イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

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そういや無印は攻略本かなんかの懸賞限定でゴッドノウズとつなみウォールの秘伝書が配られてましたね。
もちろん作者は外れました。


神々の聖戦②

試合が始まって数十分が経った。

今の状況は……。

 

 

「ゴッドノウズ!!」

 

「ゴッド……ハンド…………!!!」

 

 

白い羽根を背中に宿し、そこから発生されたエネルギーをボールに注ぎ込んだシュート、ゴッドノウズ。

現時点のアフロディ最大の必殺技が打たれ、円堂がゴッドハンドを発動、激突する。

 

 

「ぐっ……くそ……!」

 

「止め……ないと………!」

 

 

後ろには、オレと染岡が円堂を支えている。

帝国戦や木戸川戦でやった、ゴッドハンドにトリプルディフェンスを足したもので抵抗するも……。

 

 

「3人集まろうが、無駄さ」

 

『うわあああああ!!!』

 

 

ゴッドノウズを止めることは出来ず、得点を許してしまった。

 

 

『ゴォォォオオル!!世宇子中、これで4点目!!恐るべし力だ!!』

 

 

いま角馬の父さんが言ったように、今ので4点目。

1点目は、今と同じようにゴッドノウズ。

2点目は、デメテルの打ったリフレクトバスター。

3点目は、ボールを奪ってすぐに打たれた、ヘラのディバインアロー。

どれもこれも、今までの比較にならない程の威力を持っていたが、やはりゴッドノウズは違った。

直近の木戸川清州の武方三兄弟のシュート、トライアングルZの比ではなかった。

 

 

「くそ…!オレと半田が来ても、ダメかよ……!!」

 

「……ディバインアローまでなら、これで行けるとは思うけど、ゴッドノウズを抜きにしても、リフレクトバスターまであるか……」

 

「…………だけど、これ以上の失点はさせない…!絶対に止めてみせる……!!」

 

 

円堂がそう言い、気合を入れ直している。

現在のスコアは0-4。

今オレが言った通り、ヘラのディバインアローならオレたちのゴッドハンドとトリプルディフェンス…。長いからゴッドハンドディフェンスとかでもさせてもらうけど、それでいけるとは思う。

だが、それを止めても、デメテルのリフレクトバスターを止められないし、何よりアフロディのゴッドノウズを止められなきゃ、失点は免れない。

………失点を防いでも、得点を奪わなければ、勝てないんだけどな。

 

 

『ここで世宇子中、水分補給だ!4点を奪って尚、その余裕を崩さないぞ!!』

 

 

……あの水分補給、神のアクアをどうにか出来れば何とかなるかもしれないけど、それを当てにしたプレイは、出来ない。

それだと、あの帝国戦の時と同じになってしまう。

豪炎寺が来るから大丈夫だと思っていたオレと、変わらない。

せめて、足掻いてはみせるさ。

 

 

『世宇子中の水分補給が終わり、試合が再開されます!雷門中、これからどう立ち回るか!?』

 

「…………あの水分補給」

 

「…?大谷さん、どうしたの?」

 

「いや…。遠くでも、最初から見てたんだけど、黒服が持ってきてたし、何より水筒とかじゃなくて、変なグラスで飲んでたから……」

 

「………たしかに。意味深に思えるわね」

 

「あっ。あの黒服、中に戻って行きますよ」

 

『………………』

 

 

そんな会話が行われてるとは知らずに、オレたちは試合を再開させる。

豪炎寺からボールを受け取り、マックスや鬼道と共に上がっていくが…。

 

 

「前半も終わることだ。ディフェンスまでは行かせてあげるさ。突破出来たならば、シュートを打ってみるといい。キミ達の最大のシュートなら、行けるかもしれないよ?」

 

「………知ってて言ってんだろ。この状況で、円堂まで上げさせられるかよ」

 

「おや。流石にその手には乗らなかったか。ならば、キミ達だけで行くつもりかい?結果は変わらないはずだけどね」

 

「…………調子に乗りやがって。染岡!!」

 

 

動きを見せないアフロディを突破したオレは、染岡にパスを回す。

 

 

「せめて、シュートぐらいは…!」

 

「ポセイドンまで行かせん!メガクエイク!!」

 

「うおおおお!?」

 

 

