ReviseダンガンロンパXX《ダブルクロス》 作:ナーガ工場長
ーーラウンジ。
「ここがラウンジかぁ。凄く広いなぁ。」
案内されたラウンジはとても広く、大きめの円形テーブルと座椅子がいくつか設置されている如何にも『ラウンジ』というイメージの部屋になっていた。
そして、この部屋には既に大勢の人達が集まっていた。
そこへ、
「おや、見かけない顔で御座いやすねぇ。失礼ですが貴方は…?」
『…あっ!もしかしてあなたが最後のカプセルに入っていた人デスね!これでぴったり16人!数も一致していマス!』
「ふぅん、貴方が最後の1人…。あの中にいたのは女の子だったのね。」
「あらあら…随分と可愛らしいお方ですわね。うふふ。」
「キミ…頭ぶつけてない?大丈夫?」
私が目に入った人達が一斉に集まってきて声を掛けてきた。
「あ…あのっ!私、『超高校級の声優』の湊優奈って言います!状況がさっぱりわからないんですけど…。皆さん、よろしくお願いいたします!!」
「お前らちょっと悪いけど、湊に自己紹介してあげてくれねーか?」
『モチロン、構いまセンよ!自己紹介は何回やっても飽きまセンし!じゃあ、早速アリアから始めてもいいデスか!?」』
「えぇ、いいですよ~。」
『では!ピ〜スピ〜ス!『アリーちゃんねる』でお馴染み、アリア・インジェクションデス!よろしくお願いしマス!!』
「………え!?アリアってあのアリアちゃん?」
『イエスイエス!あのアリアデス!この度、『超高校級のアフィリエイター』として皆さんと一緒になりまシタ!』
「うわー!本物だ!わたしいつも動画見てます!………でも、どうやってここにいるの?」
『どうやって………といいマスと?』
「だって、アリアちゃんって『AI』だよね?なのにちゃんと動画内での姿だしなぁって思って。」
………そう、アリアちゃんはただのアフィリエイターじゃない。AIだ。動画内での姿もあくまでCGでモデリングされたバーチャルモデルのはず…なのに動画内での姿そのままで目の前にいる。
『ウフフ~驚く事なかれ!なんとこの度、AI史上初の市民権を獲得した偉業を称えて、スポンサーさんとマスターのご協力の下、この身体を作ってもらったんデス!ボイスもサンプリングしたものを使ってマスし、肌の質感もほぼ人間なんデスよ!』
「そ、そうなんだ!すご~い、ほっぺの感触も本物みたい!」
『うふふ~かんひょくはないから、くしゅぐったくはにゃいデシュけどね~。…自分の足で歩いてみんなと話せるなんて、アリア感動で泣きそうデス!……まぁ、涙が出る機能はないんデスけどね!』
「おおっ出た!AIジョーク!!」
『よし、アリアは終わりまシタ!次の方、どうぞデス!』
「では、次はあたしがやらせてもらいましょうかね…。名前は
「飛燕亭…ってもしかしてあの
「流石に名前は聞いたことありやすよね。その通りでございやす。まぁ、まだまだお師匠には遠く及びませんがね。」
「う〜ん、でも相当凄いと思うんだけど?」
「……ところで、飴は欲しくありやせんか?」
な、なんで急に飴?
「じゃ、じゃあ貰おうかな。」
「では、どうぞ。……さて、話を戻しやすがあたしにとっては満席にする事など所詮、通過点にしか過ぎない。その程度で凄いなど…それは
「ふ、ふーん…。ん?」
「どうしやした?」
「
「・・・ククク。いやー、どうやらあなたをみくびっていたようですね!まさかあたしのダジャレに気づくとは!見る目がありやす!」
ま、まさかのダジャレ好きと来たか…。なんか勝手に気に入られちゃったけど、結果オーライ…なのかな?
