水音と温かい湿気が流れてくる。

 実はシャワーを浴びるのも久しぶりだというアンは、身体を思う存分洗い流すことを満喫していた。

 

「なんでもー、お湯加減どう?」

「最っ高だぜー! ……その、ありがとな」

 

 水音の紛れてしまうくらい小さな声だが、澪にははっきり聞こえた。

 

「どういたしまして。ま、こっちの都合もあるから気にしないでいいよ」

 

 くすくすと笑い、水を取り替えて服をすすいでぎゅぎゅぎゅ~っと絞っていく。

 

 澪は例の怪魚みたいなスタンド使いのことを忘れたわけではない。これは優先順位の問題だ。

 アンがスタンド使いでない以上、彼女はこの船において最も非力な一般人である。承太郎やアヴドゥルたちはスタンド使いだから自衛手段があるし、船員たちも大人である。

 もう一般人に被害は出すまい、という見解でジョースター一行の意見は一致している。だから澪は咄嗟に一番弱い存在を庇護することにした。

 目に見えないスタンド使いよりも、目の前にいる非力な少女の保護を優先して行動しただけである。

 

「都合?」

「うん、この辺がたぶん一番安全だと思うんだよね」

「はぁ……」

 

 アンは繋がっているようなそうでもないような返答によくわからん、という感じの声を漏らした。

 澪は絞りきった服をなるべく皺のないように伸ばして広げて、ちょっとだけズルをして水気を飛ばした。寄ってしまった皺が取りきれなかったが、そこら辺は勘弁してもらおう。

 それらを丁寧にたたんでいると、丁度水音が止んだのでタオルと一緒に籠に入れて仕切りを少しずらして差し入れた。

 

「アンちゃん、服乾いたよ~。あとタオルね」

「乾いたァ!? あっマジだ! どうやったんだよ!?」

「手品!」

 

 変な即答だったが、これ以上何を気にしても無駄だと悟り始めたらしくアンは心なしげんなりした声で「……もう乾けばなんでもいいか」とかつぶやいている。

 衣擦れの音が聞こえて、やがて服を着替えたアンが仕切りを開けた。全体的にこざっぱりしていて、心なし髪の艶も増したようだ。

 

「すっきりした?」

「かなり」

「じゃあ、一回甲板に戻って……」

 

 澪がそう言いかけた途端、ズン、と船体が揺れた。

 まだ音は遠いが、明らかな爆発音である。轟音が脱衣所のドアをびりびりと震撼させる。

 

「な、なんだ!?」

 

 突然の出来事に目を白黒させているアンは咄嗟に外に出ようとドアへと走り寄っていく。

 澪は慌てて止めに入った。

 

「アンちゃん、ドアノブ触っちゃだめ!」

「えっなんで……熱ッ!」

 

 アンは握ろうとしたドアノブから弾かれたように手を離す。

 澪は急いで着ているパーカーを脱いで、バケツに突っ込んでびちょぬれにしながら手早く説明した。

 

「爆弾が爆発したんだよ、たぶんね」

「ば、爆弾!?」

「うん、さっきいくつかそれっぽいの見付けたんだけど解体知識も確証も持てなくて、あ、ここはないから」

 

 さっきの花京院の問いかけに妙な間があったのは、アンのことは勿論だが、いくつかそれっぽい物体を見付けたからでもあった。

 単なるオブジェと片付けるには物騒だけど、確証が得られなかったからあとでジョセフ辺りに聞いてみようと思っていたのだが遅かった。

 

 ということは、あの船員の誰かがスタンド使いだったということだ。なりすましかなんかされていたのだろうか。SPW財団はもう少し精査しましょう。

 

 鉄扉は熱伝導がよすぎてドアノブには触れないし、窓もないからほぼ密室だ。そんな事を考えている間に通気口からみるみる白煙がこぼれ落ち、熱波と煤がこもっていく。

 

「どーすんだよ! 逃げられねーじゃ、ケホッ」

 

 咳き込むアンに澪はびちょ濡れにしたパーカーを頭からひっかぶせて、にっこり笑ってキャビンアテンダントみたいな口調で芝居がかった礼をした。

 

「お客様の安全は確保しますから、ご安心下さい。それ被って伏せてて」

 

 ここまでくるとさながら避難訓練の様相である。

 

 あまりに落ち着き払っているので、アンもなんとなくパーカーを被って大人しく伏せた。

 そして澪は周囲をてくてく歩きながら手近な壁を片っ端からゴンゴン叩き始める。

 

「しかし、アンちゃんも運悪いねぇ。この船たぶん今どこの船よりデンジャラスだよ」

「それは今実感してるからやめてくれよ……あと澪の落ち着き逆にこええ」

「いやー慌ててもいいことないから」

 

 アンにとっては蒸し焼きの恐怖より目の前の平然とした態度の方がビビリ要素が強いらしい。

 パニック起こされるよりぜんぜんいいのであんまり気にしなかった。

 

「おっと、ここかな」

 

 もう一回拳でゴン、と壁を叩いてから澪はそこから一歩離れて、くるりとアンに向き直る。

 

「せっかくシャワー浴びたのに台無しにしちゃってごめんね! でも人命優先なので!」

 

