ウマ娘が何を言ってるかわからない(困惑 作:勝利確信からのNT1攻め継覚醒640完殺
圧勝をして格の違いを見せ付ける為に来るのだ
年末付近のG1出走の権利を確実にする為には賞金的に考えてジュニアで2勝が欲しい
つまり15人程が走るレース、それを二連続で勝ち抜く事
最初のレースは誰もが初めてのレース
二戦目は勝者だけが集まるレースだ
一戦目で圧勝できないようなら2戦目のOP戦なんて勝てるわけがない
ましてや三戦目のG1なんていうのは夢のまた夢になる
勝って当然、負ける事なんて考えてない傲慢な者だけが15人集まるこのレース
しかし姿を現す中の14人は敗者になるのだ
果たして、真の勝者は誰なのか?栄光のウイニングライブでセンターを独占するのは誰なのか?
もうすぐ始まるレースの中に答えは有る
今回マーチが出場したのは中山競バ場の芝1800mのレースだ
1800mと短い距離ながら4個のコーナーがある高速バ場のレース場
このレース場の特性として圧倒的な内枠有利、逃げ、先行ウマ娘有利な点が挙げられる
まずスタート直後に緩やかな坂がある、外枠のウマが内側に寄ろうとするとそれだけで開幕から他のウマより坂にスタミナを大きく削られる事になってしまう
次に1800m程しかないのに4個もあるコーナーがスピードアップを拒み(速度を上げると外側に膨らみより長距離を走るハメになる)
尚且つ最終直線の短さが差し返しをさらに難しくさせている、ラストの直線が300m程しか無く最終直線で抜きに掛かるのは難しい
最終直線には急坂までありさらにレースを難しくしている
最初から前目に付ける王道の競バができないとこのレース場では勝てないというのが定説だ
まぁマーチは逃げや先行が得意である
会長に逃げで走っていたから経験豊富だし、会長やタキオンを見て学んだ先行スキルも多く持っている
もし先行できなかったとしてもポジションをわざと落としてキングから学んだ差しのテクニックを使って好位置からの巻き返しもできる
つまりこのコースは大得意なのだ、だからこそ
「美しい青空が広がる中山競バ場、ターフも絶好の良バ場となりました」
「名勝負になる舞台は整いましたね」
「三番人気はこの子、3番ハシルヨミテネ」
「この評価は少し不満か?二番人気はこの娘、9番イヤネイヤネ」
「威風堂々とスタートを待つのはこのウマ娘13番リボンマーチ」
「火花散らすデッドヒートに期待しましょう」
「各ウマ娘ゲートに入って体勢整いました」
「今スタートが切られました、各ウマ娘揃って綺麗なスタートを切りました!」
「出遅れた娘はいないようです、みんな集中してますよ!好レースが期待できそうです」
「先頭争いは3番ハシルヨミテネと2番キャットパンチが争っています」
「一番人気のリボンマーチはゆるゆると下がって最後方からのレースです」
「様子見の段階ですね、まだレースはわかりませんよ」
「先頭からしんがりまで凡そ18バ身となっています」
「これだけ差が開くと後ろのウマ娘が詰められるか心配ですね」
「今回マーチ君は追い込みで走らせているのかね?レース場といいバ場といい逃げを打たせたほうが良いと思ったのだが」
マーチは良く言えば癖のない、悪く言えば特徴が無いウマ娘だ
サイレンススズカのように絶対にコレで勝負するといった脚質は無いがどの脚質でもある程度走る事ができる
距離適性すら短距離から長距離まで走り抜ける事ができるオールマイティと言って差し支えないウマ娘だ
しかし逆を返せば器用貧乏とかjack of all tradesとか多芸は無芸となって全て中途半端になってしまいかねないという事でもある
練習では会長から逃げる事で逃げの経験を、会長やタキオンと走る事で先行の走り方を、キングの指導により差しのスキルを学んでいる
逃げを仕掛け、先頭を取れないなら先行策に切り替え、さらにそこで良ポジションが取れないならゆるゆる下がって好位置から差しを狙う
ポジションに捕らわれない走りこそがマーチの真骨頂、どの位置からでも柔軟に仕掛けられるからこそできる芸当
つまり逃げから柔軟に脚質を切り替えて行く走りこそマーチが勝てる走りである
