頑張るぞぉおおおおおおおお!!!!!!
ダイパリメイ『ドス!』…
燈馬「逃さんぞ、主」
それでは、どうぞ…ガク
〜屋敷・シービーside〜
「何者だ!貴様ッ!!」
「…」
大きな音をたてて部屋に入ってきた黒ずくめの人間。足元にはガラスの破片がたくさん散らばっていた。恐らく窓から入ってきたのだろう。
「ええい!何とか言ったらどうなんだ!!」
と痺れを切らした柏木の父が黒ずくめの人間に向かって怒鳴る。すると、黒ずくめの人間が首辺りを触り始める。そして────。
「お前達に用はない。用があるのはそこにいるウマ娘だ」
と少しノイズの入った声で喋り始める。ウマ娘と言っていたので恐らく私のことだ。
「シ、シービーは僕のだ!誰のものでもない、僕のものだ!!」
「だったらお前のものだという証拠を出せ」
「そ、そんなもの今の僕とシービーの仲を見れば一目瞭然じゃないか!」
「無理矢理に服をぬがせ、強姦しようとしたのをか?」
「シービーが自分から脱いだんだ!僕の指示じゃない!シービーが!」
「罪もない女に擦り付けようだなんていい度胸しているじゃないか、小僧」
と黒ずくめの人間がこちらに近づいてくる。
「お前さん、ここが何処か知ってはりますか?」
「…」
「ここは柏木邸。あの財務省のトップにして大臣を勤めとるあの“柏木源太郎”と知って乗り込んで来はったんですかい?」
柏木源太郎は財務省のトップでそれでいて大臣も勤めている日本のトップの人間。そんなところで大騒ぎを起こせば逮捕だけでは済まされない。
「ワシの言葉一つで警察も動くっちゅうのもわかりますわな?だったら大人しく身ぐるみ剥いで顔を見せてもらい「それがどうした?」あ?」
「だったら、その警察とやらが来る前にお前達を始末すればいいだけだ」ダッ
と黒ずくめの人間は柏木源太郎に向かって距離を詰め────。
「ふっ!」
バキッ!
「グハァ!」ドン!
と壁に殴り飛ばされ、そのまま気絶してしまった。
「次はお前だ」
「ひっ!!!」
と柏木勇作は危険を感じたのか、私の後ろに回り込む。
「シービーは渡します!だ、だから僕の命だけは…!」
と命乞いをし始める。
「女を盾にするなど、言語道断」
と私から柏木勇作を引き剥がし、柏木勇作を壁に投げつける。
「シービー!何をしてるんだ、早く僕を助けてくれ!!」
「…」
「共に生涯を誓ったじゃないか!早く!」
「どうやら助ける気はないようだな。なあ、お前達は本当に生涯を誓い合ったのか?それにしては随分と薄っぺらいんだな」
と黒ずくめの人間は今度は私の方を向く。
「女。今から俺と一緒に“ある場所”までついて来てもらおうか」
「…ど、どこにですか」
「それは着いてからのお楽しみだ。さあ、来てもらおうか」カチャ
と黒ずくめの男は私に銃を向ける。
「立て」
と指示される。ここで逆らえば、私の命は亡くなる。
「わ、わかり…ました…」プルプル…
と立ち上がろうとすると急に足が震えだす。怖い、とても怖い。
「シービー!そんな奴の言うことよりも僕を助けてくれ!僕の妻なら夫である僕を助けるのが当然じゃないのか!」
「…。お前は少し黙れ」ブン!
と近くにあった棒を柏木勇作に向けて投げつける。
ズドン!!
