イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

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アニメ版のこの話の完成度が高杉くん。
気になる人やどんな感じだったか覚えてない人はこんなの読んでないでYouTubeにワープドライブしてください。


天才ゲームメーカー

「鬼道……!?」

 

「お、お前…その格好……」

 

「昨日付けで、鬼道は雷門中へ転校した。フットボールフロンティアの規定に違反はしていないぞ」

 

「鬼道さんが…雷門に……!?」

 

 

フットボールフロンティアスタジアムに現れた鬼道に、観客やオレと豪炎寺、響木さん以外の雷門メンバーが驚く。

て言うか、ヤジまで飛んでるし、千羽山の方から"オレ達に勝つ為にあんな奴引き入れた"とか聞こえたんだけど。まあいいや、気にしないで行こう。

前回とはタイミングが違うけど、今回もお前は雷門に来たんだな。

 

 

「もうちょっと早く来いよ。危うく規定違反で敗退するところだったんだぞ」

 

「鬼道、お前…!」

 

「あのままでは引き下がれない…。世宇子には必ずリベンジする」

 

「そのために、雷門に来たってか。なんて執念だよ」

 

「………お前達の隣に立ち、お前に背中を預けに来た。突然来ての事だが、よろしく頼む」

 

「おう。その分、頼りにさせてもらうぞ」

 

「鬼道さんがいれば、千羽山の守りを崩すことが出来るかもしれませんからね!よーし!頑張るぞ!!」

 

「………宍戸、お前はベンチだ」

 

「えっ?」

 

「代わりに鬼道が入る」

 

「あっ……オレ……っすか………」

 

「……………」

 

 

気合を入れていた宍戸に宣告されたのは、所謂スタメン落ちだった。

円堂が準備だけはしといてくれと、励ましを入れているものの、やっぱり完全に明るくはならなかった。

アフロで隠されてはいるものの、オレからもそれは分かる。

 

 

「………宍戸。別にスタメンから外されたからって、チームから外されたワケじゃないぞ」

 

「半田さん……。でも、鬼道さんに比べたらオレなんて……」

 

「あのな、宍戸。言っちゃなんだが、鬼道に比べたらそうなるのは当然だろ。あの帝国でキャプテン務めてた男だぞ。オレやマックスでもそう言うぞ」

 

「そうそう。言い方変えれば、相手が悪いってヤツ。っていうかこれ、励ましになってるの?」

 

「だからさ、今回はいつでも出れるように準備するぐらいでいいけど、この試合に勝ったら準決勝だ。そこにスタメン入れるよう、練習積もうぜ。オレ達蹴落とすぐらいにな!」

 

「は、半田さんやマックスさんを!?そ、そんなの無理っすよ!!」

 

「なんだ?少林だけって言いたいのか?コイツもコイツで練習積むぜ?」

 

「そうだよ!練習あるのみだよ!!」

 

「で、でも……」

 

「オレ達のフォーメーションは、ミッドフィルダー4人だぜ?なら、1人に絞るより3人抜くことを想定した方が、確率上がるだろ」

 

「それ理論上ってヤツっすよ!」

 

「無理は通せば道理が引っ込む!!」

 

「無理って言ってません!?」

 

「最初から諦めるのがお前の悪い癖だな。分かった。それ叩き折るためにも、この試合絶対勝つから覚悟しとけ」

 

「叩き直すんじゃなくて叩き折るんですか!?」

 

「バキバキに折ってやるから覚悟しとけ」

 

「ひいいいいい!!?」

 

 

オレがそう笑いながら肩に手をやり、青い顔をしながら悲鳴をあげる宍戸。とりあえず、大丈夫そうだな。

 

 

「宍戸も元気取り戻しましたね。半田さんのおかげかな」

 

「まあ、あの目はガチだろうけどね。この試合終わったら宍戸どうなるんだろ」

 

「…………とりあえず、目の前の試合に集中しよう」

 

