イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

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こっちのが脅威の侵略者感あるよなってことで、前話のサブタイ変えました。


地獄の一丁目です。



投稿から20分後追記
投稿してからこれ足すべきだよなとか行間こうするべきだよなとかで珍しく再編集してますので、よかったらもっかい読んでください。


脅威の侵略者

豪炎寺と一ノ瀬、土門がいないため、フォーメーションがさっきの世宇子戦とはだいぶ変わっている。

FWが染岡とオレ。

MFが宍戸とマックス、鬼道と少林。

DFが影野と壁山、風丸と栗松。

GKはもちろん、円堂だ。

 

 

「やってやろうぜ、半田。宇宙人だかなんだか知らねえが、サッカーだったら負けられねえ」

 

「…………………ああ」

 

 

染岡がやる気を出しているところに、オレが絞り出すように、返事をする。

さっきの世宇子戦から、そこまで経っていない。

完全に回復したとは言えない状況で、どこまで太刀打ち出来るか……。

 

 

「傘美野中まで壊させてたまるか!みんな、絶対に勝つぞ!!」

 

『おお!!』

 

 

………いや。さっき決めたじゃないか。

そんなことを考えてはいられないって。

それに、戻ってきた時から、決めたことなんだ。

絶対に、マックスたちをここで脱落させやしない。

ダークエンペラーズなんて、結成させやしないって。

だったら、前へ進むしかないんだ……!!

 

 

「………………」

 

 

レーゼたちが佇む中、オレたちのキックオフで試合が始まる。

染岡からオレに渡されたボールは、風丸へと渡った。

 

 

「とにかく、ボールを前へ運ばないと……!」

 

 

ボールを持った風丸は、そのまま佇むレーゼを抜かし……。

 

 

「………えっ?」

 

「………は?」

 

 

風丸と、オレの言葉が響いた。

オレが見ていた限り、風丸は明らかに、レーゼを抜かしたはずだ。

ボールを持ったまま、真っ直ぐに、走り抜けたはずだ。

なのに、なんで、一歩も動いてなかったはずのレーゼが、ボールを持っているんだ…!?

 

 

「この程度で驚くか。あまりに隙を晒しながら歩いていたのは、わざとじゃなかったのか?」

 

「ドリブルで抜かしたはずだぞ…!?なんで、お前がボールを!?」

 

「わざわざ拾ったボールを、相手に渡す趣味は無い。致命的な1点、いただくとしよう」

 

「させないよ……!!」

 

「通させないでやんす!!」

 

 

風丸からボールを奪ったレーゼに、影野と栗松が奪い返そうと立ちはだかる。

 

 

「コイルターン…!!」

 

 

影野がコイルターンでレーゼを囲み、その後ろで栗松が待ち構える。

アフロディの時みたいに、飛び抜けられた時に対応しようとしてのことだろう。

 

 

「立ちはだかるならば、もう少しやる気を出してもらいたいものだ」

 

「………えっ?」

 

「は、早すぎるでやんす……!?」

 

 

今のは、流石に分かった。

だけど、それだけだ。

分かっただけで、目で追えたワケじゃなかった。

レーゼはコイルターンで囲んでいた影野を飛び抜き、そのまま栗松を抜き去った。

それが分かった時には、既に栗松の遥か後ろに、レーゼはいた。

だから、何が起こったのか分かっただけだったんだ。

経緯なんて分からないけど、結果は嫌でも分かってしまう。

圧倒的なスピードで、今の一連の流れをやってのけた。

アイツにとって、それだけのことなんだろう。

 

 

「壁山、頼む…!」

 

「は、はいっす…!ザ・ウォー…」

 

 

シュートを打ってくることを警戒した円堂は、壁山にザ・ウォールのシュートブロックを頼んだ。

その裏で、マジン・ザ・ハンドが間に合わないそうにないことを察した円堂は、ゴッドハンドを出せるように、準備をしていた。

 

 

「ル………。えっ?」

 

「…………は?」

 

「1点。致命的な1点を、貰ったぞ」

 

 

…………いくらなんでも、それはないだろ……!!

ザ・ウォールが発動される直前まで、ボールを持っていたはずなんだ……!!

なのになんで、発動しきった瞬間には、既にボールが無いんだよ!?

しかも、なんでよりによって、そのボールがゴールに入ってるんだよ!?

