瑠璃色のフリージア   作:雨魂

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Starlight

 

 

 side/果林

 

 

 

 生まれや育ちが違うのに、人は人と人とを比べて優劣をつけたがる。

 

 私はそれを、小さい頃から不思議に思っていた。

 

 足の速い両親から生まれた子どもが足が速いのは当たり前で、両親ともに背が高ければその子どもだって背が高くなるのは当然のこと。

 

 確かに例外はあるけれど、大体の場合はそうなるはず。それは、この世界を作った神様が私たちに与えたルールみたいなものだから。

 

 そう。言ってみれば、努力じゃどうにもならないものを神様は作ってしまった。最初からその手札がなければ、どう頑張っても他の誰かのようにはなれない。どれだけ願っても、自分という枠から出ることができない。

 

 なのに、どうして私たちは隣にいる誰かと比べられて生きるのか。それが、本当に不思議だった。

 

 私は小さい島に生まれて、他の子よりも少し容姿が整っていて、背が伸びるのが早かった。それはきっと、ほとんどが両親のおかげ。別に私が何かをしたわけじゃない。

 

 それでも、私の周りにいる人たちは皆、私がすごいのだと褒め称えてきた。『果林ちゃんは綺麗だね』、『モデルさんみたいでうらやましい』、『どうやったらそんな風になれるの?』、と。

 

 そんなの、私に言われても分かるわけがない。気づいたら私は私に生まれていて、朝香果林という唯一無二の存在として息をしていたんだから。

 

 でも、数年前までの私はそのことを疑問に思いながらも、自分は特別な存在なんだ、と思い込んでいた。きっと、神様は私を周りの子たちより優れた人間として生んでくれたんだ。だからその役目を果たさなきゃ、って。

 

 なんて、いま思うと本当に馬鹿らしい。

 

 井の中の蛙、って言葉がこれほど似合う人間は私以外にいない。

 

 狭い世界で一番になれても、上には上がいる。私よりも可愛くて綺麗な子は、東京という場所に吐いて捨てるほどいた。

 

 そこで私は思い出した。やっぱり、この世は少し──いや、かなりおかしい場所なんだって。

 

 島の普通の家に生まれた私が、都会で生まれた芸能人の娘にどうやって勝てばいいのか。

 

 籠の中で育った鳥が、初めから外で生まれた鳥より高く飛べるはずがないのに。

 

 そんなの、言われなくても分かるでしょう? 

 

 なのにどうして、みんな私とあの子を比べるの? 

 

 それを私が嘆いても、世界が変わることはない。昨日も今日も明日もその先も、人は永遠に人と人を比べ続ける。

 

 だから、私は変わる。生まれも育ちも全部乗り越えて、理不尽な世界でも一番になってみせる。そうすることだけが、朝香果林に与えられた運命なのだから。

 

 

 …………でも、そうじゃないって言ってくれる人がいた。

 

 

 それだけが正しいわけじゃない、って。

 

 

 ありのままの自分を表現すること。

 

 自分がやりたいことをやること。

 

 そうしている時の私が、一番輝いてるって。

 

 

 彼は、確かにそう言ってくれた。

 

 

 ◇

 

 

 

『へぇ。果林さん、素敵な人と仕事をしてるんだね』

 

「そうね。でも彼、自意識がすごく低いの。たぶん、カメラを撮る自分は主人公じゃないって思ってるのよ」

 

『うーん。でも、その人の気持ちも分かる気がするな』

 

「そうなの?」

 

『うん。だって、私もそうだし。私は、スクールアイドル同好会のみんなが輝いているのを傍で見ているのが好き。だから、私は主人公じゃなくっていい。人によるのかもしれないけど、そういうのも全然悪くないって思うんだよ』

 

 

 亮くんの車に乗せられて星空荘に帰り、それから部屋のベランダで星を見上げながら、私は電話をしていた。

 

 単純に用があったから、っていう理由もある。でも、それよりあの子と話がしたかったから。

 

