俺の好きな人は破滅フラグがあるらしい… 作:とうふ
理由は特にないですけど……。強いて言うならオリジナル展開そろそろほしいなーって感じですね笑笑
5話もよろしくお願いします。
「ようこそ、バルスリア邸へ。カタリナと義弟のキースはもう来ているよ。メアリ、今日はカタリナを頼んだ!」
「え、ええと。私は何をすればいいのですか?」
「うん、とりあえずこちらへ」
約束通りにうちへ来てくれたメアリをカタリナ達がいる部屋に案内する。
場所は客間。そこにはたくさん積まれた
「カタリナ!もう本読んだ?」
「パラパラっとなら読んだわ!」
そして俺はメアリを見る。これの目にこめた思いは、
「今日うちの花壇に2人で花を植えてほしい。それで、カタリナに令嬢たるものを教えてあげてほしいんだ」
気づけば作業着、気づけば木の上。まるで野生児のようなカタリナ。
もちろんそのままでも素敵だか、社交界へ出た途端困るのはカタリナだから、花を愛でる優しさのあるメアリにお願いしたのだ。
カタリナに、自分は少し変わっていると知ってもらいたい。知るだけでいいんだ!
「えぇ、もちろん構いませんけど…」
やや困ったような顔をするメアリ。そうか、この2人は初対面だった。
まだ面識もないのに急にこんなこと言って、なんだこいつって思われた。俺が逆の立場だったらそう思ってるだろうし、本当失敗してしまった!
「義姉さん。挨拶」
小声でキースがそう言った。あぁ、なんと頼りになるキース。助かった。
はっ、と我に返ったような感じでカタリナが姿勢を正した。
「初めまして、カタリナ・クラエスと申します。こちらは義弟のキースです」
スカートをスイッと持ってお辞儀をするカタリナ。
頭を打って礼儀まで忘れているのかと心配していたが、よかった。
……いやでも?礼儀はちゃんとできるならあの破天荒さはなんなのだろうか。
しかしまぁ俺が言えたことではないのも事実。畑や木登りなどは俺も一緒にやってしまっている。だけど、だからこそ!ここにメアリ嬢を呼んだのだけどね。
「こっちに来てもらっていい?———よしっ。この花壇に花を植えてほしいだ、2人で。俺はキースと近くを回っているから」
「わかりましたわ。終わったら呼びますね。メアリ様、ぜひ花の良さを教えてください」
「はいっ。えっと、よろしくお願いします」
花壇は案内して2人に花の種を渡した。花の種を植えるのはおそらく早く終わってしまうが花壇もそこそこの大きさなので最低20分ってところだろう。さて、ここはメアリに頼んで。
「キース、こっち来てー」
カタリナとメアリのいた花壇から少し離れた場所まで来て、キースに近くまで来るように手招きする。
「ルビア様、どうしました?」
「今からね、こっそりあの2人を監視するんだ」
「監視……ですか?」
キースは少し驚いた顔をした。
まぁ驚くのも無理はない。監視とはあまりいいイメージがないからね。
「そう監視。あの2人の後ろの木に隠れて2人を見て、仲良くやってるかを見るの。俺が無理やり会わせちゃったからね。カタリナは女子力と友達をゲットできるといいけど」
「ルビア様は義姉さんのことを考えているんですね」
自己中と思われてた!?でも確かに自己中ではあるけど。これでカタリナが花の素晴らしさに気づいて、少し令嬢らしさが出るといいけど……。
「仲良くやってるといいね」
「そうですね」
「また来てねー!メアリ!カタリナ!キース!」
「「「はい」」」
今日の義姉さんの様子を見る限りメアリ様とは仲良くやれているようだった。馬車の中で姉さんに声をかけてみる。
「義姉さん。メアリ様と仲良くできた?」
「えぇ!今度うちに来て、
———え?