それにレース場すら逃げや先行有利のコースなのだ、であれば必然そちらのが勝率はずっと高いだろう
だがしかし
「ああ、多分その方が勝てるだろうな。でも目指すのはメイクデビューの勝利じゃなくてG1勝利なんだよ
ここは勝てて当たり前じゃないといけないんだ
現状フィジカルの差は歴然としてる、得意じゃない走りでレースを勝たせる
そしてマーチの追い込みにG1で対策を取って来た相手に本命の逃げや先行をぶつけていく」
「流石に油断がすぎるんじゃないのかい?このレースに出るような子は学園でも有望視されるような子ばかりだよ?負ける事だってあるんじゃないのかい?」
「油断か余裕か、俺の慧眼か新人トレーナーの贔屓目か・・・すぐに結果はわかる、でも俺は普通に勝つと思ってるぞ?」
「まぁこのキングとトレーニングしているのだからそれくらいはこなして貰わないと困るわね!」
「そうこう話しているうちにもう結果が出そうだ、ここまで来たら後はレース見守るだけだな」
「残り800mを切った所で依然3番ハシルヨミテネが三バ身程離して先頭、続いて上がって来た7番ジーカップラブが二番手に控え、差がなくイヤネイヤネが続いています、このあたりが先頭集団を形成しております」
「先頭集団がかなり先行していますね、これは後方からの巻き返しは難しい所でしょうか?」
「先頭集団から中団までおよそ6バ身差、そこからさらに後方は10バ身程空いております、一番人気リボンマーチは最後方から虎視眈々と前を狙っています」
「さて先頭集団は最終コーナー、中山の直線は短いぞ!ここから仕掛けてくるウマ娘はいるのか!?」
「ここで一番人気リボンマーチが仕掛けてきた!コーナーを外側に膨らみつつ大加速!
後方のウマ娘達が気づいて同じ位置からスパートを掛けるがあっさり置き去りにされ一人二人と切り捨てられて行く!
凄い末脚だが先頭はまだ10バ身以上差が開いているぞ!ここから差し返せるのか!?」
この差なら差し返せるいけると冷静に思っている自分とマーチ頑張れー!差せー!差せー!行け~~!!と大声を出して大興奮してる自分がいる
こんなに応援に熱中したのは初めてだ、柵をバンバン叩きつつ声援を送る
「リボンマーチ!最終コーナーで加速しつつ外側に大きく膨らんだ影響で前方には誰もいない状態です!
中団のウマ娘もスパートを掛けていますがスピードが違いすぎる!グングン迫って前に近づきます!」
場内モニターを見るとマーチの追い上げが見える、まるでマーチ以外が止まってるんじゃないかと思う程に凄まじい追い上げに他の観客は声援を忘れ固唾をのんで見守っている
「先頭集団はお互いを意識して競り合っている!わずかにイヤネイヤネ優勢か!?先頭集団残り300mを切った!」
トレーナーが半狂乱で応援している間にもマーチの追い上げを見ていた観客は緊張感がどんどん高まって行く
「この最終直線!大外から一気に来たリボンマーチ!先頭集団は坂の影響で減速してるぞ!リボンマーチ!遅れて坂に差し掛かりますがまったくスピードは落ちません!」
そうして高まった緊張感は
「先頭集団が苦戦している間に勢い落とさず坂をクリア!!他のウマ娘を置き去りにしてそのまま今ゴール板を駆け抜けましたぁ!」
ウワァアアアアアアアア!とゴール板を通り抜けた瞬間爆発した
「凄まじい歓声です!最終コーナーから凄まじい追い込みを見せての一着です!全てのウマ娘を切り捨てるような強烈な追い込みは見る者を魅了しました!次走も期待しましょう!」
「二着はハシルヨミテネ!三着はイヤネイヤネでした!」
こうして大歓声の中マーチの初レースは無事に終了した
ライブもミスする事なく大盛況の中終わって俺達は最高のスタートを切れたのだった
「ウォオオオオオオオオ!マーチ!マーチィ!」
「ライブでキレッキレのオタ芸を披露してるトレーナーさんは見たくなかったですね・・・」
洋上迷彩様誤字修正ありがとうございました
ウマ娘のSS書いておきながらバの表記が全部馬のままとかありえないミスをしていました・・・訂正してくださり本当にありがとうございます(震え声