イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

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実際アレ、最初「総理、娘にどんな教育してんだ」とは思いました。


新情報が色々公開されましたね。
そんで今更ですけど、以前に公開された大集合イラストについて一言。
「お前、栗松に押されてんのか、大野に押されてんのかどっちだ」


温泉パニック

豪炎寺がチームを去り、オレたちは奈良を後にした。

豪炎寺がチームを去ったことに対して、大荒れになることをオレは覚悟していたが……。

 

 

『納得はしてねえが、お前と円堂が見送ったんだろ?なら、アイツは絶対に帰ってくる。それまでに、力を付けとかないとな』

 

 

染岡の言葉と、みんな同意見なようだった。

豪炎寺を追い出した瞳子監督に、不満が無いワケではない。

ただ、オレと円堂が戻って来た時の顔を見て、少しでも豪炎寺と会話をしたことが、みんなにも分かっていたようだった。

染岡の言葉に、オレと円堂がしっかり同意したことも、大きかったようだけどさ。

 

 

「………」

 

「……?どうした、大谷。複雑そうな顔してるけど」

 

「えっ…と……。う、ううん。なんでも…」

 

「もの凄く歯切れ悪いんだけど、本当に大丈夫か…?」

 

「………………」

 

 

『お前が戻ってくるまで、オレが雷門中サッカー部を支える。潰れそうになるかもしれないけど……』

 

『………このこと、内緒にしようか』

 

 

「………うん。なんでもないよ」

 

「そうか……?なら、いいんだけど」

 

 

明らかに何かを隠してそうな大谷だけど、これ以上は何も言わなそうだしな……。

というか、大谷だけじゃなくて、音無以外のマネージャー3人がなにか隠してそうな顔してるんだよな。

豪炎寺のことを気にしてるなら、音無も同じような顔をしそうな気もするんだけど…。

 

 

「……しかし、北海道か」

 

「まさか、初めて北海道に行くのがお前らとは思わなかったな」

 

「多分だけど、そんなこと言ってられないんじゃないか?全国を回るんだから、オレたちと一緒に色んなとこ行くことになるぜ」

 

「オレは別に気にしねえけど…。まあ、ゆっくり行きたければ、出直せばいいしな。これが終わって落ち着いたら、どっか行こうぜ」

 

「いいなそれ!未来の予約しとくか!」

 

「ずいぶん先の話するな……」

 

「サッカー部が完成しきってない頃に世界一目指すとか言ったお前に言われたくねえよ」

 

「うっ…」

 

 

染岡に痛いとこを突かれたな……。

いや、何度でも言うけど、あれは仕方ないだろ。

まさか、中学の頃に戻って来る事になるとは思わなかったんだから。

今思うと、あれってやる気が爆発したのもあるけど、無意識に後の不安を誤魔化そうとしてたのもあるのかな…。

まあ、それはどうでもよくてさ。

今オレたちは、響木さんの連絡を受けた瞳子監督の声によって、北海道へと向かっている。

ストライカーをスカウトしろ、って…。

吹雪のこと、だよな。

 

 

「雷門のエースストライカーは、豪炎寺だ。アイツの席は、そう簡単には埋められねえ」

 

「いや、お前も点取り屋だろ。染岡」

 

「………お、おう」

 

「まあ、今は中谷もいるし、その北海道のストライカーってのも、実力は確かなんだろうさ。鬼道は心当たりってあるか?北海道のストライカーって言われて」

 

「………すまないが、すぐには思い付かないな」

 

「そっか…。中谷は?」

 

「ボ、ボクに聞かないでよ……。ボクの選手知識って、キミたちとそう変わらないはずだし……」

 

「名前は響木さんが教えてくれました。吹雪士郎、だそうです」

 

「………尚のこと、心当たりは無いな」

 

「色々と噂は多いようですよ」

 

「そうなの?どんなのがあるのかしら」

 

 

