ウマ男 新たな歴史を創る者   作:アフターヌーンティー

14 / 49
 お待たせしました。

 この話から夏合宿編です!

 それでは、どうぞ


合同合宿、開始

〜トレセンバス・立花side〜

 

 「みんな乗ったかな!」

 

 「「「はーい!!」」」

 

 「それじゃあ、合宿場所に向けて出発ー!!」

 

 「「「おおー!!!」」」

 

  みんなの掛け声と共にバスが出発する。

 

 「楽しみですね」

 

 「エルはこの合宿で強くなりマース!!」

 

 「とても楽しみだ」パクパク

 

 「オグリさん、これ良かったらどうぞ〜」

 

 「済まないクリーク。ありがとう」

 

  とバスの中は合宿のことで盛り上がってる。

 

 「すみません、オハナさん。合宿場所の予約やバスの提供までありがとうございます」

 

 「いいのよ、気にしないで。私から提案したんですもの。これくらいは当然だわ」

 

  オハナさんから提案されたこと、それはリギルとクレアの合同合宿だ。オークス後、オハナさんから合同合宿をしないかと提案され、僕は了承した。チームメンバーも否定する者は居らず、みんな夏合宿に向けて張り切っていた。

 

 「今回の合宿のテーマは“スタミナ向上”。夏場である今こそスタミナや足腰を強くしていくのが目的ね」

 

 「なるほど、勉強になります」

 

 「それで、トレーニングの方は組んだのかしら」

 

 「はい、これです」ピラッ

 

  と僕の作ったメニュー表をオハナさんに見せる。

 

 「中々いいわね。2日目、貴方のトレーニングでやってもやっても構わないかしら」

 

 「僕ので良ければ是非」

 

  とバスに揺られながら合宿場までの時間を過ごした。

 

 

  〜合宿場・燈馬side〜

 

 「全員注目!今から自分の荷物を部屋に置いたあとジャージに着替え、レース場に集合!」

 

 「「「「「はい!」」」」」

 

 「お兄様、合宿場着いたよ」ユサユサ

 

 「ん?そうか…」フア〜

 

  と最後部座席で寝ていた俺をライスが起こしてくれた。余りにも眠気が凄かったので横になって寝ていた。

 

 「わぁあ!凄い綺麗だね、お兄様!」

 

 「そうだな。海なんていつぶりだろうか」

 

  バスから降りると青く澄みきった海が広がっていた。こんなにも綺麗な海は見たことがない。

 

 「おい!燈馬!」

 

  とエアグルーヴが近づいてくる。

 

 「どうした」

 

 「どうしたもあるか!もっとシャキっとしろ!全く」パパッ

 

  とエアグルーヴが俺の身だしなみを整え始める。別にいいのに。

 

 「随分と眠っていたんだな。燈馬」フフッ

 

 「あんなにも長いとは思わなかったからな」ゴシゴシ

 

  とルドルフの言葉に目を擦りながら答える。

 

 「さあ、早く着替えてレース場に行こう。遅刻は許されないからな」

 

  と合宿のホテルの中に入って行った。

 

 

  〜レース場〜

 

 「全員いるな。今から合宿1日目のトレーニングを始める!」

 

  とリギルのトレーナーが集まった俺達に声をかける。

 

 「クレアのトレーナーと話し合った結果、1,3日目は私。2,4日目はクレアのトレーナーの立花。5日目は私と立花が考えたトレーニングを行ってもらう」

 

 「「「「「はい!」」」」」

 

 「まずは全員でランニング10周!」

 

 「はい!行くぞ!」

 

 「「「「「はい!」」」」」

 

  とルドルフの掛け声と共に全員が走り出す。さて俺も。

 

 「燈馬君」タタッ

 

 「どうした、トレーナー」

 

  とトレーナーに呼び止められる。

 

 「燈馬君、いつもの履いてる?」

 

 「あぁ、履いてるぞ。なんだ、脱がないとダメのか?」

 

 「ううん。そのまま履いてトレーニングをしてほしいんだ」

 

 「わかった。じゃあ行ってくる」タッ

 

  とランニングしている集団に向かって走る。

 

 「あんた、トレーナーと何話してたの」

 

  と後ろにいたタイシンが聞いてくる。

 

 「単に重りの靴履いてるかどうか聞いてきただけだ」

 

 「ふ〜ん、そ」

 

  とタイシンが興味無さげな顔をして走る。俺は淡々とランニング10周を走るのだった。

 

