イナズマイレブン〜中途半端な逆行〜   作:トライデント

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なんだこのサブタイ。


ふっ!はっ!!

 長野のスキー場から、古株さんの運転で京都へと辿り着いたオレたち雷門イレブン。

 オレもだけど、退院した影野たちがこうやってキャラバンに乗って全国行脚するのは前回じゃ見れなかったな。

 

 

「長野から京都だと、そんなに時間はかからないな」

「奈良から北海道に比べるとね…」

「仕方ないことなんですけど、東京スタートの奈良から北海道で、その次が東京から長野、京都って、どういうルートしてるんでしょうかね…」

「改めて聞くとすごいルートだな!」

「本当に全国行脚してるんだな…」

 

 

 イナズマキャラバンから降りたオレたちは、奈良から北海道へ移動とした時のことを思い出す。

 分かる。絶対車で移動する距離じゃないよな。

 

 

「ここから漫遊寺中は歩いて行きます。古株さん、すみませんが…」

「分かっとるぞ。この辺りの駐車場を探してくるから、先に行っててくれな」

「ありがとうございます!古株さん!」

「そういや、少林と鬼道が知ってるようだったよな。漫遊寺中って、どんなチームなんだ?」

「オレが知ってる漫遊寺中は、激しい修行で心身を鍛えている生徒の集まる学校ですね。功夫の心得もあるようなので、いつか行ってみたかったんですよ!」

「それも正しい情報だが、その修行で身に付けた実力も確かなものだ。パワー、スピードと、どれを取っても一流ということも補足される。サッカー部も存在していて、フットボールフロンティアに出場していれば、優勝候補間違い無しだともな」

「そんな実力を持ってるのか…!?」

「帝国学園が表の優勝校とすれば、漫遊寺中は裏の優勝校と言えるだろう」

「だけど、そんな実力を持っていながら、なんでフットボールフロンティアに出ないんだろう…」

「中谷が言うの、なんか理不尽感あるな」

「そ、そこまで言う…!?」

 

 

 理不尽かはともかく、土門の言いたいことは分かる。お前が言うなってことだろ。分かる。

 漫遊寺中の実力は、前回の時に病室から聞いたけど。フットボールフロンティアに出場しない理由までは聞いてないんだよな。

 

 

「着いたわ。この上よ」

「えっ、階段長くないっすか…?」

「これで鍛えてるってことなんだろ。いい練習になりそうだ」

 

 

 市街地を抜け、しばらく歩いたところにある山の上、そこには長い階段があって、その上に漫遊寺中はあるらしい。

 壁山の言う通り、めちゃくちゃ長いな。この階段。

 で、登り切ったとこにいた生徒に声をかけることにした。

 

 

「おや、あなた方は…?」

「突然押しかけてしまい、すみません。私たちは雷門中サッカー部の者です」

「雷門中……?この辺りでは聞かない学校ですね。どちらから来られたのですか?」

「東京から来ました。サッカー部の顧問、あるいはキャプテンにお会いしたいのですが」

「東京からですか!これは遠くから、よくお越しくださいました。では、少々お待ちください」

 

 

 そう言って、漫遊寺の生徒は奥へと去った。

 制服自体は、普通の中学校の制服とそんな変わらないんだな。

 

 

「オレたちの学校の名前、知らなかったんすね…」

「京都でサッカー部以外の生徒となると、そんなもんじゃないか?」

「おっ、少林。グラウンドで修行着?で良いか分かんないけど、アレ着た人たちがなんかやってるぞ。たしか少林も部室であんなのやってなかったか?」

「ああっ!そうですよ!功夫の構えや、それの修行です!ふっ!はっ!!オレも混ざりたいなぁ〜!!」

「気持ちは分かるけど、先に話をしないといけないでしょ」

「宍戸の言う通りだ。まずはサッカー部と対面して、エイリア学園のことを知らせなくては…」

「………?」

 

 

 興奮し出した少林を抑える宍戸を横目に、吹雪が違和感を覚えた顔をしていた。

 オレの知らない吹雪とは言え、その辺は知ってるところと変わらないんだな。考えてることが分かるとこもある。

 

 

「どうしたんだよ、吹雪」

「いや、さ。話を聞いた限り、雷門の時はキミたちはいなかったんだよね?」

「エイリア学園が来た時か?オレたちは世宇子スタジアムから帰る途中だったな」

「だよね。エイリア学園が来る時って、予告するようになったんだなぁって」

「あー…。たしかに、瞳子監督は響木さんから聞いたんですよね」

「ええ。イプシロンが予告したそうよ」

「……それを踏まえても、漫遊寺の人たちって、いつも通り過ぎない?」

 

 