「ひぃいいいいい!あ、あわわわわわ…」
チョロロロ…
と柏木勇作の顔より拳一個分くらい離れたところに棒が突き刺さる。柏木勇作は余りの恐怖にお漏らしする。
「ついてこい」
と黒ずくめの男に連れられて部屋を出る。
「乗れ」
と車の後ろの扉を開けられ、私は車の中に乗り込んだ。
「(私、これから何処に連れて行かれるのかな…)」
「出せ」バン
と黒ずくめの男は後部座席に乗り込み、運転手に車を出すよう指示を出す。運転手はチラリとこちらを見た後、すぐに車を走らせた。
「(ルドルフ、マルゼンスキー、お母様、みんな…。ごめん。私、もうトレセンに帰れそうにないや)」
「くしゅん!」
「ん?」
「っ!」ビクッ
ここに来るまでずっと下着姿だったので外は寒く、それに車の中も寒かったのでくしゃみが出てしまった。
「(こ、殺される!)」ビクビク
バサッ……
「ぇ…」
「さっさとその服を着ろ。大事な人質に風邪でも引かれると色々面倒なんでな」
と貰った服を広げる。
「(これって、トレセンの制服!?しかも、私の!)」
いつ拾ったのかわからかったが取り敢えず今はトレセンの制服を着て寒さを凌ぐ。
「イイモン拾ってきたな。そいつ、どうするつもりだ?」
と助手席に座っていたもう一人の男がこちらを向く。
「そのウマ娘よく見りゃあ、あのトウショウ家の娘じゃね?いっそ身代金でも要求するか?」
「み、身代金…」
「それだけじゃない。もっと凄いことに使う」
凄いことって、私は何をさせられるの。
「そいつは楽しみだ」ハハハッ
と笑いながら再び前を向く。
「お母さん…」
「大丈夫よ、私が守ってあげるからね」
と隣を見ると私の他に親子らしき人達が座っていた。
「(私達はこれから何をさせられるんだろうか…)」
そう思っていた時だった。
キキッ!!
「きゃ!」
と車が急に止まる。どうやら目的の場所に着いたみたいだ。
ガチャン!
「ウマ娘の女、降りろ」
と私は車から降りる。
「う、嘘でしょ…」
私の目の前にあったのは──────。
「ここがウマ娘のいる“トレセン学園”か。随分と大きいんだな」
私の通うトレセン学園だった。
「今から中に入る。ついてこい」
と私は黒ずくめの男と一緒にトレセンへと入って行った。
〜トレセン学園・立花side〜
「たづな、呼ばれた者は全員いるか?」
「はい。全員かけることなくいます」
と理事長が集まった人達がいるかどうか確認を行っていた。
「一体、何があったって言うんだ」
と未だ状況が飲み込めないビワハヤヒデさん。
「会長、何故私達は呼ばれたのでしょうか」
「曖昧模糊。私もわからないさ」
と落ち着いた様子をしているけど、不安な気持ちが抑えきれていないエアグルーヴさんにシンボリルドルフさん。
他にも、フジキセキさんやサイレンススズカさん。ナリタブライアンさんにマルゼンスキーさん、チームクレアのメンバー全員に僕と理事長とたづなさん。それとミスターシービーさんのお母さんのトウショウボーイさんがトレセン学園の校舎の前に集まっていた。
「理事長、一体何があったのですか?」
とシンボリルドルフさんが理事長に何があったのかを問いただす。
「実は理事長宛にメールが送られてきまして…」
「メール、ですか?」
「はい、これなんですが…」
とたづなさんがそのメールを見せてくれる。その内容は…。
「“下記に書かれた名前の者を至急、トレセン学園に集めろ。集まらなかった場合、お前達の大切な仲間の命を落とすことになる”。これが理事長に届いたメールですか?」
「そうだ、シンボリルドルフ」
と理事長は前を向いたまま頷く。
「ですが理事長、まだシービーと燈馬が来ていません」
「わかっている。燈馬はともかく、ミスターシービーが絶対に来ないはずがない。だとすれば…。」
「2人が何か事件に巻き込まれたってことですか?」
「恐らく」
と理事長の言葉に全員が息を飲む。
「まさか、娘が夕方から家を出て帰ってきていないのって…」
「不明。現在の時点でも私は彼ら2人に何があったかはわからない。…立花トレーナー、燈馬に連絡はしているのか?」
「はい。電話を何回もしているのですが、一向に出る気配がなく…」
「………。」
僕の返答に理事長がうねり声を出す。トウショウボーイさんもシービーさんに電話をしているみたいだが、シービーさんも出る気配がないそうだ。