 

「そういうものなのね」

 

『この感覚はいかにも主人公、って感じの果林さんには分かんないかもね。でも、だからこそその人と上手くやっていけてるんだと思うよ』

 

「上手くやってるかどうかは分からないけど、確かに彼といると居心地はいいわね」

 

『はは。っていうか、果林さんとそのカメラマンの人ってもしかして付き合ってたりするの?』

 

 

 耳元からそんな質問が聞こえてきて、私も少し笑った。

 

 

「しないわよ。あんまり先輩をからかわないの」

 

『えー。だって話を聞いてるとすごくお似合いだと思ったよ? 今は彼氏がいるスクールアイドルもいるっていうし、それにうちの同好会も恋愛禁止なわけじゃないんだしさ』

 

「それとこれとは別なの。とにかく、彼は私の専属カメラマンっていうだけよ」

 

『ちぇー、つまんないの。…………じゃあ、果林さんはどう思ってるの、その人のこと』

 

 

 今度はニュアンスの違う問いかけをされて、一瞬言葉に詰まった。

 

 私が彼のことをどう思っているか。それを自問した時、返ってきたのが意外な答えだったから。

 

 でも、私はそれを認めない。

 

 認めてしまえば、私は彼の前に立ちにくくなってしまうから。

 

 私らしくない私のまま、そのシャッターを切らせたくないから。

 

 

「ナイショよ」

 

『あー、果林さんずるいー。誰にも言わないから教えてよー』

 

「だからヒミツよ。………………それより、この前作ってた曲なんだけど、いまどうなってるかしら」

 

 

 濁して答えると、耳元からは不満げな声が聞こえてきた。そんなことより、今はもっと大事なことがある。

 

 明日の夏祭り。この小さな島における数少ない大きなイベント。

 

 そこで、私はあることをする。そのために、どうしても受け取らなければならないものがあった。

 

 

『ああ、あれね。うん、もうできてるよ。というか、だいぶ前に完成してたんだけどね』

 

「そう。ならよかった」

 

 

 その言葉に胸を撫で下ろす。別に無くても私の目的は達成できるけれど、どうしてもあの曲だけは必要だった。

 

 

『でも、どうしてスクールアイドルフェスティバルの時にやらなかったの? せっかく歌もダンスも練習してたのに』

 

 

 訝しむ声に、私は数秒間黙った。

 

 そう、曲はもうほとんど完成していた。練習も完璧にして、ステージで表現できるところまでは来ていた。

 

 だけど、私はあの場でそれを歌わなかった。まだもう少し、時間をかけてディティールまで煮詰めたかったから。

 

 それほどまでに想いを詰めた曲。できる限り完璧に近い形で見せたい人がいたからこそ、私はそれを披露しなかった。

 

 

「いろいろあったのよ。じゃあ、とりあえず私のパソコンに送っておいて」

 

『わかったよ。あ、そういえば』

 

「? どうかしたかしら」

 

 

 何かを思い出すような声音。訊ねるとすぐに返事が届く。

 

 

『あの曲の名前、まだ決まってなかったよね? どんな曲名にするの?』

 

 

 言われて私も思い出した。そうだった。それをあの子にはまだ伝えていなかった。

 

 でも、それはもう決まってる。むしろ、その題名は最初から決まっていた。

 

 

「ああ、それはね────」

 

 

 そうして、私はその曲名を口にする。

 

 

『素敵な名前だね。あの曲にピッタリだ』

 

「そうでしょう? 私もそう思うわ」

 

 

 その感想を聞いて、思わず微笑んでしまう。想いを込めて作った楽曲だから、褒められると自分自身を称賛されるよりも嬉しく感じる。

 

 

「じゃあ、早速送ってくれるかしら」

 

『了解。電話を切ったら送るから、ちょっと待っててね』

 

「分かったわ。夜遅くに無理言って悪かったわね」

 