「兎も角、改めてよろしくお願いしやす、湊嬢。」
「じょ、嬢?」
「嗚呼、あたしなりの呼び方でありやす。深くは気にしないで下さい。」
い、色々と一筋縄ではいかなそうな人だ…。
「こんなところでいいでしょう。…では、お次は?」
「ではではわたくしが~。初めまして~『超高校級のオカルト研究部』
「お、オカルト研究?」
物凄いぶっ飛んでる才能だったから思わず聞き直してしまった。
「えぇ、降霊術や呪術、それからオーパーツ等の研究を少々嗜んでおりまして~。そういったご縁でこの才能を授かりましたの~。」
な、何を嗜んでるって?
「へ、へぇ…それはすごいなぁ。」
「でしょう?ですが、この才能少々不満ですわね~。」
「何でなの?」
「わたくしは冥界の死者の方々との対話することが生まれついた使命として与えられた『冥界の使者』でありますのよ。それなのに『オカルト研究』などという軽い言葉で片づけるのは不満なのですわ~。うふふ~。」
不満なのになんで笑ってんの!?笑顔が張り付いていて逆に怖いよ!
「ところで、湊さん。先ほどから気になる事があってお伝えしたい事があるんですよ~。」
「な、何?」
「あなた様の顔に不吉な相が出ていますの~。信じるかはお任せしますが、お気をつけくださいませ~。」
「そんな恐ろしい事を緩い雰囲気で言うの止めてよ!?」
多分、わたしをからかうために言った冗談…だよね?
「はいは~い!次はお姉さんが挨拶してもいいかな?…こほん。こんにちは~!お姉さんは
「ドルフィントレーナー…ってことはイルカの調教をするの?」
「さっすが、よくわかったね優奈ちゃん!いつもは水族館でイルカちゃんのトレーニングなんかのアルバイトをしてるんだ~!」
「すご~い、かっこいい!」
「えへへ~そういわれると照れちゃうな~!早くトレーニングしたのになぁ…グスン。ムサシ、コジロウに会いたいなぁ…。」
「ああぁ…。泣かないで、浦沢さん。」
「グスン………優奈ちゃんは優しいね。ちょっと恥ずかしいところ見せちゃったかな、困ったことがあったら何でもお姉さんに言ってね!優奈ちゃん!」
「は、はい!」
『お姉さん』って言い方、まるでショーの司会の人みたいなしゃべり方だな。水族館で手伝いしてるんだったらショーもやっているだろうし、その癖…みたいな感じかな?
「…じゃあ、次はボクが挨拶しようかな。」
次に、声を上げたのはちょっとひ弱そうな男の子だった。
「………って君大丈夫!?頭とか腕に包帯巻いてるけど、ケガしてるの!?」
「う、うん大丈夫。ケガ…してると思うけど痛くないから。」
「そ、そう?ならいいけど…。」
「気を使ってくれてありがとう。えっと………ボクは
「思う?…ってどういう事?」
「ボク…記憶がないんだ。自分の才能ってのもよく分からなくて…。それにどうやらボクの記憶は3日しか保たないみたいなんだ。」
「そ、そうなの?」
「うん……。このノートにそう書いてあったんだ。……だから、覚えてるうちに見たこと聞いたことを全部このノートに書いてるんだ。…皆の迷惑になりたくないし。」
「…ねぇ、ちょっとノート見せてもらってもいい?」
「うん、いいよ。」
不知火くんに見せてもらったノートにはわたし達の似顔絵と簡単なメモが添えられていた。
わたしの項目には『湊優奈さん、優しい人』と書いてある。
「そんなに優しいかな?…わたし。」
「初対面の人を気を使えるのは中々出来ないし、優しい人だと思うよ。」
「え、えへへ…照れちゃうなぁ。…え、えーと…絵うまいね。」
「そう、かな…。ありがとう。」
…不慣れな感じで笑っている不知火くん、なんか可愛らしいな。
「不知火君、そろそろいいかしら?」
「あ、五月さん。ごめん。」
和やかな雰囲気に突如、大人びた人が割り込んできた。
「空気を悪くしちゃったかしら、だとしたらごめんなさい。後ろが支えてるかなって思って…。」
「だ、大丈夫だよ。気にしないで。」
「そう?ならよかった。……さて、自己紹介させてもらおうかしら。私は
「蒐集家って…具体的に何をするの?」
「具体的と聞かれると難しいわね…。私はただ、集めたいものを集めているだけなの。コイン、切手、変わったのだと何かに関する知識、なんてのも集めてたわ。」
「ふぅん…。」
「でも、そんなことしてたら勉強を疎かにしちゃってね…。留年しちゃったの。」
「そ、そうなんですか。」
「たぶん2つくらい年上だけど、まぁ気にしないで。ため口で構わないわよ。」
「そう、じゃあお言葉に甘えて…。よろしく、五月さん!」
「は~い。よろしくね♪」
「さて、次はあたし…。」
と、次の子が言いかけたときに
ガタン!!