「(そもそも、一体誰が僕らを呼んだんだ。どういった意図で…)」
と集められたメンバーを見ながら考えていると。
「おい、あれって…」
とナリタブライアンさんが何かを見つけたそうだ。全員がナリタブライアンさんの見ている方を見る。
コツコツ…。
と足音が聞こえ始め、人影が見え始める。
「あの姿って…」
段々と足音が近づいて来て、全員が警戒態勢に入る。そして、影から出てきたのは──────。
「み、みんな…。どうして…。」
「シ、シービー!!」
シービーさんだった。
「なによ〜、脅かさないでよ!シービーったら!」
「ビックリしたぞ」
「良かった。無事だったんだね、シービーさん」
とシービーさんの姿に全員がホッとした空気になる。
「シービー、貴方今まで何処に行っていたの?」
「お母様…」
「後で話しを聞かせてもらいますからね。さあ、早く帰り「ダメ…」え?」
「来ちゃ、ダメ…」
とシービーさんに近づこうとするトウショウボーイさんを止める。
「シービー、何を言って「おいおい、愛する娘が止まれって言っているんだ。ちょっとは言う事を聞いてやれよ」!?」
とノイズのかかった声とともにシービーさんの後ろから黒ずくめの服の人が姿を現す。
「貴方、何者ですか!」
「折角アンタの娘を助けてやったのに、感謝の一つもないのか?」
「助けた…?」
一体、誰から助けたんだ?
「黒ずくめの人よ、何があったかは知らないがミスターシービーを助けてくれたのなら感謝する!だが、何故ミスターシービーを開放しない!何か私達に要求するものがあるのか!」
「要求、か…」
「お金ですか?家柄ですか?名誉ですか?貴方が欲しいものはなんですか!言って頂ければすぐにご用意致します!なので、シービーを返して下さい!!」
「お母様…」
「金も家柄も名誉も、俺には必要ない」
「では、何をご所望なんですか!」
とトウショウボーイさんが黒ずくめの人に要求するものを尋ねる。
「…そこの白い帽子の女、お前が秋川やよいか」
「いかにも、私が秋川やよいだ」
「俺はお前に要求したものはなんだ?」
「要求…。まさか、あのメールは貴方が送ったものなのか!?」
「それで?その奴らは全員集まっているのか?」
「メンバーは…。くっ…」
「どうやら、集まっていないようだな」
理事長に届いたメール、その指定されたメンバーは全員集まっている…と言いたいところなのだが、たった一人だけいない人がいる。
「どうやら、風間燈馬が来ていないようだな。残念だが…」
カチャ。
「内容通り、このウマ娘を撃つとしよう」
「「「「「ッ!!!」」」」」
黒ずくめの男は腰にあるホルダーから銃を取り出し、シービーさんのこめかみに当てる。
「待って…、待って下さい!!!撃つなら、撃つなら私にして下さい!!」
「娘が自分の目の前で撃たれる姿が見たくない。だから、代わりにアンタが撃たれると。悪いがそれは出来ない。俺は今ここでこの女を撃つと決めたんでな」
「そんな…」ドサ…
とトウショウボーイさんが崩れ落ちる。
「覚悟はいいか?ウマ娘の女」カチャ
「っ…」
とシービーさんがギュッと目を閉じる。
「待って下さい!!!」
「今度はなんだ?」
とシービーさんが撃たれる直前、僕が待ったをかける。
「最後に…、最後に燈馬君に電話をかけさせて下さい。お願いします!」
「…。一回だけだ、次はない」
「はい」ピッピッピッ…
と僕は携帯を操作して燈馬君に電話をかける。
プープープープー…
「(頼む、繋がってくれ!)」
プープープープー、プルルル、プルルル、プルルル…
「繋がった!」
「頼む、出てくれ!」
プルルル、プルルル、プルルル…
ガチャ
「ッ!!燈馬君、今どこに!『おかけになった電話番号は電波が届いていないか、電源が入っていない為かかりません。現在、おかけになった電話番号は…』そ、そんな…」
「それじゃあ今度こそさよならだ」カチャ
と黒ずくめの人が再び銃を構える。
なんで、なんでなんだ燈馬君。
「恨むなら来なかったあの男を恨むんだな」
いつもいつも、大事な時に限って君は───────。
「じゃあな」
燈馬君の、燈馬君の────────。
「燈馬君のバカ野郎ッ!!!!」
パァン!!!!