『いいよいいよ。果林さんが私を頼ってくれるのって、移動教室の時に校舎内で迷ってる時くらいだから、むしろ嬉しいくらいだよ』

 

 

 後輩の女の子にそう言われて、何とも言えない気持ちになる。私ってそんなに道に迷ってるかしら? 一日に三回迷子になるくらいなら、人として少ないくらいだと思うのだけど。他の人たちが迷わないから、私が多く見えるだけよね。そうに違いないわ。

 

 

「そう言ってくれて助かるわ、ありがとう」

 

『どういたしまして。それじゃあ果林さん、素敵なカメラマンさんと仲良くね』

 

 

 最後にそう言われて、電話は切れた。夏休みが明けたらきっと、同好会のみんなにも彼の存在が知れ渡るのかもしれない。私はそれでも別に構わないけれど。

 

 

「…………さて、と」

 

 

 これで準備は整った。あとは明日を迎えるだけ。

 

 スマートフォンをポケットに仕舞い、朝よりだいぶ綺麗になった部屋へと戻る。

 

 

 そして、クローゼットの扉を開けてその中に掛けてある衣装カバーに手を触れた。

 

 明日、私はこれを着て証明する。

 

 彼が教えてくれたやり方で、自分がここにいることを島のみんなに知ってもらう。

 

 

 迷子になりかけたこの心を、正しい方向に導いてくれた星があった。

 

 

 私はその光と出会えたから、ここに来れたんだ。

 

 

 だから、あの曲だけは彼のために歌おう。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 最終話/Starlight

 

 

 

 翌日。朝起きた時には、果林は星空荘のどこにもいなかった。亮さんに訊ねても行き先は知らないという。さすがに俺を置いて東京に帰ったとは思えないので、たぶん、この島のどこかにはいるんだろう。昨日の口ぶりからして、何かの準備をしているはずだ。

 

 予定していた撮影がなくなり、手持ち無沙汰になってしまったので、昨日撮った写真を貸してもらった部屋の中でまとめて、事務所に送る以外は姫乃ちゃんに送った。

 

 

「…………夏祭り、か」

 

 

 その作業をしている時、不意に昨日の夜を思い出す。

 

 この数年で自分が変わったところを見せたかったのに、まだ変われていないから両親には会いたくなかったと彼女は言った。

 

 そして、俺はそんな彼女に言った。変わったか変わっていないかは、お前を見た人間が決めることだ、と。

 

 それであの子が何を思ったのかは知らない。でも、彼女はその方法を見つけたのだと思う。自分の進化を、知っている人間に見せつけられる手段を。

 

 だからこそ仕事を後回しにして、準備をすることを選んだ。その選択に口出しなどできるわけがない。

 

 それがどんな方法なのかは、今日の夜に見せてくれる。俺の役割はその瞬間をカメラに収めること。それだけだ。

 

 

 ◇

 

 

 やがて夜になり、約束通りカメラを持って町の役場へと向かった。夏祭りは島の中でも一大イベントなのか、役場前の道路には島の住民や旅行客がごった返している。

 

 

「こんなに人がいたのかよ」

 

 

 その似合わない光景を見て、少し笑う。けど、ここでも都会の喧騒には敵わない。そんな雑音が多い場所で迷子になってしまうのは、もしかしたら仕方ないことなのかもしれない。

 

 それでも、あの子は人波に吞まれないよう努力をした。自分がそこにいることを多数の人間に証明するために。その事実を笑うことなどできるわけがない。もしそんな奴がいるなら俺がぶん殴ってやる。

 

 役場の駐車場に入ると、そこにはステージと百席ほどの席が設置されており、今は学生たちによる島の民謡が演奏されていた。如何にも田舎の祭り、という雰囲気が漂っている。そのアットホーム感は、この島出身じゃない人間だからこそ強く感じ取れた。

 

 ステージの前に立ち、何枚か写真を撮る。そうしてその演奏が終わった後、袖から出てきた一人のMCが喋り始めた。

 