「か、影野さんの言う通りっすよ!ポジションに着くっす!」

 

 

流石にそろそろポジションに着かないと規定違反喰らうらしいから、急いでフィールドへ走る。

上から染岡と豪炎寺のいつものツートップ。少林、オレ、マックス、鬼道の中盤。風丸、壁山、土門、影野。そしてキーパーもいつもの円堂。

対する千羽山は、フォワードが1人でミッドフィルダーが5人、ディフェンスが4人と、守備に特化したフォーメーションだ。

 

 

『鉄壁の守備で、地区予選から未だ無失点を誇る千羽山中と、戦国伊賀島を逆転で下した雷門中の試合が、いよいよ始まります!果たして準決勝に駒を進めるのは、いったいどちらになるのか!!』

 

「鉄壁の守備なんて、こっちのダイヤモンドの攻めで崩したやろうぜ!!」

 

『お、おー!!!』

 

「ダイヤモンドの攻めってぇ、なんだっぺ?」

 

「いんやぁ、オラ達には都会のモンが考える難しいことは分かんねえだよ」

 

 

なんか千羽山にちょっとした揺さぶりかけることが出来てるみたいだけど、開始の笛が鳴った途端、真面目な顔をして切り替えている。

お前達の守備が硬いことはよく知っているが、どう崩すかだな…。

 

 

「マックス!」

 

「よし、染岡!!」

 

「おう!って、弱いぞマックス!もっと強くだ!!」

 

 

キックオフでオレが受け取ったボールをマックスへ渡し、マックスが染岡にパスしたところ、染岡の後ろの方へとボールが行ってしまった。

それにより、千羽山のディフェンスにボールを取られてしまう。

 

 

「あれ…?いつも通りパスしたはずなのにな…」

 

「ドンマイドンマイ!落ち着いて回してこうぜ!!」

 

 

そう円堂が声をかけるものの、マックスだけじゃなく、土門や風丸、少林など、強く蹴りすぎたりで思うようにボールが回らなかった。

その隙を突かれ、千羽山が攻めてくる。

 

 

「行かせるか!」

 

「足元がお留守だべ!もぐらフェイント!!」

 

「なっ!?」

 

「いただきだべ!」

 

「させるか!!」

 

 

オレが千羽山のミッドフィルダー、育井からボールを奪おうとするが、ドリブル技のもぐらフェイントで突破され、そのままシュートを打たれてしまうも、なんとか円堂が防いでくれた。

 

 

「悪い円堂。助かった」

 

「気にするなよ!そう簡単に点はやらせないさ!」

 

 

そう言ってくれるものの、オレも含めて、みんなの連携が上手く行かない状況が続く。

 

 

「半田さん!!」

 

「さっきから弱いパスだな!!」

 

「くそっ…!」

 

「原野!!」

 

 

少林からのパスを受け取ることが出来ず、ボールはキャプテンの原野に渡ってしまう。

 

 

「ここからのオラはそう簡単に止まらないっぺ!ラン・ボール・ラン!!」

 

 

栗松の使うたまのりピエロのように、ボールに乗り急加速する必殺技、ラン・ボール・ラン。

ドリブル技とシュート技を両立したかのような、厄介な技だな…。

 

 

「都会っ子って、オラんとこの牛よりも遅いっぺ!!」

 

「やらせるか…!キラースライド!!」

 

「てえええい!!」

 

「なにっ!?」

 

 

どんどん抜き去る原野に対し、土門がキラースライドを仕掛けるも、飛び跳ねることによりそれも防がれてしまう。

 

 

「このまま点はいただきだっぺ!!」

 

「やらせないっす!ザ・ウォール!!」

 

 

土門を抜き去った原野は、ボールだけを突き進ませる。

それを防ぐため、壁山がザ・ウォールでシュートブロックを図るも…。

 

 

「影野さん!」

 

「……強い…!!」

 

 

