勇者RTA   作:悲しいなぁ@silvie

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一向に話が進まないRTAが!始まりますなぁ。

前回は突然現れた銀ピカドラゴンからお誘い(意味深)を受けてレッツパーリィし始めた所まででしたね。

…いやぁ、しかし…クッソツエェや!!

勝てねぇ!!…俺は、無力なんやなって。

 

「虫ケラにしてはよくやりましたよ、さしづめドブネズミの親玉と言ったところですか。」

 

へぇー、この世界にもドブネズミ君は居るんすねぇ。

しかし、やっぱ空飛んでるのは卑怯っすわ…すわわぁ。

当たんないもんね。もんもん。

だってさ?こうやって木を蹴りながら跳ぶじゃん?

袖口に隠してたワイヤーを枝に絡ませて思いっきり引っ張るじゃん?じゃあ空中で移動してあの銀ピカの死角に入るじゃん?背中乗るじゃん?

んで、翼掴んで極めるじゃん?

そもそも、空を飛ぶって行為は結構デリケートなもんでして…

 

「私に触れるとは、死で購いなさい。」

 

極めていた左腕が切断される…そうなんすよ!

こいつ、翼やら体表の鱗やらが滅茶苦茶鋭くて切れるんすねぇー。

日本刀でも受けきれる自慢の骨格が形無しですよ…

と言うか、他に狙うモンが無かったから狙ってたけど多分この翼ってもぎもぎしても多分無意味なんすよねぇ…

だって動いてないもの。

動いてないのにホバリングしてるもの。

そもそも体の大きさに対して翼が貧弱すぎるだろ…

体が14M程ある癖に翼が広げても6Mいかねぇじゃんすか。

あーあ、片腕無くなっちゃった…宇宙海賊でもしようかなぁ。

こんな感じで、上空に居るから攻撃出来ないわ体表は鱗で滑るわ掴まろうにもズタズタになるわいっそ飛び道具使おうにもブレス連発されるわ…

とっても困ってます。

それに、隙を見て攻撃しても鱗が硬いのなんの…どうしようもないんすよねぇ。

あー、そうそう…こうやって跨がってると体を回して振り落としたりもしますね。

コレされると鱗とかが引っ掛かってズタズタにされんすよ。

あー、右のおてても薬指と小指が無くなっ…ちゃったぁ!

 

「煩わしい…お前は何がしたいのです。

勝てる筈のない戦いをなぜ続ける…あの娘が逃げる気配も無い以上、時間稼ぎの意味は薄いでしょうに。」

 

「あ゛あ゛!?あのバカ逃げてねぇのかよ!?

ウッソだろお前!アイツ俺がボロ雑巾になるのを見守ってんの!?

逃げろよバカ!!」

 

「…はぁ、そんな事にも気付かないとは。

やはり虫でしたか。」

 

そう言ってドラゴンは俺に向けて口を開きブレスを撃とうと構える。

 

「私相手にたかが人間の分際で健闘したお前への褒美です。

せめて私のブレスにて苦もなく消し飛ばしてあげましょう。」

 

…そうだよなぁ、お前の性格上そう来るよなぁ。

相手を見下すお前は、その見下した俺をここまで仕留められなかった事にイラついている…しかし、それを晒すこともプライドが許さない。

ならばどうするか?簡単だ。

お前が何をしようが無駄なんだって俺を罵倒して自分の優位を実感する。

あのバカが逃げてねぇ事なんざちょっと気配を探ればすぐわかる…しかし、お前は俺にそれを指摘出来た気になって嬉しいだろう?

なら、後はどうするか…なんで俺がわざわざお前と目線が合うような木に居ると思う?

まさか、お前が振り落として偶々ここに落ちたと思うか?

指二本は痛かったが、これで整った。

そう、お前の目の前にはお前を翻弄した虫ケラが一匹死にかけで木に引っ掛かっている…

ここまでの状況で…お前は我慢出来んだろう…今まで何回も避けられた御自慢のブレスで決着をつけるという欲求を!

 

「プッ!!」

 

俺はドラゴンの口目掛けて口の中身を吹き飛ばした。

そこまで大口開いてんだ、目瞑って入るぜ。

 

「ぐっ!?きっ、貴様!よくもこんな汚ならしいモノをわだじぃ゛ぃ゛…!?

な゛ぶぐう゛え゛ぎ?」

 

そのままドラゴンは地面に落下した。

…正直効かないかもしんないなぁって思ってたから良かったぁ…まま、勝てば官軍よ!

じゃあ取り急ぎこっちも地面に降りんしょうねぇー。

 

「ぎっ゛ぎじゃ゛ま゛ぁ゛!!ばだぢぎぎゃぎぼぢだあ゛!?」

 

「ああ゛~?まーだわかんないのぉ?

ギャハハハ!!ここまでヤられてまぁーだわかんないんでちゅねぇ!?ザァーコ!ノーミソスカスカ…恥ずかしくないのぉ?