 

 「よし、まず始めにするのはこれだ」

 

 「トレーナー、それは?」

 

 「綱だ。今からお前達には“綱跳び”をしてもらう。軽いウォーミングアップだ」

 

  綱跳び。縄跳びを縄を綱にして飛ぶイメージだ。

 

 「全員1000回跳んでもらう。終わったやつから休憩していってくれ。但し、時間は30分とする。そして、時間内に間に合わなかった奴は学園へ帰ってもらう。いいな?」

 

 「「「「「はい!!」」」」」

 

  と全員綱を持ち、綱飛びをする。

 

 

 

  

15分後

 

 

 

 「これ、案外効くね…」タンッタンッ(フジ765回)

 

 「足もそうだけど、腕にも来るわね」タンッタンッ(マルゼンスキー787回)

 

 「僕は…まだ…くっ!」タンッタンッ(オペラオー732回)

 

  とリギルを始めとする他のウマ娘達も苦しい表情をしている。

 

 「ハァ…ハァ…。燈馬、今、何回なん、だ…」タンッタンッ(726回)

 

  とオグリが聞いてくる。

 

 「ん?あぁ、“150回”」

 

 「…は?」

 

 「聞こえなかったのか?150回だ。150」

 

 「ふざけてるのか!?リギルのトレーナーも言っていただろう!跳べなかった奴は学園に帰らされるんだぞ!?」

 

 「大丈夫だ。間に合う、間に合う」

 

  と言うとオグリは何も言えない表情をして跳び続ける。

 

 

  〜30分後〜

 

 「そこまで!」ピーッ!

 

 「「「「「ハァ………」」」」」

 

  と全員が疲れたのか座り込む。1000回は疲れるわな。

 

 「全員跳び終わ「あー待ってくれ」?」

 

  と俺はリギルのトレーナーの言葉を遮る。

 

 「あと30回待ってくれ」

 

 「…風間。さっきも言ったが時間以内に跳べなかったやつは学園に帰ってもらう。だからお前には「オハナさん」今度はなんだ?」

 

  と今度はトレーナーがリギルのトレーナーを言葉を遮る。

 

 「燈馬君、あと30回きっちり跳ぶんだよ」

 

 「はいよ」

 

  とトレーナーの許可が降りたので跳び続けることにした。

 

 

  〜同所・立花side〜

 

 

 「待て立花。奴は既に時間を過ぎている!さっきも言ったが奴は学園に「いいえ、間に合ってますよ」なんだと?」

 

  と僕はオハナさんの言葉を遮る。まあ、気づかないだろうけどね。

 

 「よく見て下さい。彼の綱を」

 

 「綱?…ッ!どういうことだ!?」

 

  とオハナさんも僕の言葉にやっと気づく。

 

 「彼、今“3重跳び”やってるんですよ」

 

 「「「「さ、3重跳び!?」」」」

 

 「トレーナー。綱で3重跳びって出来るもんなんだな」

 

 「いや出来ないから。普通は」

 

  と燈馬君の言葉にツッコむ。

 

 「彼、課題を分で終わらせてそこから2重跳び、今の3重跳びをやってるんですよ」

 

 「ということは…」

 

 「彼、トータルで3000回跳ぶことになりますね」

 

 「さ、3千っ!?」

 

  とオハナさんも思わず絶句する。そりゃ、自分の与えた課題の3倍もされれば驚くのも無理ないよね。

 

 「フゥ〜。終わったぞ」

 

  と燈馬君は綱跳びを終える。ほんのり汗をかいているだけで息は切れていない。

 

 「あ、あぁ…わかった。自主的に跳ぶのは構わないが次からは終わったことを伝えるように…」

 

 「はいよ」

 

  と燈馬君の凄さに流石のオハナさんも動揺しきっている。それに他のウマ娘達も唖然としていた。

 

 「…では、次のトレーニングに移る。次は…」

 

  とオハナさんは次のトレーニングの説明をしていた。

 

 

  〜燈馬side〜

 

 「燈馬。君ってさ何かトレーニングでもしてたの?」ググッ

 

 「何言ってんだ、フジ。俺は何もしてないよ」ノビ〜

 

 「普通、30分ちょっとで3000回も跳べるヒトなんていないよ」

 

 「そうか?探せばいると思うぞ」

 

 「うん、今私の目の前にいるヒトがそうだね」

 