そういや、アイツの色々な噂って、聞いたことなかったな。

噂があるってのは知ってたけど、どんなのなんだろ。

 

 

「まず、ブリザードの吹雪の異名を持つ」

 

「豪炎寺の、炎のエースストライカーみたいなもんか」

 

「次に、1試合で10点を1人で叩き出した」

 

「それは凄い……。けど、帝国とかでもありませんでした?」

 

「まあ、佐久間や寺門がよくやっていたな」

 

「あんま珍しくはねえな……」

 

 

………なんかすごく感覚がバグってるような気もするけど、オレも同意見だから気にしないでおくか。

 

 

「しかし、それが本当なら大会の記録にも残るはずだ」

 

「そ、それに…。ボクみたいにインタビューとかあるはずだよね……」

 

「火のないとこに煙は立たないって言うし、謎は深まるね」

 

「それと、熊殺しの吹雪」

 

「………は?」

 

「熊よりでかい、とかも言われてますね…」

 

「………春奈。その噂、どこで言われているものだ」

 

「インターネット」

 

「尚のこと信用ならんな……」

 

「まあ、いくらネットの噂でも、どれかは本当なんじゃないか?」

 

「じゃ、じゃあ熊殺しの吹雪が本当なんすか!?」

 

「熊よりもでかいでやんすよ!!」

 

「よりによってそっち信じる?」

 

 

そんなことを話してる間、財前総理が発見されたとの報告が入った。

ちょうど奈良から離れ始めたことと、塔子の気持ちを察して、一度総理が発見された国会議事堂のある東京に寄ってから、北海道へと行く事になった。

初めて総理と直接会ったけど、いい人だってのは、画面越しで見た時からの印象と変わらなかったな。

 

 

 

 

「北海道までは、まだまだ時間がかかるわ。ここでお風呂に入ってちょうだい」

 

 

しばらく移動したけど、ここはどの辺なんだろ。分かんないな。

キャラバンに乗りっぱなしで鈍った身体を叩き直すために、トレーニングをして、その後に夕飯も済ませた。

マネージャーたちが飯盒でご飯を炊いてたけど、小学生の頃の移動教室ぶりって言ってたわりには、ちゃんとしてな。

その後、立ち寄り温泉施設があったみたいで、そこに寄ってる。

男女で着替え場所が分かれてるのを確認して、あと注意書きを……。

 

 

「ん…?水着着用?」

 

「なんでだろうね?まあ、偶然持って来てるけど」

 

 

一之瀬が言った通り、偶然オレたちは水着も持って来てるから、大丈夫ではあるんだけど……。

いや、なんでわざわざ水着着用って書いてあるんだ?

 

 

「んじゃあ、さっさと着替えて入ろうぜ」

 

「秘湯ってヤツだな」

 

「もう汗だくだよ」

 

 

あの一文がずっと気になってるけど、みんなも着替えてるし、オレもそうしなきゃな。

えーっと、先に水着出しといて……。それから上脱いで…。

 

 

「円堂!一緒に入ろうぜ!!」

 

 

……………………………………?

 

 

『う、うわあああああああああああ!!?』

 

 

この悲鳴の中に、もちろんオレも入ってる。

というか、円堂と鬼道以外の声だな。

オレって外見中学生でも、中身20半ばってか折り返しの男なのに、めちゃくちゃに悲鳴挙げてしまった……。

 

 

「と、塔子!お前ちょっとは考えろよ!!」

 

「えっ?なにが?」

 

「その反応マジでやってるのかよ?ここ男子の着替え場所なんだけど!なんで突っ込んで来たんだよ!!」

 

「言いながら開けただろ!一緒に入ろうって!」

 

「一緒に入ろうってどういう意味か分かってんのか!?」

 

「えっ?だってここ、水着着用の混浴なんでしょ?」

 

「………………………」

 

 

