ウマ娘が何を言ってるかわからない(困惑 作:勝利確信からのNT1攻め継覚醒640完殺
学校での業務を熟しトレーニングを完了した後私は再びこのトレーナー室に足を踏み入れた
タキオンやキング、マーチ君達は先に待っていた
テーブルを確認しても料理はまだできていない、まだ調理を行っているようだ
タキオンは早く!早く作ってくれよー!とせかし、キングははしたないから止めなさいといいつつ、尻尾がぶんぶん振られている
マーチはテーブルに突っ伏して死んでいるように見えるがお腹の虫はぐぅぐぅ鳴いているし時々顔を上げて周囲を見渡す時は明らかに目がギラギラしている
時刻は六時を少し回った程度、それにしては三人は空腹そうにソワソワして、料理をまだかまだかと待ち続けている
何か手伝える事がないか一声かけて厨房に入ってみた
彼は冷凍のハンバーグを取り出して電子レンジにかける所だったようだ
彼もそのような冷凍食品を使うのだなと流石に料理も超人ではない事を確認できて少し安心した・・・?
いや、しかしよく見るとハンバーグは市販品ではなく彼が作った物のようだ、普通の品と比べるとありえない程大きい上にサランラップが巻かれているだけなのをみるに恐らくそうだろう
事前に準備して焼くだけにしていたのかと用意周到な仕込みに感心したが、どうやら素早く作る為に仕込んだというわけでもないらしい
冷凍ハンバーグの方がおいしく?できるようだ、普通は冷凍より出来立てのが肉の鮮度がありおいしいと思うのだが一体どういう事だろうか?
彼は秘密にしてくれと言いつつ、独自のハンバーグの作り方を教えてくれた
まずはハンバーグのタネを作り中央にコーン油を入れて冷凍してしまう、その後電子レンジで大きさに合わせて時間を掛けて温める
この時に時間を調節すると外側は凍り付いたまま、中身は油が急激に温まり肉が赤いまま完全に火が通ってる状態になる
これは氷は30秒チンしてもほぼ溶けないが同量の1℃の水は沸騰するというような、固体か液体かで熱の通り方にかなりの差ができるのを利用した調理方法で、外は凍ったまま中だけ完全に火が通るらしい
普通は焼く時に外側から火を入れるので中心部は火が通り辛く、中心部に火を通そうとすると外側に肉汁が逃げてしまったり火の通り方に差ができて外側が固くなってしまうといった事が起きるそうだが、この手法を取ると中から外に肉汁が一切逃げず、さらには外側も柔らかく仕上がりかなりおいしくいただけるそうだ
後は外側を高温で一気に焼き上げるだけになったハンバーグは見た目には普通だが、説明を受けて理解すると手間暇掛かった極上品に見えてくるから不思議だ
他には人参をそのまま4本用意してあるがこちらはもう調理が終わっているようだ
彼曰く、人参まるまる一本にバター、塩、砂糖、コンソメの素をぐるぐるかき混ぜた物に醤油を2~3滴たらし、それを人参に塗りサランラップをして、電子レンジで20分程チンしたそうだ
見てわかるほどに甘そうで、良い匂いがして、色艶が素晴らしい
元々かなり期待していたつもりだったが、まだまだ上があったようだ
さらに期待が高まり自分を抑えられなくなりはじめている
そしてハンバーグを焼いている隣でパスタを茹で始めた
ここまでくれば本日の夕食が何かなんて誰にでもわかるだろう、ウマ娘にとって特別な一品である
それを食べられるというだけでも素晴らしいのにさらには素晴らしい調理手法まで見せつけられているのは堪らない物がある
ソース、ケチャップ、砂糖、味の素、ひき肉を入れて炒め始める
ソースやケチャップも大量に入っているがそれ以上なのが砂糖である、ちょっとびっくりするくらい投入されているが、あれだけ入れて甘すぎはしないのだろうか?