クキキ、自分が虫ケラ扱いしてた奴にヤられて?それが何かもわかんないってよ!!カックイー!カッコ良すぎて俺なら自殺してるね。」

 

おー、無茶苦茶にキレてますなぁ…

でも全然動けて無いとこを見るにしっかり致死量入ったと。

 

「学とノーミソの無いお前にもわかりやすーく説明してやるよ。俺ってばヤサシーだろ?

古くから製造の容易さとコストの低さから貧者の武器とまで呼ばれ、その性質や重篤な後遺症を引き起こす事から俺の世界では戦争でも使用が禁止された兵器。

VXガスだ。

たった10mgで人1人を瞬時に昏倒、殺傷する…人間の造り出した物質の中でも一二を争う毒性を持つこのVXガスは、恐ろしい事に皮膚に付着するだけで人を殺す。

そんなモノをお前の馬鹿みてぇに開いてた口に入れさせて貰った。

俺の喉奥に隠し持ってた…まぁへそくりだわな。

量にしてたったの6g程度…だが、単純計算で600人の命を奪える量だ。

お前にも十分致死量だったみてぇで良かったよ。」

 

ドラゴンはなおもこちらを睨みながらのたうちまわる。

その身体で周囲の木々がへし折られ、切り刻まれていく…これを続けられる事はねぇだろうが、ちと五月蝿いな。

 

「やめとけ、痙攣やら呼吸困難、意識障害…全部VXガスの症状だ。

人間ならその状態から20分もあればあの世行きだぜ。」

 

言いながらドラゴンに近づく。

もう暴れる体力も尽きたか…まぁ、無呼吸の上に意識だって不明瞭、当たり前か。

 

「だがなぁ、このVXガスは俺の切り札の一つ…虎の子だった訳だ。

それをお前みてーなクソザコトカゲに使っちまった…どう責任とんだテメェ?

と、言いたいトコだが…俺はヤサシーからよぉ?

しっかり用意してんだ、お前の責任の取り方ってヤツをさ。

お前、今から俺に解剖されろ。」

 

その言葉を聞いた瞬間、ドラゴンが再び暴れ出した。

そうやって暴れれば暴れる程に全身に毒が回るってなんでわかんないかねぇ?

声にならぬ声を上げるドラゴンの頭を踏みつける。

 

「安心しろよ、お前の鱗や翼、爪牙に至るまで…ぜーんぶキッチリ使ってやるからさぁ。

もちろん、その後は楽しい楽しい解剖ターイム!

お前らがどれだけ切れば死ぬかとか?何処なら攻撃が通りやすいとか?一緒に頑張って調べような!!

もちろん、麻酔なんか用意してねぇから…ガンバってな!」

 

そして、俺は作業に取り掛かった。

爪牙は削ればナイフやら投げ物にはなりそうねぇ…鱗は純粋に衣服系かなぁ…俺の服の下に鎖帷子の要領で貼り付けるのもありかもな。

翼は…ゴミだな、加工性が低すぎる。

あー、でも今から始まる解剖のメス代わりぐらいにはなるかね?

お前もウレシーだろ?自分の御自慢の翼で腹切られるのはさ。

…なんだこりゃ?腹ん中がスカスカじゃねぇか。

腹の中身が無い?おかしいな腸はおろか胃とかまでないとは…腹部には無いのか?

んー?て言うか生殖器も見当たらねぇ…あのバカが娘とか言う以上は生殖で増えるモンだと思ってたが…まさか単位生殖とか言わんよな?

喉は…気管も食道もなし、と。

しかし、この空間はなんだ?食道にしちゃあ筋肉質じゃねぇし…あぁ、ブレス吐くようの空間か…

ならブレスは何処から出てる?

んー?おっ、なんだコレ?光る…玉?

 

「それに触るな下衆が!」

 

俺が玉に気を取られていると一瞬で人間の姿になったドラゴンが俺に吹き付けるように血と唾液を浴びせてきた。

 

「…まだ動けたか、だが悲しいかなその姿になってまで狙った一発逆転は俺に自分のVXガス入りのつばをぶっかけること…

こういう策を練る時に、一番最初に考えて対策する事って何だと思う?

答えは、相手に使われた時の対処法さ。

俺はお前に言ったろ…喉の奥に入れてたんだぜ?

俺に効くわきゃねぇだろボケがァ!!」

 

人間体になった事で掴み易くなった髪を掴み顔に膝蹴りをいれる。

…銀髪のロリ少女に本気の膝蹴りかます男が居るらしいっすよ? 怖いなーとづまりしとこ。

俺は自分の腹部の位置にある顔を掴みそのまま目線まで持ち上げる。

 

「あっ…!う、うぐぅ…」

 

「お前がこうまでして守るこの玉は何だ?」

 

「ぐっ、こ…殺せ…」

 

「答える気は無い…と。」

 

「あたり…まえだ!」

 

…まぁ、大体わかりますけどね?

