イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

22 / 73
先に言っときますが、タイトル詐欺ではないです。

前回の半田出戻りについてツッコミが入りまくりました。
あれに関しては普通に筆者のガバでございますね。
現実のサッカーとあの超次元サッカーとで一緒に出来るのかとは思いはしますが、それは主にジャッジスルーとかゴールずらしとかの必殺技に対してで、あれに関しては普通にルールの範囲内ですからね。
ゲーム、とくに無印じゃ前半中に交代して、後半始まる前におでんで全快させてまた投入ってやってたんで、それに引っ張られましたね…
こういうガバがまた起こってしまうかもしれませんが、その時は生暖かい目でツッコミを入れてくれると幸いです。

そのお詫びって訳ではないんですが、後書きにちょっとした予告を書くのでそれ関連と、ちょうど3回目のワクチンの副作用が治りかけだったのとで、連日投稿になります。次回はもう少し時間がかかりますけどね。


いざ、雷々軒へ

秋葉名戸との試合が終わった翌日のこと。

試合前に大谷と雷々軒に行くという約束を果たすため、出掛ける準備をしている。

 

 

「まあ、2人分ぐらいは出せるな。それぐらいの小遣いはあるし」

 

「真一!サッカー部の大谷さんから電話来てるよ!」

 

「えっ、大谷から?すぐ会うはずなのに、なんかあったのかな」

 

「とにかく、急ぎの用みたいだから、早く変わりな!」

 

 

母さんから電話を渡される。急ぎの用って、なんだろうな。

 

 

「もしもし、大谷?どうした?」

 

『は、半田くん……半田くんには、まだ連絡行ってない…?』

 

「えっ。連絡ってなんのだ?その様子じゃ、只事じゃ無さそうだけど」

 

『……………』

 

「……大谷?」

 

『……ふ、冬海先生が……』

 

「冬海が?」

 

『冬海先生が、車に跳ねられて、病院に運ばれたって……』

 

「…………………………は?」

 

 

 

 

 

 

 

その連絡を受けて、稲妻総合病院を向かうと、土門が病室の前に立っていた。

 

 

「半田だけで来たか」

 

「大谷に言われて、な……他のみんなは?」

 

「……円堂だけ、後から来る。大勢で来るのも、よくないからな」

 

「…………冬海は?」

 

「命に別状は無いらしい。まだ目覚めないけどな…」

 

「………」

 

「……跳ねられる前に、冬海先生から連絡があったんだ。総帥からの指示で、帝国へ来るよう言われたみたいで」

 

「…………総帥?」

 

「……ホントはみんなの前で言いたかったんだけどな。円堂が来た時に、全部話すよ。それで、自分に何かあったら、半田にこれを渡せってさ」

 

「これって…手紙?」

 

「半田だけで読んで欲しいらしい。むこうに待合室があるから、読んで来てくれ。円堂が来たら、誤魔化しておくからさ」

 

「………分かった」

 

 

 

 

 

「冬海のやつ…オレに何を……?」

 

 

待合室に着いて、冬海が書いた手紙を読む。

 

 

『これは半田くんが読んでいますね?土門くんは勝手に読むような人ではないでしょうから、それを前提として書きます。

貴方も分かっているでしょうが、私もキミと同じく、未来から戻ってきた人間です。』

 

 

……やっぱり、そうだったか。でなきゃ色んなことが説明つかないもんな。

 

 

『過去に戻れたらと思ったことは一度も無いワケではありませんでした。影山に捨てられ、落ちこぼれたり、校長の座から失脚したりと、色々ありましたからね。

ただ、私が気付いた時には、目の前に入部届けを持って叫んでいる円堂くんがいたんです。酷い言い方なのは理解してますが、目の前に悪魔がいたのと同義でしたよ。』

 

 

……………まあ、たしかに冬海からしたら、いっそのことサッカー部と一切関わらなかったら、平穏に生きていけたからだろうからな。

しかも円堂が叫んでるってことは、サッカー部は無いってことを伝えた後だったのか…アイツからしたら、最悪なタイミングに戻っちゃったのか。

 