 

 

「み、見えなかった……。い、いつの間に、シュートを……?」

 

「……今のも把握できなかったか。弱き者め」

 

「くそっ……!気にすんな円堂!取られた分、オレたちが奪い返してやる!!」

 

「1点では折れないか。ならば、宣言しよう。この前半で、10点頂く。そして、お前たちは1点すら奪えない」

 

「ふざけたこと言いやがって…!!」

 

「地球にはこんな言葉がある。"論より証拠"。安心しろ。すぐに力の差というものを、身をもって実感するだろう」

 

「…………地球に来たばかりにしちゃ、さっきからずいぶんと物知りだな…。宇宙人さん……!!」

 

「………………ふん」

 

 

アイツからしたら、負け犬の遠吠えとでも言うだろう言葉を吐くが、ノーダメージなようだ。

それよりも、戻って来てから、改めてエイリア学園の力を目の当たりにして、分かった。

オレたちと、ここまで力の差があったのかよ……!!

 

 

「………まだ、だ。まだ、試合は始まったばっかだ……!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………さて。有言実行とは、このことか。0対10。前半を終えたが、まだ続けるつもりか?」

 

「……………くそっ…!!」

 

 

ダメだった。

オレたちのボールから試合が再開されて、誰が攻め込もうと、レーゼやFWのディアム、リームにボールを奪われ、作業のようにゴールを奪われてしまう。

世宇子との試合に出ていた染岡たちは、ただでさえ体力が回復しきれていなかったというのに、前半だけでかなり消耗されてしまった。

それは、ベンチにいた栗松たちも同じだった。

みんな息を切らし、太刀打ちすら出来なかった。

 

 

「棄権を勧告する。0対10というスコア。そして、これまでの実力差。これ以上は無意味ではないのか?」

 

「そんなこと…、出来るか……!!」

 

「傘美野まで、壊させるワケにはいかねぇ……!!」

 

「………弱き者め。では、これからのこと。自らが蒔いた種だということを、よく覚えておくがいい」

 

「すまない!みんな!!」

 

「ご、豪炎寺!!」

 

 

ここで、ようやく豪炎寺がやって来た。

豪炎寺が来てくれれば、イナズマブレイクが使える。

世宇子の試合の時、威力が上がっていたのをこの目で確認した。

もしかしたら、1点は奪えるかもしれない……!

 

 

「……よし。ならマックス、下がってくれ。マックスがいた所には半田が入り、豪炎寺と染岡のツートップだ。行けるな?」

 

「了解。まっ、何かあったらまた戻ってくるからさ。1点、奪って来てよ」

 

「ああ。任せろ」

 

 

鬼道の指示通り、オレはMFに戻り、いつものツートップが帰って来た。

 

 

「………なるほど。お前たちのエースストライカーが来たということか。ならば一度だけ、シュートの機会をやろう。その結果によって、これからの動きが決まる」

 

「………ずいぶんと優しいんだな。宇宙人さんは」

 

「世宇子の時も同じだっただろ。くれるって言うなら、やるしかない。豪炎寺、鬼道、円堂。頼んだぜ」

 

「ああ。来い!円堂!!」

 

「よし!行くぞ!豪炎寺!鬼道!!」

 

 

ボールは鬼道に渡され、ボールを上空に蹴る。

その間に円堂が間に合い、3人がボールを追い掛ける。

 

 

『イナズマブレイク!!』

 

 

激しいイナズマを纏ったボールは、ゴルレオが護るゴールへと突き進む。

やっぱり、千羽山の時よりもイナズマの激しさが増している。

これなら、もしかすると……!

 

 

「ふあああ……」

 

 

…………………………そう、だった。

今ようやく、思い出した。

前回も、豪炎寺がやって来て、なんとかボールを運び込んで、イナズマブレイクを打ってたんだ。

その時も、今も、こうやってなんて事もないように、オレたちの最強クラスの必殺技は、簡単に止められていたんだ。

 

 

「……なんだぁ?今の貧弱なシュートは」

 

「ウソ……?」

 

「イナズマ…ブレイクが……」

 

「あんな、簡単に………?」

 

「し、しかも、ボールの方を見ないで……」

 

 

言葉にすら出来なかったオレたちの代わりに、マネージャーたちが今起こったことを言ってくれた。

………どう、する。

ここから、オレたちはどうする……?