カン!カラカラカラカラ…
「え?」
銃…?なんで…。
「ったく、人がちゃんと来てんのに気づかねぇってどういうことだ」
「ぁ…。ああ…!」
そこにいたのは、収集のかかった最後の一人。
「「「「「燈馬(さん)!!!!」」」」」
「と、燈馬…!」ポロポロ…
「泣くな、シービー。
「何が
「わかったわかった、説教は後で聞くよ」
とエアグルーヴさんの言葉をあしらって燈馬君はずっと黒ずくめの人の方を見る。
「楽しそうだったじゃないか、俺も混ぜてくれよ」
「…」
「今の状況がまずいってか?武器はまだありそうだが」
「…」
「さっさと構えろよ、突っ立ってるだけか?」
「……」
「んじゃあ、俺から行くぞ」
「…」
「喋ったらどうなんだ?」
「……」
「碌に喋りもしねぇな、だったら行くぞ」
と燈馬君は黒ずくめの人に向かって蹴りを飛ばす。
「…」スッ
と黒ずくめの人は身体をのけぞって躱し、そのまま距離を取る。
「悪いが俺にはまだやることがあるんでな。さらばだ」
ボン!!!
と黒ずくめの人はコンクリートにボールのようなものを叩きつけ、煙が吹き出す。
「え、煙幕!?」
「チッ」ブン
と燈馬君が煙を払いのける。けど、そこには黒ずくめの人の姿がもう無かった。
「逃げた、か…」
と燈馬君は辺りを見回し始め、黒ずくめの人の姿を探す。
「シービー!大丈夫か!?」
とその場に座り込んでいるシービーさんのところにシンボリルドルフさん達が集まっていく。僕と理事長達も遅れてシービーさんのところへ行く。
「…シービー、一体何があったんだ。教えてくれないか?」
「そ、それは…」
とシービーさんの顔が沈む。余程、言いたくないことなのだろうか。
「言いなさいシービー。何があったのか、全て」
とトウショウボーイさんがシービーさんの前に立つ。そうだよね、やっぱり親からしてみれば子供が危険な目に合っていたんだから凄く心配するもんね。
「じ、実は──────。」
とシービーさんがポツリポツリと何があったのかを喋り始める。
「…そう。シービー」
「な、なに…」
パァン!!
「────ぇ」
乾いた音が夜の学園に響き渡る。トウショウボーイさんがシービーさんの頬を叩いたのだ。
「なんて…なんて、バカなことをしたのッッッッ!!!」
「お、お母様…」
「あんなところへ行くなんて、しかもそれを一人で…!!あなたはそれがどれだけ無謀なことか知っているのですか!!」
「そ、それは…」
「それとも、あなたは忘れてしまったのですか?“あなたが彼らにされたこと”を…!」
「…ッ」
彼らにされたこと?一体何があったんだ。
「…秋川理事長、この度はウチの娘が大変ご迷惑をおかけしました。誠に申し訳ございません」
「気にするな、トウショウボーイ。私はミスターシービーが無事に帰ってきてくれただけで喜ばしいことだ。本当に良かった」
「ありがとうございます」
とトウショウボーイさんは理事長に深く頭を下げる。
「では私は娘と家に帰ります。皆さん、本当にすみませんでした」
と僕達にもう一度頭を下げ、そのままシービーさんと一緒に車に乗り込み、帰って行った。
「────では、皆も寮に戻るとしよう。辺りも暗いから私とたづな、それから立花トレーナーの車を使って寮へ送ろう。たづな達もそれでいいだろうか?」
と理事長が僕らの方に向く。
「私は問題ありません」
「僕もたづなさんと同じです」
「うむ、では行こう」
と理事長を先頭に全員が駐車場へと向かう。
「あの〜、立花さん。燈馬さんはどちらに…」
「え、燈馬君ですか」キョロキョロ
とたづなさんが僕に耳打ちしてきたので辺りを見渡す。さっきまでいた燈馬君がいなくなっていた。
「…多分、帰ったんだと思います。後で連絡してみます」
出ないと思うけどね。
「わ、わかりました」
と話しているうちに駐車場に着き、ウマ娘達を乗せて寮へと送り届けたのであった。