突然染岡の前に立ちはだかったディオが高く飛び上がり、地面に亀裂が走り、地割れが起こる。

その地割れは染岡の足元まで届き、地面が隆起し、染岡は吹き飛ばされる。

 

 

「染岡!大丈夫か!?」

 

「な、なんとかな…。帝国の大野のアレを見てなきゃ、ヤバかったかもしれねえ…」

 

 

吹き飛ばされた染岡は、なんとか受け身を取っていた。

今のメガクエイクは、大野が使っていたアースクエイクの強化版と言っていいディフェンス技だ。

あの挙動で、相手が世宇子となると、警戒はしてたか……。

 

 

「ディオ」

 

「………ふん」

 

「は?」

 

 

アフロディに声をかけられたディオが、オレにボールを渡して来た。

 

 

「………どういうつもりだ」

 

「ポセイドンは突破出来なくても、ディフェンスなら突破出来るかもしれないだろう?ディオ以外のディフェンスが立ちはだかるさ」

 

「いい加減にしろよ…!お前……!」

 

「その反抗的な目は、同じ立場になってからにしてもらいたいものだね。まあ、反抗という意味なら、今の立場のほうが正しいのかな?」

 

「………くそっ!」

 

 

ジグザグスパークで突破は出来ない、と考えたまでは良かった。

だったらせめて、鬼道や一ノ瀬達と一緒に攻めた方が良かったんだろう。

でも、完全に熱くなったオレは、単独で、ムーンサルトで突破しようとしていた。

 

 

「さばきのてっつい!!」

 

「くっそ……!!」

 

 

そりゃあ、こうなる。

オレが着地しようとしたところに、アポロンがさばきのてっついを落とし、吹き飛ばされる。

 

 

「………僕に哀れみを向ける前に、今の自分の力を自覚したらどうだい」

 

「なんの……ことだよ……!!」

 

「…………無自覚だった、ということか。それはそれで、罪深いことだけどね」

 

 

アフロディが何を言ってるのか、理解出来ない。

いや、オレとアフロディでは力の差があり過ぎるというのは、分かるけど、哀れみとか、何の話だよ……。

 

 

「では、もう1点もらうとしよう。埋められない差を広げれば、流石のキミたちも諦めるだろうしね」

 

「やらせるか…!!」

 

「攻めさせはしないよ…!!」

 

「ヘブンズタイム」

 

『なっ…!?ぐわあああ!!』

 

 

こちらの陣地へ攻めようとするアフロディからボールを奪おうと、鬼道と一ノ瀬が立ちはだかるも、一瞬にしてアフロディが背後に立ち、2人が吹き飛ばされる。

ヘブンズタイム。主にアフロディが使う、世宇子のドリブル技だ。

 

 

「デメテル。キミがシュートを打つんだ」

 

「任せろ」

 

「キラースライド!!」

 

「コイルターン!!」

 

「クイックドロウ!!」

 

「無駄だ!ダッシュストーム!!」

 

『うわあああああ!!!』

 

 

土門と影野、マックスがデメテルの巻き起こした風によって吹き飛ばされる。

ダッシュストーム。これも世宇子のドリブル技で、猛烈な風と共に突き進まれ、防ぎ切ることは出来なかった。

 

 

「これで最後だ。リフレクト…」

 

「クイック…ドロウ……!!」

 

「おっと。ヘラ!」

 

 

ここで、忍び寄っていた豪炎寺がクイックドロウでデメテルに突っ込む。

ボールは奪えなかったが、リフレクトバスターを打たせず、ヘラにボールが渡った。

 

 

「……ふむ。では、ディバインアロー!!」

 

「やらせないっす…!ザ・ウォール!!」

 

「ああ…!スピニングカット!!」

 

 

何かを感じたヘラだったが、さっきと同じく、ディバインアローを放つ。

シュートコースの先に、残ったディフェンスの壁山と風丸がいる。

なんとか、ザ・ウォールとスピニングカットで威力を削ってくれた。

 

 

「5点目は…、絶対にやらせない……!ゴッドハンド…!!」

 

「間に合ったか…!」

 

「絶対に止めるぞ……!!」

 

 

そこへ、オレと染岡が間に合う。

ザ・ウォールとスピニングカット、仮称ゴッドハンドディフェンスならば、ディバインアローぐらいなら……!!