不安になって聞いてみれば、ソースとケチャップとひき肉で基本の味付けをしているのでかなり鹹めの味付けになっているから大量に砂糖を入れないと味が負ける事、砂糖の甘味があるとご家庭の味ではなく外食の際の味に近くなり高級感が出てくると教えてくれた、かなり考えられている配分のようだ
そうしてる間にパスタが出来上がり、それと同時にソースも完成した
パスタはいったん水を切られボウルに上げられた後一旦バターを絡めてからソースを投入、ひき肉とケチャップでトマトが入っているからミートソースと無理筋な主張をする謎ソースをさらに絡めてパスタは完成のようだ
そうこうしている間にハンバーグも出来上がった、さらにパスタを盛り、その上にハンバーグ、さらに上から人参を刺して彩にブロッコリーやソテーしたコーンを乗せれば
そう人参ハンバーグの完成だ
さっと人数分作られた人参ハンバーグを今か今かと待ち続けていたウマ娘達は喜びの声を上げた
確かにその反応も作成の現場を見ていたからわかる、これは見た目よりもずっと手が込んでいるし、何より良い匂いとおいしそうな見た目でかなり食欲と空腹を刺激するのだ
作ってくれた事に対する感謝の言葉もそうそうに頂きますと挨拶をして食事を始める
まずはハンバーグを一口頂く
一口食べれば違いは歴然だった、まずは外側の柔らかいお肉の触感が楽しめる、いつもと違うこの触感が少し楽しい、そして次に大量のあつあつ肉汁が一気にあふれ出してくる
これが肉のうまみであると主張してくるようなうま味の奔流が一気にやってくる、それを堪能して噛み進めていけばいくほどさらなる肉汁があふれ出してきていつまでも楽しめるようだ
そうして一口食べたハンバーグの切り口から中が見えるようになると、しっかり色の付いた外側と違い中身はまだ赤いままであった
しかし中身は熱々で完全に火は通っている、それでいて赤いままの内側にびっくりしながらもこれが美味しさの秘密なのかと感心した
そうしてハンバーグに満足しつつほかの物にも手を伸ばせば其処にはまた濃厚なソースの絡まったパスタがあった
一口食べると濃厚な味の中にソースとトマトベースの酸味の利いた複雑な旨味にひき肉の濃厚な旨味が大挙して押し寄せてくる
暴力的な旨味の嵐、単純に作られたのに複雑な味は作っていた時には想像もできない程重厚で複雑な味付けになっていた
そしてふと一口思いつきハンバーグと絡めて食べると肉との相性が最高に素晴らしいソースである事に気づく
パスタを食べつつハンバーグの相性の良さに手が止まらなくなる
しかし濃いめの味付けであるので口直しをしたいと思った所に来るのが一本まるまるある人参だろう
そして一口食べればそのグラッセされた人参の甘さに驚く事になった
砂糖などの甘味料を用いた甘さではない、野菜本来の甘さを引き出していてその自然な甘味があまりにも強い為驚いたのだ
素材の味を引き出すというがこんなにも引き出す事ができるなんて一体トレーナーは何者なんだろうか?
またもや夢中で食している間に食事は終わってしまった、こんなにおいしい食事の経験なんて今まであっただろうか?
・・・これを彼のウマ娘達は毎日食しているのか?
なんとか・・・なんとかして私も食べられない物だろうか
「トレーナー君、今回呼んで頂いた食事会は本当に素晴らしかった、お礼を言いたい」
「いやぁ俺もルドルフには良いお店教えて貰ったし、こちらこそありがとうって感じだわ」
「ふふっ、そういってくれると助かるな。
しかし君の食事をもう食べられないとは残念に思えてしまうな、アスリート向けの栄養バランスが考えられていて尚且つ美味である食事というのは本当に得難い物だ。
特に生徒会等でどうしても時間が取られてしまう私は自炊をするよりも時間短縮として外食を選ぶ事が多いから、余計にそう思えてしまう」
「ああ、確かにルドルフは仕事が忙しすぎて食堂の開いてる時間に間に合わなかったりして外で食べてたりしてたからなぁ、それでアスリート向けのバランスを考慮して食事・・・っていうのは難しいか」
「ああ、気を付けなくてはいけないと思っているのだが、中々に難しくてね」
「じゃあルドルフには世話になってるし俺が作ろうか?俺含めて4人分も5人分も手間は変わらないし・・・」
「本当かい?それは助かる、しかし担当でも無いのに食事を頂いてしまっても本当に良いのかな?」
「まま、ええでしょ。その代わりといってはなんだけどそこのマーチの事気にかけてやってくれるかな?たまーに練習とか併走とか付き合ってやってとお願いするかも」
その程度でこの食事を頂けるならいくら付き合っても問題はない
「そんな事でいいならいくらでも手伝わせて貰うとしよう、マーチと一緒に併走するのが今から楽しみだ」
「え?今でさえキツイのに私さらに会長と併走とかまでするんですか!?いや物凄い豪華なのはわかるんです、わかるんですけども・・・!?」
「安心しろ」
「あ、安心しろって事はそんなにキツイメニュー組まないって事ですかね・・・流石にびっくりしましたよー!驚かせないでください!」
「勿論坂路を繰り返しながらの併走だ、会長と走るから平地で走りを見て参考にしつつ、みたいな温いトレーニングにはしないから心配するな!」
「そうじゃないんですよぉおおおお!!」
「マーチ君、そう騒ぐ物ではないよ。この紅茶でも飲んで一旦落ち着きたまえ」
「あ、タキオンさんありがとうございます」
「あなたは本当にこりないわね・・・それを飲んだらどうなるかくらいわかるでしょうに」
「あ゛、これはゲーミング紅茶・・・!」
「まったくもうこの二人は本当にしょうがないんだから!」
「ハッハッハ!そう怒るなキング君!」
賑やかで素晴らしい食卓だ、これから毎日素晴らしい食事や気の良い仲間と共に取れると思うとこの先が本当に楽しみだ
あー!こういうご飯が食べられたらなー!(チラッ
とっても素敵なのになー!(チラッチラッ
じゃあうちで食べる?
食べる!
ハンバーグの中身が赤いままであると表記がありますが、ビーフコンソメや一部の野菜を入れた場合にハムのように焼いても色が変わらなく成分が作用してそうなるだけでございます、普通のハンバーグは必ず火を通しきってからお召し上がりください