 

『────次のステージは、この島から初めて生まれたスクールアイドル、朝香果林さんのライブです! みなさんっ、あの果林ちゃんが帰ってきましたよっ! 温かい拍手でお迎えくださーいッ!』

 

 

 その言葉を聞いて熱狂する観客たち。反応からして、これはかなりのサプライズだったんだろう。屋台に立っている人たちですら驚いた顔をしており、仕事そっちのけでステージの方にくぎ付けになっている。俺の横に立つ杖をついたおばあちゃんですら目を輝かせていた。島の子供たちは嬉しそうに高い声を上げ、中高生くらいの学生たちはダッシュでステージの前に集まってくる。

 

 MCから一分も経過しないうちに、役場の駐車場は観客で埋め尽くされた。その光景を見て思わずまた笑った。

 

 凄すぎんだろ、あの子。いくら狭い島だったとしても、ここまでの影響を与えられるなんて、普通の人間にはできない。

 

 そして、あの子はやっぱりあの言葉の意味を理解してくれていた。

 

 俺が言いたかったのは、こういうことなんだ。

 

 朝香果林が光り輝く場所。それは、そこなんだよ。

 

 

「────」

 

 

 ステージ袖からゆっくりとした足取りで出てくる果林。その姿を見た瞬間、祭りの会場が一気に沸いた。

 

 

「ああ」

 

 

 彼女が着ているのは、昨日の朝に部屋で見たあの衣装。

 

 今回の仕事は読者モデルの撮影だったのに、なんであんなものを持ってきていたのか分からなかった。でも、その謎は解けた。

 

 あの子はきっと、このステージに立つかどうか迷っていた。だからこそ、誰にも言わずにその事実を隠していたんだろう。昨日まではそうするだけの勇気がなかったのかもしれない。意味がないと思っていたのかもしれない。

 

 ただ、久しぶりに両親と会って、何も変わっていない自身を不甲斐ないと思い、そんな自分を振り払うためにこうすることを選んだ。

 

 

「それで合ってるよ」

 

 

 ぽつりと誰にも届かない独り言を零す。朝香果林の歌と踊りを見て、何も思わない人間は絶対にいない。むしろ、それは大切な人であればあるほど輝いて見えるはずだ。

 

 

 

 ◇

 

 

 

『行くわよ』

 

 

 あのダイバーフェスの時に聴いた曲のイントロが大音量で流れ、それに合わせて歓声が周囲に響きわたる。ある人は拳を振り上げて盛り上がり、またある人は果林を見て涙を流していた。

 

 その坩堝を眺めていれば、ここがどんなに温かい場所なのかを理解するには十分だった。みんな家族のように近しい存在だからこそ、ステージ上で輝くスクールアイドルの彼女を必死に応援してくれるんだろう。そんなあの子を見て、変わったと思わない奴がこの場所のどこにいる。

 

 島の人たちの声に応えるように歌い踊り続ける果林。ダイバーフェスやスクールアイドルフェスティバルの時と比べたらよっぽど簡素なステージでも、その姿は東京にいる時よりよっぽど光り輝いているように見えた。

 

 

『みんな、本当にありがとう』

 

 

 そして、曲と曲の間、MCで果林はここにいる島の人たちに向けて言う。

 

 

『本当は不安だった。この姿を見せても、私は昔の私のままだって思われるんじゃないかって』

 

 

 昨日の夜に語った言葉を果林は口にする。その思いが詰まった声を、客席にいる人たちは黙って聞いていた。

 

 

『でも、そうじゃないって教えてくれた人がいる。私がアイドルをしているところが一番輝いてるって、背中を押してくれた人がいるの』

 

 

 固有名詞は出さず、彼女は言う。それが誰のことを指すのか、俺は知っていたのに知らないふりをして、そのステージに目を向け続けていた。

 

 

『最後の曲は、その人を思いながら作った曲を歌うわ。みんな、盛り上がる準備はできてるかしら?』

 