〜とある車の中・???side〜
「なあ、遅くねアイツ」
「何が遅いだ。まだ出て行って30分しか経っていないだろ」
「そうかな〜」
と助手席で頬を膨らませて前を向く一人の男…というよりかは青年だろうか。その青年は待ちくたびれたのか、それとも待つのが嫌なのか。ずっとこの調子である。
「アンタねぇ、ちょっとは待つということが出来ないの?」
「けどよ〜」ブゥブゥ
と不貞腐れた顔をしながら男は外を見る。すると────。
「お!来た来た!!」
と外を見ていた男は何かを見つけたのか、凄く興奮している。
ガラガラガラガラ…。
「おっせぇよ〜。何してたんだ〜?」
「何ってまだ30分しか経ってないだろうが」バタン
と一人の男が車に乗り込む。その男は見るからに“青年”だった。
「まあまあ落ち着けって、2人とも。────はい、これ」
と隣にいる青年が車に乗ってきた青年に何かを渡す。
「どうも。……凄いな、これ」
「凄かったも何も鳴り止まなかったんだからな。お前のやつ」
「そうか」
と渡された物を青年はそのままポケットに入れる。
「そんなことより、何処に行くんだ?」
と隣にいる青年が先程乗ってきた青年に話しかける。
「そうだな、目的地は───────。」
と青年は答える。すると運転手は車のエンジンをかけ、目的地に向かって出発したのであった。
〜カフェテリア・ルドルフside〜
「ねぇ聞いた?ミスターシービー先輩、もしかしたらトレセンを退学するかもしれないんだって」
「私も聞いたよ。みんな噂してるよね」
「うん、なんでも───────。」
「チッ、騒がしい奴らだ」
「ブライアン、睨むのをやめなさい」
「それにしても、こんなにも話が広まるなんてね」
「ああ、余り良い事ではないんだがな」
とカフェテリアに集まっている私達は昼食を取りながら昨日あったことについて話し合っていた。
「ルドルフはどうするの?噂はウソだってみんなに言った方がいいと思うんだけど」
「勿論私もそうしたいさマルゼンスキー。けど、その噂を消す為の証拠がない」
「そうよね〜」
と私達はどうやってシービーの噂を消すか議論していた。本来なら、誰も入って来れない生徒会室で行ったほうがいいのだが時折、客人が来たりテイオーがいたりするのでテイオーには申し訳ないのだがメジロマックイーンに頼んで食堂で昼休みギリギリまでテイオーと昼食をとってもらい、その間に私達はカフェテリアで手早く昼食をとってから生徒会室で話し合うという方針になっている。
「後は生徒会室で話し合おうじゃないか。テイオーはメジロマックイーンに頼んでいるから来ることはないだろう」
「そうですね、行きましょう」ガタッ
とエアグルーヴを筆頭に他のメンバーも頷いて席を立とうとする…その時だった。
『─────続いてのニュースです。深夜1時頃、財務大臣の柏木源太郎氏の家で大臣の柏木源太郎氏と息子の勇作さんが何者かに襲われたとのことです』
────────え…。
『被害を受けた柏木大臣と息子の勇作さんはともに重症。家も半壊しているとのことです。中継を繋ぎます。〇〇アナウンサー?』
とテレビのモニターが現場のカメラに切り替わる。
『はい。こちら柏木大臣のお住まいの家なのですが、ご覧ください。家の屋根と壁、扉が壊れており家全体の原型が無くなっているかのようです』
とカメラがその家を映す。アナウンサーの言うとおり、家の壁には穴が開けられていたり、窓や扉は全壊。屋根も8割ほど壊されていた。
『未だ犯人は判っておらず、警察は建造物損壊罪として捜査しているとのことです。以上、中継でした』
と再びスタジオのカメラへと切り替わる。
「一体何があったの…」
「わからないよ…」
「だって、昨日のことよ!それなのにどうして…」
一体、この短時間の間に何があったんだ。
「おいお前ら、そんなところで突っ立ってないで道を開けろ。後ろの奴が困ってるだろうが」