 

『………まあ、この辺りはキミにとってどうでもいいことでしょう。

問題は、私の行動がキミからしたら、異常であったことについて。

前にも言ったかもしれませんが、私は今までマトモな教師として立ち回ってきました。

正直、キミ達に負い目がないと言うのは嘘になりますが、最終的に負けると分かっている影山に着くぐらいなら、キミ達という勝ち馬に乗った方がいいという、それだけのことです。』

 

 

…………。

 

 

『………ですので、私のことは心配なく。することも無いでしょうが、念の為です。

目を覚ますか、あるいはそのまま死んでしまうかまでは分かりませんが、影山に逆らい続けて来ましたからね。

マトモな教師として立ち回って来たこの1年とちょっとは、悪く無い時間でしたから。

帝国に勝つなら、響木正剛の力は必要です。

キミも理解してはいると思いますが、円堂くんと共に、雷々軒へ行くことですね。

キミの目的は、私も理解してるつもりです。

世界へ行くなら、こんなところで負けていられないでしょう?』

 

 

…………なにが、勝ち馬に乗りたかっただけだ。

バレてないとでも思ってるのか。アンタが、オレ達が優勝するとこぐらいはこの目で見たいって、言ったことを。

 

 

『あとは、土門くんのことについてですが…。

まあ、キミ達なら大丈夫でしょう。自分から伝えるようなので、それまでは何もしないようにしてあげてください。

……これぐらいですかね。では、また会えたら、会いましょう』

 

 

…………………。

 

 

「………目を覚ましたら、1発ぶん殴ってやるからな」

 

 

オレは冬海の手紙をポケットにねじ込んで、待合室を出た。

 

 

 

 

 

 

 

「本当はみんながいるところで言いたかったんだが、2人には先に言わせてくれ。オレは本当は、帝国から送られて来たスパイなんだ」

 

「スパイ…か」

 

「ああ。デスゾーンを止めた円堂や、あの土壇場でシュートまで持ち込んだ半田。豪炎寺は言わずともだし、他のみんなも成長することは目に見えてたらしい。雷門を警戒した総帥は、オレを送り込んだんだ。冬海先生も、総帥から指示を受けていたみたいなんだが、ずっと無視していてな…」

 

「冬海先生も……でも、ずっとオレ達のことを……」

 

「………なら、なんでそれをオレ達に明かそうと思ったんだ?」

 

「……今更、だけどよ。もうこんなこと、嫌なんだよ。死んだアイツにも怒られるだろうし、何よりこれ以上、お前達を裏切るようなマネは出来ない。たとえ帝国を裏切るようなことになっても、な」

 

「………そっか」

 

「だったら、最初からスパイなんて受けるなよって思うだろうけどな」

 

「そんなこと言われないさ。オレからしたら、土門も雷門中サッカー部の一員だからな!」

 

「……ありがとな。円堂」

 

「…なあ、円堂。冬海から前にも言われてたんだけどさ、雷々軒の親父さん…響木さんって言うらしいんだけど。あの人に監督になってもらえるよう、頼みに行かないか?」

 

「……そう、だな。帝国と戦うなら、監督がいてくれると、もっと戦いやすくなるはずだ。オレも、絶対あの人はサッカーをやってたって思ってたんだ。土門も行くか?」

 

「オレは…これから、みんなにさっきのことを言いに行こうと思う。わざわざ家に行くのもあれだろうけど、これはオレのやるべきことだ」

 

「……分かった」

 

「…それに、鬼道さんにも聞きたいことがあるんだ。オレが呼べば、来てもらえるだろうからな」

 

 

土門を置いて、オレ達は雷々軒へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「響木さん、お願いします!雷門中サッカー部の監督になってもらえませんか!?」

 

 

雷々軒に着いたオレ達は、客がいないことを確認してから、響木さんに頼み込んだ。

 

 