  と俺とフジはペアになってストレッチをしている。あのトレーナー、時間ギリギリまでやるみたいだな。

 

 「それはそうと、あれから足は大丈夫なのか?」

 

 「うん、痛みもないし大丈夫だよ。ありがとう燈馬」

 

  大丈夫なら問題ないか。

 

 「それでは、最後のトレーニングを始める!全員一列で並んでくれ」

 

  とリギルのトレーナーの合図のもと、全員が一列に並ぶ。

 

 「それでは最後のトレーニングはマラソンだ。ここからスタートしてターフを1周、そこからあの山の麓をぐるっと1周して帰って来い、約20kmある。今日はそれで終わりだ」

 

  と最後のトレーニングの説明をする。

 

 「但し、これも同じで時間制限内に帰って来ることだ。今17時25分だ。そうだな、19時まで戻って来い。いいな」

 

 「「「「「はい!」」」」」

 

 「それでは、始め!!」ピッ!

 

  と全員がスタートする。さて俺も「風間、お前は別だ」?

 

 「別って?」

 

 「お前には追加メニューだ」

 

  追加ってなんだ「オハナさーん!持ってきました〜!」ん?

 

 「ご苦労さま」

 

 「いや〜!これ重いですよ、結構!」ドサッ

 

  とトレーナーがリュックサックを持ってくる。

 

 「風間、今からお前には腕立て、腹筋、スクワットをそれぞれ100回ずつ行い、それからこの30kgあるリュックサックを背負ってマラソンを完走してもらう」

 

 「わかった。やろう」

 

  と俺は腕立ての体制をつくり、腕立てを始める。

 

 

 

 

 

 

 「よし行け。今18時ジャストだ」

 

 「はいよ」ヨイショ

 

  とリュックサックを背負い、スタートする。野郎、腕立てを急にプッシュアップに変えて1からやらせたり、スクワットをジャンプスクワットに変えたりと好き放題にしやがって。

 

 「燈馬…今から、スタートなのか…?」ハァハァ

 

 「まあな、行ってくる」

 

  とゴールしたルドルフと入れ違うようにスタートする。辺りはまだ明るいが時間ないに帰って来ないと面倒なのでペースを上げて走る。靴は怪我防止の為、ランニング用シューズに履きかえているが何せ今背負っているリュックサックあるため、中々の負荷がかかっている。

 

 「(確かあの時もこんな感じだったっけ?確かこれより2倍近く合ったような…)」

 

  懐かしいな、あれから3年弱か…。いや、去年も同じようなことをやったし…。まぁいずれにせよ、今は走ることに集中しないとな。

 

 「あと30分、間に合うかわからんな。もう少し上げよう」

 

  と更にペースを上げてゴールを目指して走る。

 

 

 

 

 「あ、帰ってきた!」

 

  走っているとゴール付近に他のウマ娘達が待っていた。

 

 「燈馬、頑張れ!」

 

  とシービーから声援がくる。他のみんなからも声援が飛んでくる。そして。

 

 「ハァ…、時間は?」

 

 「…18時50分よ。これで合宿1日目を終了するわ!各自ダウンストレッチを行ってホテルに戻るように!」

 

  と合宿1日目が幕を閉じた。

 

 

  〜ホテル・自室にて〜

 

 「ふぅ。今日は色々とイジメられたな」ボスッ

 

  とホテルのベッドに横になる。明日はうちのトレーナーのメニューだ。まぁた面倒くさいトレーニングでも組んでんだろうな。「コンコン」ん?

 

 「誰だ、トレーナーか?」ガチャ

 

  と扉を開けるとそこにいたのは。

 

 「やぁ燈馬。少しいいかな」

 

  ルドルフだった。

 

 「あぁ。夕飯までなら」

 

 「そうか。では失礼するぞ」コツコツ

 

  とルドルフが中に入る。

 

 「随分といい眺めなんだな。私の部屋とは大違いだ」

 

 「そうか?そんな変わらんと思うが」

 

  とルドルフは窓の方へと歩いて行き、俺は窓の方を向いてベッドに座る。

 

 「それで?何のようだ」

 

 「今日は随分とトレーナー君達にイジメられていたね」

 

 「まぁそれなりに体力はあるしな」

 

 「その体力とはどのようなトレーニングをしたんだ?」

 

 「別に、ただただ走ってただけだ」

 

 「それなら私達も君くらいの体力になっているはずだが?」

 

 「さあ、それは知らん。そんなことより、本題はなんだ?」

 

