ちなみになんですが、今まで半田さんが前回の記憶と違うな〜ってなってたとこありましたけど、現状1つ見逃してますし、何ならそれが結構デッカいことです。
すみません。スランプのドツボにハマってました(40敗目
あけましておめでとうございます(2月
オレ達は既に、世宇子スタジアムの控え室にいる。
あの合宿からそこまで日は経ってないけど、ずいぶんと長い間練習していた気がする。
前回のオレ達は、世宇子に勝てた。
マネージャー達が神のアクアをすり替えてくれたことが大きかった。
それは木戸川戦までも同じだった。前回勝てて、今回も勝てた。
だけど、この試合もそうかは、分からない。
勝つ気で挑むが、勝てるかは分からない。
「それでも、オレ達は勝つ」
「……顔に出てたか?」
「いや、半田だけじゃない。考えてることは、みんな一緒だ」
「………だよな」
そう考えていたオレに、豪炎寺や鬼道が話しかけて来る。
ああ。豪炎寺の言う通りだ。それでも、オレ達が勝つ。
絶対なんてことはないけど、"今のオレ達ならいける"とまで思えてしまう。
「………勝つぞ。みんな」
「ああ。絶対に勝って、日本一になるぞ」
『おお!!』
円堂とオレが言い合ってる間に、みんなが手を合わせる。
掛け声と共に手を挙げるアレだ。気持ちを上げるには、丁度いいんだ。
そうだ。保証なんてなくても、押し通すしかない。
絶対に、勝つ。
「よし。行くぞ、みんな」
『はい!!』
準備は済んだ。
決勝の舞台、世宇子スタジアムのコートへ向かうぞ。
『さあ!とうとうこの日がやってまいりました!フットボールフロンティア全国大会、決勝戦が始まろうとしています!!』
「スタンディングメンバーは、昨日言った通りだ。豪炎寺と染岡のツートップに、中盤はマックス、一ノ瀬、鬼道と半田。土門、影野、壁山、風丸のディフェンス。キーパーは円堂。さあ、行って来い」
「…………」
「……半田。絶対に勝って、冬海先生に知らせに行こうぜ」
「………だな。風丸」
昨日、決勝前最後の面会に行った。
だけど、冬海はまだ目を覚まさなかった。
脈も安定していて、本当にいつ目を覚ましてもおかしくはない状況から、全く変わっていなかった。
………だったら、オレ達が勝つまでに目を覚ませよ。冬海。
「やはり逃げ出したりはしなかったか。雷門イレブン」
「……何の用だ?アフロディ」
ベンチからグラウンドに向かおうとするところに、アフロディが話しかけて来た。
用という用は無いんだろうけど、返事ぐらいはしてやらないとな。
「対戦前の挨拶のつもりか」
「対戦…?神と人間の間で、対戦になるはずが無いだろう」
「テメェ…!」
「流石にそれは嘘だな。この前決勝戦が楽しみとか言ってたし。で、本当に何の用だよ。神ってのは用も無しにちょっかい出しに来るのかよ」
「………ふふっ。神に対してその口とは、面白い。試合が楽しみだ」
そう言って、アフロディは自陣の方へと歩いて行った。
…………いや。本当に何の用だったんだよ。謎すぎるだろ。
「なんなんだよ。アイツは…!」
「気にしてても仕方ないって。態度は気になるし、慢心が見れるけど、それに伴う実力持ってるんだ。ペース呑まれてちゃ何も出来ないぞ」
「…………悪い、半田」
「オレも気持ちは分かるからな。さっさとポジション就こうぜ」
オレと染岡以外は、既にポジションに就いていた。
こちらのフォーメーションはいつも通りだが、世宇子のフォーメーションは千羽山と似たワントップのフォーメーション。
千羽山と違うのは、守備に特化したものではなく、攻守の切り替えがしやすいものだということ。
それに、フォワードがデメテルだけにしか見えなくても、油断は出来ない。
「………アフロディだけじゃない。他の選手も、強力なシュートを打ってくる」
「シュート技だけじゃなく、ドリブルやディフェンス、キーパー技も、今までとは比べ物にならなそうだな………」
「……だが、やるしかない」
鬼道と豪炎寺の言う通り、アイツらがいくら強力な必殺技を持っていようと、オレ達はやるしかないんだ。
世界一になると、あの部室で約束したのだから、こんなところで躓いてはいられない。