という大きな音が部屋に響いた。
音のした方へ目をやると紫のパーカーを目深に被った小柄な子がこちらを睨んでいた。
どうやら彼が椅子を蹴ったみたいだ。
「何よ。今あたしが自己紹介するとこだったのよ。邪魔しないでくれる?」
「うるせェんだよガキどもが。何呑気に自己紹介とかしてやがる。」
「どうせアンタはする気ないでしょ。部外者は黙っててくれる?」
「イライラすんだよ…。ガキどもの仲良しごっこなんて見てるだけで虫唾が走る。テメェら全員殺すぞ?」
「はいアンタの発言、脅迫罪ね。次は何の罪を重ねるのかしらね?…おチビさん。」
「あァ?チビだと?…ぶっ殺すぞテメェ!!」
突如ブチ切れたその子は、なんと拳銃とナイフを取り出した。
けど、彼女は全く怯まず、
「はい、銃刀法違反ね。脅迫罪と銃刀法違反、それからこれまでのアンタの犯罪歴を全部合わせたら余裕で無期懲役ね。この『超高校級の検事』、
「………チッ!ほざきやがれ!この『宇宙船』ん中で法律なんて意味ねェだろうがこのアマ!」
「アンタこそ粋がってられるのもこの『宇宙船』の中だけよ。ここから帰ったら即、アンタを刑務所に入れてやるわ。」
…うん?今何て?
「テメェ、やっぱ殺して…」
「やめたまえ、ガント。」
「…!レオ……。」
「君は頭に血が上りやすすぎる。少し冷静になりたまえ。」
「…チッ。」
横から仲裁に入ったトレンチコートを羽織った赤いスーツの人に諭された彼は少し落ち着きを取り戻した。
直後、彼は慣れた手つきで煙草を咥えて、ライターで火をつけた。
「煙草…。未成年者の喫煙は違法よ。」
「いちいちうるせェな…。」
「ガント、少し席を外そう。周りにも迷惑だ。…私の連れが迷惑をかけたようで申し訳ない。しばらく席を外してくるよ。」
そう言い残して二人は、ラウンジから姿を消した。
「全く…これだから犯罪者は。」
「えーと…八神さん?」
「何よ。」
「色々聞きたいんだけど、まずあの二人は…?」
「…小さいほうが『超高校級の武器商人』、
「確か、2年位前のアメリカで起こった暴動を止めた人…だよね?」
「そ。英雄サマもいるんだから驚きよね。」
「でも、お仕事とか大丈夫なのかな?」
「アイツが言うには『長期間の不在も織り込み済み』だって。」
流石デキる男は違うなぁ…。
「それからもう一つ聞きたいんだけど…。ここ、『宇宙船』なの?」
「あら、アンタ知らなかったの?…そうよ、今あたしたちがいる場所は『宇宙船』。」
「・・・・噓・・だよね?」
「嘘だと思うならそこの窓覗いてみなさい。現実が飲み込めると思うわ。」
そう促され八神さんが指さした先にある窓へ歩いていき、恐る恐る窓を覗く…。
窓の先には…
真っ暗な闇……その中に誰もがよく知る青い星…。
“地球”が浮かんでいた。
「う・・・・・そ・・・・・・・。」
あまりに衝撃的な光景に眩暈がして、足がふらつく。
「み、湊嬢。大丈夫でございやすか?」
「な、なんとか…ね。でも、ますますわからないよ…。なんでわたし達はこんなところにいるの?」
「さっぱりね。…でも、さっき放送あったでしょ?ほかに誰もいないし、間違いなくあの人物が犯人よ。…ったく、こんだけの大人数を宇宙船に閉じ込めるなんて大それたことをするわね。監禁罪でしょっぴいてやるんだから。」
「でも、本当に宇宙に行けるなんて嘘みたい!宇宙飛行士でもなんでもない一般人の私たちがよ?まだまだ謎の多い宇宙…に行ける日が来るなんて…。あぁ…夢じゃないわよね…?」
「分かるぜ五月!オレなんかテンション上がって叫びたいくらいだぜ!『宇宙キターー!!』ってな!!」