 吹雪のその言葉を聞いて、オレたちも同じ感想になった。

 たしかに。全国の学校を襲い、後者を破壊する連中の襲撃予告が出たと言うのに、不安を抱いてる人が見えない。

 そう考えると、異質って考えざるを得ないって言うか。

 

 

「ふっ!はっ!」

「垣田さん。お客様がお見えですよ」

「ふっ!はっ!」

「垣田さん?お客様です」

「ふっ!はっ!」

「垣田さんってば!」

「おや…?そんなに慌てられて、どうなされた」

「えっ。あの人たち、サッカー部だったの!?」

「たしかに言われてみれば、スパイク履いてるの見えるな…」

 

 

 マジか。木暮以外のサッカー部メンバーの顔を覚えてなかったから気付かなかった。ちゃんと覚えとけばよかった…。

 いや、多分オレって木暮以外のメンバーの顔見てないな。だってあの赤と青のマスクした兄弟らしき人なんて忘れることないだろ。

 漫遊寺だけじゃなくても、みんな一目見たら最低でも記憶のどこかには残るような見た目ばっかなんだよな。

 

 

「お待たせしました。漫遊寺中サッカー部キャプテン、垣田と申します」

「わざわざお呼びしてすみません。雷門中サッカー部監督、吉良瞳子です」

「雷門中……?ああ。フットボールフロンティアの優勝校の方ですか」

「ず、ずいぶん素っ気ないでやんすね…」

「して、わざわざここまで何用でしょうか?」

「エイリア学園からの襲撃予告があったと聞いたのですが…。失礼ですが、この様子だと、何もご存知無く?」

「襲撃予告…?ああ、そのことですか」

「……………こっちも素っ気ないことって、ある…?」

「影野の言う通り過ぎるな…」

 

 

 オレたちのことはともかくとして、自分の学校への襲撃予告をあまり気にして無いかのような態度って、大物と言うべきか、呑気と言うべきかなんとやらだぞ…。

 

 

「サッカーで戦えとも言われましたが、我々にそのつもりはありません」

「そのつもり…と言うと?」

「我々は、サッカーだけでなく、全ての運動などを心身を鍛える修行としています。勝敗などという優劣を付けることはしません」

「……アンタたちのスタイルは分かった。でも向こうは、襲撃予告をして来てるんだぞ?」

 

 

 今の言葉を聞いて、フットボールフロンティアに出場してない理由も分かった。

 だけど、自分の大切な場所を壊しに来るヤツらがいるってのに、なんでこうも落ち着いていられるんだ?

 

 

「明日来るって言ってるんだ!その戦い、オレたちと一緒に立ち向かおうぜ!」

「いいえ、我々にそのつもりをありません。このことを話し、彼らにはお引き取り頂くつもりです」

「お、お引き取り…?」

「学校を破壊して周るようなヤツらだぞ!?そんなの通じるかよ!」

「それはあなたの心に邪念があるからです」

「じゃ、邪念…?」

「円堂くんと染岡くんが、似たような反応してる…」

「まあ、呆気には取られるわよね…」

「となると、流れ的には半田さんが…」

「……おい」

「ひっ…」

 

 

 いま、こいつ、なんつった?

 

 

「オレたちの学校が壊されたのは、邪念のせいだって?」

「お、おい…!半田…!!」

「戦ったのオレたちじゃなくて、OBの人たちなんだけど?オレたちじゃなくて、ここにいない、怪我をしてまで戦ってくれたOBの人に邪念があったって?」

「ま、待てって半田!落ち着けって!!」

「その後オレたち、他の学校護るために戦ったんだけど?これ邪念か?怪我して入院するまでいったヤツもいるんだけど?それも邪念のせいか?」

「……………」

「こっちの事情も知らずに、よく知ったようなこと言えたな?自分のスタイルを貫くのはいいけど、その前に相手の事情を少しは知ろうとしろ」

「壁山!お前を起点に数名で運ぶぞ!1年は全員!風丸と影野!2人も手伝え!」

「は、はいっす!」

「……………分かった…!」

「そもそも初対面かつ被害者にそんな言葉かけることあるか?心身鍛える前に礼儀整えろ」

「鬼道!オレたちだけじゃ足りないぞ!」

「全員だ!全員で運ぶぞ!」

「急にパワー過ぎない鬼道!?」

「そんなに邪念が原因って言うなら、本当の邪念が何か教えてやろうか?」

「みなさん!僕が誘導します!こっちです!」

『わっせ!わっせ!!』

 

 

 

 

 

 気付いた時には、雷門と漫遊寺の手合わせという名目の練習試合が決まっていた。

 ……なんか、すまないことしたと思う。




予告しますけど、次回で半田さん。新技覚えます。なんでしょーか。
もちろんと言っていいかはアレですけど、脅威の侵略者編までに存在する技ですわよ。
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