「と、燈馬」
振り返ると後ろには眉をひそめた燈馬が立っており、燈馬の後ろには10人程の生徒がいた。
「す、すまない…今開けるよ」
と私達は燈馬達に道を開け、燈馬は開いた道を通りカフェテリアの定員のところに向かう。
「おばちゃん、サンドイッチ2つ」
「はいよ、ちょっと待ってね〜」
と定員は厨房へと入って行き、燈馬はその場で待機していた。
「…ねぇ燈馬君、シービー先輩のことについてなんだけど」
とスズカが燈馬に近寄る。
「シービーのこと?…あぁ、昨日のアレか」
「それでね、みんなでシービー先輩のことを話し合「悪いが、俺はパスするよ」えっ」
「そもそも、あれはシービーがバカやって起きたことなんだろ?俺達が首を突っ込んだところで何も変わりはしないさ」
「で、でもシービー先輩が退学になるかもしれないんだよ!?それにシービー先輩は燈馬君のチームメイトだし、助けなきゃダメだよ!」
「そういや、ライス達もシービーのことで自分達に何か出来ることはないか話してたな」
「そうでしょ?だから燈馬君も「だからといって俺が手を貸さないといけない、なんて話はないだろ?」だ、だけど…」
「はいお待ちど!サンドイッチ2つ、レタス大盛りね!」
と定員が燈馬にサンドイッチを2つ持ってくる。
「どうも、これお金です。ちょうどあるんで」
「はいよ、確かにちょうど貰ったからね。またおいでね!」
と定員が去って行き、燈馬もサンドイッチを持って帰ろうとする。
「待て、たわけ」
と遮るようにエアグルーヴが燈馬の目の前に立つ。
「何だ、エアグルーヴ。俺は今から昼飯を「お前、昨日何をしていた」昨日?」
「昨日、正確には昨日解散したあと何をしていたんだ」
「別に、普通に家に帰ったさ」
とエアグルーヴの問いかけに答える燈馬。すると────。
「ウソだな、本当は何をしていたんだ?」
と目を細めるエアグルーヴ。
「…別に、まっすぐ帰ったさ」
「何か隠してることがあるんじゃないのか、燈馬」
とジリジリと詰め寄るエアグルーヴ。
「貴様はすぐに隠す癖があるからな。…さあ、何をしていたんだ」
と更に詰め寄るエアグルーヴ。お互いの距離はほぼゼロに近い。
「「……」」
お互い無言の時間が流れる。もし、エアグルーヴの言う通りなら燈馬は昨日の夜に何処かへ行っていたということになる。
ピンポンパンポ〜ン〜〜♪
『高等部の風間燈馬君、理事長がお呼びです。至急理事長室に来てください。繰り返します。高等部の─────。』
「…だ、そうだ」
「…ッ」
「悪いが俺は理事長のところに行くよ。じゃあな」
と燈馬はカフェテリアを出て行った。
「…あのたわけめ、一体何を隠してるんだ」
とエアグルーヴは燈馬が歩いて行った方を見て呟いた。
「燈馬君…」
と悲しそうな顔をするスズカ。唯一協力してくれそうな燈馬に断られたんだから、落ち込むのも無理はない。
「…ひとまず、燈馬のことは後回しにして生徒会室に行こう。そして、シービーのことで私達に出来る事がないか話し合おうではないか」
と私がいうと全員が頷き、カフェテリアを出て生徒会室に向かった。私達なりに色々と話し合ってはみたが結局いい案は浮かばず、明日も集まろうとのことで解散になった。
〜理事長室・燈馬side〜
「失礼します、何の御用ですか?理事長」
「うむ、実は君に頼みたいことがある」
「頼みたいこと?なんですか?」
「実は─────。」
読んで頂きありがとうございます。
タマモクロス、遂に実装されましたね!!!Twitterでは『サイゲからのお年玉ならぬ“お年タマ”』なんてツイートがたくさんありました。自分もタマモクロスを当てて育成したいです!まあ、自分としては早くシービーが来てほしいんですけどね(笑)。
それはさておき、理事長に呼ばれた燈馬。理事長から与えられたミッションとは─────。
次回もお楽しみに!
それでは、また〜