多分心臓でしょ?この玉があった位地とコイツが戦闘中に無意識に守っていた箇所が一致するんだもん。

だから…後は他の疑問も解決しとこうかな?

 

「クカカ!ガキみてぇなナリでも身体は一丁前に女ってか?

さっきのデカブツだった時にゃぁなーんも無いんでどーゆーコトかとおもやぁそーゆーコトかよ…

一つ、ジャバウォックサマに質問なんだけどさぁ…

虫ケラに犯されても、テメェは孕むのかね?」

 

「…!!離せぇ!!ぐっ!!このっ!何で…イヤ、嫌だ、私が…イヤァァァァ!!」

 

「てっ、テイヤーー!!」

 

俺は振り向きもせずにポンコツドラゴンのタックルを避けてついでに足を引っ掻けて転ばしておく。

 

「あぐぅ!?」

 

「…何やってんだお前?」

 

「そっ、それはこっちのセリフ何だよぅ!!

確かにキファはこっちの命を狙って来たけど、なにもそこまで…」

 

「ああ゛?何ネムテー事言ってんだテメェ。

生物にとって!!一番の重要、要は命だぞ!?それを狙ったコイツを俺が殺そうが!痛ぶろうが!!辱しめようが!!!俺の勝手だ…違うかよ?」

 

…別にこれは俺のロリコン発動とか童貞拗らせてドラゴンじゃないと興奮出来ないとかそういうのじゃないっすよ?

…どっ、どどどっ童貞ちゃうわ!!!

失敬…これはこの銀髪ロリの口からこちらに手を出さないという言質を引き出す為の小芝居ですよ。

本来は解剖で死ぬ予定でしたが、生きてるなら生きてるなりの使い方をしましょう。

…それに何故かVXガスで死なないですしね。

確かに症状は出てたんですがね?

うーん、ドラゴンから人形になる時に肉体の再構成を行っているとか?…ならもう一回毒物反応が起こる筈ですがそれも起こってないし…わかんない!

 

「…確かに、そうかも知れないよ。

でも、ボク達龍には誇りがあるんだ!

誇りを汚される事は、魂への冒涜…命を奪われる事よりも重要なんだ!

わかってくれとは言わないけど…ここは引いて欲しいんだよぅ…」

 

はい、ここですね…ここで銀髪ロリに交渉を持ち掛けて巧いこと言質を取りに…アブネっ!?

…これは、遠距離狙撃ですか…?

さっきのブレスみたいな範囲は無いですが…玉と持ってた右手と目の前にいたドラゴンちゃんの頭が消し飛びましたね。

ついでに当たってない筈の銀髪ロリが灰になったのでやっぱり玉は心臓的なモノで正解見たいですねぇ…

 

「…ったく、人をイライラさせるのが上手い奴らだぜ全くよぉ…

出てこいよ…それとも俺が恐いかい?なら…そこで小便チビりながら震えてろや…すぐに見つけ出して殺す。」

 

気配が無いな…少なくとも数km先からの狙撃ってことかよ。

この遮蔽物だらけの森でよーやるわ。

来るな…2発目だが…これは敢えて受ける。

肩で受けて相手の角度をみる……そっちか!!

 

「スゲーもんだ、今のワザと受けたんだろォ?

普通じゃないなァお前…」

 

またガンダ○…じゃないドラグーンかよ。

しかし、このドラグーンデケェぞ?

さっきのドラゴンと良い勝負だ…

 

「誰だテメェ。」

 

「んー?お前に名乗る理由あるかァ?」

 

「いや、ねぇな…仏さんの名前なんざ興味ねぇ…な!」

 

さっき剥ぎ取った爪牙を投げナイフの原理で投擲する。

…ああ、そう。バリアーまで張れんのね。

 

「俺は名乗らんけど…お前は名乗れよ。」

 

「…名乗る理由がねぇだろ。」

 

「いやいや!あるだろォ?名前聞いとかねェと…首級になんねェじゃねェか!!」

 

相手の構えてる銃器的なの…あれで狙撃してたのか…

まぁ、この距離じゃ避け続けるのは無理だな…

だから…一矢だけ報いとくか…

俺は思いっきり息を吸い込み肺に貯める。

あのドラグナーとの距離は凡そ17M…まぁ、届くだろうぜ。

 

「俺は谷崎俊稀だ…覚えなくていいぜ?あの世に首級は持ってけねぇだろ?プッ!!」

 

「あー?含み針ィ?こんなんでコアシールドが抜けるとでもおも゛っで…あ゛?」

 

確かに、只の含み針だぜ?さっきの銀髪ロリの吐いた血と唾液がついただけの針だよ。

VXガスは屋外で使用しても一週間は毒性を保持し続ける…そして、1/100gで死ぬんだぜ?

死んどけバーカ。

あぎっ!!

あーあ、無茶苦茶に撃ってるのにあたっちまった…

まぁ、両手が無くなった時点で詰みだったかね?

…死んでばっかだな今回は。

では皆さんまた次回お会いしましょう。

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