「えっとーー、姉さん。どういう会話でそうなったの?」
「うーーん。どんな感じだったかしら。確かメアリ様が植物に詳しかったから、作物がより良く育つコツを教えてほしいって私がお願いしたのよ」
「義姉さん……」
ルビア様。義姉さんは新しい友達ができましたが、植物より畑の方が勝るようです。———おそらく手遅れな気がします。
「「騎士団を設立したい!?」」
父さんと母さんが声を揃えた。
晩御飯の最中、俺は前々から思っていた騎士団の設立について話した。
そうしたら、父さんは食べ物を吹き出しそうになり、母さんは
「うん。人数は10人程度でいいんだけど……」
「あのね、ルビア。騎士団を作るのは簡単じゃないんだ。まず王様に許可をもらい、試験を行う。それに合格してやっと騎士団として成立するんだ。他にも色々———」
「父さん、俺もわかってるよ」
父さんの長引きそうな話を区切って俺が声を出した。
もちろん俺もバカじゃない。騎士団を作ることがどれだけ大変かも2割くらいならわかってる。
「はぁ、何で作りたいと思ったんだい?」
父さんはため息をつくと俺に理由を聞いてきた。
ちなみにさっきから静かな母さんは背もたれにもたれかかりながら気絶中だ。あのバランス力は尊敬。
「簡単に言うと———-」
「簡単に言わないでほしいかな」
「じゃあ長くなりますけど……」
そうして気絶した母さんを横目に俺は話し出した。
好きな子ができて、そこの子を守りたい。自分じゃ目の届かないところを作った騎士団に守ってほしい。
その子の周りには危険が多いのか?と父さんに聞かれた時は、その子は問題ごとに巻き込まれやすいと誤魔化しておいた。
でも実際に嘘ではないだろう。破滅フラグってやつはカタリナにとっての予期せぬ問題ごとである訳だし。
「まぁ、わかったけど、いやわからないけど。考えておくよ。期待はしないでくれ。ルビアは騎士団の予算とか適した人材とかについて考えておくこと。あと、ルビアはまだ7歳。すぐには作れないからね」
「わかった!ありがとう父さん!」
一通り話が終わると父さんは、気絶した母さんもお姫様抱っこで抱え上げて寝室まで連れて行った。なんとスマートな動き。見習わなければ。
まず、騎士団設立した後の経費について考えてみるか。
うーん。お給料をどうやって出すかって事だよね。
俺が月にもらってるお小遣いじゃ絶対に足りないし、貯金から出すにしてもすぐに底についてしまう。騎士団の設立は早ければ早いほど嬉しいけど、動き始めるのは俺たちが15歳になったらでいい。
うーん。無償で働いてくれる人いないかなぁ。衣食住の補償と交換に騎士団に入ってもらうとか。と、なると衣食住に困ってる人がいいか。
正直、剣が全く使えなくても8年あればそこそこの腕前に上げれる自信がある。まぁ、俺が教えるより
「他国の孤児……とか?」
衣食住には困ってるだろうし、他国では人身売買が盛んな国もある。結構いいんじゃないだろうか。とりあえずお金問題は衣食住と交換ってのでいいかな。俺の貯金ならうちの庭に寮を作るくらいはできるし。
「次の問題はどうやってカタリナを守るか」
カタリナにはバレたくないのが大前提。となるとカタリナの行動範囲に置いておく必要がある。
クラエス邸、お城や俺の家。正直この辺はキースが近くにいるだろうしなんとかなる気がする。
危険なのは下町かな。最近のカタリナはよく下町に遊びに行く。俺もジオルドを連れて行ったことがあるから危険な場所ではないことは分かっている。そもそも我が国ソルシエは治安がとてもいいから滅多に問題は起きない。
でもやっぱ心配なんだよなぁ。
騎士団は10人構成って決めてるから、1人はクラエス邸の御者ではどうだろう。カタリナの移動は常に馬車だから基本的に一緒に行動することができる。
あと9人。うーん。決まらねぇ。後で決めよう!
「最後は
俺の家、バルスリアは今は公爵家であるけれども元を辿っていくと伯爵家である。ではなぜ爵位が上がったのかというと、それは俺のじい様が関係する。
ソルシエは今でこそ平和で治安も良いが前国王が亡くなった直後の継承争いはおよそ2年に渡って行われた。元々前国王は女性にだらしなく、王位継承権を持つ子供が多くいた。
本来ならば前国王の指名で新しく決まる国王だが、誰も指名せず亡くなってしまった為、王位をめぐって行われる継承争いの被害は日に日に大きくなっていったのだ。
そこに俺のイケてるじい様が今のソルシエの王にこう言ったらしい。「貴族の争いを止めてみせる。代わりに貴方が王になるんだ」と。
こうしてじい様は貴族たちを、ちぎっては投げちぎっては投げ、被害を最小限に抑えて継承争いを止めたのだ。
もちろんこれは公になっていない。現国王が表向きには『商業の発展に大きく貢献した為』と言い爵位が公爵になったのだ。