 

 

「………やはり。そこまでやれば、オレのシュートぐらいは止めてくるか」

 

『止めたぞ雷門中!!5点目の失点は回避!!そしてここで前半が終了!!0対4のスコアで、後半へ移ります!!』

 

「まあ、それぐらいはしてもらわなきゃね。後半も、精々足掻くといいさ」

 

「ぐっ……」

 

「さっきから、ムカつくことばっか言いやがって…!くそっ…!!」

 

「………爺ちゃん…」

 

 

ディバインアローが止められるのは、あちらの想定内だったようで、態度が崩れることはなかった。

神のアクアだとか、そんなの関係無しに、コイツらの驕った態度。

やっぱり、あの時のオレを見ているようで……。

 

 

「……どうしたよ、半田」

 

「あっ…。いや、とくに何かあるワケじゃなくてさ。あいつらに一泡吹かせるには、どうすりゃいいかなって」

 

「……あれ、かもな」

 

「あれ、かあ……」

 

 

あのシュート技のこと、だよな。

どうやって打つか分かんないけど、染岡の言う通り、あれが使えればいいんだろうけど……。

 

 

「……あれ、響木さん。マネージャーが誰もいませんけど、どうしたんですか?」

 

「…………むっ。確かにいないな。試合に集中してて、気付かなかったか……?」

 

「えっ、じゃあ誘拐されてたりとかじゃないっすよね……!?」

 

「いや壁山。流石にそんなことになってたら、オレ達も気付くでやんすよ」

 

 

風丸の言う通り、ベンチを見てみてもマネージャーが1人もいなかった。

このタイミングでいないってことは、そういう事なんだろうけど……。

 

 

「………大丈夫、だよな」

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり……。あれはただの水分補給じゃなかったのね」

 

「これ…、言ってしまえばドーピングですよね…」

 

「そこまでして……。でも、どうすれば……」

 

「あのお水をどうにか出来ればいいんだけど…」

 

 

黒服の後を追って忍び込んだ私たちは、あのお水…、神のアクアって言うみたいだけど、それが世宇子中の桁外れな力の源と知った。

そんなものを使って、半田くんたちを……。

いや。今までの学校の想いを踏み躙ったなんて、絶対に許せない。

でも、あのお水を隠したとしても、すぐにバレるだろうし、別の新しい神のアクアを用意されるだろうし、どうすれば……。

 

 

「……あれ?つくしちゃん、水筒持ったままで来ちゃったの?」

 

「えっ…?あ、あれ…?なんで私……」

 

「ああ…。ちょうど、選手の分を用意してたところだものね。無意識でいられるかどうかは、疑問だけど」

 

「うう……」

 

 

………あれ?ということは、この水筒には……。

 

 

『………あっ!』

 

「………ん?今、声が聞こえなかったか?」

 

 

しまった…!秘策を思い付いたけど、4人同時に声を出しちゃったから、黒服に気付かれちゃった………!!

 

 

「……みんな、お願い…!」

 

「大谷先輩……!?」

 

「どうするつもりなの…!?」

 

「4人でここにいたら、絶対にバレちゃうから…!私が走れば、音が鳴る…。その間に、3人はそこの部屋に入って…!」

 

「つくしちゃん……!」

 

 

秋ちゃんに水筒を託して、私は走り出す。

3人が部屋に入ったのと同時に、曲がり角の奥の方から黒服の声と走る音も聞こえてくる。

大丈夫。ここは入り組んでるし、同じように部屋もあったから、隠れることも……!

 

 

「あっ……」

 

 

ウソ……。ここで、この人に会っちゃうなんて……。

 

 

「…………ふん」

 

「……えっ?」

 

 

その人に押され、私は部屋へと入れられた。

 

 

「そ、総帥……!?」

 

「なんだ。騒々しい」

 

「いえ、あの……。走る音が聞こえたので、侵入者を追っていまして……」

 

「そうか。ならば、ここを右に行ったはずだ。この先は角があっても、行き止まりだ。必ず確保するのだ」

 

『は、はい!!』

 

 

………な、なんで……?

 

 

「左に行けば、フィールドに戻れる」

 

「……………」

 

「それと、この事は誰にも話さない事だ。話した場合、分かるな?」

 

 

なんで……。影山が、私を助けてくれたの……?




曲がり角であのグラサンに出会す恐怖。
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