五月さんとレイくんもう仲良くなってる…。シンパシーを感じるのかな。
そんな話をしていると、待っていたといわんばかりのタイミングでまた放送が鳴り響いた。
『皆さんお待たせしましたー♪これより当宇宙船『ノアの方舟』の船長と添乗員の挨拶を行います♪そのまま正面の壁にご注目ください♪それから、斧矢さんとロイさんは早急にラウンジにお戻りくださーい。』
「さっきと同じ声……ですわねぇ。」
「この宇宙船の名前は『ノアの方舟』って言うんスね。」
「『ノアの方舟』……神話において大洪水から1部の人間と動物たちが逃げるために作られたものですわね。もしや地上の方々はお亡くなりにでもなったのかしら。」
「ひぃぃ!さらっと恐ろしい事言わないでくださいよ!」
「…………斧矢とロイがいないの、どうやって知ったんだろ……。」
「カメラで見張ってたんだろ。んな難しい事じゃねえよ。」
そこへ、斧矢くんとロイさんが放送を聞きつけて戻ってきた。斧矢くんはあからさまにこっちを睨み付けている。
「……また会ったな。……チッ、挨拶だかなんだか知らねェがこれから大事な取引があるんだ。閉じ込めたやつをぶっ殺して帰ってやる。」
「ガント。」
「はいはい、わりィな。」
全員がラウンジに戻ってきた……その直後に部屋が真っ暗になった!
「く、暗!なんだなんだ!?」
「停電っスか!?」
「アハハ!サーカスの開始直前を思い出すなぁ!……多分演出だよ。盛り上げるためのね。」
「……猿渡君、どさくさに紛れて胸を触らないでくれるかしら?」
「ガタガタうるせェぞガキども!たかが停電で騒ぐんじゃねェ!!」
そして正面の壁に光が当たったかと思うとそこにはスピーチ台のようなものが置かれていた。
「…スピーチ、台?いつの間にあんなものが…?」
「……あっ!何か出てきますよ!」
突然現れたスピーチ台。
そこに現れたものは…
身体の半分が白と黒に分かれた奇妙なカラーリングのクマだった。
「…え?」
「うぷぷ〜。いや〜お待たせしました!そしてこっちでは初めましてだね!やっぱり主役は遅れてくるモンだよね!」
「ぬいぐるみ……⁉︎なんで喋ってやがる⁉︎」
「ぬいぐるみじゃあないんだな〜コレが。ボクは“モノクマ”!この『ノアの方舟』の船長なんだよ!……改めましてオマエラ!よろしくお願いします!!」
「……よ、よろしくお願いします?」
「………湊、挨拶なんかせんでよか…。」
「アンタ、ふざけてるんですか!ぬいぐるみが船長な訳ないでしょ!!早く、姿を見せなさい!」
「うぷぷ…。姿も何もこれがボクのありのままの姿だからね〜。」
「テメェ…俺らを舐めてんのか?これ以上、バカにしやがるってんなら無理矢理でも正体を引きずり出してやる!」
「お、おい!テツ!!」
テツくんがずかずかとモノクマの方へ歩いていき、殴りかかった…。
…だがーー
ーースカッ。
「………なっ!?」
テツくんの拳はモノクマには当たらず、その身体をすり抜けて空を斬った。
「……ど、どうなってやがる!?」
「ざんねーん!実体がないから当たりませーん!」
「ば、バカな!俺様は確かにお前を殴ったぞ…⁉︎」
『実体がないって…。どういう事デスか⁉︎』
「さぁねー。ソリッドビジョンシステムかな?」
「まさか……“ホログラム”か?」
「ホログラム…って何スか?」
「『立体映像』ってやつだ。SF映画なんかで空中に映像が浮かび上がるシーンがあるだろ?あれの事だ。」
「そのとーり!こっちだって登場の度に毎回毎回殴られるの嫌なんだよ!だから今回はホログラムを使用したリモート挨拶をさせてもらいました!これでソーシャルディスタンスも完璧に取れて安心だよね!」