「………ここはラーメン屋だ。サッカーの話をしたいなら、顧問の冬海とすればいいだろう」

 

「……冬海は、交通事故に遭って、病院で意識を失っています」

 

「………………なんだと?」

 

 

さっきまで背中を向けていた響木さんが、こちらを向いた。

 

 

「恐らくですが、影山が関わってる可能性があります。だからと言うワケではありませんが、オレ達は絶対に帝国に勝ちたいんです。お願いします!」

 

「………………そんなに勝ちたいなら、俺に見せてみろ。お前達の覚悟を」

 

「…ッ!はい!やろう、円堂!」

 

「ああ!やるぞ、半田!!」

 

 

 

 

 

 

それから、オレ達は響木さんの試練を乗り越えた。

円堂が響木さんの打つシュートを全て止め、オレは響木さんへシュートを打ったが、止められてしまった。

止められてしまった時は、ダメかと思ったが……。

 

 

「お前のシュートには、執念が宿っている。ドス黒いものではなく、食らい付くという意思がな。そういう男は、俺も好ましい」

 

 

……響木さんのお眼鏡にかなって、なによりだ。

 

 

「帝国との試合は近い。本当は一から鍛えたかったが、時間がない。明日はみっちりと鍛えてやるから、覚悟しておけ」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

 

………オレ達は、必ず勝つ。

目を覚ました時、腰抜かすんじゃねぇぞ、冬海。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前から呼び出すなんて、珍しいな。土門」

 

「……鬼道さん、冬海のことを知ってますか?」

 

「冬海…?ああ、雷門のことか。もちろん知ってるが、何かあったのか?」

 

「………冬海が、交通事故に遭い、病院に運ばれました」

 

「…………なんだと?」

 

「目撃者から話を聞きましたよ。明らかに、冬海目掛けて車がやって来たって。しかも、冬海は事前に、総帥から呼び出されていました。これは事故に遭う前に本人から聞いたことですから、間違いありません。呼び出された先で、事故に遭うなんて…偶然とは思えませんよ」

 

「……………」

 

「たしかに、総帥は勝つために手段を選ばない節はありました。だとしても、明らかにやりすぎです!これが帝国の、影山総帥のやり方なんですか!?」

 

「……………分かった。このことは、こちらでも調べてみよう」

 

「……それと、オレはもう、帝国のスパイではいられません。オレは、雷門中サッカー部の、土門飛鳥です」

 

「そのことは、もういい。お前がその道を選んだなら、止める筋合いは無いからな」

 

「……決勝は、こんなことがないように、頼みますよ」

 

「………もちろんだ。オレも正々堂々と戦い、お前達に勝つ。円堂や半田にも、伝えるんだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………トラックにしないで、正解だったか」




ほら、タイトル詐欺じゃなかったでしょう?

前書きに書いたガバの件、よくよく思い返すと、GOのグリフォン映画の時、牙山たちが乱入してからいなくなったから、ゼロのメンツ出戻りしてね?と思ったんですけど、あれ別に公式戦じゃないし、なんなら俺たちがルールだ()のフィクスセクターのチームだしで、流石にノーカンだろうなと思いました。

で、前書きにも書きましたが、このお話を早めに投稿したことについての説明と、予告しちゃいます。
と言うのも、帝国戦を早く書きたいのでお話し進めたかったのと、帝国戦の話数が多くなるということですね。
別に今までの試合が手抜きだったと言うつもりはないんですが、帝国戦はガッツリ書きたいと思ってまして、具体的に言うと試合だけでも最低3話以上かけて書きます。多分4話は行っちゃいます。もっと行くだろうけど。
今までは前半投稿してしばらくしてから後半投稿って感じだったのですが、帝国戦は予約投稿を使って毎日投稿されます。
だって、山場の一つですし、試合BGMも帝国学園との"死闘"ですからね。ガッツリ書きたくもなっちゃいます。
次回はまだ試合には入りませんので、その連日投稿の対象外ですが、お楽しみにって感じです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。