またの名を"半田、地獄編"
崩壊の雷門
オレたちは、雷門中へ戻った。
そこはもう、つい昨日まで見ていたものとは、違っていた。
『雷門中の方に、黒いのが……』
『えっ……?』
その直後、大きな音が鳴り響く。
バスの中でも、それは聞こえた。
それから少し経ち、雷門中に着き、オレたちが見たのは……。
「学校が……」
「こんな、壊されて………」
「なにがあったんだよ、いったい…!!」
徹底的に何かをぶつけられ、崩壊した雷門中だった。
校舎はもちろん、体育館、部室棟まで、全て壊されてしまった。
「お、おお…!サッカー部のみんな……!!」
「火来校長…!?み、みんなは無事なんですか!?」
「ああ…。キミたちの試合が終わった後で、建物の中には1人もいなかったんだ。キミたちを、教員も含めた全校生徒で迎えようと思っていたのだが……」
「怪我人はいない…。ということで、いいですね?」
「それは間違いない。あいつらも、それを確認していたようでな……」
「彼らって、いったい誰のことなんですか…?」
「う、宇宙人………」
「…………は?」
「宇宙人だ…!宇宙人が、攻めて来たのだ…!!」
火来校長が、恐ろしいものを見ていたかのような表情で、そう言った。
宇宙人が攻めて来ただなんて、普通は信じることは出来ない。
でも、崩壊した雷門中を目の前にしては、冗談を言っていたり、寝ぼけているとも思えないと、みんなは感じていた。
「宇宙人って……どういうことなの……?」
「ほう。お前たちが、本来の雷門中の相手だったか。だが、来るのが遅かったようだな」
「えっ……?どこから……」
「なっ…!あそこだ!壊れた校舎の上に、何かいるぞ!!」
「あ、あああ……!あいつらだ!校舎を破壊したのは……!」
崩壊した校舎の方に目を向けると、そこには3つの人影が見えた。
1つは、大きな体格をした、青い髪の男。
1つは、ピンクの髪をし、暗い肌をした女。
そして、最後の1つは……。
「我々は、遠き星エイリアよりこの星に舞い降りた、星の使徒である」
「エイリア……?」
「地球の言葉で言えば、宇宙人。我々は、この星の秩序に従い、お前たちに力を示すことにした」
「力を示すって…」
「そして、その秩序とは……。サッカー…!」
………いつものオレだったら、何が遠き星エイリアの使徒だこの抹茶ソフトだとか、なんで来たばっかの宇宙人が目を付けたのがサッカーなんだとか、言ってたかもしれない。
でも、今のオレは、コイツらのことを知らない。
そもそも、こうして再び壊された雷門中を見て、そんな余裕なんかない。
そして、もっと言えば……。
「見るがいい。この場において、我々の力が示された証拠だ。キミたちの学校は、破壊された」
「なんで、こんなことを……!!そもそも、力を示すって、誰に示したんだよ……!!」
「ぐっ……!すまねえ、円堂……!!」
「あいつらに、敵わなかった……!!」
「備流田さん!?浮島さんも!?」
「OBのみなさん…!そんなボロボロに!?」
「お前たちの代わりに、我々に刃向かった者たちだ。結果は、見ての通りだ」
オレたちのところに、ボロボロにされた備流田さんたちがやって来た。
雷門中にいなかったオレたちの代わりに、戦ってくれたのに……。
「お前たちの星において、戦いで勝利者を決めるための手段、サッカー。サッカーで我々に勝たぬ限り、地球上に安寧など、存在しない」
「お前たち、いったい何者なんだ……!!」
「名を聞くか。いいだろう。我の名はレーゼ。そして、あえてお前たちに合わせるなら…」
最後の1人。緑色の髪をした男、レーゼが名乗る。
そして、こいつらの名前は……。
「"エイリア学園"とでも、そう呼ぶがいい!」
エイリア学園。
そして、コイツらはその内の先鋒とでも言うべき、ジェミニストーム。
コイツらに勝てなきゃ、他のチームに勝てるはずがない……!!
「ここでの目的は果たした。さらばだ、人間どもよ」
「ま、待てよ!!」
「貴様らの言葉に、耳を貸すつもりはない。だが、どうしても追いかけるというのなら、傘美野中に来ることだ。我々の次の目的は、そこの破壊である」
「か、傘美野中を……!?」
「ふざけんな!!ここだけじゃなく、傘美野中までぶっ壊すつもりかよ!!」
「先ほど言ったはずだ。我々にサッカーで勝たぬ限り、安寧など存在しない。止めたければ、我々に勝つことだ」
「なんてやつらだよ……!!」
「地球にはこんな言葉がある。雉も鳴かずば撃たれまい。何もせず、黙っていた方がいいこともあろう」
そう言い残し、レーゼたちは姿を消した。
雉も鳴かずば撃たれまい……か。
「………行くぞ。傘美野中へ行って、アイツらを止めるんだ……!」
「はい!こうしちゃいられないッス!」
「傘美野中まで壊させるワケにはいかないでやんす!!」
「……ああ。とりあえず、豪炎寺たちにも言っとかないとな。あとで合流してもらうか……」
「……いや。一ノ瀬たちは間に合わないだろう。木戸川清修へ向かったならば、いくら少なく見積もっても、こちらの駅まででも数十分はかかる。連絡はしておいた方がいいだろうが、試合には間に合わないはずだ」
「………そう、か」
たしかに前回も、一ノ瀬や土門は最初の試合にはいなかった。
となると、豪炎寺が来るまで、なんとか………。
………………。
「……半田くん?」
「………いや。なんでもない。行こう、みんな」
「ああ…!絶対にアイツらを止めるんだ!!」
…………豪炎寺が来るまで、どれだけ無事でいられるのかなんて、考えてはいけない。
たしかに、さっきの世宇子との試合のダメージはまだ引き摺ってるけど、最初から諦めるのだけは、違うはずだ。
勝利の女神は、最後までどちらに微笑むか分からない。
あの試合において、本当の勝利を掴めるとまでは思えないけど、この言葉を忘れないで来たんだ。
せめて、誰1人欠かさせやしない。
……そう、だよな。円堂。
「ほう。まさか、本当に来るとはな」
「え、円堂!?雷門中のみんな!?」
「すまないな、出前。この試合、オレたちに預からせてくれ!」
「世宇子に勝ったんだ。コイツら相手だって、やっていけるはずだ…!」
「地球にはこんな言葉がある。井の中の蛙、大海を知らず。世宇子というチームに勝てたところで、我々に勝てる理由などないことを、身を持って知るが良い」
そうしてオレたちは、傘美野中に代わり、ジェミニストームと戦うことになった。
……………目の前が揺らんだり、手が震えているのは、気のせいなんかじゃない。
それでも、オレは決めたんだ。
絶対に、風丸たちをダークエンペラーズなんかにさせやしないと。
そのためにも、この試合を乗り越えなきゃいけない。
どんな形だろうと…。絶対に……!!
現在半田が立たされてる状況。
「前回脱落したところを疲弊した状態で乗り越えな!ちなみにこれからもっとヤバいヤツがいっぱい来るけど頑張って乗り越えな!!最終的に仲間がどうにかしてくれたけど、今回もそうかは分からないからさらに気を引き締めな!!!あとなるべく仲間の脱落も避けたいんだろ!?ハードモード頑張れよ!!!!ちなみに分かってるだろうけど、この先心の底からサッカーを楽しめるところって、そんな無いからな!!!!!」