  というとルドルフがゆっくりと近づいてきて俺と対面になるように俺の膝の上にのる。ほぼ密着状態。

 

 「なんだ、何をする気だ?」

 

 「ただこうやって居たいかなって」

 

  フワッとルドルフの匂いがする。柔らかな匂いが俺を包み込む。

 

 「私は寂しがり屋なのさ。だから、こうやって君の温もりを感じたいんだ」ギュッ

 

  とルドルフが抱きしめてくる。こいつ、こういう事言う奴じゃないだろ。

 

 「それに、君はいつも何処かへと行ってしまう。現れては消え、また現れては消える。だからこうやって抱きしめておくんだ…………。もう、何処にも行かせないって」グッ

 

  ルドルフが更に力を強める。これ以上強められると窒息してしまう!

 

 「ル、ルドルフ…悪んだが、力を弱めてくれ。息が、息が出来ないんだ」

 

 「そうやって言ってまた何処かへ行くんだろ。ダメだ、絶対に離さない」ハイライトオフ

 

  と抱きつかれたまま、押し倒され横になる。ルドルフは足も絡ませてきて、本格的に逃げられない状態になってしまった。

 

 「(クソッ!どうしたら!?何か、何かないのか!)」モミ

 

  なんだ、これは。

 

 モミモミ

 

 「(柔らかくて、弾力のあるような)」モミモミ

 

 「…」プルプル…

 

  なんだろう、ルドルフが震えているぞ。

 

 「ど、どこを触っているんだ!君は!!!」

 

  とルドルフの力が弱まる。

 

 「(よくわからんが、今だ!)」

 

  とルドルフの肩を押し、俺はベッドの反対側へと転がりながら離れる。

 

 「(何とか助かった)「君は」?」

 

 「君は、私みたいな女は嫌いか…?」

 

 「…どういう意味だ」

 

 「だって、君はいつも私から離れようとする。そして他の娘達とは楽しそうにしてる。さっきだってそうだ」

 

 「さっきは息が出来なくてだな…」

 

 「私みたいに愛想も無くて、可愛くも無くもない女は嫌だもんな…」

 

  とルドルフがいう。けど、

 

 「それは違う」

 

 「どう違うの?」

 

 「かわいいとか愛想とか俺にはわからん。けど離れようなんて思ったことはない。ルドルフといて面白かったこともあった」

 

  というかお前ら近すぎるんだよ。

 

 「じゃあなんで、さっき離れようとしたんだ!」

 

 「それはお前の胸で息が出来なかったんだよ」

 

 「む、…!」カァア

 

  ルドルフの顔が赤くなる。だって事実だし。

 

 「そ、それならそうと早く言え!!」

 

 「そう言って離さなかったのは何処のどいつだ」

 

 「そ、それは…すまなかった…」シュン

 

  と耳が垂れ下がる。それを見て、俺はルドルフの頭に手を置く。

 

 「まぁルドルフにそういう風に思わせていたのならすまなかった」

 

 「…だったら」

 

  とルドルフはベッドの上で膝をついて立ち、両手を広げる。

 

 「君の方から抱きしめてほしい。勿論、お互いに息ができるようにね」

 

  とルドルフが言う。

 

 「……わかった」ギシッ

 

  とルドルフの前まで行き、ルドルフを優しく抱きしめる。

 

 「君の温もりを感じる…匂いを感じるよ。とても温かい。ずっとこうしていたい。ずっと私の隣にいてほしい。ずっと私のモノでいてほしい。誰のモノでもない、私だけのモノに…」

 

  と何やらルドルフが言っているがまぁ機嫌が直ってくれたのならそれでいいか。

 

 コンコン

 

 「「!」」

 

 「燈馬君いる?もう夕飯の時間だから食堂に集まってね」

 

 「わ、わかった。…そろそろ時間だ、行こうぜ」

 

  とルドルフ言うと、ルドルフは名残惜しそうに離れる。

 

 「そうだな。皆を待たせるわけにはいかない。早く行こう」

 

  とルドルフと俺は部屋を出て食堂を目指した。

 

 

  〜ルドルフside〜

 

  あぁ、愛しの燈馬。私の燈馬。君はいつも私を狂わせる。私はいつも我慢しているんだぞ。他の娘達の匂いを撒き散らかし、そしてそのまま私達の前に平然とやって来る。その行為がどれだけ罪なことか。でも、ヒトの嗅覚はウマ娘と違ってそんなに敏感ではない。それでも生徒会長として、皇帝として振る舞わなければならない。それがどれだけ苦痛なことか。今すぐにでも君にシャワーを浴びせてから私のところに来させ、私が君の身体にマーキングをしたいくらいなんだ。それに…おっともう着いたか。