 そして、おもむろに背負っていたリュックサックに手を突っ込んで──

 

 

 

☓☓☓☓☓

 

 

 

 承太郎と『暗青の月(ダークブルームーン)』の対決は承太郎の勝利に終わったものの、船長になりすましていたスタンド使いはいらんことをしでかしてくれた。

 DIOの手下なのでジョースター一行を足止めするのは至上命題なので仕方がないのだが、かといって船を爆発炎上させることはなかろうに。

 続々と救命ボートに船員たちが乗り込んで脱出している中、最初に気付いたのは目端の利く承太郎だった。

 

「おい、澪はどこだ。あのガキも見当たらねぇ」

「澪ならさっきあの嬢ちゃんとシャワー室に……ッ!?」

「まさかあいつら、まだ船の中にいんのか!?」

 

 ジョセフが途中で言葉を止め、ポルナレフが叫んだ。

 爆発は船上に集中しているため、今から船室に救助に行こうにも紅蓮の炎に阻まれてそれも出来ない。

 

「まずい、ここからでは……ッ!」

「澪!」

 

 アヴドゥルが悲痛な声で呟き、花京院が名前を呼ぶ。

 既に他面子もボートに乗ってしまったので、昇ろうにも距離が足らず、下手に動けば救命ボートが転覆しかねない。

 

「……チッ」

 

 それでも諦めを知らぬ承太郎は『星の白金』を発動させ、花京院も中の様子を探ろうと『法皇の緑』を発現させようとした──直後。

 

 バガンッ!

 

 突如として船の側面の一部に亀裂が走り、一発の衝撃で丈夫なはずの鉄板が海に落ちて盛大な水音を立てた。

 

『ッ!?』

 

 そしてぼっこりと空いた大穴から、ひとりの少女が後ろから押されたような感じで落っこちた。

 

「う、ひゃあああッ!?」

 

 情けない叫び声と大きな水飛沫を上げてアンは着水し、なんとか海面に顔を出す。

 

「ぷあッ! 押すことねーだろ!?」

「おお、嬢ちゃん無事だったか! 澪はどうした?」

 

 ジョセフがアンを引き上げ、次いで聞こえたのはぽちゃん、という軽い音。

 反射的に承太郎と花京院が視線を巡らせると、両手でリュックだけ海上に出して今にも沈みそうになっている白い髪が炎に照らされてちらりと見えた。

 じたばたしているみたいだが、ちっとも浮かぶ気配がない。

 

「ッ『法皇の緑』!」

 

 即座に花京院が彼のスタンドで澪の身体に触手を絡ませて引っ張り、なんとかボートに回収する。

 ぺったりと髪を頬に貼り付けて、濡れ鼠になった澪は申し訳なさそうに苦笑した。

 

「ごめん、なんか典明くんが僕の回収係になりつつある……」

「いいさ、落ちたら助けるって言ったろ?」

「男前な台詞ありがとうございます~。アンちゃんも無事でよかった」

 

 しおしおと項垂れる澪だが、ジョセフが注目したのはその腰だった。

 

「お、お前さん持ってきとったのか!?」

 

 そう、その柳腰に巻かれた無骨なベルトと差していたのは紛れもない彼女の愛刀──小狐丸だった。

 

「? 当たり前じゃん。なかったら壁斬れないでバッドエンドですわ」

「澪ってすごいのよ! 映画みたいだったわ!」

 

 どうやら壁面をぶった斬って脱出したらしい。相変わらず規格外である。

 

「うわっ、ここにシーザーいなくてよかったわい……トラウマフラッシュバックエクスプロージョンするところだった」

 

 なんかすごい必殺技みたいだが、頭を抱えて唸っているジョセフにとっては真剣である。

 例の柱の男戦(ワムウ)において、澪は似たような状況でシーザーに拭えぬトラウマを植え付けた張本人なのだった。

 

「え、シーザーまだ覚えてんの? 恥ずかしいなぁ」

 

 アンに返してもらったパーカーまとめて絞りながら何故か恥じらう澪である。

 どう考えても恥ずかしいとかそういう問題ではない。

 

「忘れられるワケないじゃろうがたわけもんが! シーザーに言いつけるぞ!」

「すいませんやめて下さい! また怒られる!」

「もう二、三十回説教されとけ! ったく、ほんとーにちっとも変わっとらんな」

 

 ぷんぷんしているジョセフに縮こまりつつ大体の水気を絞り、てきぱきと腰からベルトを外す。

 

「そんなもん、どこに隠してたんだよ」

 

 承太郎の質問に澪はきょとんとした。

 

「別に隠してたワケじゃないけど、リュックに入れてた」

 

 言いながら、これだけは守り通したリュックを開けて愛刀とベルトを突っ込めばずるずるずる、と質量保存の法則をガン無視して入っていった。

 

「宵丸が大事なものは()()()()()()()()って言ってたでしょ?」

 

 それは確かに言っていた。

 しかしそれはパスポートや財布など最低限の物だと普通は捉えるだろう。とはいえ、目の前でマジックショーみたいに大荷物が消えたワケで……。

 

「……言ってたな」

 

 やがて全員は考えるのをやめた。

 

 

 

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