弾かれたボールは影野の方に行くも、強く打ち上げられていたため、拾うことは出来なかった。

さらに、そのボールへ唯一のフォワードである田主丸が食らい付く。

 

 

「円堂!シュート技がくるぞ!!」

 

「任せろ!ゴッド…」

 

「1点さえ取れば、こっちのもんだべ!シャインドライブ!!」

 

「なっ……!?ぐっ……!!」

 

 

円堂に声を掛けて、ゴッドハンドを使おうとするも、強烈な光を発生させるシュート、シャインドライブにより怯んでしまった円堂は、ゴッドハンドどころか動きすら封じられてしまい、そのまま得点を許してしまった。

 

 

「なるほどな…。シュート力に欠点があるなら、その穴を塞ぐための必殺技を編み出してたってことか。でも、次は止めるぞ!!」

 

「…………」

 

「ん、どうしたよ?鬼道」

 

「これで10分…。ようやく、全て揃った」

 

「えっ、なんの話?」

 

 

そう言った鬼道は、影野やマックス、土門たちに話し掛けていた。

何やら、パスを出すときは3歩や2歩半前へだの、2歩後ろを守れだの聞こえてくる。

………なるほど。全て揃ったって、そういうことか。

 

 

「じゃあ、鬼道。オレはどうすればいい?」

 

「そうだな…。ならまず、マックスにパスを繋いで欲しい。染岡や豪炎寺には劣るものの、シュート技を持っていたはずだ。お前も持っているだろうが、前半はドリブルやディフェンスに専念してほしい」

 

「ああ。分かった」

 

 

たしかに、マックスは新しくシュート技を覚えていた。

切り込み隊長は、マックスにってことか。

オレ達のボールで試合が再開され、ボールはマックスに渡されるも、すぐに奪われてしまう。

 

 

「大鯉!」

 

「このまま追加点を…!」

 

「させないよ…!コイルターン!!」

 

「うおっ!?」

 

 

このまま抜かれてしまうかと思ったが、影野が下がってくれていたおかげで、すぐにボールを奪うことが出来た。

 

 

「影野!土門へパスだ!3歩先!!」

 

「3歩……?ここかな……!」

 

「ナイスパスだ!影野!!」

 

「通った……!」

 

「半田!」

 

「待て土門!!」

 

「えっ!?」

 

「1…2……今だ土門!」

 

「は、はい!!」

 

 

どんどんパスが繋がるようになり、こちらの攻めの勢いが強くなってきた。

オレがボールを受け取り、前の方にはマックスがいる。

 

 

「今だ!半田!!」

 

「はいよ!行け!マックス!!」

 

「よし!クロスドライブ!!」

 

 

マックスが民山さんから伝授させてもらったシュート技、クロスドライブを放つ。

 

 

「木枯らし!!」

 

 

キーパーの綾野が必殺技である木枯らしでシュートを吹き飛ばし、マックスのクロスドライブを防いだ。

 

 

「鶏の屁ずら」

 

「なにそれ」

 

「気にするなマックス。でも、シュートまで運べるようになったのはデカいな」

 

「鬼道のおかげ、かな。千羽山は鉄壁だけど、どんな段階まであるか知りたかったんだって」

 

「なるほどな。オレのローリングキックも、今ので防がれそうだ」

 

「ああ。だから攻略のカギは、染岡や豪炎寺になりそうだ。攻められる時は半田にも任せたいが、しばらくはフォワードの2人に頼みたい」

 

「ああ。さっきも言われたからな」

 

 

ボールが回るようになり、少しは勢いを取り戻せたな。

ただ、あっちはまだ無限の壁はもちろん、強力なディフェンス技を隠し持っている。

まずは1点奪わないとな……。




中身が20半ばの大人ってこともあり、半田さん自身はすんなり受け入れてます。
アニメ版のあの件も好きなんですけどね。流石に逆行してたら同じことさせるワケにもいかずって感じです。
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