 

  コンコン

 

 「はーいってルドルフ、また来たのか」

 

 「あぁ。実は、あまり寝付けなくてな。君の部屋にいても構わないだろうか」

 

 「別にいいが」

 

  失礼するぞ、と燈馬の部屋に入る。夕飯前にも来ていたのだがやはり燈馬といると落ち着くな。

 

 「何やってるんだ?」

 

 「座禅」

 

  と燈馬は床で目を瞑って座禅を組んでいる。

 

 「意味はあるのか?」

 

 「科学的に座禅はストレスや不安などを和らげるって聞いたな」

 

 「いつから?」

 

 「もう6,7年になるな。既に習慣化してきた」

 

  6年も座禅をしているのか!?…一体どういったことをやってきたんだ。

 

 「…」

 

  燈馬はそのまま1時間、座禅を組んだままだった。

 

 

 

 「さて、寝るか」

 

 「そうか」

 

 「あぁ、だから自分の部屋に戻って寝ろ」

 

  と燈馬は私を自分の部屋へ戻れと言ってくる。けど、

 

 「ここで寝てはダメか?」

 

 「お前、正気か?」

 

 「勿論さ。言っただろう?寝付けないって」

 

 「いや、だからって「ブライアンは良くて私はダメなのか?」そういう訳じゃないが」

 

  ブライアンと燈馬は週3程度、昼寝スポットで一緒に昼寝している話をよく聞いている。当のブライアンはいつも嬉しそうな顔をして生徒会室に戻ってくるのだ。

 

 「いつも昼寝しているんじゃないのか?だったら私と寝ても問題はないだろう?」

 

 「……」

 

 「さあ」ポンポン

 

  と燈馬に隣に来るように促す。燈馬は諦めきった顔をして私の隣に来る。

 

 「変なことすんなよ」

 

 「それはこっちのセリフさ」

 

  と私達は一つのベッドに横になる。

 

 「お休み。明日朝イチに自分の部屋に戻るんだぞ」パチッ

 

 「あぁ、わかった」

 

  と燈馬が部屋の電気を消し、私の反対側を向いて寝る。私も燈馬と同じ方を向いて目を閉じる。

 

 

 

   〜30分後〜

 

 

 「寝たかな」

 

  と目を開け、燈馬の様子を窺う。

 

 「zzz」

 

 「寝ているな」

 

  と燈馬が寝ているのを確認し、燈馬を起こさないようゆっくりと仰向けにする。

 

 「…」トコトコ

 

  私は膝立ちして燈馬の上にウマ乗りする。

 

 「…燈馬」スッ…

 

  と私は燈馬に覆い被さるように身体を密着させる。

 

 「…」スンスン

 

  燈馬の首辺りを嗅ぐ。燈馬の匂いがしていてずっと嗅いでいられそうだ。

 

 「ハァ///…燈馬、ん///」スンスン

 

  と匂いを嗅ぎ続ける。ダメだ、もう…止めないと…。

 

 「ん!…ハァハァ///…ん///」スンスン

 

  もう、、無理……!!

 

 「ん…」

 

 「!?」ビクッ!!!

 

  と私は瞬時に顔を離す。すると燈馬が首辺りを擦る。

 

 「(危機一髪…だな…)ハァハァ///」

 

  もしあのままだったら、私の理性が崩壊する恐れがあった。

 

 「…あ///」

 

  と私は思わずトイレに駆け込んだ。

 

  ・・・・・・・・・・

 

 「(燈馬…)」

 

  と私は寝ている燈馬の頬を撫でる。

 

 「君は本当に不思議な男だ。あの時、君に会わなければ私はあのままだったのかも知れない」

 

  君は知らないと思うがあの時、君が私の前に現れなかったら今でも私は孤独のままだったかも知れない。君がいたからエアグルーヴやマルゼンスキー達と出会えたのかも知れない。

 

 「だから、ありがとう。燈馬」ギュッ

 

  と私は燈馬に優しく抱きしめ、目を閉じ、意識を手放した。




 読んで頂きありがとうございます。

 続いては夏合宿2日目です。頑張って書いていきます!

 それでは、また〜
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。