 

 果林の煽りに反応するオーディエンス。しかし、俺はどういうことか分からず、ただステージ上の瑠璃色のスクールアイドルに夢中になっていた。

 

 

『言わせてあげるわ。私以外のことを絶対に考えられないって。だって私は』

 

 

 そして、果林は初めて客席の最前列に立つ一人の男へと視線を向ける。

 

 その自信に満ち溢れた表情を目にして、俺は口を開けたまま固まった。

 

 

 

『魅力度No.1スクールアイドル、朝香果林だから』

 

 

 

 そして始まる、最後のナンバー。

 

 それはたぶん、誰も聴いたことが無い未発表の楽曲。その歌を聴いて、踊る果林を見て、俺はあの日のようにそこに立ち尽くした。

 

 

『Starlight』

 

 

 曲名に自分の名前を使われていることなんて、どうでもよかった。写真を撮ることすら忘れていた。ただ、ステージの上に立つ瑠璃色のスクールアイドルに魅了された。

 

 あの夜と同じ。いや、それ以上に揺さぶられる心。

 

 俺はもう、あの子以外のことを考えられない。

 

 あの子だけをこのカメラに映していたい。

 

 この気持ちを何と呼ぶのかはまだ、知らなくていい。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 ステージが終わり、興奮が冷めやらぬ観客たちの間を縫ってあの子のもとへと向かう。

 

 心臓はまだうるさいほどに鼓動している。早くあの子と会って話がしたい、と脳が我がままを言ってくる。その胸の高鳴りと衝動を抑えながら、彼女がいるであろう方へと向かった。

 

 

「果林────ッ!」

 

 

 ステージの裏。キャストたちが待つその場所には俺が探していた藍色の衣装を着たあの子と、彼女の両親がいた。

 

 果林は母親に抱き締められ、横に立つ彼女の父親は人目も憚らず男泣きしている。そして、少し離れた所には亮さんが立ってその光景を見ていた。

 

 

「立派になったわね、果林」

 

「ああ、とっても素敵だった」

 

「あなたは自慢の娘よ」

 

「やっぱり、果林はこの島の宝だ」

 

 

 などと、両親から称賛の雨を降らせらている。それに少し恥ずかしそうな顔を浮かべて応える果林。そんな彼女も素直に可愛いと思った。

 

 それらの言葉以上に欲しい言葉など、彼女にはなかっただろう。この姿を大切な人たちに見せられて、本当に良かった。そう思うのは果林自身のはずなのに、何故か俺まで安心してしまった。

 

 ふと亮さんと目が合い、彼は人懐っこい笑顔を浮かべてくれた。図らずとも、彼との約束は守れたのかもしれない。だが、亮さんが言ったのはこれからの話。夏が終わっても、俺と果林は一緒にいられるのか。それはまだ分からない。この契約が切れれば、俺たちのつながりは無くなる。ついこの前まではそれを受け入れていた。

 

 それでも、今は。

 

 

「頑張るのよ、果林」

 

 

 目を濡らす母親の力強い言葉に、果林はふっと微笑んでみせた。

 

 

「大丈夫よ。私には仲間がいるもの。それに────」

 

 

 そこまで言い、こちらを見てくる青い両目。

 

 そして、彼女は言った。

 

 

 

「迷子にならないよう、導いてくれる星もあるから」

 

 

 

 その屈託のない笑顔を見て、また心が動いた。

 

 俺なんかにそんな大層なことはできない。できるとすれば、彼女が間違った方向に行かないよう、その軌道を修正してあげること。それと、彼女が輝く姿をこのカメラで残すことくらいだ。

 

 けど、彼女がそれを望んでくれるのなら。

 

 俺を少しでも頼ってくれるというのなら。

 

 もう少しだけ、近くにいることを願ってもいいのかもしれない。

 

 

 朝香果林を導く、星の光として。

 

 

 

 

 

 第二章/Summer paradise

 

 終




次話/Epilogue

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