………冬海にも、そう言われたからな。
「どうやっても埋められない差というものを教えてあげよう。雷門イレブン」
「………勝つぞ!みんな!!」
『おおっ!!』
円堂の声を背に、こちらのキックオフから試合が始まる。
豪炎寺がこちらにボールを回し、受け取ったマックスがドリブルで進んでいくが……。
「……なに?やる気あるの?」
「一歩も動かないって、ふざけてんのか!?」
染岡の言った通り、世宇子のヤツらは誰1人動き出すことはなかった。
中盤のアフロディたちはもちろん、ディフェンスもだ。
コイツら、完全にオレ達を馬鹿にしてやがるな……。
「だったら…、やってやりなよ。染岡!」
「おう!行くぞ豪炎寺!」
マックスからボールを受け取った染岡は、豪炎寺と共にゴールへ進む。
「ドラゴン!」
「トルネード!!」
2人の連携シュート、ドラゴントルネードが炸裂。
世宇子のキーパー、ポセイドンに向かって突き進むが……。
「………ふん」
片手で止められてしまう。
力を溜めるワケでもなく、キャッチボールをしているかのように、簡単に防いでいた。
「チッ……。アフロディがあんなだったから、ある程度は予想してたけどよ…」
「2人とも戻れ!すぐに攻めて……」
カウンターを警戒したオレだったが、そうはならなかった。
ドラゴントルネードを止めたポセイドンが、豪炎寺へわざとボールを投げ、もう一度シュートを打って来いと挑発までして来た。
「くっ……!」
「打ってこいと言うのなら、望み通りにしてやる」
「やろう、豪炎寺!」
鬼道がボールを持ち、その前に豪炎寺と一ノ瀬が立つ。
あれから鬼道の主導で練習して、2人も身に付けた技だ。
「皇帝ペンギン!」
『2号!!』
鬼道達がゴッドハンドを破るために開発した必殺技、皇帝ペンギン2号がポセイドンへと迫る。
帝国の技とは言え、現状の雷門から見てもトップクラスの威力になるシュートだが……。
「つなみウォール!!」
ポセイドンが両手で地面を叩くと、ポセイドンの前に巨大な波が広がる。
皇帝ペンギン2号がそこへ刺さるも、すぐに弾かれてしまう。
「皇帝ペンギン2号もダメか……」
「となると、イナズマブレイクかその辺りじゃないと…」
「だが、今の弾かれ方を見るに…」
豪炎寺たちが分析するも、弾かれたボールはオレが受け取る。
オレが持ってても仕方ない。
せめて、染岡たちに渡さないと……。
「………半田真一くん」
「………なんだよ」
後ろの方から、アフロディの声が聞こえる。
この状況で、なんでオレに声なんか掛かるんだよ。
「キミもシュートを打つと良い。ゴールを奪えるかもしれないよ」
「………なんでだよ。染岡や豪炎寺、鬼道達でダメだったんだぞ。オレに出来るワケがあるかよ」
「おや。やってみなければ分からない、じゃなかったのかい?」
「…………」
「……やってやれよ、半田。あの鼻、へし折ってやれ」
「…………ああ。フリーズショット!!」
そう染岡が声をかけてくれるも、結果は見えている。
フリーズショットが、ポセイドンへと迫るが……。
「…………ふん」
簡単に、弾かれる。
ドラゴントルネードを止めた時よりも、力を抜いてるように見えるパンチングで、オレのフリーズショットは止められた。
…………分かっては、いた。
ドラゴントルネードや、皇帝ペンギン2号が止められたんだ。
オレのシュートなんかが、通用するはずはなかった。
だけど、悔しいことに変わりはなかった。
「……やはり。これが人の限界なのさ。既にポセイドンが見せたが、これから、本当の神の力を見せてあげよう」
ボールを受け取ったアフロディが、動き出す。
ここからが、地獄の始まりだった。
「先生!608病室の患者さんが、目を覚ましました!」
「おお!そうか!では向かわなければ……」
「あっ、その前に先生。その患者さんが、頼み事があるらしくて…」
「ん、頼み事?なんだ、それは」
「はい。どうやら、雷門中の校長に……」
やってみなければ分からない〜って言ってたアフロディの顔、別に表情は変わってないのにムカつく顔してたで伝わると思います。