 

 

「………底が知れたな。では、これより…」

 

 

今の結果を見たレーゼが、口を開く。

 

 

「蹂躙を始める」

 

 

それは、最初の帝国との試合に聞いたものよりも、重く響く宣告だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐっ……。うっ………」

 

「ううっ………」

 

「影野と宍戸をベンチまで運んでくれ!マックス!悪いが……」

 

「………仕方ないよね。僕も入るよ」

 

 

これよりも前に、少林がガニメデの強烈なタックルに吹き飛ばされ、目金と交代している。

そして今、ディアムとリームの激しいシュートが打ち込まれ、影野と宍戸がベンチへ。

この時点で9人になってしまったが、マックスが再び戻って来て10人になった。

 

 

「くそっ…!化け物か……!!」

 

「今までとは、次元が違う……!!」

 

「…………………」

 

 

…………少林たちの怪我は、前回ほどでは無いように見える。

だけど、それはオレから見えていることなだけで、本人たちにしか分からないことだ。

 

 

「………棄権も断り、あれから何点も奪われ、立っている数も減り、まだ続けるつもりか」

 

「………。半田、染岡」

 

「……なんだよ?マックス」

 

「……アレなら、ボールを持った瞬間でもシュートはいけるんじゃない?」

 

「……!そうか!ザ・ギャラクシーなら……!」

 

「ザ・ギャラクシー……?我らの前で、宇宙の名を冠する必殺技を使おうと言うのか?」

 

「……なんだよ。悪いか?」

 

「不遜な態度ではあるが、面白い。では、最後のチャンスだ。もしそのシュートで点を奪えたのであれば、これ以上の蹂躙は止めてやるとしよう。打ってくるがいい」

 

「………やるぞ、半田。これ以上、傷を負うワケにはいかねえ…!!」

 

「………ああ。やるしかないよな……!!」

 

 

前回、ザ・ギャラクシーなんて使ってはいなかった。

もうこれしか、打つ手が無い……!!

 

 

「円堂!頼む!!」

 

「ああ!行って来い!染岡!半田!!」

 

 

円堂が出した薄緑のゴッドハンドに連れられ、オレたちは再び宇宙へ。

これが本当の、最後のチャンスだ。

絶対に決めないといけないんだ…!!

 

 

『ザ・ギャラクシー!!』

 

 

宇宙から撃ち落とされたシュートは、ゴルレオへと向かう。

頼む……!!決まってくれ……!!

 

 

「……………ふん」

 

 

………………………………。

 

 

「………いい茶番ではあったな。大方、宇宙を越える覚悟を持って名付けた技だったのだろう」

 

 

…………これが届かないなら、もう……。

 

 

「だが、所詮地球人。弱き者」

 

 

……………なにが、ダメだったんだ。

世宇子の時に、力を出し過ぎたことか?

いや、違う。

あそこで全力を出さなかったら、日本一にはなれなかった。

 

 

「そこの黒髪よ、聞け」

 

 

オレに、特訓が足りていなかったということか?

………いや、全部がそうってワケじゃない。

あの土壇場とは言え、ザ・ギャラクシーをモノにすることが出来たんだ。

前回よりは、特訓を積んだはずだ。

 

 

「貴様がどれだけ、自分の必殺技に大それた願いを込めようと、その願いが叶う事はないと知れ」

 

 

……………………前回。前回………。

ああ………。そうか。

 

 

「貴様に宇宙など、届きはしない」

 

 

オレが、戻って来たことが間違いだったんだ。

もし、戻って来ていたのが円堂や豪炎寺、染岡だったら、もっとマシになっていたはずなんだ。

少林や宍戸、影野が怪我することなんて、なかったはずなんだ。

 

 

「貴様には、地面がお似合いだ」

 

「……ッ!避けろ!半田ぁ!!!」

 

「半田くん!避けてぇ!!」

 

 

オレなんかが、戻って来たところで………。

 

 

 

 

 

 

「なにそんな顔してんのさ!!」

 

 

えっ………?

 

 

「ガハッ……!!」

 

「マッ………クス…………?」

 

 

な、なんでマックスが……、オレなんかを庇って……!?

 

 

「マ、マックス!しっかりしろ!な、なんでオレなんか……」

 

「………ふ、ふふっ。なんだ、戻って来たじゃん。その目」

 

「ど、どういうことだよ!?そ、そもそも!こんなことしなきゃ、お前がそんな目に遭うことなんて……」

 

「…………………」

 

 

オレの問いに応えることなく、マックスは意識を失った。

そして、それと同時に、試合は終了した。

傘美野中は、壊された。

オレに出来ることは、意識を失ったマックスを背負いながら、病院へと運ぶことだけだった。




でもお前は、半田真一なんだよ。




以下雰囲気台無し警告(突発性ギャグ挟まないと死んじゃう病発症

















「…………地球に来たばかりにしちゃ、さっきからずいぶんと物知りだな…。宇宙人さん……!!」

「………(あっ、やっぱり?やっぱりそこ気になっちゃう!?でもこういう方向性で行くって決めた以上、キャラ変えることなんて出来ないしなぁ……!とりあえず誤魔化さないと!!)………ふん」



実はちょっとだけダメージ与えることに成功してました。
まあ、そのせいで最後の地べたがお似合いだに繋がったりもしたんですが。
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