「クソッ…。ふざけたマネしやがって…!」
「ふざけたマネ…?これを見てもそう言えるかな?」
そう言ってモノクマが構えを取った直後、指先が一瞬光った。
「…え?」
光った所から真っ直ぐ直線になった先でポッカリ穴が空いていた。
「ボクへの暴力は一切禁止。今回は警告だけに留めておくけど、今後は容赦なく罰を与えさせてもらうよ。」
先ほどの光…レーザーを放ったドローン、他にもマシンガンやボウガンを装備した大量のドローンがわたし達を取り囲んでいた。
「……冗談、ではなさそうだね。モノクマと言ったか。君の目的は何だね?これだけの大人数を誘拐して一体何を企んでいる?…金か?復讐か?」
「お金?復讐?うぷぷぷぷ…。そんなチープなものよりもっとバイオレンスでエキサイティングなゲームをするためにオマエラはいるんだよ!」
「『ゲーム』……?」
「そう!目が覚めたらそこは謎の宇宙船…。当然、オマエラはここから帰りたいよね?そ・こ・で!ここから地球に帰るためにある事をしてもらいます!」
「そ、それは何でございやしょうか?」
「誰かを殺す…だよ。」
『…えっと……アリアの調子が悪いのでしょうか?よく聞き取れなかったのでもう一回言ってもらえますか?』
「も〜うわかってるクセにぃ〜。“コロシアイ”だよ!コ・ロ・シ・ア・イ!!」
「コロシアイ…ですって?」
「そう!殺し方は一切問いません!毒殺焼殺爆殺圧殺絞殺斬殺感電殺溶殺…。好きな方法で好きな人物を殺した人を地球に帰してあげます!!」
“コロシアイ”…そんなバカげた事を本気でやらせるつもりなの?
だが、1人呑気に一服している乗り気な人物が…
「……フゥ。なんだよそんな簡単な事でいいのかよ、つまらねェな。まぁいいビジネスの為だ、テメェらには犠牲になってもらうとするか。……レオ以外の奴は全員横に並べ。ぶっ殺してやる。」
「…………アンタ、本気…?」
「本気に決まってんだろ。オラ、さっさと並べ。一人ずつ脳天ぶち抜いてやる。それとも、死に方にリクエストでもあるのか?」
「はいはいストーップ!まだ説明は終わってないよ!」
「んだよ。まだあるのか?」
「当たり前だよ!こっからが本番なのに…。こういうのを『何はせっかち』って言うんだっけ?」
「知らねェよ。」
「…ゴホン、誰かが誰かを殺す…。それは即ち、事件が起こったということになります。そこで、オマエラにはその犯人を見つけるために“学級裁判”を行ってもらいます。」
「“学級裁判”…………っスか?」
「学級裁判では『誰がクロか?』を議論してもらい、その議論によって導きだされた人物が正しいクロであれば、クロだけがオシオキ。でも、間違った人物をクロだと指摘しまうと…クロ以外の全員がオシオキされ残ったクロのみ、晴れて地球に帰る権利が与えられます!以上が学級裁判のルールとなります!」
「な、何よそのルール…。」
「ところでさぁ、今の説明で出た“オシオキ”ってなに?」
「“オシオキ”…………それはズバリ、『処刑』の事です!」
「『処刑』とはつまり、あの処刑の事でしょうか~?」
「正解!オマエラを裁くのに相応しいスペシャルなオシオキを用意してるよ~!」
く、狂ってる………。
「『ここから出るために誰かを殺す、そしてその犯人は死ぬか生還するか』…その為に裁判をする?ふざけないで!こんなの裁判でもなんでもないわ!!ただの殺人教唆よ!!」
「うぷぷぷ~。そう思うならボクを訴えちゃう?『あなたを監禁罪と殺人教唆で訴えます!』って?」
「…うっ……!それは…!」
「……出来るわけないよね?ここにはキミ以外弁護士も裁判長もいないもんね?…………いいかい?