………ああ、なるほど。なら、いいのか。

いや、よくねえよ。流されるな、半田真一。

 

 

「………だとしても、着替え場所開けるのは違うだろ」

 

「えっ?なんで…」

 

「と、塔子さん!こっち戻って!こっち!」

 

「うわぁ!?つ、つくし!何するんだ…」

 

 

…………なんか、一気に疲れたな……。

 

 

「……いや、たしかに。小学生の頃までは、男女で分かれないで水着に着替えてたけどさ……」

 

「なんで分かれたあとの中学生になって、わざわざ突っ込んで来たんだよアイツ……」

 

「水着に着替えてるって認識だとしても、おかしいでやんすよ…」

 

「というかここ、そうだったんすね…。水着着用って書いてあった別のとこに、そう書いてあったっす…」

 

「………着替え終わったら、さっさと行くぞ。この気まずい雰囲気を無くすには、温泉に浸かるしかない」

 

 

鬼道がなんとか軌道修正して…しきれてるかコレ?

まあ、鬼道の意見にみんな同意して、さっさと着替えて、奥へと進んだけど。

 

 

「ちゃんといい景色で、いい湯だな」

 

「な。さっきのことも流せそうでよかったぜ」

 

「さっきのことってなに?」

 

「塔子がそれ聞く?」

 

 

山の中にあるからか、やっぱり景色はよかった。

しかし、なんでオレたち水着なんて持ってたんだろな。

オレの場合、母さんにも荷造り手伝ってもらったけど、なんで水着なんか入れてくれたんだ?

しかも誰一人持って来てない人がいないってのも、色々と不思議だし。入れない人がいるのよりはマシだけど。

 

 

「………ごめんね、半田くん。私がもっと早く止められたら良かったのに」

 

「いや…。あれは大谷のせいじゃないだろ……。むしろ来てくれて助かったって言いたい」

 

「気付いたらいなくて…。まさかと思ったら、悲鳴が聞こえて……」

 

「………オレの悲鳴も混ざってるから、忘れて欲しい」

 

「絶対忘れない」

 

「なんでだよ」

 

 

 

 

 

「坊主、どこまで行くんだ?」

 

「蹴られたボールみたいに、ひたすら真っ直ぐ」

 

「ははっ。いい言葉だな!」

 

「いや。北海道の道でひたすら真っ直ぐって、だいぶふわっとしてないか?」

 

 

それからしばらく経って、北海道へとたどり着いたオレたち。

イナズマキャラバンで広い雪原を走っていると、1人の男の子を拾い、しばらく走っていた。

………ただ、オレの記憶の中の姿とは、少し違うように思えた。

 

 

「こんなところで、何をしてたんだ?」

 

「サッカーの練習さ。ここ、北ヶ嶺は、僕にとって特別な場所なんだ」

 

 

 

その途中で、イナズマキャラバンが大きく揺れたと思ったら、デカい熊がキャラバンを襲っていた。

隣の大谷を庇いながら、熊が去ることを祈っていたけど、気付いたらアイツの姿が無かった。

 

 

「お、おい!さっきのヤツいねえぞ!」

 

「えっ!?ま、まさか、外に出たの!?」

 

「嘘だろ!?外にあの熊がいるってのに……」

 

「………あれ?急に揺れが無くなったけど」

 

「ごめんね。もう大丈夫だよ」

 

「………えっと。一応聞くけど、大丈夫って?」

 

「もうあの熊は襲って来ないから、大丈夫だよ」

 

「………………そ、そっか」

 

 

そしたら、揺れが無くなったと同時に、アイツが戻って来たもんだから、色々と聞きたいことがあったけど、スルーするしか無かった。

そのあとすぐで、アイツは降りて行った。

………やっぱり、オレの記憶とは少し違うな。吹雪。




ぶっちゃけこの世界で選手1人で1試合10点を叩き出すの、そこまで珍しいことじゃないんすよね(感覚麻痺の術
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