これが現国王が王位についた裏話。俺の家が公爵家になった秘話だ。
そまそもなぜ、じい様は継承争いを止めることができたのか。それはじい様の剣の腕が超一流だったからだ。元あるセンスを極限まで鍛え上げたその実力。それを使って、殺さず生かさず———王位継承権を持つ王子たちを田舎へと飛ばしたらしい。もちろんそれに加担した黒い貴族たちには爵位剥奪や降格。また他国に飛ばしたらしい。
なんてパワフルなじい様だ。
そして俺の剣の先生はパワフルじい様。今は王都より南にある、一応ソルシエ王国の港町オセアンに住んでいる。オセアンは海の近くに栄えている町でじい様はそこに隠居しているのだ。まぁ隠居と言っても身分を隠してただのおじいちゃんをやっているだけだが。
俺は定期的にオセアンに行って剣を指導してもらっている。
「父さん!1ヶ月くらいオセアンに行ってくる!」
「ちょっと待て!!」
父さんの部屋に入ってそのまま出ようとすると父さんに引き止められた。
ちっ。このまま小言を言われる前に行こうと思ってたのに。
「なんですか?オセアンまで、すぐに行きたいのですけど」
「オセアンまでは半日くらいだろう?ルビア、母さんの胃はそんなに強くないんだぞ。次は何をしでかすつもりだ?」
父さんはこの前の騎士団のことで母さんが倒れたから、じい様に迷惑をかけてこれ以上母さんの胃に痛いことをしないでほしいということなのだろう。
俺はただ、騎士団ができたときの指導を頼みたかっただけなのに……。
それに俺自身のレベルアップの必要だから特訓をしてもらおうかなって。
「はぁ。母さんにはなんて言うつもりなんだ?」
「えっとー、じい様のところに遊びに…」
「それで許可が出る訳ないだろう」
「それは……まぁ」
えーー、じゃあどうすればいいのか。うーん。えーー?もう夜にこっそり行くか?それもいいね。楽しそう。
「———はぁ。なんとか父さんから言っておく」
おぉ!さすが俺の父さん。わかってるぅ。荷物はもう準備できてるし、メイドは俺が0歳の時から一緒のトルが付いてきてくれるし。
「オセアンはエテェネルとの貿易港だ。王都より治安が良くない。くれぐれも一人にならないこと。父さ——じい様の家に着いたら必ず手紙を書いて送ること。毎日手紙を送ること。勉強しっかりすること。……お小遣いはじい様にもらうこと。これを絶対に守るんだよ」
「うん!行ってくる!」
小言を言われたがこれは重要なことなので頭の中にしっかり入れておく。
エテェネルは今現在王位継承争いが行われていて国政が乱れている。その国との貿易港なのだから危険な人物が来かねない。気をつけなければ。
でも!久しぶりのじい様だ!楽しみっ!!
『カタリナ・クラエス嬢へ
私は1ヶ月ほどオセアンに在住するお爺さまの元へ行く為、しばらく会えません。
会えない間も私は貴方を想っています。
定期的にお手紙も送らせていただきますので、それを読み、貴方も私のことを想ってくれると嬉しいです。
貴方のことを想う ルビア・バルスリア』
「え……義姉さんその手紙って…」
「あぁ、ルビア様からよ。旅行かしら、羨ましいわ」
「い、いや。そうじゃなくて……。「貴方を想っている」って?」
「あぁ。多分1ヶ月会えないから遊べなくて寂しんじゃない?ルビア様も子供よねー」
「え?え?いや、うん?」
キースはライバルが増えた事に驚きを隠せず、義姉の鈍感さにも驚きを隠せなかった。
「まぁ、私も(木登りする相手がいなくて)寂しいけど…。キースもジオルド様もメアリもいるし。私からもルビア様に手紙を送ろうかしら」
「え!?義姉さんも寂しいって?いや、僕も寂しいけど……え!?」
さらにカタリナの発言にキースはそのままバク転しそうなほど驚きそうになった。いや、バク転した後バク宙を綺麗に決めて2回宙返りまで決めれそうなほど驚いていた。
1番カタリナとの付き合いの長いルビアは誰よりも強敵となるだろう。
「「カタリナ様ーー!」」
「あっ!ジオルド様とメアリだ!さぁキース行きましょ!」
「う、うん」
この件をライバルであろう2人に言うべきか言わぬべきか……。キースは少しの間考える。
結論は『言う』最大のライバルになりうるカタリナの幼馴染。敵の敵は味方とはまさにこの事だった。
はめふらとの系統違い感がすごい……。
次回からはパワフルじい様ですね!楽しみだなぁ!
あっ、パワフルじい様はオリジナルキャラクターですので。
アニメに登場していない情報として、オセアンはソルシエ王国の町の名前です。エティネルはソルシエ王国の近隣国の名前です。
騎士団設立の話ってどのくらいの長さがいいですか?
-
しっかり、がっつり
-
そこそこ、深く
-
さくっと、ちゃちゃっと