ここではボクこそが法律なんだ。その“法律”に逆らうってことはどういう事かわかるよね?」
「・・・・くっ・・!」
「そうそう、それでいいんだよ!みんな素直で嬉しいな!」
「では、改めて!これより『コロシアイ宇宙旅行』の開始を宣言します!以上、みんなかいさ…………」
『ちょっと待ったーーーーーーー!!!!!」
モノクマが解散させようとした瞬間、別の声が響いた。
わたし達の声じゃない…。この声はさっきから放送している声だ。
『酷いよお兄ちゃん!わたしを差し置いて勝手に話を進めるなんて!』
「あれぇ、いたの“モノロップ”ちゃん?」
『いたよ最初から!』
「気付かなかったなぁ、姿がみえないからさ。」
『見えないって…お兄ちゃんわざと言ってるよね!?』
「うぷぷ…。冗談冗談、ずっと気付いてたよ。だってかわいい妹だもん!」
『お、お兄ちゃん……!』
「じゃあ、モノロップちゃん!みんなにご挨拶してあげなさい!」
『はーい!……では、皆さん!お手元のモノドロイドツヴァイにご注目ください!』
「モノドロイドツヴァイを…なんで?」
「ま、まだ何か来るの…………?」
女の子の声に促された通りに腕に付けられたモノドロイドツヴァイを見ているとーー
ーーそこにはモノクマと同じくホログラムによって映し出されたかわいらしい女の子の姿があった。
モノクマと同じく白と黒を基調としたウサギの耳を付けた見た目をしている。
『お、女の子…デスか?』
『皆さんこんにちは!わたしはノアの方舟添乗員兼ライフサポートシステムの“モノロップ”って言います!皆さんにお配りさせて頂いたモノドロイドツヴァイを通して生活のサポートをさせてもらいます!これから楽しくコロシアイが出来るように頑張りましょうね!』
「というわけでオマエラの生活はそのモノロップちゃんがサポートするからね。みんな仲良くしてあげてね!」
「ふざけんな!外しやがれ!」
『だ、ダメですよぉ!外そうとしたら…………ドカン!ですよ!!』
「……え?」
『ひ、ひどいですよぉ…………。私は皆さんのお手伝いをしたいのに……!モノドロイドツヴァイを壊す、外すのは厳禁!生活のルールにも書いてるのでちゃんと見ておいてください!!』
「これでボクたちの顔合わせは以上かな。では、オマエラ!長い付き合いになると思いますがよろしくお願いいたします!」
…………そう言い残してモノクマは消えてしまった。
何もわからないまま、全ては始まってしまった…………。
ーー
【プロローグ Hello,New World! END】
【声優】湊優奈
【機械工学部】鈴木武怜努
【物理学者】鬼滅羅鉄心
【拳法家】竜胆うらら
【スナイパー】極門霞
【曲芸家】猿渡遥
【陸上選手】轟豪
【アフィリエイター】アリア・インジェクション
【落語家】飛燕亭焔真
【オカルト研究部】叉刃兎ひとみ
【ドルフィントレーナー】浦沢夏海
【???】不知火大翔
【蒐集家】五月真宵
【検事】八神秋日
【武器商人】斧矢銃刀
【大統領】ロイ・レオンハート
残り:16名
To Be Continued...
ーー
【アイテム獲得!】アークライセンス
プロローグを終えた証。
ノアの方舟の乗組員にのみ与えられる許可証。
世界に16個しかないものらしく、これがないと乗組員だと認められない。
これにて、プロローグ終了となります。
次は名簿を予定しています。